罪の声のレビュー・感想・評価
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素晴らしい
特に前知識なく鑑賞しました。自分は最後のフィクションですという文字が流れるまでほんとにあった事件と思ってしました。実際には元になった事件を原作の方の解釈でストーリーを膨らませた内容でしたが、正直どこまでが事実なのかわからない程素晴らしい作品でした。自信を持ってオススメできる作品です。
タイトルなし
面白かった、何度か涙が溢れて最後は嗚咽こらえるレベルで泣いた
タツオの思想のなんと独りよがりなことか
「正義のために革命を起こした」と言って、子供達の未来を犠牲にしたことも知らずのうのうと生き、その事実を突きつけられてもまた逃げる
なんて薄っぺらく視野の狭い身勝手な正義だ
ジャーナリストとして他人の不幸を掘り下げるしんどさに意味はあるのか?という問いに、しっかり希望と意義を提示してくれてさすがだなって思った
人の辛さを掘り下げる代償の分、真実に辿り着いたことで救われたことがたくさんあって、その見せ方がうますぎた…
娘の声が聞きたいって言った母がやっと聞けた声が、犯罪加担した声ってもうなんとも言えなくて泣いてしまうよ
人の一つの欲望や、ズルや、嘘や、復讐や思想が、誰かを動かしていく、人の人生を変えてしまう
人は関わることでどうしようもなく影響し合ってしまう
だからこそ自分の気持ちばかりに目を向けすぎて視野を狭めて、曽根の母のように大事なものを見失わないようにしたい
久々良い邦画観たなと言う気持ち
アクションがないと強弱の付け方が難しいストーリーになるかと言うとそうではない。 新聞記者と事件に関わっていたテーラーの息子(加害者or被害者なのか)がバディ感が生まれるまでのドラマの展開が、野木さん脚本により観るものを惹き付ける物語に仕上がってました。 そして一言でいうと宇野祥平さんの役作りが何より助演男優賞を総なめして欲しいくらい凄まじかった。 ただ、もう一度観たいかと言うと頭をフル回転しないと付いていくのが必死で、犯人役も予想が付いたので、あまり意外性はないのが残念でした。
グリコ森永
大学生のころに事件を経験していた自分だが、成人していたのに、あの声が怖かった。いわゆるバディ・ムービーだが、謎解きも多く、面白かった。映画が終わってから、Wikipediaや関連のサイトを見まくりました。
フィクションみたい
本当の事件をモデルに作られた映画なのに 全てが事件の真相の様な作りでした。 見応え充分だと思います。 ただ、僕としては何か物足りないとゆーか おぉー凄く良かったぁ。とはならず••• もっとミステリーサスペンス的な映画と思っていたので でも、地上波でやったらまた見ちゃうなぁ。
声、それはアイデンティティーであり、心でもある
自分の声というもに、ここまで考えたことはないかもしれない。知っている人の声を聴けば、遠くからでもあの人があそこにいるなと分かるし、声のトーンや話すスピード、話し方でその人の年齢や今どんな気持ちなのか、さらには出身地も分かるかもしれないと考えると、意外と声で判断してる面は大きいのかもしれない。たかが声と思っていたけれど、実は顔や体形よりも一番に知り得る、人間の情報かもしれない。声は人の体の一部であり、OnlyOneであることに気づく。そういう意味では、声はアイデンティティーであり、心でもあると思った。 今回は犯罪に使用された自分の幼少期の声。しかも使用されていたと分かったのは、随分大人になってから。直接犯罪には関わっていないものの、声を使われたということで人生が大きく変わり、精神的に苦しむことになる。 犯罪者は声を単なるコミュニケーションのツールとしか見ていなかった。自分たちにとって都合の良い正義や大義名分のために使用しただけで、使われた人のその後の人生にどんな影響があるのかは、これっぽっちも考えていなかった。むしろ、より良い社会に貢献したと思っていた。その浅はかで愚かな正義のために、巻き込まれた人たちの悲痛な思いは計り知れない。取返しがつかない。いったい何が正義で何が罪なのか、本当の意味で考えさせられる良い作品です。
“普通の生活”がどれだけ幸せか。
こうやってスマホ見て 好きな映画観て こんな普通の生活がどれだけ幸せか。 しみじみと感じた。 モーニングショーだったので 朝から号泣だよ(^_^;) グリコ森永事件を題材にしているが 真実かと思ってしまう構成の上手さ。 本来難解な物語を 物凄くわかりやすく なのに、安っぽくなく作り上げた 監督、演出部の方々に 敬意を表する。
実際にあった事件だったんだ。
私は今18歳で、こういう事件があったとは知らず、完全フィクションという感覚で観ました。
3人の子供達の中で、
主人公は何不自由無く暮らし続けていて、
残りの2人には自由が無かったと知った時の
やるせない気持ちや、
自分は悪くないはずなのに、
罪悪感があるという所が凄く伝わって、
2つの家族それぞれ愛があって、泣けました。
事件当時の時代観が分からなかったので、
「政治的なデモとかが関わっていて、
主犯格も正義感から起こした」というのは、
そこまでするかなぁと思ってしまいました。
終わった後に
自分の人生を省みて家族を大切にしようとか、
もっと頑張ろうと思える作品でした。
ミステリーというよりはロードムービー
原作は未読の状態で鑑賞。 グリコ・森永事件に関しては、事件の名前を聞いたことある程度だったので、事件の概要をネットで調べてから鑑賞。 率直な感想としては、良くも悪くも普通の印象で 今でも良かったか悪かったか判断に困っている。 現実にあった事件をモチーフにしているので、 その事件をリアルタイムでニュースを見ていた 世代には刺さりそうだと感じた。 正直、wikiで事件の概要を調べていた時の方が面白かった。 そもそもの、事件として奇妙な点が多く、そこに興味を惹かれてしまう点がある。 映画自体が中途半端になったのは、その現実の事件のフィクション的な答え合わせに興味を引っ張れなかった点にあると思う。 ミステリー的な興味の持続、犯人は誰か?の持続がなく、数珠繋ぎ的に話を聞いていくだけで、 ピースがハマっていく面白さがまったくない。 AからBという情報を聞き、Bに行きCという情報を聞いて、Cの所に行くという感じで、 謎解きの面白さがない。 かと言って人間ドラマ部分も中途半端な印象しかない。 ただ、最後まで飽きずに観れた点ではそれなりの面白さはあるのだと思う。 それでも、この映画を思い返したり、もう一度観たいなと思うことはない
一番大切なことは理想ではなく現実を見ろということ
映画館でこのような現実に起こった事件をベースに、社会へ問いかけるような内容の作品を見ることができてよかった。
ただの娯楽作品ももちろん大好きですが、お金を出してわざわざ映画館まで行って、映画を見る最高の環境で観るには、やはり、このような作品がすき。
この映画でなにを感じるかは人それぞれだと思うが、私の一番印象に残ったシーンは、総一郎さん(宇野祥平)か母親(篠原ゆき子)と再会するシーン。久々に映画館で肩を震わせるくらい泣いてしまいました。
30年近くの間離れ離れになり、それまでにお互い想像を絶する人生を歩んできたことはもちろん、離れてしまったことを後悔する息子と、息子に生きて再会できた母親の気持ちがあのワンシーンでドカンと伝わってきて涙が溢れて止まりませんでした。
そもそも、本作に出てくる犯罪グループは、己の理想や私欲や、逆恨みのために集まった連中で、もはや、誰一人として尊敬できる人物はおらず。
ただ、一言残しておきたいのは、新聞記者の阿久津(小栗旬)が、犯罪グループの1人であった曽根達雄(宇崎竜童)をイギリスまで探しに行き、一連の事件の裏側と彼の動機を聞いたあと、"あなたのせいで、、、"と彼に訴えるシーンがあったのですが、そこはいかがなもんかと思いました。もちろんそのシーンの伝えたいものはなんとなく分かるのですが、そこだけで終わってしまったこと。達雄1人を責めたところで、何も戻らなければ何も得ない。過去の彼の過ちはもちろん罰せられなけらばいけないと思いますが、彼らがなぜあのように行動を起こしたのか。最初にも言いましたが、もちろんそれは己の目的のためです。でも、彼らのように世間や社会や国へ不平不満を抱かせてしまう国家やメディアの責任はないんかい?そこはもっと掘り下げないのかい阿久津さん??と、大した情熱も持たずに人のネタでご飯食べてる新聞記者のあなたに、そんな偉そうな言葉を達雄にいえるのかい??
と、私はひたすら、なんじゃこいつは?と思いながら鑑賞。これを自分の知らぬうちに犯罪グループに利用された俊也(星野源)がいうならば、まーまー納得しただろうけど、阿久津が言うにはちょっとなぁ。
そして、最後、そんだけ偉そうに言った阿久津が書いた記事についてほぼほぼ触れない演出もモヤってしました。
本作を通して感じたことは3点。
*子供を犯罪に決して巻き込むな
*ヤーさん絡みは絶対ろくなことない
*理想を現実にするために、犯罪を犯してはいけない
当たり前のことですが、本作を通して強く感じたことでした。当たり前の生活を、誰かの理想という名の身勝手さで奪われないよう、そもそもの、世の中を少しでも良いものにする努力が人には必要なんだと感じました。
リアリティを追求した作品
原作を映像化すると、イメージと異なり世界観が変わってしまうことが少なからずある。この作品は映画としての完成度が高い。原作が未読の私にも、十分伝わってくる。細かいディテールにも拘りが見える。例えば小栗旬の着用するスーツやコートが所謂既製服の感じを出している。身体にジャストフィットしていないのだ。ショルダーバッグにしても、ロゴを掠れさせて使用感を出している。それに比べ、星野源の服装はテーラーの主人であるため、肩から袖口までピッタリサイズである。
事件の真相が、この通りなのではないかとも思わせてしまう内容。ストーリーは実に練られており、事件を詳細に調べた上でのものであることが伺い知れる。事件は世間に知らされていないことが多かっただけに様々な憶測が飛び交い、捜査も混乱し、未解決に至ったのであろう。
役者としての宇崎竜童がはまり役。素人感がある演技が却ってリアリティを醸し出している。最期まで逃亡する人物像に相応しいとさえ思えました。
最初は見る予定になかったけど
最初は興味がなかったのですが、実際見てみたらとても面白かったですし、すごくいい映画だなぁと思いました。 話が進むにつれていろんな人物がひっきりなしに出てくるので、誰がどの立ち位置の人か覚えるのが難しいですが、とても面白い。 星野源さんの京都弁や、小栗さんの大阪弁や英語も素敵でした。
一点の緩みもない、見事な作品でした。
脇役一人一人に至るまで、人物描写が深く彫り込まれており、また両主演の演技も素晴らしく、大変面白い作品でした。 グリモリ事件をモチーフにしているわけですが、いったいこの映画の告発はどこまで真実なのかというのは、常に頭をよぎっていました。 ノンフィクション? フィクション? それとも半フィクション? フィクションとして見ても、たっぷりお金も人材もつぎ込んだ重量級のミステリー作品としても良かったですし、あの事件を覚えている人が当時のマスコミの踊る姿をホロ苦く振り返る意味でも絶好の作品であったと思います。
真実に近づいて行く緊張感
作品は一人称の目線ではないのに、小栗旬扮する記者が真実に迫って行く過程を、共に追っているような緊張感があった。 声の主たちの知られざるその後の人生が壮絶で、後半は涙なしには見られない。様々な人物たちの背負ってきた人生描写がよくできていた。野木亜紀子さんの脚本の中でも、事件性をはらんだ作品はやはり圧巻。 声の主の1人を演じた、子役の原菜乃華が素晴らしい演技力だった!
よかった。の一言につきる
作品を見ていくうちに、事件の真相はこれなんじゃないかと錯覚するぐらい素晴らしい作品でした。 今年はあまり映画館に足を運べなく、鑑賞した映画も少ないが、間違いなく今年1番の作品です。 幼い頃に何度も連れていってもらった阪神パーク。とレオポン。 今はなき阪神パークの再現も素晴らしかった。
宇野祥平さんが圧倒的!
深いテーマで興味深かった。できれば各場面をもっとじっくりと見たかった。展開が早くて感情が動く間もなかった。 小栗さんと星野さんのW主演らしいが、宇野祥平さん演じる生島聡一郎が真の主人公なのでは?と思うほどに圧倒的な存在感だった。 たくさん知っている俳優さんが出ていて、それぞれ爪痕を残していた。各シーンが短いのがもったいない。 とにかく登場人物が多く、若い時と演じる人が変わるので余計に複雑になる。 聡一郎役の若い頃を演じた俳優さんも良かった。その家族のシーンが一番印象に残っている。母との関係、姉との関係、姉と友人の関係、そこらへんにグッときた。 …やっぱり生島聡一郎の印象が圧倒的だ。
濃厚な映画でした
一本のカセットテープからここまで物語が発展するとは思いませんでした。新聞記者とテーラーが別々に事件の捜査を進め、中盤からタッグを組んで捜査するのも面白かった。 地道に事件の真相に近づいていくのもリアルに表現されており、途中から新聞記者の阿久津は事件を解明する意義はあるのかと自問する描写があるが、私も同じ気持ちになり、最終的に阿久津は記者としてのけじめを果たしたんだと思いました。 基本的に地味なシーンが多いですが、脚本や徐々に真相を明らかにする快感は申し分ない。
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