パラサイト 半地下の家族のレビュー・感想・評価
全1343件中、181~200件目を表示
韓国版 世にも奇妙な物語
中盤まではめちゃくちゃドキドキして、展開が気になってしかたなかった。
しかしある出来事からは、ぐちゃぐちゃ。
いろいろと印象的なシーンやセリフはあるけど現実味がないポップな地獄絵図だった。
ツッコミどころが多かったけど一番気になったのはあんなことが起こったのに、家族が誰も反省していないところ。
見たあとは憂うつにもならず、どちらかというと邦画の「告白」「空中庭園」や世にも奇妙な物語を見たときの気持ちに近い。衝撃的だけど特に心に残らない映画だった。
映像のテンポのよさと、前半は本当に面白くてはらはらしたので☆3つ。
エンタメとして、面白い。
最後まで手に汗握る展開が続き笑いのセンスや量もちょうどよく、エンタメ作品としては最高に面白かった。韓国では実際に半地下に住んでいる世帯が30万世帯以上いるらしく、洪水の問題も実際に起こってる問題との事で韓国の実情を含んでいると同時に貧困層は中々貧困の連鎖から抜け出せないという世界的な格差問題も描いている。難しい問題も含めながら優れたタイトルでパッケージされた優れたストーリーの映画だった。
流れとリズム、そして勢いが大事。
韓国の貧富の差の現状を喜怒哀楽全部入りの娯楽作品として作り込んだ本作。展開に次ぐ展開で目を離す暇がない。
日常系の様な顔してはじまり、スパイ映画の様なスリルを孕みながら、スリラーの様な緊張感を通り越して、社会問題と向き合うって、文字にしてしまうと当たり前すぎる映画の作りなんだけど、そのクオリティの高さよ。
作品を通して語られている監督のメッセージは冒頭、ギウがダヘの家庭教師として初めて行った授業にあるのではないだろうか。
試験を人生と言い換えて。突破していくためには、流れとリズム、そして勢い。ただし、只無計画にあるのではなく、試験勉強をする様に対策や計画を練りつづける。そうしないと、そうしないと、皆と同じ様に体育館で寝る事になる。(災害は不可抗力ではあるが…)
とにかく、そんな前向きな思いが感じられた、サイコーな作品でした。
母さんが家政婦になって、寄生が完了し、作戦成功!とキャンプに出かけ...
母さんが家政婦になって、寄生が完了し、作戦成功!とキャンプに出かけた金持ち一家の留守中に、ウイスキーで酒盛する貧乏な一家。この晩から計画が狂い出す。ストーリーが面白く、展開も早いので飽きさせない。しかし私の好きなシーンは大雨の中ずぶ濡れになりながら半地下の家に帰るシーン。セリフはなく、ひたすら走る。周囲の景色、一家のみじめな様子、映画らしい抒情的なところ。さらに待ち受ける浸水。もうやりきれないほどの落胆。恐らくここで、もう寄生なんかやめようと思ったのではないか。しかしストーリーの伏線はもう張られていて、破滅へと向かってしまう。その他にも脱北者、ツートン、トンのモールス信号、石、チャパグリ、桃など演出もおもしろい。3回観ました。今後も名画座で上映されたら観に行きたい。
コメディーからの急なサスペンス
もっと貧富の差を世に問うシリアスな内容かと思ったら、嘘をつきながら逃げ回るパラサイト家族は笑えた。ただ染み付いた下層階級の暮らし向きの匂いへの上流階級の拒絶反応がこの映画をいきなりサスペンスに急展開させる。 救われたいい話と思いきや一生ハッピーエンドにはならないかもしれないという二段構えのエンディングも良かった。 話と関係ないけど金持ち夫妻のエロシーンのパジャマの上からの妻に対する夫の触り方が生々しくて良い! AVばかり見て女を感じさせようとしてる脳みそ童貞たちはこの乳首の触り方を参考に。その後の股間をガシッと掴む愛撫は日本映画ではああは撮らないだろうな。
エンタメとして楽しめる作品
お金持ちと貧乏人の対比が鮮明。
特に映画だと伝わらない「匂い」で違いを出す演出が印象的だった。
生まれと育ちで絶対に理解出来ないことや変えられないものがあると思うので、無理矢理身の程を超えようとすると悲劇が生まれる。
ラストはエンタメに振り切ってるけど、過激な演出は嫌いじゃないので悪くない。
で考えされるという点では「万引き家族」の方が心に残ったけど、映画としてすごく面白かったので、評価は「万引き家族」より高めです。
地上・半地下・地下
面白かったです。色々な事を考えさせられました。格差・線・臭い・比較・家族・幸せ・・・
前半はコメディ映画かと思ってしまうほどの雰囲気でした。息子の家庭教師から始まり、言葉巧みに金持ち一家を騙し、しまいには家族全員で転がり込んでいく様子が滑稽で笑えました。しかし、上には上(下には下と言うべきか?)の強者がいて、、、という展開に驚かされました。ここから急に物語の景色が大きく変化し、引きつけられます。
なぜ、あの父親はあんな悲劇を起こしてしまったのか?
そしてなぜ、自分の娘を刺した地下の男ではなく、社長を刺したのか?
お気楽でちょっと頼りないけど良い父親に見えました。でも実は積もり積もった恨みがあって...いや、実際、お気楽だけど善良な人間だったのだと思います。あの上流家族に出会うまでは。
初めは貧しいながらも家族仲良く、幸せと呼べるかわかりませんが、それなりに暮らしていたと思います。でも、あの家に潜入し、彼らの生活や考え方を目の当たりにする事によって、徐々に気持ちに変化が出てきます。うらやましい・妬ましい等の感情も生じたでしょう。彼らと比べ、自分はなんて惨めなのだろう。彼らと出会う事によってそんな自分を認識するようになったのかもしれません。でもどんなに努力しても、あちら側の人間になる事はできない。そこには越えられない線がある。その線をはっきりと見せつけられた。
’臭い’でもその線が浮彫にされます。見た目はどうにか取り繕えても、臭いは消えない。目には見えないけど体に染みついて消えない半地下の臭い。半地下にいた頃は気付かなかったけど、上流家族と接するようになって意識するようになった。あちら側とこちら側の間にある越えられない線を。
上流家族の地下で出会った男。地下の男は自分と同じ臭いがする。自分と同じ側にいる人間。娘を刺したのは地下の男ですが、その怒りの矛先は社長に向けられます。格差社会やその頂点に立つかのように見える社長に対するどうにもならない怒りや恨み。それがあの線の向こう側に突き刺さった。
あの父親は自分の手で自らを半地下から地下へと引きずり落とし、永久に出られなくしてしまいました。この結末をどう受け止めたら良いのかまだよくわかりません。
期待し過ぎてしまった。
めっちゃ面白いという評判だったので期待しすぎてしまったためか…。
たしかに地上、半地下、地下を比べる事で、貧困問題などを切り取っているとか、色々描写が上手かもしれないけど。
貧困から抜け出して、成功する人も恐らく世の中にはいて、そういう人は、貧しくても心が豊かであったりして、もしお金持ちに雇われたとしても、留守中のリビングでもあんなに汚して飲んだりとかしないだろうし…。
そこがリアルっぽいのかもしれないけど。
貧しさは半地下家族の品の悪さが原因だろうと思う所もあったりして。きちんとしていても、酷い仕打ちを受けた、とかなら、お金持ちを刺すのも心情的にはわかるけど、半地下家族の逆ギレに見えてしまいました。
どの家庭にも感情移入出来なかったのが、微妙に感じた原因かもしれません。
終始登場時の画面が暗くて、あまりよく見えなかったけど、半地下の母役の人が、田中好子さんに見えて仕方なかった。
ホラー・コメディ映画という解釈、だとしても
個人的にはあんまり好きな感じじゃなかった。
スカッともしないしお涙も誘われず、
笑いもクスッとする程度。
色々詰め込みすぎなのでは?な印象。
以下ネタバレ含む
/
/
/
/
/
/
/
意味のない伏線とか死とか簡単に入れてくるのが嫌だ。
誰も死なず、長年パラサイトして
ついでに結婚までして家主を半分ぐらい食う
ぐらいの話の方がホラーだし面白そう。
リアルなフィクション
テンポよく最後までサクッと見れた。韓国の現状はそこまで知らないが、これを見てこのような社会問題があるのかなと思った。作り話だなって思う反面、妙に現実味があってそれが怖いと言うか考えさせられるような内容になっている。
ちょっと笑えるシーンもありながら、自分たちではどうにもできない問題に虚しさや悲しさが感じられる。
日本人からしたらとんでもない生活だと感じるが、このご時世何があるか分からない、他人事ではないと複雑な気持ちになった。
貧富の差
韓国で半地下に住んでいる人達がいるのを初めて知った。
確かに、水回りや雨の日なんてヤバそう。
それでも皆プライド持って生きている。
韓国では金持ちを悪者扱いするけど、現実それ以外の人達が多いのも現実。
現実を受け入れられない者が、嫉妬・羨望など掻き立てられあのような結果になってしまった。
日本もコロナで貧富の差が目立つようになっているから危ない。
ポン・ジュノでは下位
一級品だが世界一期待のポン・ジュノの傑作群では「オクジャ」に続く下位。
宮崎駿に似る垂直軸への偏愛は嬉しいが、中盤以降停滞した物語がより停滞するようで乗れず。
ソン・ガンホの役に新味が無いのも難。
ネタバレ回避要。
テーマは何処か陳腐。
何が言いたいのかさっぱり分からない。
格差社会がテーマなんだろうけど、具体的に何が表現したいのかさっぱり分からない。
金持ちの家に取り付いて職を得る設定で何が言いたいのか? あの石は何を意味しているのか?
そして、最後の惨殺シーンでは何を表現したいのか?さっぱり分からなかった。
賞を取ったことで、格差社会について何か議論が巻き起こっただろうか?
社会への影響度はゼロのように感じるが・・・。
ノンフィクションに限りなく近いフィクション
冒頭シーンですぐに万引き家族が浮かんだ。なるほど、パルムドールはアジア諸国が社会・政治・経済問題に斬り込むことをお望みか?
なんぞ考えつつ観ていると、万引き家族に流れる切ない暖かさよりも、ブラックな面がグイグイと前面に出てきた。
まぁ結局、ブラックユーモアで味付けしたサスペンス作品だったわけだが、この話の恐ろしさは劇中のサスペンスやスリラー部分にあるのではない。
ストーリー自体はフィクションだが、場面背景は限りなくノンフィクションに近いという部分にこそ真の恐怖があるのだ。
この映画を見なければ、今の韓国がこんな事になっているなどとは微塵も知らなかった。本当に半地下にて生活する人々は多数いるのだ!家賃は日本円だと5万円くらいの感覚らしい。決して根っからの凄まじい底辺生活なのではない。ただ、「仕事が無い」のだ。
彼らは決して「自業自得と後ろ指さされるような下流生活者」などではない。能力も学力もあり、一般的な努力は充分にしてきた「ごく普通の中堅層の家族」なのだ!それなのに、日々当たり前に暮らしているだけなのに、下層生活へと滑り落ちていく。どれだけ「普通の努力」を重ねてみても半地下からの脱出が出来ない。
そんな「普通の家族」ですら、ついには卑怯な策略を用いてでも仕事を手に入れようと考えるまでに心が追い詰められてしまうならば?その「現実」が如何に恐ろしいものなのかわかるであろう。
厳し過ぎる受験戦争、学歴が高くとも20〜50代の失業率の凄まじさ、作中の台詞にも登場した元チキン屋経営=失業者の代名詞だとか。
視聴後、すぐに講談社現代新書「韓国 行き過ぎた資本主義」なる書籍を購入した。とんでもない状況になっているらしい韓国だが、日本にも当てはまる予兆が多分に散見される。
パラサイトに描き出された超格差社会に向かって、日本も刻々と歩みを進めているとしか思われないのだ。早い話が、中間層というものがなくなり、上層・下層のどちらかに振り分けられてしまうのだ。私も、今、このレビューを読んで下さっているあなたもだ!
これはもう、嫌韓だの反日だの言っている場合じゃない。信頼し合える隣人として互いの国について学び、より多くの人々が真剣に資本主義について学び、その功罪について論じ、適切な軌道修正を模索する時ではないのか。今ならばまだ、間に合うのだから。
この作品が、日本の未来図とはならない事を切に願う。
アマプラから視聴
「ファニーゲーム」のように一家を残虐していく後味の悪い映画だと勝手に思い込んでいたけど、全然違った。同じスリラーだけど、ブラックコメディスリラーだってね。
要所要所に散りばめられた笑い(家政婦を装ったお母さんが足で元家政婦を蹴飛ばして何も無かったように振る舞うシーン最高)、静かに進行していく父の怒りと息子の殺人計画の描写、控えめで静かな殺戮シーン…良いですね、品がありますね。伏線回収もお見事。
普通の家族でなく、上流階級と下々という格差が物語のスパイスとなり、コメディを取り入れることで大衆受けさせ、一段と印象的な作品に仕上がってます。
ただ、金持ちの息子くんのモールス信号読み解く特技とか、娘ちゃんの勘が鋭い所とか、もっと観たかったなぁ~。
視聴後物足りなさを感じたけれど、このモヤモヤ感を払拭するため、観返します。
意外と面白かった
韓国映画は観たことがないが、アカデミー賞受賞作品なので地上波にて録画視聴。
出だし数十分は全く面白くなく、このまま削除しようと思ったが我慢して視聴続行。
後半に入るにつれどんどん面白くなった。
下層国民と上層国民の大きな違いの1つとして「臭い」をあげ、目に見える家とかの違いよりも、自分では気付かない「臭い」の違いの方が、他人から指摘された時の心の傷がより大きい点は興味深かった。
ストーリー展開も上手いと思った。
最後の息子の夢は、恐らく叶わないだろう。。。
期待しすぎたかな
公開当初から評判が良かったので観たいと思ってたがなかなか観れず、更にアカデミー賞までとったので期待値MAXで鑑賞。結果、まあ普通でした。後半の暴力シーンはあんなに必要なかったと思う。なんかもったいなかったな。
今作が私にとって韓国映画の基準
私が認知してる範囲で韓国映画を初めて見た
率直にいうと人間の醜さが終盤にかけ晒されていくのが見ていて不快に感じたが、作品として社会の光と影を映し出すものとしての視点だと面白く感じた。
私の持つイメージとして半地下に住んでるような人はそこまで勉強の賢さなど、人としての価値を上げるようなスキルを持ち合わせてなかったのだが(ド偏見ですんません)、そうではないことがわかると同時に普段豊かでない暮らしの分、それが手に入りそうになった時の狡猾さはなんともリアルな社会の影の部分に当てはまるのではないか。
全1343件中、181~200件目を表示