「そこまで?」パラサイト 半地下の家族 Serinaさんの映画レビュー(感想・評価)
そこまで?
パルムドールにオスカーと、名高い賞を獲られている話題作なので観に行ってみたが、言うほどか?というのが率直な感想。
コメディ要素もあり、惹きつけられるような展開、キャスト陣の抜群の演技力などなど、名高い賞に見合う点もあったが、先が読めてしまうのが非常に残念。監督がネタバレ禁止ね!と念を押すのがよく分かるぐらい先が読みやすい作品。
2時間強という限られた時間枠の中で話を展開させなければならないという制限は理解できるが、それにしても地上の金持ち家族を騙していく罠が単純、雑すぎるのでは?細かな部分に関しては観ている側の想像にお任せ〜という意図なのかもしれないが、なんだかうやむや?細部はモヤっとしたまま観賞を続けなければならず、、うーん、、といった感じ。
運転手をクビに追い込むパンツのセンスの悪さには笑う他なし。いくら半地下の貧乏とはいえ、もう少し色気の効いたパンツがないものか?(笑)
また、ドラッグ?の発想がイマイチ理解しきれなかった。そこからの濡れ場シーンもどうしても入れなければいけないシーンだったのだろうか。
話の展開で驚いたのは前家政婦が旦那さんを地下に匿っていたことぐらい。
その旦那さんの少々ブッとんでいる演技は素晴らしいの一言に尽きる。
が、cmや予告のやり過ぎではないか?cmや予告などの前情報が少しもなければまだ面白かったかもしれない。
また、観終わった後、面白かったね。いい映画だね。と言いづらい作品。
韓国の文化的背景をよく知っていればもっと面白いのかもしれないし、また別の視点で楽しめるのかもしれないが、私はもう一度観ることはないだろうし、観たほうがいいよ!と他人に薦めることもないだろう。
追記、チャパグリという作中に出てくるインスタント麺が美味しそう!と話題になっているらしいが、調理シーンが魅力的に映るわけでもなく、官能的な食事の描写があるわけでよなく。観賞後に食べたくなる気持ちは私にはわからなかった。それ以上に良い意味での気持ち悪さの方が印象深く残る作品だった。