「えげつないほど一貫した連帯感が素晴らしい詐欺家族」パラサイト 半地下の家族 カールⅢ世さんの映画レビュー(感想・評価)
えげつないほど一貫した連帯感が素晴らしい詐欺家族
キム家の息子も娘もかなり才能に富んでおり、学力もそこそこある。だからこそ、前半はコミカルな躍動感に溢れ、楽しい。
便器から逆流する汚水に浸かり、体育館で雑魚寝する半地下の「台風家族」。
におい smell は格差の象徴として巧みに使われている。じわじわと効いてくる。そして、ついに殺意に直結するに至る。とてもセレブパーティーを手伝うどころの状況ではなく、キム家の息子も超くさいはずだが、パク家の令嬢はおかまいなしで、キスに夢中なところや頭からの流血量は即死レベルなのに助かる点に違和感を強く感じ、後半は急ぎ過ぎた印象を受けた。
あの岩石はなんの象徴だったのか?
どうしても、カンヌ国際映画祭のパルムドール賞繋がりで万引き家族と比べてしまう。アジアの端の国の貧困を題材にした映画は欧米からすれば、気楽な娯楽映画なのかもしれないが、また再び戦前の貧しさに両国が戻って、どっぷり浸かるのだけは勘弁してほしい。
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