ホテル・ムンバイのレビュー・感想・評価
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神は死んだ
集中力を全く途切れさせずに2時間以上の映画を観られたのは久しぶりです。
観ていて全くストレスのない作品だった。
一生胸に残る、人生観を変えられるような映画。
多くの人に見て欲しいです。
テロという惨事を前に、ホテル従業員たちの他者を思う気持ちに胸を打たれ、
テロリストの殺戮行為には憎しみを覚え、その結末には少しだけ胸を痛めた。
異文化や異宗教などの多様性を認めるというのは言葉でいうのは簡単だが、現実にはかなり困難なことだと感じた。
貧富や格差、戒律や快楽主義、上手いことバランスのとれた世界に調節するのは難しい。
いっその事、世界をゼロからスタートさせた方が簡単なのでは?ってくらいだ。
テロリズムなど言語道断であるが、凄惨な出来事の奥に何が横たわっているのか、その原因を取り除こうと少しでも考えることが、平和を望むということであり、犠牲者の死を無駄にしないということにつながるのだ。
この映画を観て、「感動したな」「いい映画だったな」だけで終わらないでほしい。
そのくらい説得力のある映画だった。
描き方が巧い。
実際のテロ事件をベースに描いた映画の中では、過去一と言っていいほど巧く描かれていたように感じた。
ホテルで働く現地のインド人の人々。裕福な外国人。若いバックパッカー、テロリストにならざるを得なかった貧しいムスリムインド人、そしてムスリムながらも普通に生きる人もいたり。
エンターテインメント性も高く、下手に一部の人を英雄視するような感じでないし、テロリスト側の一面も描き、映像も迫力満点。当時の問題点も描いている。恐れ入った。
あんな残虐な行為を行っていながらも、ふと少年らしい無垢な一面を見せる彼らも、人の子だと実感。結局目に見えないボスに操られているだけなのだ。お金が欲しくて。
制作がオーストラリアなので、これだけ巧く描かれているのかとも思った。
アメリカが対テロ映画を描くと、割と米軍をたたえる感じになって終わる映画が多くて、テロリストなんてモンスターみたいな時も結構ある。そうした方が受けがいいのか、それとも根っからそう思っているのか。
この映画は決してそのような感じになってないので、良作と言えよう。
テロリストのアホさ、
この映画、作品そのものの批評はあれこれあれど、俺はとにかく「テロリストの愚かさ」が出てるなあと感じた。
もうそれに尽きる。
この映画も実話に基づくもので、こんなことが実際にあったことも恐ろしいけど、ここまで狂気的、猟奇的に人を殺める連中こそ、異常だ。
彼らの信じるアラーやらなんやらってのは、こういうのを望んでるのか?
なんのための「宗教」、「神様」なんやろ。
それでこんなことを世界各地でやってて、実際に彼らが望む世界に変えられたか?
愚の骨頂。
しかし、テロリストといわれる連中は、銃とか爆弾とかなけりゃなんもできんのか、と、常に銃や武器を持っててあきれもする。
それだけの信念なり本気さがあるんなら、武器を絶えずもってテロみたいな隠れて逃げて卑怯なことせずに、ハダカ一貫、堂々と主張して胸を張れることをやりゃいいのに。
あ、まともにそうできんから武器に頼らざるをえんのか。
そんな自分たちにもリスクあるような、狂信的なことやったって世界は変わらん、自分たち自身も洗脳されて犠牲にさせられてるのがわからんのやろうなあ。
テロリストも人の子だろうけど、家族に電話して泣くくらいならそんなことやめとけ。
哀れだ。
今この時の大切さ
常に緊迫したシーンで一瞬も気を抜くことができなかった。
テロリストはなぜこのようなことが残虐なことができるのか理解出来ない。
宗教の違いというだけでは済まされない。
ただ、このようなテロをなくすことはできないのか、、、
切に思う。
また今こうして平和に何事もなく暮らしていることが改めて幸せに感じる。
この事件に巻き込まれた方がたのためにも平和な世の中にしたい。
インド人ならより共感できる映画
2021年8月21日
実話ベースの話が好きなので視聴。
緊張感・臨場感があり、飽きずに視聴できました。
少し思ったことを書きたいと思います。
デイヴィットとロシア人将校は死なないと思っていたのに、意外とあっさり殺されてびっくりでした。
また、主人公?のアルジョンも冒頭では、なにか主人公らしさを醸し出していましたが、特にこれといったこともなく、見せ場は最後だけでした。
「ムンバイの戦士」全員が主人公だからいいのかもしれませんが、、、
インドでのテロの話なので、全体的にインド人ならめちゃめちゃ分かる、共感できる、という映画なのんだろうなぁと思いました。
ここが1番の感情の盛り上がりどころ!っていうシーンも、すこし置いていかれてしまった、、、
イスラム戦士のテロについても少し思うところがありました。
今回のテロの実働部隊は、貧しく、おそらく教養もない、教典も本当に理解しているのかも怪しいイスラム教徒でした。
指示を出しているボスはアフガンにいて、「神の意志」という言葉で、彼らを「騙して」人殺しさせている。
いつの時代も犠牲になるのは、貧しく、教養もない、無知な人間なんだと思います。
世界中の人が等しく教育を受け、自分で、自分の生きる道を選ぶことができるようになれば、もう少し世界は良くなるかな
どうやって撮影したのだろう?
鑑賞後グッタリ。
緊張に次ぐ緊張。
どうやって撮影したのだろう?と思うくらいの臨場感溢れる映像が最後の最後まで。
しかも実話を元にしたストーリーとの事。
映画館で鑑賞できてよかったです。
テロに巻き込まれる圧倒的恐怖
インドで実際に起きたテロ事件を描いた作品。ほんの十数年前これだけ大きな事件が起きていた事実を知らず、自分の無知と無関心に恥ずかしくなりながら、日本は平和な国だなぁと再認識させられる。
映画は、イスラム過激派によるテロの標的になった高級ホテルが舞台となり、「テロリスト」「宿泊客」「ホテル従業員」の3視点から悪夢のような時間が描かれている。主人公は一応、一人のホテルマンであるが、特定の一人に物語がフォーカスするというより、事件に巻き込まれた全員の群像劇という感じ。一部脚色もあるであろうが、犯人たちが機械的に人を殺していくシーンが淡々と映し出され、突然命が奪われる恐怖と理不尽さがヒシヒシと伝わってくる。
ただ、一方で「映画」として観ると、ストーリーが弱い気も。実際の事件を描いているので、物語の起伏が少なく、2時間ずっと人が殺されるだけの映画になってしまっているのがワンパターンで飽きてくる。テロの恐ろしさを伝える教科書としての目的であればこれでも正解だと思うが、「面白い」かと言われれば微妙。観終わっても「テロは怖いね」「助かった人よかったね」以上の感想が出てこない。余計なお涙頂戴話を入れるよりは100倍マシですが。
神の名の下に
神の名の下に、青年たちが理不尽に人々を殺していく
冒頭からものすごく憤りを感じました。
殺された人たちは本当に偶然そこに居合わせただけ
タージマハルホテルの従業員が閉じ込められた宿泊客を逃すために、残ることを決意するシーンは本当に胸が熱くなりました。
自分が同じ立場なら残れる自信はありません。
平和の尊さを改めて思い起こさせる作品でした。
一刻も早く首謀者が捕まることを祈ります。
表裏一体
異教徒を何の抵抗もなく殺害していくテロリストたちに言いようのない恐怖と嫌悪感を覚えた。
冒頭、宗教の装身具を丁寧に着けていく主人公。
その装身具とヒゲを恐れる欧米人のオバサン。
祈りなど要らない。そのせいでこんなことになったと吐き捨てるロシア人。
コーランを唱え始めた被害者を、一転、殺せなくなるテロリスト。
違う宗教を信仰する人たちは、互いを本当に許容することができるのだろうか…
宗教は確かに人を救うのだろうが、妄信・狂信と常に表裏一体なんだと思わざるを得ない。
判断が難しい・・・
アメリカン・スナイパー再見に続いての実録もの。映画としてよくまとまっていたし、実録ものとしても極めて関係度が高い。しかし純粋に映画としてみた場合、最近この実録ものやもしくは社会問題に取り組んだ社会はサスペンスなども含めて、どうしても前のようにのめり込めなくなった。明らかに9.11以降、私たち人類に覆いかぶさってきている数々のアクシデントは我々人類が思い描く輝かしい未来とは程遠い、いったいどっちが本当の現実なのか分からなくなるほどの厄災が降り被って来ている。それは現実で起こっている事態を今やフィクションで仕立て上げなくとも、SNSを通じて見たこともない厄災をリアルタイムで世界中が共有できる時代になってしまった。畢竟フィクションに仕立て上げられた非日常よりも明日起こるリアルのSNSの方が遥かに驚嘆すべき映像であることが多くなってきている。こう言った時代には徐々にリアルフィクションともいうべきドキュメンタリー物はこれからも輝きを維持していくことが可能だろうか❔映像として・・。2回目、3回目に見たその作り上げられたフィクションはどんどん見慣れてしまい消費され映像として生命力を失うという事実を目の前にするとき、われわれは同時に自分たち社会の中で刺激にどんどん麻痺していく事態が起こっているということを知ることとなる。この作品がいい映画であることとは別の観点での疑問であった。
現実の恐怖
ほぼノンフィクションで描かれるインドでのテロ事件。2時間強、息も出来ないほど緊張して見入ってしまった。改めてテロとゆうものの恐ろしさ、また原理主義者への怒りが込み上げてくる。ジョン・マクレーンが居れば良かったのに。。。
肩透かし
Netflixにはやく来てくれないかと期待してた分、肩透かしを食らったというか。靴を忘れる長ったらしいくだりは必要か?映画化するにあたり無理矢理エピソードを捻り出した感が拭えなかった。テロリストをとことん残虐に描いていた点は評価。
久しぶりの観賞
久しぶりに観たが、まあ面白かった。
お客様を必死に守っていたホテルの従業員たちは神より偉大なりだ。
ところでこの映画はノンフィクションだが、この映画を観て地元マハーラーシュトラ州警察はどんな思いでいただろうか?
事実はわからないが、特殊舞台が終盤に到着するまでの10時間以上をこのホテルにたった4人(だったっけ?)で防弾チョッキと拳銃くらいしか所持してない身で入っていかなきゃいけないって?
どんだけ脆弱な警察インフラなのよ、って思うよ。
もしこれが真実とすれば、地元の州政治家や州警察幹部も第二の加害者って言われても仕方ないだろう。
テロの凄惨さとホテル従業員のプロ精神を忠実に描いた作品
テロリストが一切躊躇せず淡々と殺人を行っている様はテロ行為の残酷さを的確に表しているようで恐怖を覚えます。
ただ、テロリストも殺人を楽しんでいる訳ではなく信仰心や家族のため犯行に至っている様子が伺え、テロ行為の残酷さだけでなく裏にある背景もしっかり描かれているのがとても良かったと思います。
作中ホテル従業員は宿泊客を守るために様々な行動を取っていますが、実際に従業員の死傷者の多くは宿泊客を守ろうとした結果だといわれています。
彼らのプロ精神と勇気ある行動は敬服の念に堪えません。
日本に住む自分にとってテロによる被害はニュースの数字に過ぎない事だったが、この映画はそんな数字の実情を垣間見ることのできる作品でした。
テロ実行犯の背景にも注目
あまりにも衝撃的でとてもショッキングな実話。死なないと思うような登場人物が淡々と殺される描写がテロの恐怖がより伝わる。
悪がただの悪だけではなく、宗教に忠実だからこそ実行犯の若者の背景も感じ取れて、一方的に悪人にしていないところが共感できここが一番考えさせられた。
実行犯の行為はあまりにも残虐で許されることでは決してないけど、その背景にあるものは決して無視できるものではない。
その根本の原因を正していかないと本当に平和な世界は訪れないと思う。
ホテルの従業員の方の行動が本当に勇敢だった。私が同じ状況になった時に同じことができるだろうか。
本当に色々なことが考えさせられる映画だった。
犠牲者の方へのご冥福をお祈りします。
ー
2年前にインドに行った時に、ホテルにタクシーが入る前に車全てチェックされ、OKだとコンクリートの柵が下がり車が通るという厳重な理由がわかった。
あぁ、あまりに悲惨で残酷
この話は実際にあったインドでのムンバイ同時多発テロという事件を元にした実話である
沢山の人が死に、沢山の人が傷つき、恐怖した。こんなにも恐ろしい事件が2008年11月26〜29日起こりました。イスラーム過激派と見られる組織が至る所を襲撃し、死者約170名負傷者239名の大規模テロ。
この映画は、役者の演技力が素晴らしく事件の恐ろしさが忠実に再現されその場の緊張感が本当に伝わってくる作品でした。こんなにも恐ろしい事件があったというのをこの映画を通して知ることができました。襲撃が始まってからは、緊張感で埋め尽くされ手に汗握る展開と息を殺して見入ってしまうような状況になったりと、ドキドキしました。もし自分がその場にいたらなど考えてしまうと、何が出来るのか、恐怖で動けないのではないだろうかと思ってしまいましたが、ホテルの従業員は最後まで戦い抜きお客様を守る戦士として活躍し、沢山の人々を救い、その姿には勇気と感動を貰いました。容赦ない殺人の描写が多く、目の前で大切な家族や恋人が殺されたりとあまりに酷く目を逸らしたくなるようなシーンが沢山ありました。今近くに友人や恋人、家族がいることは当たり前ではなく、本当に幸せなことであり、いつ失われるか分かりません。このような事件があったということを映像を残してくれて、良かったです。是非大切な人と一緒に鑑賞してみるといいと思います。(R15指定)
追記
二度とこのような事件が起きないことを心から願います。
神様と現実
ずっと気になっていたのを、ムービープラスの録画で鑑賞。
実話ベースだと認識していることもあって
終始、逃れようのない緊迫感につつまれる。
ゲストを守ることに命を懸けたホテルマンたちの勇気は素晴らしいが
それをひたすら英雄視することもなく、
テロリスト側の事情や逡巡も描かれる。
ほかに生きる術がなかったとも言える実行犯たちが
ほんの少年であることも悲しく、ただ虚しい。
主人公、アルジュンの瞳がきれいで惹きつけられた。
ターバンのくだり、老婦人との会話は胸を打つ。
ほんとうに大事なものがわかっている人だけが
極限下でも自分でいられるのだろう。
見ごたえがありました。
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