永遠に僕のもののレビュー・感想・評価
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危うい狂気に満ちた美しき天使に翻弄される
主演のロレンソ・フェロが圧倒的に美しく、どのシーンでも抜群の存在感で少年と大人の間の危うい年頃のカルリートスを素晴らしい表情で表現しています。彼のこの佇まいやビジュアルを見るだけで、かなり満足度は高いです。あんな唇のドアップで尺がもつ俳優はなかなかいないのでは。(笑)
ストーリーも主人公・カルリートスを中心に進みますが、彼の心理描写が全くないので、文字通り何を考えているか分からない。躊躇なくものを盗んだり人を殺したりしますが、何かに執着しているわけでも感情が激高するわけでもなく、真顔で飄々と事を済ませていくので、いつ何をするか分からない怖さがあり、何故かそこも彼の美しさを際立たせてしまう不思議。
音楽の使い方やファッション、カラーチョイスなども独特で、画が常に絵画のような美しさなのも素敵です。正直、物語が面白かったかというとそうでもないですが、ビジュアル満足度が非常に高かったので観て良かったなと思える作品でした。
赤い天使
大好きなペドロ・アルモドバル製作!
どおりで映画ポスター画を見た瞬間 この映画好き❤︎と思ったわけだ。
内容はさる事ながら映像美はさすがアルモドバル!
それと音楽が良いね。
時折演出してくるアルモドバルの変態感やその映像美も好き。
原題「EL ANGEL」天使
邦題の「永遠に僕のもの」こちらがしっくりくる。
主人公の見た目はまさに天使
ブロンドのクリンクリンヘアーに美しい肌
赤いプルンとした唇 そして幼く柔らそうな身体
彫像のような美顔な横顔
これからの活躍が楽しみ!
ラモンは主人公とは対照的で 長い揉み上げに象徴され男男してて 欲望に満ちている。
共通してるのは2人ともお母さんが好きなこと。
終始 印象的なものの色は赤
くちびる ・絵画 ・ボーダーの服・店内・金庫・牛肉
「赤い天使」
これが私の印象
といっても犯罪映画。
しかも、実話。
天使のような容姿の主人公は 善悪の判断がなく心も幼い。
物欲はないけど美しいものが好きで自由という欲望だけに生きてる気がした。
興味がある方はぜひ劇場へ
ティーンの危うい精神状態が瑞々い。
“アルモドバル製作”となっていたので、もっとド演歌なアルモドバル節を想像していたのですが…
以外にスタイリッシュに、ティーンの不安定で危うい精神状態が瑞々しく描かれており、『マイ・プライベート・アイダホ』的な失踪感も感じ面白かった。
ただ主人公のロレンソ・フェロくんがちょっとポッチャリ… もっと非の付け所がないくらいの美少年だったら、間違いなく名作。
殺人シーンは意外とアッサリしていて、R15で少し身構えていた身とし...
殺人シーンは意外とアッサリしていて、R15で少し身構えていた身としてはホッとしたような少し拍子抜けしたような感じです。
彼がどうして盗みや殺人を行う(犯す、よりもこちらの表現の方が彼の行動規則には合っているような気がします)のか、という心情面はほとんど描かれず終始淡々としています。しかし、人を人とも思わないサイコな犯罪シーンとは対照的に、ラモンと一緒にいる時や終盤のお母さんとの電話シーンでは、とても悲しそうな1人の男の子に見えます。少しだけ垣間見える彼の人間的な部分があまりに切なくて泣きそうになりました(泣いてはいない)。
彼なりに人と、そして自分を愛そうとした結果なのかなと思いました。
70年代の音楽や服装もオシャレで、映像面も良く出来ています。言わずもがな主役の子の美しさは世界遺産レベル。ギリシャ彫刻って動くんだな…
意外とアンバランスな映画❗
星🌟🌟🌟🌟予告編を観て興味が湧いて観たのですが…正直内容はアウトローぽいっ男性が好きそうな作品なのですが…主役の美少年のBL的な撮り方で女性をターゲットにしようと思っていたのかも知れませんが…正直内容は綺麗な映画ではないので女性のお客さんはちょっと期待外れかも知れない… 撮り方も美少年の色気を醸し出すやり方より普通なちょっと変わったやんちゃな少年風の方が解りやすかった気がします❗個人的には面白かったのですが…ところでラストちょっと中途半端だったけどその後がどうなったか気になります❗
泣きながら溺れるサソリ。
【メモ程度】
カナヅチのサソリが、川を渡りたくて蛙に頼む。
「向こう岸に行きたいから、背中に乗せてくれよ」
すると蛙は答える。
「やだよ!背中に乗せたら君は僕を刺すだろ?」
「アホか!刺したら僕まで溺れるだろ!」
蛙は納得する。
そっか。僕を刺したら、サソリも溺れるか……。
「ほな、背中に乗って」
でも川の中腹で、蛙を刺すサソリ。
「な、なんで!?」
痺れた体で川に沈みながら蛙は叫んだ。
すると、溺れそうになりながらサソリは答える。
「だって、僕は蠍だから」
映画のサソリは、寂しくて泣きながら溺れる 。
BL臭を匂わせ過ぎな邦題で、かなりなミスリード。
主人公は、人や物に執着していない。
どうやって他人と付き合うか分からないから、
ラモンの言動を真似てるだけ。
我々はついつい自分の枠にはめて、映画の登場人物を分析する。
(ラストで的外れな犯人の心理分析が流れるが)
ただサソリなだけなんだよ。
※原題「EL ANGEL」天使。
聖書の中の天使は、人間には仕えない。
そして必ずしも善ではない。
善と悪とを自由に選べるとされている。
美少年好きには💕
何故か女子率高め、いつの時代も人気ですね、美少年ものは☺️
実際に起きた殺人鬼をロレンソ・フェロ、ヒップホップもやってるそうで、かなりの美少年、ヴィスコンティが好きそうな。物語は淡々と進みますが、このフェロは一見の価値あり‼️かなり、趣味が入ってますがwww
惹かれた
音楽と色彩(特に赤)が効いていた。「朝日のあたる家」がとても似合う映画だった。何かあると私たちは理由や原因を探してしまう。でもそれは安心するため、物事を片付けたいためのもので、不毛であることが多いと思う。ちなみに主人公はゲイではないと思う。
孤独
アメリカンニューシネマの様などこか懐かしさを感じるフィルムがポップで美しかったです。カルリートスは純粋無垢な悪の象徴なのかもと思いましたが、悪の象徴と言ったらノー・カントリーのシガーみたいな奴ですよね。そこまで不気味ではなかったしなあ。だから、ラストシーンは誰にも理解されない孤独なひとりの青年の内面を見た様で胸が痛くなりました。
二丁の拳銃
アルモドバルは変態の格が違う。
映画を撮るということは、現実に対する、神に対する、神の被造物としての現実に対する反逆行為である。密かな神殺し。
主人公が自分のことを「神のスパイ」と言ったのは言い得て妙だ。
我々が、人の所業からしか人の悪を学ぶことができないのなら、彼が生まれたのも神のみわざか。
男でもあり女でもある。子どもでもあり大人でもある。場に属しているようで属していない。地上の汚れを脱ぎ捨てたように微笑み、地上の汚れそのものである。
見た目はいかにも華奢だが、漲るような力を内に秘めている。それゆえ男性からは天使(マリリン モンロー)のように美しく、女性からは凛々しい男性に見える。
ラモンへの愛は実現できないものだし、地上では何も愛せない。
ラモンへの叶わぬ愛をペニスの代わりに二丁の拳銃で満たす。「朝日のあたる家」の切ないメロディに、アルモドバルの純愛を見た。
オープニングの豪奢な邸宅と、ラストのボロ空き家の対比が印象的だ。
荒々しくも危なげな魅力の俳優です
劇場に貼られていたポスターを見て、なんとな~く面白そうだなぁと思い、観賞しましたw
で、感想はと言うと、なんとなく惜しい。
何かがちょっと足りない感じ。
カルリートスの無自覚な青春の暴走を描いてますが、中盤辺りから間延びした感もあるし。
悪くないんだけどなぁ~
罪悪感の欠けた少年カルリートスは様々な窃盗を平気で重ねるが、同級生のラモンに魅了され、ラモンと一緒に様々な犯罪を重ねていく。
と言うのが簡単なストーリー説明。
実際に起こった事件の犯人の少年をモデルにしているとの事で、当たり前の様に窃盗を重ねて、当たり前の様に殺人を重ねていく。
罪悪感とかが完全に欠落していて“なんで欲しい物を盗んで何が悪いの? なんで人を殺して何が悪いの?”とばかりに罪を重ねていく。
罪悪感の欠落で所謂サイコパスってヤツですが、この罪悪感の無さが淡々と犯罪を犯していって、観る側が“えっ?何でそんな事を平気で出来るの?”と思ってる間にも犯罪をどんどんと犯していく。罪悪感が無いから高揚感や盛り上がりが少なくて、逆にマイナスになってる感が多々ありかなと思うんですよね。
唯一はラモンを手に掛けて、永遠の別れとなった所にカルリートスの苦悩が垣間見えたぐらい。
ただ、ここまで罪悪感が欠落していると、不謹慎ながらにも清清しい感じがして困ったモノですw
背徳の美学と言うか、退廃の美学と言うか、滅びの美学と言うか、なんとなくそれらの言葉が思い浮かんで、青春時代のギリギリの危うさとも思える言葉が浮かぶとなんとなく亡くなったリバー・フェニックスを思い出して、「時計じかけのオレンジ」を思い出した。
それらに共通するのは主人公の美学。
リバー・フェニックスには若くしてこの世を去った為か、儚くも危なげな美しさが感じられたし、「時計じかけのオレンジ」の主人公、アレックスには破壊と暴力の美学があった。
犯罪を美徳とする訳ではないけど、それらを行う者に何かを感じる美意識があるからこそ、牽かれる物がある訳で、「ジョジョ」の第1章にあった“俺たちの出来ない事を平然とやってのける。そこにシビれる。あこがれるゥ!”ってヤツですねw
カルリートスを演じるロレンソ・フェロは作中で言っているが、唇のぷるぷるがチャームポイント。
身体はムキムキでは無いが、何処か幼さを残したムッチリ体型。
顔は女の子を思わす様なビジュアルでフェロモンムンムンの美少年。何処かBLテイストを醸し出してて、悪い事を平気でやるとあれば、そりゃあモテるでしょうw
この作品はもう、カルリートス = ロレンソ・フェロの魅力に尽きる訳な作品なんですが、それが逆にマイナスになった感が否めない。
若くて、危なげな魅力を醸し出すロレンソ・フェロではあるけど、だからと言って、ロレンソにおんぶだっこ過ぎて荷が重すぎる。
冒頭からの他人の家に平然と忍び込んで、金目の物を当たり前の様に盗む。誰も居ない家だと分かるとリビングでレコードを掛けて踊り出す。
バイクを盗んで、家の前に止めて、親には“友達から借りた”と普通に話す。
観ていて“ある意味、スゲエなぁ~”と呆れる様に感心しても、そこからラモンと出会って、ラモンの家族と共に犯罪を重ねていくが、ラモン達も呆れるぐらいに危ない事を危なげにこなしていく。
カルリートスは中性的な魅力から全編に同性愛的な要素が映し出されているけど、ラモンの気を引こうとしているだけで、他に他意がない分、ある意味純粋で、自分の物にならないのなら、ラモンを殺して、永遠に他人の物にならない様にした。
タイトルの「永遠に僕のもの」はいろんな物を盗む事で自分のものにしてきたカルリートスが唯一手に入らなかったラモンへの想いをタイトルにした訳であるが、カルリートスの魅力に依存した形の製作がこのタイトルにある程活かされてないのでは無いかと。
ラモンの自身の身体を売ってでも、成り上がりたいと言う気持ちやラモンの父親のホセがカルリートスが来訪した際にパンツがはみ出た玉袋にはビックリw
映画で玉袋を出して良いのか?wと言う驚きとそれを凝視するカルリートスに同性愛的な雰囲気があったけど、特に無し。
ラモンの母親のアナマリアも犯罪を容認するし、普通にカルリートスを誘惑しようとする。
カルリートス以外の人物や他の描写をもっと掘り下げたら面白くなる事が多々あると思うから、惜しいんですよね。
ただ、これだけの今後も楽しみな俳優なだけにこの作品が振り返った時にターニングポイントになるだけの作品になれば、面白いかなと思います。
全編に過激な要素もあるが、何処か控えめに感もあり、作品の持つ危うさが活かしきれてないのはやっぱり惜しいかな。
かと言って過激になり過ぎるのと「時計じかけのオレンジ」の二番煎じ的になるので、そこの加減が難しいんですが、良い部分が多いだけにもう少し出す所を出して、押さえる所を押さえたらたら、もっとまとまったかなと言うのが個人的な感想です。
今後、ロレンソ・フェロは気になる役者として注目していきたいと思いますので、荒々しくも次代のスターの魅力が気になる方でまだ未観の方は気になるリストに入れてみれば如何でしょうか?
予想不能な主人公
ナチュラルに欲しいと思えば盗み、邪魔と思えば殺し、手に入らないと思えば壊して消し去ってしまう。
善悪の倫理観が全て欠如し、ある意味で幼児性を残したまま17歳になってしまった青年。
そんな天性の殺人鬼の主人公が、観客からしたら次にどんな行動をとるか予測できず、常識はずれの突飛なことをすることが、本作の魅力になっていました。
しかし、カメラワーク〜特に主人公の撮り方で、やたらパンツ一丁の姿や、口紅を塗ったような赤い唇のアップなどを見せすぎたのがもったいない。
その結果、邦題にあるように子どもみたいな「独占欲」の持ち主でしかない(本来そこには性的な意味合いはない)のに、原題にあるような「天使(のような少年)」でもなくなり、単に下品な同性愛者にしか見えなくなってしまったような。
"二丁拳銃"
来日時の彼の画像を見るとスクリーンに映る姿と同じ人物とは思えない、監督の巧さか!?
実在の人物、史実の方が悪質で残酷な行為を犯しマクっていて本作は多少の美化された美男子を前面に。
TV出演の場面で70年代らしさが描写され、他は現代と変わらないような、もっとアルゼンチンの70'sな雰囲気を全体的に感じられないのが残念。
躊躇なく殺したり、欲の為の盗みでも無く、全てにおいて悪気もなく、感情が無ってか天然極まりない、ある意味サイコパスな、LGBT寄りに見せる演出も含めて、アイドル映画としても、史実を忠実には描いていない部分もあるだろう、物足りなさも!?
内容は少し退屈
何人かレビューがあるようにロレンソ・フェロの美貌に頼りすぎだと感じた。
モデルがあるはいえ、ストーリーは期待していたぶん退屈。その場の思いつきで盗みや殺人を行う主人公は尋常ではないが、予告で煽られているほどの狂気は感じられない。
カルリートスとラモンが盗みに入った宝石店でのシーンと終盤での伏線回収?はとても魅力的だった。あと、音楽もいい。
カルリートスは盗んだ金品や殺した相手には大して興味を示さない。儲け目当てでもなければ、快楽殺人でもない。盗んだネックレスを彼女にプレゼントする、ラモンを馬鹿にした相手をこらしめる、など、彼なりの愛情の示し方であるように感じた。
寂しがり屋だと思うが、親からの愛情は十分に受けてきたようだし、彼が平気で盗み・殺人を行うようになった経緯が特に掴めない。
ラモンへの愛情?や親との関係性など、彼のジレンマに触れる部分がもう少しわかり易かったら良かった。
モデルをよく知らず考察も特にしていないので、もう一度くらい見てみたい。
唇に釘付け♥
とにかく、カルリートス役のロレンソ・フェロの唇が可愛くて目が釘付けに…
煙草をくわえてから火を点けるまでの間が堪りません。
彼は新しい時流のイケメン。髪はとても美しいけど顔は整ってるわけではなく、幼児体型で男らしくない身体付き…どちらかと云うと中性的でロリっぽい天使のよう。そんな悪いことをしそうに無い彼が、軽微な盗みから徐々に甚大な殺人を重ねていく。まさにはまり役です。
一方、ゴルゴ13の様な風体のチノ・ダリン演じるラモン。カルリートスとは真逆の長い揉み上げに象徴される男らしさ。そんなラモンの周りは悪人ばかり。(カルリートスの両親は善良な人として描かれてるので、ここも対照的)息子の友達のカルリートスに色目を使う母。盗みを稼業とする薬中の父。そしてラモンをゲイの道へと誘う怪しい美術品収集家。全てのプロットを回収しながら進みます。
そんな二人を中心に思い付くまま悪事をやりまくります。やがて二人の関係はギクシャクし始め、些細な行き違いや疎外感からカルリートスはラモンに苛立ちを感じ最後は凄惨なことになってしまう。
一番の問題は罪悪感が無いってこと。
退廃的な雰囲気と音楽が特に良かった。
マリリン・モンローみたいだ
とんでもなくドスケベに撮ってくれちゃってまあ。
顔面の造形が良いってお得ね。何かコトを起こすならその前に整形するべきね。
「黒い天使」ことカルリートス・エディアルド・プッチの半生をシレッと描いた作品。
実在の犯罪者を描いている以上もちろん被害者やその遺族も実在するわけで、この映画を観てカルリートスの一挙手一投足を楽しんでしまうことに罪悪感をひとつ感じながら。
大きな目にぷるぷるの唇にむっちりした躰、溢れんばかりのフェロモンが漂う彼のビジュアルを全面的に活かして、あっけらかんとそれに頼り切る姿勢が潔い。
しかし人間関係の機微を細かく入れ込み、繰り返す盗難と殺人の行く末もきちんと見せてくれる脚本も良くて、単なる雰囲気映画に収まらない骨の太さを感じた。
大胆で恐れを知らないその手口は、どこか詰めが甘いのに抜かりない。
「あ、見つかった。」で即射殺しちゃう、後先考え無しの飄々としたその姿勢にはどうしても惚れ惚れしてしまう。
最近銃殺の恐ろしさに目覚めてしまったのでたまらない。何もわからないまま突然命を奪われる感覚って怖すぎる。勘弁して。
どこまでも悪びれず飄々としてみせるカルリートスの中に一つある、深く熱い眼差し。
これまた噎せ返るほどの色気を孕んだクドいビジュアルのラモンへ向ける感情の正体は何だったんだろう。
恋愛の情と言うほど分かりやすいものではなく、ただのバディと言えるほど割り切れてもいない。
しかし確実にある執着心。
テレビの中で共に歌い踊るシーンが狂おしいほど好き。
ラモンのスポンサーや共に出てきた男へ寄越す視線から嫉妬の情は隠せない。
辿り着くひとつの行動の安易さ。
複雑な気持ちを抱きながらもカルリートスには単純な答えしか出せなかったのね。究極でもあるんだろうけど。
ふいに帰ってみせる気まぐれさが好き。
親からしたらたまったものじゃないよね。
大好きなカツレツをマヨネーズたっぷり付けて食べる姿が可愛かった。
幼少期から出癖が悪かったと思われるカルリートス。
明らかにおかしい「借り物」を強く問いただすことなく、押さえつけて閉じ込めてでも彼を止めることはなかった両親は、果たして責められるべきなのか。
多すぎる被害者を想うとどこかで強制的に断たせるべきだったとは思うけど、それで立ち止まれるような人じゃないことはとうに知れている。
当事の外から好き勝手に喚き立てるのは楽だろうけど、人間って善悪のどちらかに振り切れるものじゃない。
みんなその狭間でなんとかバランス保ちつつ、どちらかに傾いてみたりゆらゆら揺れてみたりするものでしょう。
カルリートスには堕ちたつもりもないだろう。
盗みの才能は天性のものだろうけど、モノへの欲望がそこまで強いようには見受けられない。
何のために何をしていたんだろう。
終始彼を観ていたけど、よくわからないことはきっと彼にもよくわからないのかもしれない。
彼のやったことを書き連ねた記事を以前読んだ時に抱いた印象とはまた違うものが得られた。
もっと無感情な人間かと思っていた。
人の心を感じられない点もかなり多いけど、意外とその奥にベッタリした想いがあるのが面白い。
最後の最後に頼る先は結局そこだし。(実際がどうであれ、映画のなかでは。)
ところどころでフフッと笑えてしまう間や見せ方を挟むのがズルくて好きだった。最後のシーンはもはやギャグ。
キャッチコピーに唸る。
ええ、漏れなく発情しましたとも。
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