パラサイト 半地下の家族のレビュー・感想・評価
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気になる点が多かった
日本公開前からスゴい映画と評判だったので観に行きました。
評判通りすごく面白かったし、格差社会についても考えさせられました。
しかし、気になる点が多かった。
以下に挙げます。
・キム家の長男、あんだけ優秀なら大学行けてるはずやのになぜ4浪?行く大学こだわってるのか?
・妹もバイトでも良いから働けば良いのになぜ働いてないのか?母も同様に内職じゃなしにパートで働けるのでは?
・家政婦さんの桃アレルギーあそこまでひどくなるかな?食べたとかならともかく。
・地下室の一件があって、元家政婦さんにマウント取られるけど、よく考えたら元家政婦さんだって夫の件がバレたらヤバいんだからあの流れはおかしい気がする。北朝鮮のアナウンサーのマネは似てたし面白かったけど(笑)
・パク家の息子がモールス信号解読出来る設定だったのにランプの点滅に気付いても結局何もしなかった。
・パク社長がキム家主人によって殺されるが、殺す動機がいまいち分からなかった。いくらプライドが傷ついたとしても殺すか?
・終盤主人公が山に登るが、劇中に登るシーン何回かあったか?息子がパク家を見下ろせる山に登る習慣があって、かつその事を父が知らなければモールス信号は読み取って貰えないはず。息子が山を登って家を見下ろし、ランプの点滅に気付いてくれる確信がなければ意味が無い。後付けな感じがした。
気になりだしたら、キリが無いのでこれくらいにしときます。
映画自体は本当に面白かったので、確認がてらまた観たいです。
格差社会の匂い
情報なしで見てほしい
素晴らしい映画だからこそ惜しい
見終わった後に重苦しさが残る。それは殺人が行われたせいなのか、クライマックスの展開が予想外だったせいなのか。
前半はテンポ良く進み、無駄なシーンも無いと思いました。キャンプに行った後4人で飲み食いするシーンや家政婦が再び出てきたシーンがテンポに欠けていた気がします。
ラストは上流家族を家から出したい、半地下の人はずっと半地下に居させたいという考えありきで話を作ったようで、受け入れるのに時間がかかりました
伏線も生かされていたし、タイトルの意味も考えさせられる。いい映画だからこそ、もっとうまいラストを期待してしまいました。韓国にはこのような事件があったのでしょうか
見終わったあとのざらつく感覚
皆様、どんな計画をお持ちです?
いつも思うんです。私が映画ひとつ観たところで、世界は何も変わらない。
私に染み付いている何か。柔軟剤変えたところで、変わらない何か。その何かを、本作の登場人物に当てはめると、誰に当てはまるのかしら?。そこでどんな計画を、私は持つのかしら?。
意味の無い問いかけです。ただ世界中の人が、同じ問いかけをしたのなら、どんな計画が…。
監督さんが、何を考えて本作を撮ったのかは、解りかねますが、このざらついた感覚が、アジア、ヨーロッパ辺りで、共鳴していることに、戸惑いを禁じ得ません。ヒトは、果て無く分断する定めなのか、くい止めるプランを切望すること自体、間違いなのか。これまた、答えの無い問いかけですね。
私達は、ユートピアを計画して、ディストピアを造ったのでしょうか?。あるいは、ディストピアにいるからこそ、ユートピアの存在を、確信するのでしょうか?。監督さんの心の内を、覗いてみたいものです。
取り急ぎ、ノープランで本作を、御覧ください。そして、どんな計画をお持ちになります?。それとも…。
得体の知れない魔力が宿る
後半からのハラハラドキドキ
凄まじい映画だけど.......
※個人的な意見です。
衝撃を受けるやジェットコースターに乗ってる気分になるとかを聞いてとてつもなく楽しみにしていました。けれど、ホラー映画やサスペンスが大好きすぎる私にはちょっと物足りなかった。裕福な家族側にも重い秘密などあればもっとおおー!てなってたかも。
ジャンルは全然違うけれど同じ貧富社会を題材にした「US」や衝撃展開なら「告白」などの方が分かりやすく、衝撃だった。でもパラサイトはひとつひとつのことに全て意味があって最後の殺人シーンでギジョンだけが亡くなったのにも意味があったり、「US」と同様に見た後の考察は本当に楽しくなる映画です。
「なんじゃぁ。そりゃぁ」的なちゃぶ台返しをしたくなった一篇
監督はポン・ジュノ。
デビュー作『ほえる犬は噛まない』から『母なる証明』までは欠かさず観たが、どうにも好きになれない監督だなぁ・・・と思うことしきりなのですが。
ソウル(かどこかの大都市)に暮らすキム一家。
両親と息子・娘という四人家族。
暮らしているのは、下町。
文字通りの下町。
彼らが暮らすのは、坂の下の半地下の一室。
だが、ある日、息子の幼馴染が、海外留学するので後釜として、坂の上の金持ち一家の娘の英語家庭教師をしてほしい、という話が転がり込み、ひょんなことから妹も父も母もその一家で雇われるようになる・・・
というところから始まる物語で、ひょんなこととはいったものの、父・母の就職には悪知恵も働いている。
で、この序盤(といっても40分ぐらいあるか)は、いわゆる「なりすまし」映画で、なりすまし映画というのは、個人的に大好きな『街の灯』『独裁者』『トッツィー』に至るまで枚挙にない。
つまり、「伝統的」な映画のジャンルなわけで、このジャンルでは、この後の展開はおおよそ決まっており、なりすましたことがバレるかバレないか、バレることに対して主人公たちがどのような葛藤があるのか、バレた時にどのように落とし前をつけるのか・・・というあたりである。
この展開には図らずも善と悪の葛藤が盛り込まれており(いかなる理由であっても、なりすますことに主人公は葛藤を抱える)、そこがドラマチックなのだが、この映画では、そこんところをすっ飛ばしている。
結局、彼らの正体(つまり本体。アイデンティティともいえる)を見抜くのが、同じ立場の人間であり、なりすまされた側(こんな言い方があるかどうかは不明だが)は、なんだかイヤな気がする(においがする)んだとしか言わせていない。
どうにもこうにも、ここいらあたりの善悪観念というか理念というかが曖昧かついい加減なので、「もうひとつの家族」が登場してからが、まるで面白くない。
どうなるのかしらん・・・とは思いつつも、「どうでもいいよ」的な感じになって、クライマックスの修羅場に至っては、「またも、修羅場!(中盤の繰り返し)」と思ってしまい、鼻白む思いでした。
個人的には、大豪雨により「半地下一家」の部屋が水没するとともに、地響きを立てて丘の上の豪邸が崩れ落ち、半地下一家も富豪一家も、もうひとつの家族も大切なひとが生き埋めになって・・・ぐらいの形而上的な展開が欲しかったところ。
(そんなこと、ありえない・・・ぐらいの展開がないと落ち着きが悪い、そう感じたわけで)。
個人的には、ジャンル映画の枠を超えようとしてがジャンル映画の定石も周到出来ず、かつ予想されたカタストロフィに落ち着いて、さらに、お尻がこそばゆい親子の情愛に落ち着く・・・という、ま、観ているうちは面白かったけど、「なんじゃぁ。そりゃぁ」的なちゃぶ台返しをしたくなった一篇でした。
クスッとし、ギョッとして、ハラハラできるエンターテイメント
馴染みの映画館で未上映だったので、日本公開2週目の鑑賞。
カンヌを制したので、若干小難しい社会派かもとの先入観もありましたが、予想以上にエンターテイメントに徹していて、めっちゃ愉しめました。
感想を以下の5点に分けて書きます。
1. コンゲームにクスッ
2. 過寄生にギョッ
3. バレそでバレないハラハラ
4. パラサイトからパラシトイド(捕食寄生者)に
5. 前評判は聞かないに限る
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1. コンゲームにクスッ
貧乏一家が、資産家のパク家に、あの手この手で取り入っていく様は、「スパイ大作戦」や「コンフェデスマンJP」のよう。
桃アレルギーを利用する辺りは、テンポも良く、映像もスタイリッシュで、単純に愉しかったです。
ただ、妹のギジョンが、資産家の奥さんを思いっきり馬鹿にしているのは気になりました。
運転手を陥れる際も、素人とは思えない手口で、貧困だからといって肩入れしにくいエグさがありました。
ギジョンが後に、悲劇的な報いを受けるのも、ここらへんのエグさから、さもありなんとなりました。
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2. 過寄生にギョッ
個人的な最大のピークは、元家政婦が隠された入り口から、更なる地下へ降りていった瞬間でした。
しかもそこに、真の寄生者が巣くっているとは。
生物学では、同じ宿主に複数の寄生者が卵を産み付けることを「過寄生」といいます。
キム家だけじゃなく、家政婦の夫まで寄生していた様は、まさに過寄生。
しかも過寄生では、異なる家系どうしで競争が生じ、殺し合うことも珍しくないです。
本作の展開も、まさにそのまま。
協力なんて、甘さは皆無。
互いのエゴのぶつけ合い。
行動生態学の予測通り。
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3. バレそでバレないハラハラ
パク一家が、キャンプから突然帰宅してからのバレそでバレないドタバタは、ハラハラしっぱなしでした。
ベタっちゃベタな展開だけど、緩急ある演出で、観てるこっちも緊張しました。
ただ、床に散乱してるはずのガラスや食べ物が、短時間で片付けられるすぎな感じは否めません。
そこら辺はファンタジーなんでしょうど、若干モヤモヤしました。
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4. パラサイトからパラシトイド(捕食寄生者)に
Parasite (寄生)とは、宿主を生かさず殺さず利用して、養分を横取りする行為ですが、寄生者の中には最終的に宿主を殺す者もいます。
生物学では、最後に宿主を必ず殺す寄生者を「parasitoid (捕食寄生者)」と言います。
本作でも、パラサイトだったギテクは、最終的にパラシトイドに。
繰り返される匂いの指摘で、いつかキレんじゃないかとフラグ立ちっぱなしでした。
そして、遂に卒倒してダソンを優先しようとする行為が、ダメ押しに。
刃に倒れた家族を無碍にされ、緊急時でも地下男の匂いに過敏に反応したドンイクに、イラッとする気持ちは分かります。
ただ、わざわざ刃物を拾い、確信をもって心臓に突き刺すのは...。
明確な殺意があるし、その後全てを投げ出して逃げてしまっては、重症の家族も救えない。
最終的に「よくこんな所に住めるな」と言っていた地下に、自ら閉じこもるのは象徴的ですが、パク一家は基本的に悪いことは何もしてないので、ただただ可愛いそうに感じました。
貧しさには同情するし、最下層をセーフティーネットが整った社会であって欲しいとは思います。
ただ社会主義ではなく、資本主義での自由競争を選択するなら、富裕層が一部突出するは仕方ありません。
パク一家が、悪事の限りを尽くして金儲けしてるなら、復讐の的になりえるかもしれません。
でも、本作ではそういった描写はなく、パラサイトの方がよほどエゴイスティックに描かれているので、階級社会への批判には感じられませんでした。
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5. 前評判は聞かないに限る
前述の通り、馴染みの映画館で未上映だったので、前評判を大分耳にしてからの鑑賞でした。
なので「予想できない展開」などの評も耳に。
「予想できない...」というフレーズがヒントになり、序盤がわりとお気楽でも、やがて悲劇に方向転換すんやろなという気がしてました。
地下パラサイトの登場にこそ、意表を突かれましたが、この時点で完全に崩壊フラグが立ちました。
家主の居ぬ間の我が物顔も、突然家主が帰ってきくるベタベタ展開のフラグ。
終盤の悲劇も、唯一の拠り所だった妻が殺されれば、夫が復讐の鬼になるのは必然。
ギテクの凶行も、匂いの指摘をあれだけ天丼すれば、想定されうる帰結。
なので、個人的にはそこまで意外な展開に、感じませんでした。
ということで、自分もこれから観る人には、なるべく情報を与えないように気をつけます。
「小難しい社会派映画じゃなく、単純にハラハラする愉しい映画だから、オススメだよ」ぐらいにしておきます。
無計画な計画
階段と匂い 加筆
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