HOT SUMMER NIGHTS ホット・サマー・ナイツのレビュー・感想・評価
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ひと夏の経験
青春映画…正直、観ようか悩みました。面白いと思えるか不安だったから…。でも、心配無用。面白かった。
ひと夏だけ、叔母の住む町にやって来たダニエル。なかなか友達も出来ず、ハンターと仲良くなる。田舎の気弱な少年ですよ。あんなワルに憧れるんでしょうね。私も、若いころは憧れたので分かります。私は、実際には、仲良くなることはありませんでしたが、ダニエルは、仲良くなってしまうんですよね。多分、ひと夏だけってのがミソで、旅行の時に気が大きくなるのと同じなのかな…と。ハンターに出会ってしまって、気が大きくなってしまって、歯止めが効かなくなったんでしょうね。最も、若さゆえ、怖いもの知らずっていうのもあると思います。ダニエルに比べたら、ハンターは、まだ、世間を分かっていた。だから、あの時、止めたんですよね。そして、止めても聞かなかったダニエルの尻拭いをした。ハンターの最期、カッコよかった。泣けました。
彼女役のマッケイラ、とっても美人。あんな娘に、あんなことされたら、みんな虜になりますよ。でも、ハデな見かけによらず、いい娘でした。兄妹、揃って、イケメン、美人なのに、ワルそうに見えて、いいヤツなんて…。それをぶっ壊したダニエル、まじ最低だ。
といいつつ、ティモシー・シャラメ 作品、意外と観ているんですよね。でも、毎回、顔が違う。それだけ、演技が上手いってことでしょうね。今後の作品も楽しみです。
かつてビデオテープで観た青春
オープニングタイトルもエンドクレジットも、わざと古いビデオテープの画質に落としてある。なるほど確かにこの映画は、かつてビデオテープで観た青春映画のようだと思った。貶しているわけではない。80年代後半から90年代初頭にかけての空気感や価値観が、今まさにそこにあるような気にさせてくれる、そんな錯覚を覚えた。すべてがイケイケ(死語)で、キラキラというよりどこかギラギラしていたあの時代のヤンチャな感じ。
私自身、その時代を知っていると言えるわけではないのだけれど、それこそ昔ビデオテープで観た映画の中に、こんな世界があったような気がするし、昔読んだ漫画にも、こんな世界があったような気がする。ジョン・ヒューズとか「ホットロード」とか。爽やかで健全なだけの”アオハル”じゃなくて、もっとヒリヒリと痛くてジリジリと灼けるような、土臭い"青春"ってやつ。
正直なところでいえば、この映画の演出スタイルは、無理やりカルト映画になろうとするような気負いが煩く感じられる部分があり、カルト映画のなり損ないにも思えたのだけれど、ただ物語が進んで行くにつれ、あの時代の痛むような"青春"は確かにこんな風に喧しくて、ポップミュージックが耳に纏わりついて、無理やり必死で粋がるようなものだったかもしれないと思えてきた。そうやって粋がった演出が、粋がった若者の青春にはピッタリだったかもしれない、と。作品としては文化的というでも芸術的というでもないかもしれないけれど、なぜか身に覚えのない郷愁をくすぐってくる。
出来るならこの映画はビデオテープで観たい、と思った。レンタルビデオ店の棚に並ぶ、色褪せたパッケージの青春映画みたいだ。友達が兄貴に内緒で持ってきた漫画本みたいだ。もちろん、褒め言葉である。
【A24制作の映画には、常に不穏な匂いが漂う。ハードビターテイストのロストサマームービー・・。】
- 映画タイトル「HOT SUMMER NIGHTS 」 主演ティモシー・シャラメとくれば、麗しき青年と美少女との素敵な一夏の恋を描いているのでは?と期待したのは、私だけではあるまい。(私だけ?)-
・父親を事故で亡くした少年がショックを癒すために叔母が住む海沿いの街で一夏を過ごすことに・・・・。(よしよし)
・美少女と出会い良い感じになって(うんうん)、
・その街のワルとハッパ売り稼業に・・・(えっ?)
・で、儲かっちゃって、いい気になってハッパからコカインにまで手を広げ・・・(ええっ?)
<最大級のハリケーンの襲来と歩調を合わせて不穏な雰囲気が画面から漂い始め、雪だるま式に転落していくティモシー扮するダニエル君。
確かに、映画の冒頭から不穏な雰囲気は提示されていた・・・。
成程、A25制作映画だったなあ と納得しましたよ。
マイカ・モンローを初めてアップで観て魅了された作品でもある>
T2
All right. l'll tell you what.
If all you're looking to do is, uh........
Is scratch together enough cash
to buy the Traci Lords' videocassettes,
I'll settle this tab right here.
We part ways. No love lost.
コカインやウィードを吸うシーンがあるからかどうか知らないが、この作品は、PG12の視聴制限が設けられているのだが、主人公のダニエルを演じているのが、オスカーにノミネートされたことのあるティモシー・シャラメが演じている。改めて考えるけれども、この役、個人的にはラストのシーンを除いては、ミスキャストではないかと思わせるもので、役である若き売人にしては、線が細すぎると思えるのだが......?それよりも同じ仲間で、彼女の兄ハンター役を演じたアレックス・ローのほうが、わき役にもかかわらず、幼い時からサッカーで鍛え上げられた、その体といかにもイケメンの顔が相まって、主人公をくってしまっている。
何故’90年代を選んだのか、映画を観ていてもわからないことだらけで、わざわざ1991年の通称"パーフェクトストーム"を描きたいがために題材をその年にしたのか? しかし、シュワちゃんの「ターミネーター2」がこの年に公開されたということが、この映画の野外シアターで上映されていたので、今から早くも28年も経っているのかと時代を感じさせる。
この映画の題名から、もっとエネルギッシュな若者独特のはじけたシナリオを想像していたのだが、むしろ内容は、それとはかけ離れて後退したやや暗いものとなっているし、ハンターには黙ってというよりは、隠れて彼の妹とつきあうという設定もなにか煮え切らないものとなっていてロマンティックさに欠ける部分も散見する。
amazon.comではプライムビデオで配信されていてる。
改めて思うことは、ハンター役のアレックス・ローはイギリスのロンドンで生まれたのだか、この映画では、イギリス訛りの英語を完全に消している。
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