劇場公開日 2020年8月14日

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「ここまで奥深く人間の内面を描写できてるってすごい(2020/8/23鑑賞)」思い、思われ、ふり、ふられ 虹孔雀さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5ここまで奥深く人間の内面を描写できてるってすごい(2020/8/23鑑賞)

2020年8月24日
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三木監督の作品はやはり一瞬一瞬の中に、美しさや煌めきや、永遠の何かを感じさせてくれる。

高校時代はとっくに過ぎ去った青春で、社会人になってからは沢山の現実に出会って、人との出会いも仕事で必要があってで、青春映画観てもそこまで感動できるかな?と構え気味で臨んだ。

結果は三木監督の“一本背負い勝ち”。

この映画観て本当に良かったなと思った。
深い。
ここまで人間の内面を深く描写してくれる青春ものはなかなか出会えないかと。現実見て生きてる社会人が言うので信じてほしい。
セリフやシーンの一つ一つに込められた、悟りというのか、若者とかもっと言えば見る人に対してのハッとさせることがある。
気づけば自分の人生と重ねて「おれ、あの時こんな風には選択することできなかったなぁ」とか、不思議と人生の前半生を振り返ってしまってた。

青春ってやっぱり美しいなと今なら思える。
その最中にいた時は長い暗いトンネルの中に閉じ込められているみたいで、別に今も戻りたいとは思わないけど、もがき苦しみ、でもその中で最後は最善のものを選び取っていく勇気が大事なことだったのだと今なら思える。

ある意味で“勉強”になったかも。

また明日から頑張れる。
そんな勇気と希望と爽やかな気持ちを与えてくれる素敵な映画です。

社会に疲れたみなさん、ぜひ劇場に大切なものを見つけに行ってみませんか。

虹孔雀