劇場公開日 2019年10月11日

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「岡田麿里と秩父との決着」空の青さを知る人よ いんでおさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0岡田麿里と秩父との決着

2019年10月21日
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鑑賞方法:映画館

楽しい

知的

幸せ

田舎から都会に上京してきて頑張ってる人たちがみんな何処かに抱えている焦りや不安。
若い頃の夢や希望と現実とのギャップ。
あなたは若い頃の自分に胸を張れる生き方をしているか?

盆地の閉塞感から抜け出したくて仕方なかった少女時代。
ガンダーラを探して田舎を飛び出した青春時代。
もがき苦しみ自分の目指したところに到達できているか不安を抱える今。
これは全て岡田麿里本人の姿のように感じました。

大人に生き方を問うアオイも、練習場に閉じ込められている若い頃のシンノも、大人になり里帰りしてきたシンノスケも立場を変えた岡田麿里本人のようにも見えるし、さしずめひとり親で自分を育ててくれた母親の姿がアカネでしょうか。

都会に出て行った者。田舎に残った者。田舎で生きがいを見つけて頑張っている者。田舎に残してきた思い出と、初恋と、未だに田舎に囚われている後悔。

そう考えると、大人になった岡田麿里が自分にとっての故郷という存在や母親という存在と正面から向き合って出した答えだと思いました。

アオイの言葉が岡田麿里に、そして映画を見にきてる同じように頑張ってる大人達の、心に向けて突き刺さる。

岡田麿里がはじめて秩父への凱旋となった、ここさけの完成披露上映会を行った野外音楽堂を凱旋公演の舞台に選んでいたことも。
これでもかと秩父の美しい季節と風景を描いたのも、生まれ育った秩父への感謝の気持ちのような気がします。

アカネとシンノスケが和解するのも今の自分と母親との和解?

きっとこれでもう故郷に対する様々な思いに決着をつけてさらに前に前進して行けるのではないでしょうか。
(何様w)

まぁ、何が言いたいかというとアカネは最高に良い女だってことでした笑

いんでお