パラサイト 半地下の家族のレビュー・感想・評価
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サスペンス+ホラー+コメディ
見ていて気持ちのいい映画ではないが、見終えた後にどこか引っかかるこの感じが癖になる。
シリアスな展開が繰り広げられるがコメディ部分がそれを和らげて肩の力を抜いて最後まで楽しめた。
カップルやファミリー向けではないので注意。
アカデミー賞の汚点
娘が見たいというので仕方なくお付き合いで鑑賞。見終わった後に不快感しか残らない映画である。自国民をここまで徹底的にクズに描いて賞を取ったというのは、あの「ドン引き家族」に通じるものがある。自虐映画が大好きなパルムドールを獲得したのは別に不思議でないが、これのどこがアカデミー作品賞なのか、全く不可解である。こんな映画がアメリカで評価されたからと言って無邪気に喜んでる隣国の国民はホントにおめでたい。バカにされて笑われてるだけなのに。:-D
物語の発端からしてコネと嘘ばかりの社会が描写されている。金持ちの娘を家庭教師で教えている大学生が留学することになったので、友人の浪人生に声をかけて後釜に据えようとし、半地下のボロ家に両親と妹の4人家族で住んでいる貧乏な浪人生は、名門大学生のふりをしてまんまと後釜に収まる。その金持ちの家には幼い弟がいて、美術療法士を探しているというので、浪人生は自分の妹を美大生に仕立てて面接させ、これまたまんまと騙すのに成功する。この時、面接を受ける前に妹が偽りのプロフィールを確認するために節をつけて口ずさんでいるのが「独島は我が領土」というあの国の反日歌で、歌詞だけ変えたものである。こういうところでネチネチと嫌味を仕掛けてくる国民性には辟易させられる。また、身分証を捏造する手法は、この国の前法務相が一家でやらかしていたと大騒ぎになったパソコンを使っての文書偽造そのものである。
この辺まではコメディ風なのだが、この後、お抱え運転手や住み込みの家政婦を追い出して両親も連れ込もうとするあたりからどんどん手口が悪質になり、如何にしてこの国の連中が他人を蹴落として成り上がっていくかという悪どい手口のサンプルが次々と紹介される。人間性などひとかけらもないその手口には胸が悪くなり、罪もない他人を酷い目に遭わせながら一切胸を痛める様子さえないこの連中には吐き気を覚える。こういう価値観を普通に持ってる連中を相手に、ビジネスなどやらされている日本人には心底同情せざるを得ない。
家の構造に秘密があって、更に意外な登場人物が出て来る辺りから話は混沌として来て、下には下がいるという相対化がなされており、その果てに、どんな下層の人間にもプライドがあって、それを逆撫ですると手も付けられなくなるという展開を見せる。そのブチ切れ方も、怒りに任せた惨劇も国民性を痛感させられる。その意味では、よく出来た描写であるというべきであろう。世界中にこの国の人間の習性を周知させるには非情に好都合な作品であると言える。
つくづく感謝したのは、この映画に匂いがついていなかったことである。万が一匂いなんかが付いていたら、臭くて到底我慢できなかったに違いない。汚いものを描かせたら世界一という技量にもつくづく感心させられる。お高く暮している金持ち夫婦の夜の営みを伺わせるシーンなども抜かりなく描いてあって、そういう嗜好性の高さまで感じられるのは流石だが、こっちは娘と見に来ているのであるから、何てことしやがるんだと本気で腹が立った。繰り返しになるが、こんな汚い映画が何故アカデミー作品賞を取ってしまったのか、非常に心外である。トランプ大統領が「風と共に去りぬやサンセット大通りのようなアカデミー賞を返してくれ」と嘆いた気持ちがよく分かる。紛れもなくアカデミー賞の汚点として残ることになるだろう。
(映像0+脚本0+役者1+音楽0+演出1)×4= 8点。
素晴らしかった
なめてかかると面食らうよ
表現が素晴らしい
格差社会の表現は素晴らしい。あんなに階段を下り、最下層はその階段でさえぼろぼろ。
とにかく、格差の表現力が秀逸でした。
あの手この手で仕事を得るための努力というか他人を落とし入れることや家族が1番なんてのは国民性だなと。
割とレビューには書かれてないが、この映画には韓国人の人間性や受験問題も表現してますね。
レベルの低い大学行っても意味は無く、有名大学でなくては大企業には入れないから何浪もしているとか。
また、地下層は犯罪者のような表現にも見え、この映画から実際の半地下層への差別が拡大するのでは?なんて思ってしまった。
最後に、もしこれが自分の国で作られた映画なら、フィクションとは言え恥ずかしさを感じますね。
下には下が
「俗」社会の線引き 差別と繋がり。
監督、アカデミー賞を取ろうと思って作ったわけではないでしょう、俗社会をすごく上手く見せて、ドヤ顔的な映画(褒めてます!)。社会風刺、ユーモア、お色気ありの、血みどろバイオレンスありの、観客を飽きさせないハラハラドキドキがこれでもかとてんこ盛り、サービス満点な1本です。
3つの家族。社会的勝ち組意識高い系の若き「金持ち」家族と、超学歴社会からはじき飛ばされても尚たくましく生きる「半地下」家族、そして金持ち家族が越して来る前の家主の時から家政婦として住み込み、夫をこっそり地下に匿って生きる「地下」家族。この3つの家族は、棲み分けができていた時は危ういながら絶妙なバランスで平和だった。でも境界線を越えるか越えないかのところで起きた不協和音。いや、もっと激しい化学反応、暴発が起きる。
格差社会って、縦に起こると思っていましたが、ほんとは横なのかな。人間だから困った時には垣根を超えて手を差し伸べ合いましょう、繋がりが大事。私もその言葉を信じて疑わず生きてきました。が、「繋がり」は、思いもよらぬ「差別」という猛毒も行き来させてしまう。蔑み、という無言の攻撃性には、人は究極には暴力で対抗します。
金持ち家族は、なぜ金持ちか。
優秀だから?いえいえ、半地下の家族も負けないくらいの頭良い。目端のきく、仕事のデキる奴ら。どんどん完璧に騙していきます。メンタルも強いし努力するし、人心掌握にも長け、世渡り術は天才的。金持ち家族を「金持ちなのに、なんであんな簡単に騙されるんだ⁈⁈」と、嘲笑ったりする図太さ。金持ち家族の、人を信じる気持ちと優しさにつけ込んでるくせにね!ある意味、すごく大胆不敵、傲慢です。でも地下家族のことを心配する気持ちもある。
そして地下家族。妻はこの豪邸に古くからいる家政婦で、風貌はザ・おばちゃん、なんですが料理は天下一品。そして自分の夫、社会不適合で甲斐性もない男なんですが、愛情深く優しく接し仲も良く、そしてこの夫婦がいちばん、パラサイトしている豪邸の作品価値含め、ロマンティックで芸術の精神的理解は深いかもしれません。
こうなってくると、いったい誰が優秀で、誰が劣等か、なんて愚問でしかない。格差ってなんだっけ?
金持ち家族は、経済的には金持ちでも、お金払ってやってもらうばかりで、つまり依存的でもある。
金持ちも半地下も地下も、結局は「俗」社会を生きる構成員。でも、半地下家族は特にやっかいかもしれません。下剋上できそうな中途半端な立ち位置です。優越感と不当感。その落差がコンプレックスされて、恐ろしいほどのエネルギーになっていきます。
いまの日本人で、この暴発に共感できる人がどれくらいいるでしょうか?半々くらいかなあ。
日本だと仏教とか禅とか、清貧みたいな価値観もあるし、蔑まれても「経済的なものさしだけで差別する人のほうが、むしろ哀れ」みたいな心の処理をするかもしれませんね。または「おしん」的に耐える。でも、ただ波風を立てないために「思考停止の人形」と化する人が増えているのがいまの日本かもしれません。
半地下の家族のようなエネルギーを持たない私たち。
既得権益者の中におバカが増殖するのも、やむなし。
日本はどうなっていくのか。祈ってるだけじゃダメなところまで来てますね。
面白いとは思わない
初めから見る気はなかった。しかし、前評判が異常に高く、アカデミー作品賞も取ってしまった。ならば見るしかないと思い見た。演技上手、テンポよく飽きさせない。しかしリアリティーを追求した映画と思っていたのにいたるところでリアリティのなさが目につき、それはないやろ、と突っ込みたくなる場面がいくつかあって白けた。他の人に見に行くよう勧めようとは思わない映画。民放の夜のドラマみたいなストーリー。1917には遠く及ばない。何でこんなのがとるかなあ。ワンスアッポンナタイムインハリウッドも悪くはないけど前半2時間は退屈した。通好みの映画かな。ブラピよかったけど。アカデミーはおかしい。文化人気取るなと言いたい。
パラサイトよりスターウォーズの方がよかった。
パラサイトよりドクタースリープがよかった。
パラサイトよりフォードvsフェラーリがよかった。
私は1番に1917、2番でフォードvsフェラーリを選びますね、見た中では。
町山さんはこれはコメディでドリフですよ、と言ってた。それならばわかる。リアリティがなくていい。しかし浅い。
話題沸騰?
これがアカデミー!衝撃的展開の連続!
劇場で初韓国映画鑑賞
韓流ドラマに興味もなく、一部韓国映画をテレビで見ただけの知識しか無かったが、
面白いじゃない。韓国の格差社会を皮肉り面白く仕上げた。
なんか全体から受ける印象はカメラを止めるな!と同じ様なテイストを感じる。
本当に良く考えてある。ただしこちらは猛烈に金が掛かっていて手が込んでいるけど。
作品作りと言う点だけ見ても日本よりずっと先を行っている。少なくとも最近の邦画より面白い。
それとスラム街とは言わないが貧民街?はソウル近郊でも見られたし半地下かどうかは見てないけどあんな雰囲気の所はあるしそう言う意味でもリアル。
しかし半地下ってイギリスなどの欧州でもあるんだよね。入口を隠したいとか目立たない様になのかも知れないけど。安ホテルに泊まったらG階のフロントが半地下で1階が本当の意味で1階だった。入口で降りてフロント通って別の階段で部屋に上がるとかエレベータも無いのに面倒な作りだった。
期待しすぎたかな
アカデミー、パルムドール納得のすごい映画
寄生(半共生)
好きな映画、というより、すごい映画。
韓国における貧困、格差社会をテーマに据えながら、コメディ、ホラーを混ぜ合わせ、しかもわかりやすい。映画としての技術や魅せ方が極めて優れている。
そりゃあ、アカデミー作品賞もパルムドールも取りますわ。
パルムドールはこれで、3作連続で貧困がテーマの映画になるらしい。昨年は日本の「万引き家族」。あれは「すぐ隣で起きている貧困の日常」。本作は「すぐ隣で起きうる格差社会の惨状」というとこらか…どちらも素晴らしいけれど、ジャンルの多様性、飽きさせなさから本作に軍配が上がる、と感じた。
登場人物みんな、すごい諦めているんですよね。自分達の現状、社会のあり方。上昇志向や変革意識がまるで無い。計画は思い通りにいかないものね。唯一、頑張ろうとするのはラストの彼。しかし…。。誰か1人の頑張りではどうにもならない、国や大企業等、力を持つ者が変えなければならない。映画が世界を変える、そんな可能性を感じる一作でした。
臭覚の映画だ。
人の五感の中で、快 不快の感覚が心の深部に突き刺さるのは臭覚だろう。不快な臭覚は脳の原始的な記憶や感覚と結ばれこびり付く。この映画は臭覚を強く意識させ、その抜き差しならぬ分断線を描いた作品だと思った。トイレの汚水が吹き出し、ゴキブリ駆除の噴霧器や立ち小便の匂い、体育館の人息や体臭が立ち込める。そうした下層に暮らす生活臭が一線を超えて滲み出し、金持ちの匂いがする雇用主に襲いかかる。
物語はキム一家が追放した家政婦を、乗っ取ったパク一家に入れてしまう、豪雨の中、ドブネズミの様な身なりとなった家政婦に、自分達と同じ匂いを感じ取り、慈悲の心が疼いたのだろう。それご奈落への坂道を転げ落ちていく始点となったが、困窮者の連帯をサジェスチョンしてる様にも思えた。
アメリカ大統領選挙の民主党の候補者選びで、左派急進派のサンダース氏が快進撃なのも、社会にそびえる巨大な格差を一度チャラにしたいという庶民の切実な現れなのかもしれない。ナイフの人刺しの様に。
こういう映画を上回る作品が出てきて欲しい
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