「【”悲しいほど、能天気・・” 物凄く器の大きな詩人のおバカな生き方が、何だか清々しい作品。】」ビーチ・バム まじめに不真面目 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”悲しいほど、能天気・・” 物凄く器の大きな詩人のおバカな生き方が、何だか清々しい作品。】
ー ”ムーンドッグ(マシュー・マコノヒー)は、ひたすらに酔い、時折詩を口ずさみ、どんな時でも笑顔を浮かべ、決して涙を流さない・・”と書くとブローティガンのようで、何だか格好良いが、
映画の中のムーンドッグは、サイケデリックなシャツをひらつかせ、人前でも気にせずに、お姉ちゃんとヤッチャッたり、ハッパを燻らしたり、遣りたい放題である。
だが、何故か、彼は人々から愛される。
明るい、自由人だからであろうか? ー
・愛妻で、お金持ちのミニー(アイラ・フィッシャー)が自動車事故で亡くなっても・・、自分も怪我をしているのに、枕もとで優し気に妻の顔を見ているムーンドッグ。
・親友(スヌープ・ドッグ)から”実は、ミニーと寝ていたんだ・・”と告げられても、”知ってるよ”と笑顔で応えるムーンドッグ。
・知り合いのイルカを見せる船長が、サメに足を食いちぎられちゃっても・・、笑顔でポーズ。
◆家を壊しちゃって、到頭施設に送り込まれたムーンドッグが、”日の丸ハチマキ男”(ザック・エフロン)と施設を逃げ出すシーンは、爽快感すら感じる。
”The Cure”の”Just Like Heaven”が大音量で流れる中、車をかっ飛ばす二人の姿。
別れの際にも、ムーンドッグは笑みを浮かべ、”日の丸ハチマキ男”と握手を交わして別れる。
<今作は、物語の作りとしては、相当粗いが、それをマシュー・マコノヒーの突き抜けた笑顔と、はっちゃけた行動がカヴァーしている。
たまには、こういう映画も良いものだ。>
<2021年6月6日 刈谷日劇にて鑑賞>
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