「無理に1本にしなくても……」るろうに剣心 最終章 The Final のむさんさんの映画レビュー(感想・評価)
無理に1本にしなくても……
全体的に、痒い所に手が届かない映画になってしまったような……。
頑張って詰め込んだ2時間半なのか、冗長な2時間半なのか……、なんとも評価しづらい残念感。「人誅前編」⇒「ビギニング」⇒「人誅後編」じゃ駄目だったんだろうか? このコロナ禍では厳しいか……。佐藤健が終止チベットスナギツネみたいな顔しているのが印象的でした。新田真剣佑や有村架純が特に、ほかのキャラのビジュアルもよかっただけに……。やっぱり脚本のせいかなあ?
個人的残念ポイント
・鯨波さんの定食のエピソードがないから、善き人が復讐に飲まれていくもの哀しさがない。鯨波さん役の阿部進之助さんがこのために25キロも増量したらしい……。頑張ったんだからもうちょっと見せ場作ってあげてほしかった……。
・瓢湖と番神(番神ですらないが)のキャラの区別がつかない。
・外印さんが出てない&死体人形の件が丸々ないので、蒼紫活躍せず。伊勢谷さん問題があったからあんまり画面に出せなかった?
・ガトリングの既視感。
・薫のエピソードが丸々カットなので、落人村もなく、剣心の心理的葛藤&克服が弱い。代わりに張の死体にしたんだろうけど、張を神谷道場に持ってくる意味は?からんでないよ。
・操強くない? 無名異が弱すぎる?
・弥彦がいつまでたっても強くならない問題。当時ジャンプを見てた少年たちはけっこう弥彦に自分を重ねてたんだよ。
・宗次郎いる? 出すなら無名異とか番神あたりの中ボスと闘わせてあげて。
・原作はそれぞれに勝つ根拠、負ける要因があったのに、今回は全くと言っていいほどないので、映画的カタルシスも弱い。
鯨波さんが何事もなくアームストロングをぶっ放したあたりから嫌な予感しかしてなかったけど、2時間半苦痛でした。いったい誰のための映画なんだろう? 佐藤健ファンもこれは楽しめてるのか? アクションがと評価している人が多いけど、やりすぎて集団コントみたいになってるのに苦笑い。
ビギニング見るか迷いどころです。
最初の映画を作った時にはここまで続ける気は無かったんでしょうねぇ…、1作目で外印と戌亥番神を不用意に(名前だけの別キャラで)出してしまったのがここに来て響いてきましたね