「面白く、悲しい、苦いものが残る」パラサイト 半地下の家族 Nana Shinozakiさんの映画レビュー(感想・評価)
面白く、悲しい、苦いものが残る
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前半、お金持ちの家に1人ずつ入り込んでいくところはとっても面白い、ワクワクして観てしまうけど、不穏さがだんだん増していく。貧乏を、臭いで表現するところは、残酷だ・・・。前の女中さんが帰ってきてからホラーのようになってくる、でももっとホラーなのかと思ったらそうでもなかった。棚を動かす姿勢にギョッとしたけど、可笑しみもあって。
貧しいもの同士、結託するのではなくて殺し合うというのは悲しい。(映画無駄話で町山智浩さんもそんなようなことを言っていた。本当なら貧しいもの同士が手を取って金持ちに反撃するべきなのだ、みたいなことを。山本太郎さんも演説でヤジを飛ばされたとき相手に向かって同じようなことを言っていたなと思い出した。)
最後、息子の希望が、悲しいと感じてしまった。そうはならないだろうと思ってしまった。そう思ってしまったことに対してとても苦い後味が残った。
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