劇場公開日 2020年1月10日

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「半地下はカビのニオイ」パラサイト 半地下の家族 はなもさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0半地下はカビのニオイ

2020年6月14日
iPhoneアプリから投稿

海外の映画を見る楽しみは、その国の暮らし方や生活習慣、家族のあり方などを見られることである。

 へー、韓国って、こんな半地下の家に住むのかとびっくり。対北朝鮮対策で防空壕として作られた物が、住宅不足により住宅として使用される様になったらしい。

 日本で、住宅に半地下があると言えばちょっとオシャレな感じだが、全くの半地下に住むのは、居心地が悪そうだ。第一風が抜けて行かないし、何より、常に澱んだ空気が充満していそうだし、カビ臭そう。てな訳で、キーワードは、臭いである。

「良い」と言う形容詞の無い、ニオイがすると言われると、侮蔑的な意味合いになってしまう。それほど、そのヒトが醸し出すニオイには、色々な情報が含まれているからかもしれない。
自分では気がつかないが、それぞれの家庭には、それぞれのにおいがある。
そんなニオイを持つ家族は、父に対する敬愛の情、家族の結束の強さ、仲の良さが、満載で、同じモノを突っついて食事する様は、微笑ましい。

私たちは、画面を見ていて、ニオイを嗅ぐ事は出来ないが、観ている限りのカメラワークが唸らせる。

階段を上がる、下がるの対比。ローアングルで、屏風の様に見せるパク家の庭園の緑。
雨のシーンの中のセックスシーンは、万引家族のシーンを思い出す。
 ニオイの情報と同じ様に、色々な事がてんこ盛りの映画で、時間を飽きさせなかった。

はなも
Kazu Annさんのコメント
2022年2月19日

はなもさん、コメントありがとうございます。
ローアングルのカメラワークで、屏風の様に見せてるのには気がつきませんでした。
社長息子が出かける時に家政婦に舌出してたとか、見るたびに色々発見がある映画で、とても良く考えて作られていると関心させられます。

Kazu Ann
トラ吉さんのコメント
2021年12月31日

はなもさん、こんにちは。
ニオイ、確かに僕も人のニオイには敏感な方なので、家のニオイとかリアルな感じがしました。
でも4Dとかで、家庭のくさいニオイをリアルに出されたら映画どころじゃないですね。(笑)

トラ吉