「最後のシーンは最初でも良い」レ・ミゼラブル maruさんの映画レビュー(感想・評価)
最後のシーンは最初でも良い
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「誰が悪い」の議論を映像化したような。ただ、環境の悪さは確かに仕方のないことだが、終始誰もが環境のせいにしているので、中々共感はしづらい。
警察はなめられたら終わりなので=謝らないし、そんな警官を見て子どもらも同じように振る舞おうとするので「奪いあう」=舐められないようにするためなら「盗んでもいい」となり、ルールを守っているものは奪われて舐められっぱなしなので「弱者」となり、ある日弱者でいたくない!と奮起する=「ルールを守らない」人間へとなり、皮肉にも警察が取り締まる対象となる。
社会は大人が作っており、模範となる大人がいない社会では、これから学びの多い子供らが荒れるのは自然の摂理。
そんな「模範の大人」になるべく、悪家業から足を洗い飲食店を開いてる元ワルの人は、そんな現実をとても憂いているように思えた。
「俺ら“大人”が悪い」と感じられないのは、子どもの頃の精神のまま歳を重ねてしまったからなのか。「母親」を抜きに、出演者全員が意地を張り合う子どもに見えた。
最後のセリフのみのテロップは、映画の最初でも良い。
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