パラサイト 半地下の家族のレビュー・感想・評価
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鑑賞というより、体験
2回観ました。
1回目は、
ただただ圧倒され、脳も心臓もぐったりして、
でもとてつもない充実感と、
それでもまだこの作品のすべてを味わい尽くせていない気がして、
終始この映画が頭から離れず。
1週間後、たまらず2回目を鑑賞しました。
ぎりぎり観客が置いてけぼりにされない、
絶妙な速さと分かりやすさで物語が進む。
しかし、魅せるべきシーンは魅せる。
ためるべきところは、ためる。
その緩急が絶妙。
視覚的にも、一瞬一瞬が絵画のように美しい。
表面的に美しいのではなく、
人間的で、醜く、汚いはずの情景であっても、
とにかく全てのシーンが美しい。
台詞も必要十分。
(多少反日的な台詞が出てくるが、それは韓国の日常なのだろう。あるいは国に味方してもらう戦略か。政治的な話には疎いのでご勘弁を…。)
音楽も素晴らしい。
あらゆる要素が、一切の無駄なく、完璧に調和している。
そしてその調和は、この作品のテーマである「格差」を、見事に表現している。
極めつけは、何と言っても役者陣の演技。
どの役者さんも本当に素晴らしい。
中でも、特に、ソン・ガンホの演技が、表情が、素晴らしい。
この方がいなければ、
この映画は成立しなかったのではないかと思うほどだ。
ポン・ジュノとソン・ガンホが同時代に生きていることは、奇跡なんじゃないかと思う。
脳も、目も、耳も、心臓も、
全てが忙しく、でも全てが喜ぶ。
ああ、嗅覚も刺激されます。
匂わないはずなのに、匂う。
あらゆる感覚を研ぎ澄まさざるを得ない、
抗えない映画。
もはや鑑賞というよりも体験。
数十年に一本の傑作と言えるのでは。
スクリーンで観なければ、
いや、体験しなければ、きっと後悔する作品。
いつまでも余韻から抜け出せない。
完全に、この映画にパラサイトされてしまった。
書いているうちに、また体験したくなってきた。
あとからジワジワくる面白さ
最初から最後まで夢中で観られる。途中からはハラハラドキドキが止まらない。
松本人志が度々言っていた『雨のなか家政婦きて家にいれる?笑』に関しては、確かにもうひとつ理由付けがあるとすっと落ちるけど。
前情報なくみたから、案の定何度かよい意味で裏切られ、そうきたかーと。
韓国の上流下流の構造について詳しくなくても十分楽しめるけれど、知っていればなお面白い。
日本ディスられてる?って場面もあるけど、エンターテイメントとして素晴らしい。
ネタバレ的なサイトで『え!あれそうなの?』ってとこが何ヵ所かあるから、
DVDになったらもう1回、2回観たい。
万引き家族も良い映画だったけれど、何度も観てみたい、そう思わせることがどれだけ難しいか。賞を総なめする作品は緻密さが違う。
強力なおすすめ
封切り前にテレ東で短い宣伝番組をやってて、斉藤工が監督と対談なんかしてた。斉藤工の色気にやられて、じゃない、おもしろそうだと思い、これは映画館で見ようと心に決めた。しかし、なかなか時間が合わず、これじゃ終わっちゃうかもと焦っていたら、カンヌ!アカデミー!と受賞したものだから、ロングランになり、ようやっと見ることができた。
やはりおもしろかった。けっこう長い映画だったけど、ダレることなく、いいテンポで進む。張った伏線もきれいに回収。多くの方がレビューで書かれてるように、上下や階段などを使った演出が効果的。説明的ではないのに、ちゃんとわかる。言葉や習慣が違っても理解できるから、国際的に評価されたのだろう。
本筋と関係ないところで気になった点。
①キム家の兄と妹がけっこう顔似てる
②家政婦1号・2号とも化粧前後の差が激しい
③犬の写真って何か意味あったっけ?
④キム家の母、なんで砲丸投げ?
⑤ミニョンの帰国後
クレジットを見て不思議に思った。監督の名前は英語読みだとボン・ジューンホーって感じだけど、なぜ日本語ではポン・ジュノとなるのか? どっちが本場の発音に近いのか? わからない…。
追記
2021.1.8 吹替で地上波初放送
日本語で見ると少し雰囲気変わる。
神木くんっていい声だったのね。
そして、何度見てもよく出来た映画だなぁ。
ストーリーの落としどころ
韓国映画鑑賞が初めての方にも
くだらん
パラサイト 半地下の家族
今年11本目。
アカデミー賞作品賞受賞おめでとうございます。
アカデミー賞受賞作と言うことで観賞。
最初から最後まで目が離せない。タイトルと、キャッチコピーがとてもよく合う作品。
人間の欲望がそのまま描かれてる感じがします。
貧困問題について。
これはもう、半永久的に解決しない問題だと感じる。格差があればあるほど人は人を見下す。能力であっても財力であっても。
貧困というだけで能力が高くても発揮する場所がない。諦めるしかない。悲しいね。
ある意味富豪家族に「寄生」をする事で良い暮らしができる。人間らしい作品だったのかもしれない。「寄生」というか、「依存」というか。1度良い思いをしてしまうと、それが手放せなくなる。例えそれが他人を蹴落としてでも欲しくなる。人間って怖い。
自分史で「エスター」以来のすごい衝撃を受け多作品でした。
※個人の価値観で書かれています。
※気に触る表現あったらすいません。
無駄のない
最高傑作に出会ってしまった。
オスカー受賞前から観たかった為かなりウキウキ状態で鑑賞しました。
開始早々かなり引き込まれ、自分の許容範囲を
簡単に超えていった作品だった。
今作品では匂いがある意味キーワードになってくる。
映像では感じることのできない唯一の五感である
“嗅覚“を
感じることのできる作品はいままで出会ったことがない。
韓国映画の本気を見せられた。
アジアとして日本がこれを超える作品および匹敵する作品を
今後作れるのか。
とても考えさせられる作品でした。
上映終了後も頭から映像が離れず何度もYouTubeで
アカデミー受賞時のポンジュノ監督の受賞スピーチを
見ました。
あと2〜3回はみたいと思わせる作品でした。
今からポンジュノ作品
”グエムル“を見たいと思います。
この作品は後世に残るクラシックな作品の
仲間入りを果たしたと感じました。
最後に一言
絶対に見たほうが良い 後悔はしない。
引きずり回される
「貧困格差社会に目を向けましょう。」という目的地行きのバスに乗ったつもりだった。景色を楽しみながら、順調に道を進む。しかし途中で大雨が降った途端にバスは急に暴走した。道のない暗い森に突っ込んで行き、何だかよくわからないものにぶつかりながら、猛スピードで駆け抜ける。そしていきなり急ブレーキをかけたと思ったら、どこかわからない暗い場所に放り出される。
あらかじめ「感動のラスト」が用意されている映画では味わえない体験でした。緩急の付け方がめちゃくちゃ上手くて、終始画面に引き付けられっぱなし。派手なシーンがあるわけでもないし、感動的な音楽があるわけでもない。登場場面も、ほとんど半地下の家と豪邸の家だけ。それなのにどうしてここまで目が離せないんだろうか。上映時間の2時間があっという間でした。
カップルやファミリーには向かないとよく言われていますが、むしろ向いているのはと個人的には思います。伏線やメタファーがあちこちに散りばめられているので、後からあれ気づいた?とかあれってこういう意味かな?とか、語りたくなる要素が満載です。ぜひ誰かと一緒に観ることをおすすめします。
貧富の格差だけではない
貧富の格差社会が、すごく垣間見れる作品。
韓国語が多少読めるので、タイトルに「기생충(キセンチュン)」とあり、韓国語では寄生虫というタイトルだったのかと改めて知る。
そして、長男ギウと友達が外にあるテーブルと椅子で飲むシーンの横にはスーパーの看板。
といっても商店街の八百屋さんのような小さい店。その横で飲むとか不思議!
あの手この手と、豪邸に潜り込んでいく姿はすごい。この頭脳を他で使えたらよいのに。
妹のギジョンがまた可愛い。あの変化が素敵💕
そして、社長家族が不在の時の様子にはほんとハラハラしました。
そして、そんな展開になるの?という衝撃。
ラストはかなり怖かった。
ちょっと、「モンテクリスト伯」みたいなところも。
それしても…오빠의 머리는 튼튼한 네요ヽ(;▽;)
静かに進む
驚愕…韓国の方に聞いてみたい
旅行に行くと、大概どこにでも
商根魂?かたまり笑のよな韓国の方が
必ずみえて、異国の地でしっかり
根付くハングリーさに感服し、圧倒され、
唐辛子パワー恐るべしと後退りする
ことがしばしばですが(^^;;それは
こういう社会背景が⁈と思ってしまいました。
韓国コスメも、韓国料理も大好き、
何カ国語も話せるKPOPの若い
皆さんに感服し、冬ソナにも
どっぷりはまり…と、マイナスの
イメージが全く無かった私にとって
本当に驚愕作品でした。
匂い…がキーワード。
いくら取り繕っても、誤魔化せない
生活や環境。でもその匂いが
お金がなくても、皆が笑って、
家族が集い、思いやる1番の幸せ
だったのではないでしょうか。
匂いこそが、ある意味で
家族の絆であり、
お父さんにとって、
そこを軽蔑されることは
決して許すことができない屈辱だったと思います。
役者さんの抜群の演技力、
引き込まれるストーリー展開も、
細部まで手抜き感のない素晴らしい
作品だと思います。
フィクションですが、
本当のところどう?と、
韓国の方の感想や思いを
聞いてみたいと思いました。
ただしかし!個人的にはジョーカーに
作品賞をさしあげたかったです^^;
貧富の二極化がテーマ。社会派コメディです。
最初はコメディ。下町の人情喜劇みたいにのほほんとしてる。でもだんだん、ほんの少しずつ現実の闇を見せてくる。一旦どん底に沈んでからの、あのクライマックス!グサグサっと!溜まったフラストレーションを一気に爆発させる!「桐島部活辞めるってよ」みたいでした。そういう映画だったのね。正直よくやった!と思いましたよ。だからこの映画は凄い。
ちょいちょいサスペンス入れてきたり、会話シーンは割と長回しで撮ってるから観ていて飽きない。ポン・ジュノ監督は映画撮るの上手いと思った。
あと、金持ちと貧乏の二極化の構図の描き方が上手かった。さすが。IT社長の家族と半地下の家族は、まさに水と油。全然合わないんだよね笑。まるで、貧富の二極化を象徴しているかのよう。
IT社長が、いかにも成金社長って感じで撮られていて品格も学も思想も何もなく、あるのは金だけ。生きてて楽しいのかな?と思ってしまうぐらい空虚。多分ITに関しては秀才なんだろうけど・・・人間的にはすげー薄っぺらい。半地下の家族の息子が庭でパーティしてる金持ち連中を見て「僕にとってこの家は似合ってるのだろうか?」と問いかけるシーンが印象的。僕ならこう答える・・・全然似合ってない笑。金持ちと半地下とは、相入れない別世界。もちろん、そのように描かれてるだけなんだけど(IT社長も会社では良い奴かもしれないし、結構子供から好かれていて良い父親してた)、この辺りの描き方が上手い。本作が社会派映画としての優秀と言われる所以なんでしょう。
あと、IT社長の豪邸が良い。よく見つけてきたなこの家!って感じ。何もかも豪勢なんだけど、息苦しいコンクリの監獄にしか見えなかった笑。最後、半地下の家族が半地下の家に戻ったとき、ほっとしましたよ。狭い家でも良い。家族一同一緒に飯を食う。こっちの方が良いよね。多分、俺は半地下側の人間なんだろう。大豪邸も高層マンションも、全然良いと思えないんだよな・・・。よくあんな監獄みてーなところに住みたいと思うよ。もし俺が金持ちになっても、家が欲しいとは微塵も思わない。昔から家や車を欲しがる奴の精神構造が全然わからなかった。否、この映画がそう思わせてるだけなんだろうか。。。頭に来て人を刺すことがないように気をつけなくては笑(ネタバレ)。
初めての韓国映画
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