「自衛しつつ映画館で鑑賞」パラサイト 半地下の家族 ねこさんの映画レビュー(感想・評価)
自衛しつつ映画館で鑑賞
コロナウィルス感染拡大のなか、どうしてもみたくてマスク着用で人の少なめな時間帯にみてきました。ので、アカデミー賞作品だから、という目線でレビューしますが。
んーーー。
役者さんの演技はとてもよかったし、斬新な設定や意外な展開もあった。
なにしろ半地下の家のビジュアルが濃い。
んだけども、これがアカデミー賞作品かあー。。と、LALALANDのときと同じ感覚に陥ってしまった。学ばないな。
アジア映画、韓国の映画がアカデミー賞獲ったのはすごく喜ばしいと思うのです。
でもどうせなら、復讐三部作のどれかのほうがよかった。
スノーピアサーや新感染のような、もうこれでもか!これでもか!ってくらいの執拗な、グロさや人間性への嫌悪感を刺激してくる演出もなく。
もっともっと見事な「パラサイト」っぷりみせてくれてからの後半の展開でもよかったのかなと。。
半地下での最悪な暮らしっぷりをもっとうんざりするくらい描写して、観客に「おらこんな生活いやだ」と思わせた上で、天上のお金持ちとの差を叩きつけるとかさ。
おっ父が必死に守ってたメダルはたまに象徴的にでてくるけど、選手だったけど落ちぶれた過去の描写とかはカットされたのかな?だったらそこもカットでいい。
この作品はどこに時間を費やしてしまったのだろうと考えたけどよくわからん。
たまに、「げっ汚ねー!」っていうくらいの感情の動きしか、この作品には感じなかったのよね。怖いとか、可愛そうとか、哀しいっていう、感動がなかった。カタルシスも感じなかった。
伊丹十三監督がこのテーマで映画作ってくれたら、さぞかし笑えて人のおぞましさにゾっとしてそれでいてビンボー家族の成り上がりパートは愉快痛快!な何度もみたくなる作品にしてくれたんではないかと思ってしまった。
なんていったけど、転は見事だからネタバレみすぎずに鑑賞してほしいなと思う作品なので星4です。