罪の声のレビュー・感想・評価
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製作者が伝えたかったのは'罪の声'
罪の声
グリコ・森永事件の当時は
まだ生まれておらず
Wikipediaで予習した上で臨んだこちら
報道ってなんだろうか
思想信条ってなんだろうか
犯罪者ってなんだろうか
人の境遇って、運命ってなんだろうか
この事件には直接的な被害者がいないからこそ
背景に集中してそのあたりを考えられる
見てよかったと思える映画だった
実際のグリコ・森永事件では
直接的な被害者は一応いないものの、
捜査に関わった警察官が自殺している
それが理由でこの事件は終わっているわけだが
この映画はグリコ・森永事件の振り返りなどではない
伝えたかったのはやはり
'罪の声'といったところか…
負の遺産
罪の声と未来
小説を読んで、映画化するとなって絶対観ると決めました。普段は映画は全くみない私が。
私は平成生まれでまだ当時は知らなかった、1950年代のグリコ・森永事件などを元にした昭和の大事件が映画化されている。(映画では万堂、ギンガ)
主人公が自宅からカセットテープとノートを発見して、カセットテープを聴くと当時事件で使われた子供の声が自分の声だと気づく。一方、新聞社は当時の事件を取材にしていく中で主人公に出会い、色々な人との繋がりを得て「きつね目の男」にあったり当時、他に使用された男の子の声の主に出会えたり。
使われた「罪の声」は過去で済むものじゃない、未来にも影響するし誰かに背負わされた罪を自分が背負って生きていく辛さも実感。罪は未来へ、過去にあったことを風化させてはならない。
「貴方はどんな人生をおくられてきたのですか?」この一言に映画の全てが含まれている。
最近よくある「史実ぽく誤解させるようなウソ映画」ではなく、本作の「史実に忠実なフィクション映画である立ち位置」こそが、映画の真髄なのである。
派手さこそないが、鑑賞者をストーリーにのめり込ませるのに十分な厚みある大河ドラマとして成立させた原作・脚本が素晴らしい。
映画では適材適所のキャスティングが完ぺきであり、その演出も素晴らしかった。
撮影・証明・音響は無難に熟して、鑑賞しやすく
例えば、電話のシーンでは受話器を近づけるにしたがい、相手方の音を大きくしたりする等すばらしい音響演出があったり
シーンを手際よく端的に切り替えたり、逆にあえて長回しにしたりと
観る人を意識した構成力と脚本を高く評価したい。
無理やり欠点をあげれば
5歳と8歳の子役の声に伸びがないので、リハーサルをもっと行い
日を改めて、撮影したりすれば、もう少し良い演技をしたのだと思う。
また、事件に巻き込まれた人々のそれぞれの人生の対比やそこに壮絶さもあったが、
悲惨な人生を表現する為に、首つりシーンは原作がそうなっていたとしても
タイミング的に
もっと違えた表現方法を考える冪だったと思う。
この映画を観た後は社会派映画である山崎豊子さん原作「華麗なる一族」をまた観たいと思った。
エンドロールで流れた振り子がとても沁みました
犯人が誰という視点ではなく、ひとつのカセットテープに狂わされた人達の姿がとても衝撃的で心の奥深くに刺さるような気持ちになりました。
憎きカセットテープの音声が、唯一残された娘の音声という救いようのない虚しさを考えると涙が止まりませんでした。
家族が裏テーマだと思うのですが、どのフォーカスに当てても心の奥には家族を想ってこその行動なため、どこかやるせない憎みきれないところがもどかしかったです。
展開にハラハラしながら見れて、さすが野木亜紀子さんの脚本だと思いました。素晴らしかったです。
野木亜紀子はやっぱり、面白かった。
原作はいまひとつ、ピンとこなかったのですが、野木亜紀子だから、たぶん面白いだろうと期待して見に行った。やっぱり、期待通り、面白かった。まず最初のタイトル「罪の声」が出るところまでで、おもわず「すげえ!」って声に出してしまった。そこから、畳みかけるように、手がかりをもとに、関係者をあたっていき、真相が徐々に明らかになっていく。これぞ、時代背景通り、松本清張の社会派推理小説のスリル。「証言者だれそれ」とスクリーン上に出てくるところも、実にうまくスリルを盛り上げる。原作でもぼやっとしていたテーマ性を、はっきりと、わかりやすく明示し、よいドラマに必須の主人公の成長もきちんと描かれている。セリフもにくいほどツボを心得ていて、完全にいい意味で職人芸。大衆受けするように手堅く、ハリウッド的に作られているところが、評論家には受けないかもしれないが、面白いものは面白い。これ、好きです。
なんかつまらない
ミステリー好きなので、時間もあり観にいってみました。んーなんだろう、正直個人的にはあまり面白いと思えなかった。みなさんの演技はとても上手だったと思います。個人的に納得いかないところは、なんで闘争中の時に一目会っただけで次会った時に両方とも忘れずに覚えているんだよという点。ただの感想です。
ネガティブには、なります。
テンポよく1つ1つ進んでいき、どんどん引き込まれていきました。
これは犯罪に利用された人たちの物語。
一人は知らずに生き、二人は壮絶な人生を歩まされた。
同情では言い表せられない。本当に酷いものだ。
身勝手な大人たちのせいで人生を無茶苦茶にされた子たち。
既に年相応まで成長した女の子が一番不幸に感じた。
あの悲痛な叫びは、本当に心が痛む。
曽根俊也の母親が亡くなった時、妻と娘がありがとうと言う中、息子の俊也だけがありがとうと言わなかったのが、悲しすぎる。
一体、実の母に対して何を思いながら看取っていったのか。
そして達夫は最後、どこに行ったのかな。
もしかしたら、この世から姿を消したのかもしれないとも思ってしまう。
最後までハッピーな気分にはなれないので、これを見たら、ポジティブな作品を観ることを勧めます。
私は先にとんかつDJアゲ太郎を観といて本当に良かった。
未解決事件から映し出す現代への警鐘、サスペンスとドラマを巧みに使い分ける脚本に脱帽
日本にあるいくつもの未解決事件の中でも、初の劇場型犯罪として語り継がれる「グリコ・森永事件」をモチーフにしたサスペンス。大学生の私は触りを聞いたことしかないため、ある程度の先入観は取り除かれているので、スッと入り、その結末にハッとした。
野木亜紀子らしいテンポのよさを出しつつ、前半はサスペンスの要素を押し出しながら真相を探る。知らぬ間に事件に巻き込まれ、その十字架と宿命のために奔走する曽根。その一方で、エンタメとしての消費を目的として始まった再検証に渋々立ち上がった阿久津。ふたつの線が同時に走りだし、交錯していく。ふたりが顔を会わせるとき、サスペンスからミステリーへと表情を変えていく。そこで描かれる過去と悲痛な半生。事件に荷担した被害者にも当然人生がある。その悲しみに触れていくが、そこで終わらない。一度立ち止まったことで見える真実に衝撃が走る。サスペンスとして再び動きだし、ドラマが再編される時に生まれる感動はグッと来る。
当時の全共闘や学生運動が生産したものに対し、消費された血の方が多い。そうして続く日本の今は変わっただろうか。この社会に疑問符を打ち、メッセージを刷りこんだ野木亜紀子。彼女の強い想いが台詞を超えて心に突き刺さってゆく。
本当に護らなければならないもの
実話ベースの普通に面白いフィクション映画
他人事だったけど
うさんくさい時代
久々映画、観てよかった
深淵なる罪の在処
なにかを得るために、なにかの代償を払って
わたしたちは生きています。
得るものと失うものとの均衡を逸したその差額を
ヒトは生きながらにして〈 罪 〉と名付けたとして
負うべき罪の重さに耐えられなくなって
背中からこぼれた因果の荷重を
これからの世界の担い手たる子供たちに
知らず知らずのうちに
押し付けてしまっていたとしたら
この世界は、なんて残酷なのだろう...
わたしたちはどれだけ
深淵たる螺旋の渦に身を任せたら
贖罪と忘却の彼方へたどりけるのだろう...
ヒトはだれにとっても〈いいヒト〉ではいられない。
自分がそう思っているヒトは
単に自分にとって[都合のいいヒト]ってだけかもしれない。
だったらそれで、いいじゃない?
せめて自分のまわりのヒトたちだけでも
〈いいヒト〉って...
思い思われる小さな世界でも、いいじゃない?
目に見える善良は、けして偽善じゃない。
目に見えない罪悪ほど、怖いものはない。
小栗さんが時折見せた
照れながらはにかむ笑顔に
救われた気持ちになりました
正義を言う人の悪
事件の関係者と知ってしまった俊也。
記者として記事にすることになった阿久津。
この二人の線がどこで一点に結ばれるか。
前半はそこが見所たったが、
やっぱあんたかい!
思った通りの人がうっかり繋げてしまう。
そんな顔してたもんな。
けどあの人居なけりゃこの映画成り立たないから、最重要人物だな。
結ばれた線が、今度は二人によって手繰り寄せ、ほどかれる。
なんとも言いがたい過去に、胸が締め付けられる。
この人たちの現実を見て、それでも『奮い立つ』とか言ってられるか?
正義を言う裏で人がどんな目に遭っているか。
それを想像することができる人なら、正義なんて言葉に逃げないだろう。
望ちゃんの同級生も、言うなれば30年以上の犠牲者の一人だろう。
想像以上に良かったけれど小栗旬が・・・
予告を観て、どうしても観たくて。
想像以上に、良かった。
いや~、本当に良かった。
有名な俳優さんは、少ししか出ていなくて。
あとは、知ってる顔の俳優さんがチラホラ。
今思えば、小栗旬の出演料が高かった?(笑)
初めて観る俳優さんも、他の俳優さん達も。
演技が役に溶け込んでいて。
後半なんかは、今も自分の中に残っているほど。
人にオススメしちゃうう様な、好きな作品です。
レンタルで、もう一回か見ちゃうかもってくらい好きなんだけれど。
小栗旬が・・・。
小栗旬のファンもたくさん観に来てあったみたいで。
後ろで、えっ!ここで?って所で。
かなり長い時間、すすり泣きしてあって。
ハリウッド進出で、英語ができる様になったのを見せつけたいかの様な。
低い声で英語のシーンもあったけれど。
なんか映えないし。
やはり何をしても小栗旬で、正直ゲンナリ。
小栗旬嫌いじゃないし、ファンには悪いけれど。
小栗旬のシーンで、何度も現実に引き戻されて。
作品に入れているのに、止めてーって思った。
あれが小栗旬じゃなければ、もっと深みのある。
もっともっと味のある、良い作品になったと思うんだけれどなぁ。
大人が観て普通に楽しめる、とてもいい作品になっていると思うだけにすごく残念。
あの役、誰だったらよかったかな。
観終わって一週間たつけれど、いまだに考えています。
派手さはないけど面白かった
テーマは「子供たちの人生」
グリコ・森永事件はアラフォーの私にとっても記憶にある事件であったがその事件をモチーフとした映画で、あくまでもフィクションなのだがやっぱりグリコ・森永事件ってこんなんだったんじゃないのか⁉️って感じの恐ろしい映画だった!脅迫テープに使われた3人の子供たちの【その後、現在】がテーマになってる!重い内容で少し怖い。
グリコ・森永事件でおそらく自分の意志でない自分の声を使われた彼らは今どうしてるのか。例のキツネ目の男も出てきます。出てくるシーンはほんと怖かった。考えさせられる作品。
小栗旬がとてもいい。演技もよかった。街中を歩く姿はやはり目立つね。
少女の当時の親友役の演技がすごいと思ったらベテラン女優高田聖子だった。ちょい役とはいえ重要な役柄だったといえる。
星野源は歌手、俳優と二足のわらじ。凄いなぁ。
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