罪の声のレビュー・感想・評価
全537件中、101~120件目を表示
映画として面白いかと言うより
とにかく、グリコ森永事件にこんなに興味を持たされるなんて・・・原作の凄さを感じ映画そのものが面白いのかは?
もっと泥臭いキャスティングがいいのではないのだろうか。小栗旬さんの演技はこの映画全体を分かり過ぎていて自分が引っ張ろうとしている芝居になってしまっているのが気になるし、星野源さんにはもっとただの親父だったのにの感じが欲しかった。
出てきて凄い!っとなったのは宇崎竜童さん。最後の最後に全てを回収するに相応しいキャスティングでした。
この映画賞取ったりしてますが、それは原作の強さだと思います。ドラマで観る土井監督好きですけど何か足りない。
原作ファンの納得。
2017年のNo.1作品。なので、脳内のイメージが崩れるのが怖くて観てなかった。
そんな自分に空手チョップ級。
ボリュームあった原作を、どう2時間半ほどに作るのか。
映画では「脅迫電話に使われた“子供の声“の主たち」の今に焦点を当てる。
ここがわかりやすかった。
自分の過去を調べる声の主と、事件を調べる新聞記者。
二人目的は同じなので、だんだん訪ねていく場所が重なり。
「このまま事件を埋もれさせていいのだろうか」。
たくさんの証言者が出てきて、これは映像の方が格段イメージしやすい。
終盤大人の都合で、人生を変えられてしまった子供たち。
その姿が、痛ましすぎました。
原作と映像。2つで初めて「罪の声」という大作が完成した。
そんな気がします。
俳優陣も豪華でした。「ええ!」ってね(省略)。
もしかしたら今年のお家邦画No.1かもしれん。
あっという間の2時間半でした。
⭐️今日のマーカーワード⭐️
「「知らん方が、ええ時もある」。
ぐんぐん…
グリコ森永事件をモチーフにした展開で、冒頭から引き込まれた。父の遺品整理で見つけたカセットテープを聞いたら、幼い自分の声。しかし、それは30年以上前の未解決大事件に使われた犯行テープだった。記憶がないが、一体何のために、誰が自分に吹き込ませたのだろうか。。どうやら姿をくらました曽根の叔父が怪しい。不安な思いを妻や子供にも言えず、小さな手掛かりを元に真相に迫る曽根。一方、大手新聞社で令和という新しい元号を迎える前に未解決事件の特捜チームに入り、真相に迫る阿久津。マスコミの命題である、真実を究明すること、しかし、これは当事者にとって必ずしも正義ではなく、マスコミのエンタメに過ぎない、この一連の二人のやり取りはマスコミだけではなく、今のSNSでの個人攻撃への警鐘とも取れた。また同じく声を犯行に使われた子供である姉弟、姉は殺され、弟は地を這うように、隠れながら生きてきた。弟が過去を語るシーンは胸が詰まる。次第に犯行グループの全貌が明らかになりつつあり、曽根の叔父を追い阿久津はイギリスへ。叔父から全貌を聞くが、当時の権力への抗議、警察への抵抗をしたことで、それが元で人生を狂った人々がいることに罪の意識はないのかと憤る。曽根は母親からテープに吹き込ませたのは母親本人だったことを聞き、子供の、自身のことを犯行に使って罪の意識は思わなかったのかと憤る。この当時の学生運動、権力への抵抗、警察への犯行へ、何故曽根の叔父や母親が傾倒していったのが、表面的にしか描かれておらず、非常に残念だった。子供を犯行に使ってまで、世の中を変えたい、革命したいというのが単なる若気の至りだったのか、浅はかな気がしてならず、原作は違うのだろうか。尺の都合なのか、尻すぼみだった。宇崎や梶芽を起用していて勿体ない。
フィクションだけど…
グリコ森永事件を題材にしているが、なぜ今?という感が否めない。 「...
あの事件は一体何だったのか?
あなたが子供たちの未来を壊したんです。あなたが!!
映画「罪の声」(土井裕泰監督)から。
実際にあった昭和最大の未解決事件をモチーフ・・とあり、
登場する「ギンガ・萬堂事件」は「グリコ・森永事件」とわかる。
この分かりやすい設定は、当時の事件を思い出されてくれた。
他にも、PCで検索するサイトは、
「フリーなんでも辞典「ワクペディア(wakpedia)」。(笑)
さて、何を伝えたかったのか?を考えてみたら、
やはり、子供たちを事件に巻き込んだ、大人の責任、
そんなものを強く感じて、メモからピックアップした。
親の死をきっかけに、原因となった社会全体に不満を抱き、
自分の行為を「正義」と主張して、事件を起こすが、
何も知らない子供たちを苦しませておいて・・という思いから、
「そんなものは正義じゃない」と一喝した。
事件を起こした人は、最後の最後まで責任を取る。
それができないなら、初めからそんなことをするな・・という
やや怒りを感じながら、鑑賞を終えたが、嬉しいことに
ラストにこんなフレーズが待っていた。
「これは遠い昔の話だろうか。今も毎日のように事件は起きている。
勝手な理屈で人生を奪われるのはいつも・・弱く小さな者たちだ」
久し振りに、いい話だったなぁ。
あくまでも創作
原作未読。
他のレビューサイトも含めて、(事件から何年も経ったのに、記者と全くの素人(星野源)が事件の真相に迫る不自然さ、逆に実際に有った本部長の自殺に触れていないとのレビューがあるが、これはあくまでもフィクション。
前者に関しては、何年も経ったからこそ、当時の事を知る人間が口を開いたと言う事と、最初から(自分の伯父が犯人の一人)と分かって行動している点。後者は、それに触れるのは親族等がまだ存命であるから、あえて(物語)から排除したんだろうと思う。自殺者が出たから、故に犯人グループが幕を引いたのではないか?と言う現実への推測とは真逆の暴力団組長を出したのだろうし。
映画としては、仕方無いのかもしれないが関係者への取材シーンが多く、流れていく映像だと時系列としては把握しにくくなるかなぁ。とは思う。そのため、映画内で一番の悲劇として扱われている望が自分の声が事件に使われていた事を知るタイミングがアレは遅すぎない?もっと前に知っている可能性は無かった?と思ってしまう。また、自分の声が事件に使われて(翻訳家の夢は完全に絶たれた)と思い知る。確かに、あの時点で翻訳家にしても他の未来も何も思い描けない状況ではあるが、(声が犯罪に使われた)と言うならば声優への夢とかの方が合っていたんじゃないかなぁと。
本当の事件当初、裏で企業から金を受け取ったんではないか、と言う推測が流れ、少しすると株価操作が目的だったのでは。と言うのも記憶では確かにあった推測の一つだったと思う。
犯人に対して、周囲の人間が納得・同調出来る犯行理由があるワケないのだが(基本、金目当てだから)、中でも星野源演じる曽根(素人なのに事件を追う)の母親と伯父の犯行理由が、金目的ではないのが逆に曽根には悲劇的ではある。母親に関しては同情出来ない部分も無いワケでは無いが、母親としてするだろうか?伯父に至っては時代遅れのマスターベーション。
140分と長いが映画としては良く出来ている。ただ、望の件など再度見ないと確認出来ない事も有るが、如何せん長いので再度見るのは無理だった。
小説にかなり忠実で楽しめました
先に原作を読んでから映画を見るので、まあまあの確率で残念な事が多いですが、本作品は142分の限られた枠の中で見事に小説が再現されていました。敢えて言うなら、小栗旬が小料理屋に行き着く過程や、高速道路での警察と犯人の微妙なすれ違いがもう少し忠実なら良かったなと。ですが、この時間枠ではこれが精一杯だと思うので、やはり素晴らしい作品だと思います。
見ごたえある群像劇
2時間半近くある長編ですが、時間を忘れて最後まで観ることができました。
主人公の一人である星野源の「普通の人感」が物語に非常にマッチしており、何気ない日常を送れることの大切さを訴えかけてきます。
未解決事件の真相解明というよりは、事件によって人生が変わった・変えられてしまった人々に焦点が当てられており、話が進むにつれて段々と胸が苦しくなっていきます。登場人物が多いので少し疲れますが、最後までダレることなく纏められた脚本は見事です。
欲を言うならば、もうひとひねりというか、衝撃の事実みたいなものが欲しかった。全体的に淡々と話が進むので、映画的に盛り上がる場面が少ないのが残念。また、作品の元ネタとなった「グリコ・森永事件」をある程度知っていることが前提で面白い部分(キツネ目の男とか)もある思うので、元の事件を知らない人が観たら少し物足りないかしれません。
正義のための犯罪の浅はかさ
面白かったです!
源さんファンなので、レンタルで見ました。
3人の子供がある事件に巻き込まれ、その後それぞれに悲惨な人生を辿った、という物語です。
とても説得力があり、面白く見れました。
が、犯行の実行犯だった、学生運動に関わった二人の動機の説得力が弱く、それまでの物語がよかった分ちょっと残念でした。
学生運動〜世の中への復讐〜犯罪 という流れを背負う人はもっとサイコだと思います。
ちょっとまともすぎるような。
それ以外はとてもよかったので、少し残念でした。
純粋なサスペンス、ミステリーとしては普通
悲哀
72点
職人のしごと
圧倒的に面白い。ふだんわたしは天才や鬼才などと称されている日本映画・監督をけなしてばっかりだが、祈りの幕が下りる時や本作のような職人の映画を見ると、溜飲がさがる。つくづく日本映画に天才・鬼才は要らない。どこがなぜ面白いかというより映画づくりを知り・解っていて、かつご自身の映画づくりにたいして職人的忠勤よりほかの自負心がない人たちが、賞と賞賛を狙わずに映画をつくっている。アーティストよりも前に技術者=職業監督として映画をつくっている。
ぐいぐい展開する、スコセッシのような余裕の演出力と、めまぐるしく時代と場所を跨ぐ、心地よいスピード感。撮影がきれいで、場面転換の都度、空から全景・絶景がぐわーっとパンする。予算も潤沢で、グリコ森永事件を完全に置き換えた、気の遠くなるような、小道具とエピソードの数々。新旧の俳優たちの競演。フレッシュな躍動と、ノスタルジーを同時に提供する、舌を巻くほど豊かでサスペンスフルな映画だった。
宇野祥平が良かった。ギロッとするときの小栗旬もいい。星野源は悪くないけれど、プロパーで固めてもいい──ような気はした。
全537件中、101~120件目を表示