劇場公開日 2020年1月10日

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パラサイト 半地下の家族のレビュー・感想・評価

全957件中、1~20件目を表示

4.5徹底した「高低差」の描き方に感服させられる

2020年2月27日
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鑑賞方法:映画館

まず仰け反ったのは冒頭、ナチュラルにすっと観客を物語へといざなう語り口である。格差などの社会問題を掲げると人々の体は身構えるものだが、本作では気がつくとあの家族にどっぷり紛れ込んでいる自分に気づく。しかもそれは地上より1/2階分だけ低い角度から世の中へのまなざしだ。

IMAXでもないのにこれほど高低差を強く意識させる作品があるだろうか。地域の奈落の底から最も高いところへ。お屋敷内でもまるで深層心理を掘り下げるように階段を下ると、秘めたるものが溢れ出し、暴れ出す。挙げ句の果てには金持ち夫婦がソファで求め合うシーンでさえ机下に隠れた家族とは高低差が生じている徹底ぶり。国際世界は広くて千差万別だが、おそらくこの高低差だけは通底している。核となるのは言語ではなくこの感覚や意識。それを駆使して物語をドリフトさせたからこそ、本作はあらゆる人の心を捉え、無条件に「リスペクト」と唱和させたのではないか。

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牛津厚信

5.0貧困は、下には下がいる

2020年1月31日
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鑑賞方法:映画館

経済格差を縦の構図を巧みに用いて描いた演出センスに脱帽する。何から何までセンスが良い作品だ。
本作は豪邸に住む富裕層と半地下の家に住む貧困層の格差について描いているが、さらにその下にも貧困層がいるという、二段構えで描いているのが素晴らしい。社会の実態は貧困層の間にも格差が拡がっており、それは富裕層と貧困層の格差ほど見えやすくないのである。経済格差を深刻なものだという意識を持つ人でも、貧困層は単純に「貧困層」というグループとしか捉えていない人も多いのではないか。しかし、この映画は描くように見えている貧困層の下に、さらなる「見えない貧困層」がいると示している。
これを示すために、物語の展開も縦の構図の画面作りなど、描きたいテーマと脚本と演出が絶妙にマッチしている。ポン・ジュノ監督はすごい。今後、映画の教科書として採用されてもおかしくない作品だろう。将来クラシック映画として名前を残すのではないだろうか。

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杉本穂高

5.0「低層民」を「地下」で象徴する映画のシンクロニシティー

2019年12月27日
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鑑賞方法:試写会

笑える

怖い

興奮

韓国の社会派映画といえば、かの国特有の政治や軍事などを題材にした力作が目立つが、ポン・ジュノ監督最新作は貧富の差の拡大というグローバルに深刻化する問題を取り上げ、予測のつかない超一級のエンターテイメントとなった。韓国初のパルムドール受賞も、普遍的な問題への意識が一因だろう。

丘の上の明るく広い邸宅に暮らす上流の家族と対照的な、暗く狭い地下で暮らす下層の家族。低層民、被差別者、不可視の存在を、彼らが生きる「地下」で象徴するアイデアは、同じく今年公開された米国のホラー映画『アス』と通じる。このシンクロニシティー(共時性)も興味深い。

映像では伝わらない「匂い」で生活の格差を表現したのも、監督の巧妙さであり、観客の想像を経て本能に直接突き刺さるようだ。

監督もメッセージで懇願しているように、これは絶対にネタバレを回避して観に行くべき作品。ジャンルを超越した怪作にぜひ圧倒されていただきたい。

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高森 郁哉

4.0自然を破壊して人間社会、都市だけで生活する

2024年3月13日
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鑑賞方法:映画館

ということは、誰かに依存している、貧富の差はなく、パラサイトしているのは富める人なのでは?もちろんどんなに都市が人工構造物に覆われても地球環境に依存しているが。

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多様性男女平等自由主義

3.0発想は面白いけど

2024年1月18日
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鑑賞方法:VOD

ストーリーは結構もやもやしました。
序盤に騙して雇われた時点でそこそこ成功しているのに、終盤のあの展開はちょっと個人的には納得できないです。
嫌なら離れれば良かったし、そもそも先に騙して利用していたのはどっちなのかと。
youtubeでひろゆきさんも同じような感想を言っていて、恵まれている人、ひろゆきには理解できないとかコメントが付いていましたが、私はどちらかと言うと貧乏寄りですが、ひろゆきさんと同じ感想になりました。
プライドあるならせめて自首しようよ。
怒りはあれど殺人の免罪府にはなりえない。

もやる人はもやる作品だと思います。
これ系なら万引き家族の方が良作に思えましたね。

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柚子一味

5.0ハラハラ感◎

Kさん
2024年1月12日
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数珠繋がりに寄生していく家族のテンポ感が面白い。最後のシーンが、どこまでが妄想だったのか気になる。

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K

4.0予想を超えるような展開!

2024年1月10日
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鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

怖い

予備知識無しで観ることを進めていましたので、外的情報を遮断して鑑賞しましたが、笑いあり緊張感もあり、しっかり韓国社会の問題も取り上げた社会派映画とも呼べる映画で、数々の映画賞を受賞した理由もわかりました。

裕福で豪華な住居に暮らすパク一家、反して働き口も無く半地下のボロ家で暮らすキム一家の貧富の格差を非常にうまく対比させながらも、パラサイトとはよく言ったもので、キム一家が徐々にパク一家に寄生していく様子が面白可笑しく描かれており、全く飽きません。

その飽きない理由は、やはり誰でもお金持ちには妬みという感情は少なからずあると思いますが、本作はその妬み部分を貧乏な一家がスカッとさせてくれるような展開だからと思う次第です。確実に寄生されるパク一家に対する同情よりかは、寄生した貧乏キム一家の方を応援したくなります。

といいますかキム一家のこの寄生していく能力(というか技術)が、余りにも見事過ぎて、能力をもっと違うところにいかしたらキム一家確実に貧乏でないでしょ!って思う次第です。

そして飽きさせないもう一つの理由は、前半から中盤にかけてのお笑い要素から、中盤~後半にかけては一気にサスペンス要素が強くなり、緊張感を出してくるのも良かったです。ネタバレすると面白くないので書きませんが、完全に観る者の予想を超えるような展開には驚きすら感じ目が離せなくなります。

全体として、予想外の展開もあり終始楽しませてくれる要素が強く132分という割と長めな映画時間でしたが、ダレることなく突っ走って鑑賞出来きました。

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だいふく

3.0悲しかった

2023年12月26日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

笑える

悲しい

怖い

悲しくて、悲しすぎて笑えるけど、笑ってる自分に、笑っていいのか?と自問自答して、うーん……と考えこんでしまった作品。

映画を観た後も、一緒に観た人と何時間もこの映画のストーリーについて、どう思うか話し合って、「うーん」と考えこみ、「やだね格差社会は……」とため息をついてしまいました。

そういう意味では、格差社会に無関心な人達に「これでいいと思いますか?」と一石を投じて、見事に私(私たちの)心をざわつかせた作品だと思います。

人間社会の階層格差を、コメディタッチでシリアスに描いていて、下層の方の人生き様をソン・ガンホさんが、またこの方が映画に出演されると、説得力がハンパないですね。大泉洋さんのように陽気な側面もあるのに、彼が無表情で立ってるだけのに、なぜか胸の中に痛みがひろがって、悲哭の叫びが聞こえてくるような、うまいなあ。

この作品で、がっつりとソン・ガンホさんのファンになりました。
ポン・ジュノ監督の作品も今後チェックしていきたいと思います。

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山川夏子

4.0こんな家はヤダ!

2023年11月9日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

怖い

知的

【字幕】

華やかな家にまとわりつく人々がキモかったっす

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あきと

4.0序盤の展開が早くて楽しかった。

2023年9月27日
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ようやく見れた。

後半に行けば行くほど格差を見せられて少ししんどいね。

貧困から抜け出すのって、そう簡単な事じゃないだろうから、少しでも格差の幅が狭まる社会になって欲しい。、けど、

裕福な家庭の裏には貧しい人達で成り立って居るのが今の世の中なんだよな、

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バキ

2.5モヤモヤが残る

2023年7月27日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:TV地上波

笑える

怖い

重いテーマにサスペンスもコメディも盛り込んであってすごい。
ただ見終わったあとも暗い気持ちのまま。 全体的にモヤモヤする。
世間が高評価するほど私はいいとは思わなかったのは文化の違いか好みの問題か。

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mitsuba635

5.0仲良い家族 家族愛のはなし

2023年7月11日
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好きな家族だ
庶民的というか、貧困層のすれた感じの面白い集団が何故か高いスキルを持ち合わせていて友達からの紹介をきっかけに計画的に富裕層の家族に就職していく
リズム感、音楽全てがツボ
描写がリアルすぎて、ひゃっとかフフッとか一人なのに声出ちゃうんだよな
息子の描写とういか直接登場するシーンは少ないんだけど、なにをやらかすのかヒヤヒヤする存在感が凄かったな。
匂いについて言及されるのって1番きついよね。加齢臭とか生物的なやつじゃなくて地下鉄の匂いって生活臭だから、もうあの場所であの生活してること自体が否定されてる気がしてほんとに辛い気持ちわかった。あの後からお父さんの表情ずっと硬かったし、なんか色んなことを読み取ってる人の考察を後で検索しちゃうな。どうして社長を刺したのかも議論点になるよね。誰を守りたかったのかよくわからない。
何故みんなスキル高いのにニートなのか

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nemo

4.0まさにザ・ドロドロ韓国映画!

2023年6月24日
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怖い

興奮

包丁持ったお父さんが暴れちゃうとことかね

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印刷局員

5.0邦画を全面的に凌駕し、誰もを韓流に落とす最高傑作

2023年6月15日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

最高のエンタメ、そしてメッセージ性も内包した邦画を全面的に凌駕した映画史に残る傑作だと言えるでしょう。自分もこの映画を見て韓流に落ちました。。。

まずテンポがとにかく良い!!もう嫌でもこっちが楽しくさせられる、キム一家が乗っ取るまでのテンポが最高。でもそれだけならこのシーンが上手かっただけとも言えますが、乗っ取った後の展開も神としか言いようがない。

まさか

『前任の家政婦のおばさんも地下暮らし仲間で家の奥に旦那を飼ってました』

なんて面白すぎるだろと。乗っ取った後のキム一家の葛藤的なそっちかと思いきや、非現実的かつエンタメ的に裏切ってくるのです!

これだけならむしろホラーにも進みそうな展開ですが、本編では絶妙にコメディ色も有ったりして『うわあああ』ってよりもむしろニヤついちゃうような、『おんもしれえええ』って感情の方が勝つんです。不思議です。これが監督の技量なんでしょうか。

そして何より特筆すべきは俳優陣の演技力でしょう。イカゲームでもそうだったんですが、設定自体は別にそこまで複雑じゃありませんし、画面に映されている情報だけで理解が出来るくらい簡単な映画です。

でもそこに圧倒的な重厚感と満足感と面白さを追加しているのが、紛れもない俳優陣のクオリティでこれこそが邦画に足りないモノなのです。主人公はやや控えめだけど内面からは確固たる意志が伝わってくるようなそんな雰囲気を醸し出してますし、妹はしっかりしてるけど家族の中でも最も現状に嫌気を感じている人間味を感じさせる。

父親は抜けてるかと思いきやむしろ家族の前では脱力してるだけなタイプでなんだかんだしっかりしてる。母親も同じくで貧乏ながらに楽しく賢明に生きている家族のその息遣いが伝わってくるようなキャラ付けと演技なんです。

もしこれが邦画だったならお父さん役は小日向文世辺りが演じて、随所でボケをかますおっさんになりそうです。つい最近役所広司さんも言ってましたが、日本のドラマや映画って視聴者を笑わせようとするんだと。邦画を見ていてどことなく感じる腑抜け感はまさにそれだったって事なんですよね。

隙あらば俳優のお茶目的な感じで笑わせようとする。別に俳優に興味は無いんです、作品を見せてください。

やってる事は勿論犯罪なんだけども、そこに描かれているのは必死に今を生きているキム一家の活力なんです。そのパワーと知恵と時にユーモラスに観客は魅せられる。一見すると金持ち家族乗っ取りとんでもコメディなんですが、その内訳は韓国社会のリアルに紐づいた笑うに笑えない、けどどこか元気になる不思議なエンタメなんです。

この融合と重厚感、情報量の多さは最早邦画では再現できない領域です。ジャニーズやイケメン()俳優に甘えてる内に抜かされちゃいましたね~。

日本、オワコンです。

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真中合歓

4.0社会には集団間の見えない境界線が存在しており、その境界線を相互に見...

2023年6月15日
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鑑賞方法:TV地上波

社会には集団間の見えない境界線が存在しており、その境界線を相互に見ようとする思考が及ばない為、不満や事件が絶えず生まれてしまう一つであると聴衆へ伝えているように感じました。

中盤までのコミカルなテンポから不安と恐怖へ急降下する終盤のストーリー構成は飽きずに最後まで観覧できる内容でした。

ストーリーの中では置物石、友人、半地下、便所コオロギ、時計回り、ペット、水、匂い、完全地下といった物や概念について随所にハッとするような思考をめぐらせるシーンがあります。
単なる富裕層と貧困層の対立話ではないことが多くの人に評価されてる作品なんだと私は感じました。

貧困家族が偽りのプロフィールと所属をつくり、富裕家族に潜り込む。まるで便所コオロギのように。

金持ちの旦那【上層】は匂いという目には見えないもので貧乏の旦那【下層】と境界線を引いている。偽りでは誤魔化せない「何か自分たちとは違う」といった境界線を自然と嗅ぎ取る嗅覚が上層にはある。

それは下層に直接的に(臭うことを)伝えなくとも、臭いを嫌悪する仕草や上層同士のふとした会話から、下層は自分が臭うということに気付き思い知らされる。

下層同士はその匂いに今までは気づきもせず暮らしていたのに、上層と馴染もうとした途端、そこに境界線があることに気づき自分の現在地を俯瞰して見えたりする。

家庭教師の息子が金持パーティーに自然と参加している人達をみて、金持の娘に対して「自分は馴染めているか?あの人たちと同じにみえるか」を問うシーンは心が痛んだ。

またこの作品は3つの階層対立がある。

①金持ち 対 半地下

②半地下 対 完全地下

③金持ち 対 完全地下

完全地下【最下層】に住む人は、金持ち【上層】に尊敬と服従をしながら、上層の目に見えないところで食料をむさぼり、生を繋ぐ。上層は最下層を見えないだけでなく、存在すら認知していない。

最下層は、上層のペットが歩いてる場所より下の完全地下に生活をし、誰に強いられた訳でもないのに現状を変えることはせず受け入れ、いつまでも現状の生活が続くはずが無いのに、いつまでも思考停止している。

それぞれの層が見えているものが異なるため、行動や考えも階層によって違う。下層になるほど、無計画を計画する、思考停止、夢想する。

まるで自己啓発本を読んで、希望する未来を想像だけするも、いつまでも現状は変わらない。不安がある人のほど、現状維持バイアスが強く、行動に移すのは難しい。それでも行動しなければ半地下の薄暗い部屋で大きな家を持つ夢想をして、人生を終えることになる。

見えないというのはとても不安定で、無限にある選択肢の中でなぜのその選択をするのかと見えてる側からは理解ができない。

こんな家を手にしたいと言葉するも、家政婦やアルバイトで得た収益で、バイキング料理に行くのでは無く、偽りのプロフィールを本当にする為にお金を使う行動は出来なかっただろうか。

ピザの箱を折るぐらいなら、ピザの箱を折らせる側になる行動をしたり、自分には見えない世界を見えてる人へ、どんな風に経験し、思考し、選択をしてきたのか境界線を越えれなくても見ようとする行動は出来なかっただろうか。

周りにヒントやチャンスは溢れているのに、言われたことだけを行い、気に食わないことは不満そうにする。

何が問題なのかがわからない。
問題解決をするための問題自体が見えない。
だから問題は相手にあると衝突や殺人が生まれてしまう。
映画の話ではあるが、実際現実社会にも溢れている問題でもあり、少しでもこういう衝突が減らすためにどうしたら良いのかと改めて考えさせられる作品でした。

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もるたん3しゃい

3.0偶然がすぎる

2023年6月8日
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鑑賞方法:映画館

数ある映画レビューでも共通して書いてあることは、「ネタバレだから言えないんですけど、とにかく驚きの展開で最後は想像もしないことになるんですよね」って、たいていの映画はそうだろう。

アカデミー作品賞を獲得し、完全に後乗りで見に行った。すでに見た人は、自分の見識の高さにさぞ鼻が高いことだろう。夕方の回だというのに、そこそこ席が埋まっていた。これからロングランでヒットするんじゃないかと思う。それで見終わった感想は「正直どうしてこの映画がアカデミー賞で評価されたのかぜんぜんわからない」というものだ。

出来るだけネタバレを避けて感想を綴る。

劇映画のカタルシスは例えば敵対する二人が最後に決着をつけるといったストーリーの中にある。それは必然の流れであり、多少無理があったとしても観客もそれを望んでいるのだからそうなるように話を持っていく。

それでこの映画、偶然が3つも4つも重なってストーリーが進行していく。それがどうにも歯痒い。

例え話なのでストーリーにはぜんぜん関係のないことにはなるが、校長先生が誰にも内緒で裏金を作り、その事は誰にも発覚しないままある日いきなりクビになったとしたら、その金を学校に残しておくだろうか?

これがひとつ目の偶然。

後釜の校長にも、実は後ろ暗い背景があり、校長同士が本音で話しの出来ない関係のままでいる。ある日、学校行事で先生生徒が留守の中、校長室で家族と派手にピザパーティーを繰り広げている最中、前任の校長が突然訪ねて来たら、校長室に入れるだろうか?あわててピザを片付けながら。家族をロッカーに閉じこめながら。

これが2つ目の偶然。

そして初めて金庫の中の裏金に気付き、前任の校長が洗いざらいぶちまけ、土下座しながら「見逃して下さい。お金が必要なんです」と、情に訴えて来た時に、タイミング悪くロッカーの中の家族が倒れこみ、仕事そっちのけではしゃいでいたのが前校長にバレたとして、そのことをネタにゆすられたとしたら、相手の言いなりになるだろうか?よく考えたら、相手の方が不利だ。そんなことにも気付かずに、校長室を散らかした罪悪感に苛まれるのだろうか?

これが3つ目。

以後、なし崩し的に話が転がっていき、裏金は発覚しないまま次の校長もクビになったら、次の校長はなんとかして裏金を取りに戻るだろうか?

こんな調子で話が転がって行ったら、途中でアホらしくなって見る気を失うだろう。

偶然が過ぎる。

でもネタバレ禁止だから書けない。奥歯に物が挟まったような物言いになる。好意的なレビューの正体はこれだ。

格差社会を痛切に皮肉った内容で、『万引き家族』『アス』などに通じる。とか、アカデミー礼賛の書き込みが今後続くことが予想出来る。願わくば誰も何も知らない状態で、予備知識なしで見たかった。

アカデミー会員の忖度をうまく利用した韓国エンタメ産業のロビイストたちの勝利だと、半分以上本気で思う。日本映画界には逆立ちしたって出来ない芸当だ。

最後に、行政の失策を棚に上げて、こんな格差社会にあぐらをかいている大統領が、祝福のコメントを発表したのはギャグを通り越して背筋が寒くなった。

誇りに思うだって?
恥を知るの間違いだろ!

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うそつきカモメ

4.5全編通して只々面白い!ポン・ジュノのクセを抜いて上手さが強調される...

2023年6月4日
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全編通して只々面白い!ポン・ジュノのクセを抜いて上手さが強調されるつくりなのと、類似テーマの既往作品が幾つもヒットした後なので衝撃はあまりなかった。それでも無駄な場面が殆ど無い構成・伏線とその回収・演技・音楽・鑑賞後の味わいなど文句なしの出来でした。

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omoro

4.0逃走中見てる感じだった。ずっと追いかけっこしてるみたいでハラハラド...

2023年5月11日
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逃走中見てる感じだった。ずっと追いかけっこしてるみたいでハラハラドキドキ面白かった。高低差を利用した表現が多く用いられていてそれぞれのシーンの意味を考えるとより面白かった。ただ、前半部分ちょっと全てにおいて上手く行きすぎだろ。笑 現実味に少し欠ける感じはあった。
まあでもテンポも良いしどんでん返し?もあるし見ていてワクワクする作品だった。金持ちの家の女の子がかわいい!

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桜餅

3.5やっと見られた

2023年3月30日
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一度、ちょっとのれず挫折して、やっと見られた。
前半のコメディタッチと、後半のジワジワくる感じの落差が激しい。
結局階級の壁は越えられないということか。
無意識の差別の残酷さか。
見る人によっていろんな視点がありそうな映画。

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UNEmi

5.0元彼と見に行ったの完全に間違えた

2023年3月27日
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元彼と見に行ったの完全に間違えた

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たべるのすき