ライフ・イットセルフ 未来に続く物語のレビュー・感想・評価
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幾つかの章に分かれ紡がれるストーリー。 第2章だったか第3章...
幾つかの章に分かれ紡がれるストーリー。
第2章だったか第3章だったかな、
前半は正直なところ、う~~ん🤔
ボブ・ディランも特段好きなわけでも
ないのでこのまま入り込めずに終わっちゃうのかぁと。
そして中盤に入り自分の苦手な
アントニオ・バンデラス……。
ところがこの章がとても面白い展開で
どんどんと引き込まれました。
役どころも良かったのか、
アントニオ・バンデラスに感じていた
あくの強さみたいなものがすっかり消え、
歳を重ねるのも素敵なことだなぁと
思えるほどの好印象に。
前半のちょっと突拍子もないと感じさせる
脚色とは趣を変えたストーリー展開で、
あるシーンで涙腺を刺激され、
この作品の意味するところが
理解出来る頃には泣きっぱなし。
前半があっての一つの作品。
人生は思わぬところで繋がり
人と人を繋げてくれるんだなぁ。
ボブ・ディランを好きになることは
最後まで無かったし
ミラクル過ぎるところもあったけど
彼女の名前の由来は素敵だと思えたし、
作品を観終えて何よりも心が温かくなれたが良かった。
彼女のパンチは爽快!w
幸福な感慨がある
人生は条件と偶然によって成り立つ。本作品は偶然が紡ぎ出す運命を、ふたつの家族のシーンによって上手に描いてみせた。
人は時に思い切った行動に出る。そして大抵の場合、後悔する。或いは行動しなかったことに後悔する。人生は選択の連続であり、タラレバを考えることは時間の無駄だとわかっていても、人は違った選択をしていた場合を考え、後悔する。
人と人とは決して分かり合えることはない。他人に理解してもらえると思うのは甘えだ。そして他人を理解できると考えるのは思い上がりである。たとえ精神科医であっても、鬱病患者を理解できる訳ではない。彼らにできることは薬を処方することだけだ。そもそも人体について医学が解っていることは1パーセントにも満たないというのは、他ならぬ医学界の常識である。ましてや他人の頭の中だ。理解できないのが当然だ。
規則を押し付けようとするセラピスト。自分の居心地の悪さと傷つけられたプライドを家族のためという大義名分で覆い隠す夫。夫の真意を理解できない妻。親の喪失を消化できずに自棄的な行動に走ってしまう娘。自身の不幸な生い立ちを克服して慈悲と寛容さを得た経営者。
本作品の登場人物は典型的な人格ばかりである。物語はわかりやすく、無関係だった筈のそれぞれの人生がいつしか絡み合い、新しい人生を生み出す。人間ドラマとしてとてもよく出来ている。
見ていて苦しいシーンが多いが、それぞれの苦しさがひとつにまとまるラストシーンでは、そこはかとない感動が押し寄せる。人生は語ることが出来ない。語ることができるのは人生そのものだけなのだという哲学は必ずしも肯定できるものではないが、作品としての世界観はすばらしい。人はかくも悲しく生きるものなのだという幸福な感慨があった。
あまりハマらなかった
2組の親子の物語が群像劇のように語られ、やがて絡まっていく。こういう形式の話は大好きのはずなのに、あまりハマらなかった。いや、いい話だとは思うんだけどね。
たぶん登場人物の行動に納得がいってないから。事故の状況や経緯、去っていく父親の決断とか。
さらにいいシーン、泣かせるシーンのセリフがちょっとくどかった気がしたのも大きい。もっと端的に良い言葉を投げかけてほしい(しかもそのときだけ英語?)。
さらには元々ボブ・ディランがあまり好きでないことも。じゃ、なんで観たんだ?って話だけど。
人生に邪魔されてるのは
製作陣が新しい手法を模索してるような実験的な作品だから、好き好みがあると思う。人にスポットを当ててるようだけど、実は、違うところにスポットを当ててるので、めっちゃ分かりにくいんだけど、最後の章で、この映画の伝えたい事を理解が出来るし、美しさを感じた。
ストレートなメッセージ
思っていたより難しいストーリーで、出だしから躓いてしまいました。
こうなるんだ、と驚いているうちに、舞台はスペインへ。
イザベルのラスト近くの言葉には涙が出たけど。
メッセージはストレート。
でも、This is Us のほうが良かったかな〜。
ストーリー&作りが非常に良い。 話の流れは、次々に交互にするが、人...
ストーリー&作りが非常に良い。
話の流れは、次々に交互にするが、人物関係的にもお話的にも、最後には全てが繋がっている。
全体を通して柔らかい空気感。
後半部分には、人生における意味ある台詞(誰もが人生を送る上で、教訓にした方が良いなような素晴らしい言葉)がたくさん語られる。
ラストシーン辺りから、ポロポロと涙が溢れ出て来ました。
観終わった後は、穏やかな気持ちになります。
かなりの満足感❣️
刺さる人には刺さるのかな!?
フリーパス5本目は・・・
フリーパスじゃなきゃ観なかったと思うライフイットセルフ・未来に続く物語
Yahoo!レビューがやたら高評価でしたが・・・(^◇^;)
出逢いは必然であり、出逢いには必ず繋がりがあるって感じの世代を越えたオムニバスヒューマンドラマ
刺さる人には刺さるのかな!?
SWのポー役の印象しかないオスカーアイザックとアントニオバンデラスの悲哀観は◎
そしてSWにもアベンジャーズシリーズにも出てたあの人が、カメオ出演してました。
素晴らしい展開に泣きながら酔いしれた
これは本当に凄い作品だった。年末の土壇場でベストテン戦線に異常ありだ。
愛する人への思い、子供への思い、親への思い、孫への思い、祖父への思い、愛しても決して結ばれることのない人への思い、たくさんの強い思いのつづれおり。ニューヨークとスペイン、二つの家族の三世代、四世代にわたる運命を縦につなぎつつ、まさかの交錯。究極の悲劇に衝撃を受け、幸せな情景に涙し、なす術もなく感情を揺さぶられ続けた。
長い時間の流れ、多くの人の関係を描くも、散漫さや薄っぺらさは微塵もない。それぞれのエピソードに感情が吹き込まれ、駄目押しともいえる最終章へと完璧に積み上げられていった。
それぞれが自分の人生を懸命に生き、次の世代に命を繋いでいった。
何十年という時間軸を無視して、すべてのエピソードが現在を舞台にしているところは斬新だった。そう、登場人物すべてが、そして観る我々すべてが同じ時を過ごしている感覚、今を生きている感覚。
素晴らしい脚本、素晴らしいキャスト、素晴らしい展開に泣きながら酔いしれる逸品。今年の外国映画のベストの一本だろう。
映画に愛をこめて。
愛と死と家族の物語
映画の醸し出す雰囲気に、『マイ・ブックショップ』『ガーンジー島の読書会の秘密』と似た感触を感じた。
2作のような、【本】をテーマにした物語ではないのだが、章立てしたり、語り部のナレーションが挟まったりする描き方、「信頼出来ない語り手」というキーワードなど、これが誰かによって語られている【物語】である事を強く意識させる作りになっているからだろう。この仕掛けの種明かしは最後に待っている。
国も人種も異なる2つの家族の、親から子へと繋がる系譜、各々の物語が描かれ、思いもよらない形で交差していく。
唐突に衝撃的な出来事が降って湧いたりするので、始終ドキドキ…というかビクビクしながら見ていたのだが、不幸な出来事や気持ちのすれ違いは数多くあれど、完全な悪人は登場せず、後味の悪い思いをせずに済んだ。
バラバラの道筋が1つに収束していく構成も巧みで、スッキリ気持ち良く見終われる。
『さよならだけが人生だ』
人生は、予測不可能な出会いと別れ、愛と死に満ちているが、1つの命、1つの物語は、無駄になる事はない、全て受け継がれて続いていくという、壮大な人生賛歌。
良くできた作品だな、とは思ったが、私には感動する程は刺さらなかった。
余りに教科書通りで美しい主張に何処か気持ちが冷めてしまったのか、ディランやタランティーノをしつこく絡めてくるお洒落演出が少々鼻についたのか、『継がれていく』事への私の感慨が薄いのか。
良く解らないが、微妙にツボがずれていたらしい。技法としては好きな部類なんだけどな。
語り口が小洒落すぎてて、理解できない
あるところに、とても愛し合っているカップルがいました。2人の愛はそれはそれは深いものでしたが、ある日…みたいな感じで話が進み、これは寓話的な語り口なんだな、と観客は思う。
だから分かりやすい不幸が積み重なるし、時空は歪んでるし(あのiPhoneは何年モデルだ?)、さすがに今どきのスペインはそんなじゃないだろ、と思うけど、寓話だからOK。
しかし、ただの寓話では終わらず、この話は誰が語ってるのか?という、メタな視点が持ち込まれるのが、ややこしい。
…という脚本でした、とか、という妄想でした、とかわざわざ混乱させる描写はイマイチだけど、おじいちゃんが感動的な台詞を喋った後に、実は、そんな事言ってなくて、本当はこんな冴えない台詞だったと、積み重ねる演出は、ちょっと好きだった(まぁ人生そんなに格好良くはいかないよね)。
そのうち、観客は、この映画にとって、語り手問題というのが、隠れたテーマなのか、と考え始める。
極め付けは、ヒロインが、大学の卒論で、「信頼できない語り手」の理論を持ち出すところ。それは、人生そのもの!とまで言うんだから、テーマはこれで決まりだね、とも思う。
観客は、ラブストーリーの展開ととともに、信頼できない語り手理論が、どう着地して、お話と絡み合うのかを見守ることになる。
が、これが、着地しないんである。
。。。
結局、孫が、祖父母世代のストーリを本にして出版して、その話を講演で語ってる、というシーンになり、不屈の愛の強さを訴えるんだけど、これって、ごく普通の語り手だよね…。
信頼できない語り手は、どこに行ってしまったのか。あれほど連発したトリッキーな語り口は、何のためだったのか。そこが全く釈然としないのである。
寓話調も好きだし、ヒトを食ったような演出も面白いところは面白いんだけど、ちゃんと落とし前をつけて、納得させていただきたい。
ああもう、分かっていても泣いてしまう
これが本当に人生の真理だな。
人生に屈服させられたとき、どう乗り越えるか、その答えをしっかりと出してくれる。そんな作品を作るのが、この監督は本当に上手だ。
主人公たちは、悩み迷いながらも、それぞれの答えを出していく。まさに人生なのだ。
なにがすごいって、登場人物それぞれが主人公だし、すべてのキャラクターに感情移入が出来る。また、どのキャラの人生も自分の人生に重なって見えるのだ。
つかみのサミュエルジャクソンとアネットベニングの出し方も、まあ上手い。
この監督は誰も傷つけないからいいよね。ジェイコブスのWonder思い出したよ。誰も悪くない世界観。その中で不幸にどう立ち向かうかを指してくれる感じ。私には未だ、指針となる映画が必要なのだ。
ただ鑑賞後の孤独感が酷いから、週一で一時間くらいで観たいかも。やっぱドラマを撮ってほしい。
オリビアクック、初めて観たけど、めちゃめちゃにいいね!!ディランの物語をもっともっと観たかった!!ゲームオブスローンズの子ね。ベイツモーテルも出ているらしいので、観ます。
このクリスマス、是非いちばん観てほしい作品です。
人生そのもの
観終わった後に自然とそう思って、ライフイットセルフという題名に、ハッとしました。
生きていれば幸せなときも辛いときもあって、幸せは保証されてないし、いつまで辛いままなのかも分からなくて。
だから自ら死を選んでしまう人もいるけれど、ロドリゴのように立ち直ろうとする人もいて。
何があっても自分次第なわけで、受け入れて前を見て生き続ければ又、色んな人と出会って、幸せにも出会うしきっと辛いことも…そんな繰り返しで。
人生ってハッピーエンドもバッドエンドも無いんだよな、とか思ったりして(´ー`)
いまわたしが関わってる人たちにも、わたしが知らないその人の過去があって、色んなことを乗り越えて生きてきたいまがあって、そしてその人のこれからにわたしは関わっていけるんだなあ〜とか。
うまく言葉にできないけど、観終わったあと感慨深い気持ちになる素敵な映画でした。
もし観るのを迷ってたら“是非観てください”と言いたいですね。
つながって解き明かされて行く物語は、瞬間瞬間が美しく愛おしい。 静...
つながって解き明かされて行く物語は、瞬間瞬間が美しく愛おしい。
静かに感動を与えてくれる後半、妙に人生観を与えてくれるのだが、世代を超えて登場人物が多いせいか、なんとなく長くて薄い感じがするのが残念だった。
過去から未来へ。今の自分が存在する理由。
今私は幸せだ。
その幸せって様々な辛いことを乗り越えて自分で掴んだものだと思うのだけれど、父親、母親も私の知らない人生を乗り越えて結ばれたこと、妻の父親、母親もしかり。そしてそれぞれの祖父母もまた・・・。私の知り得ない幾多の人生を進み行き絡み合った結果として私の今がある。
この映画はそういうことだ。
今まで数多くのラブストーリーを見てきた。そして良い作品を見たあとには、いつも自分の周りに感謝しHappyな心地よさに包まれる。
しかし、この作品は次元が違う。自分が今ここにいる理由。生かされている理由。その偶然と必然。この感謝は今まで考えたこともなかった。まさに衝撃。泣いた。そういうことなんだと驚くほど泣いた。どんなに辛いことがあっても前に進んでいく。今までそれができた結果として私の今が有り、これから先もそうして行きたい。
作品に散りばめられた魅力的な言葉の数々。ボブ・ディランの音楽。ナレーションの妙と巧みなストーリー構成。優しく時には辛く描かれる様々な人生。冒頭から最後まで私の心に揺さぶりを掛けてきた。
過去から未来へ。今の自分が存在する理由。Life it self(人生そのもの)。
#102 命を受け継ぐ大切さ
を教えてくれるしっとりとした映画。
ただ邦題をもうちょっと工夫して欲しかったなあ。ライフは人生と命両方の意味があるのよ。そして主人公の卒論のテーマでもある。
Aバンデラス、あまりに歳とっててわかんなかった〜。
でも今でもやっぱカッコ良い〜。
スペイン語バージョンのストーリーが私の1番のお気に入りです。スペイン語自体もわかりやすかったしね。
☆☆☆★★★ いったい誰がヒーローなのか? これは。絶えず観客を煙...
☆☆☆★★★
いったい誰がヒーローなのか?
これは。絶えず観客を煙に巻く為の挑発と実験に満ち溢れた映画。
映画は5章仕立てで構成されてはいるが。 最後の5章目はエピローグ的な物。2章目と4章目も、それぞれ男女が出逢うまでの繋ぎとして存在しており。映画としては1章目と3章目の、愛が悲劇へと向かう悲しい話をじっくりと切り取っている。
映画は1章目の冒頭から挑発的に始まる。
いきなりサミュエル・L・ジャクソンのナレーションでスタートした映画は。突如としてアネット・ベニングに悲劇が襲う。
…と思いきや。
この辺りの、観客に対する挑発と共に。好き勝手と言える演出に付いて行けるかどうかで。その後の展開を面白く観られるかどうか…かなり意見が分かれるのでは?と思う。
その後の2章目は、成長した少女が感じる寂しさを幾度となく実験的な演出で描く。
実は、この時にお祖父さんのマンデイ・パティンキンに幼い頃の彼女が聞く「死ぬの?」は。映画の最後の最後になって、かなり重要な台詞だったのが分かるのだが…。この時にはまだ気が付いてはいなかった。
2章までは。この《死と悲劇》の繰り返しを必要に強調する。その為のキーワードとしてボブ・ディランが引用されているのですが。残念ながらディランに関する事柄に疎い為に、作品の訴えたかったモノを全て理解するには至らないもどかしさを感じてしまう。
3章目はそれまでとは一転。スペインでの愛のドラマをじっくりと描く。
2人の男性から愛された母親。その基でのびのびと育って行ったロドリゴの姿。しかしその裏では2人の男の嫉妬から、家族の別れがあった。
この3章目で特に目立っていたのが、時間経過を示す編集。
流石に、2度目のオリーブ畑の時には無理矢理感を感じたものの。1度目の家の中の柱をカメラが回り込む時の編集場面は、計4回(だったかな?)ワンカットに見える程の見事な編集だったと思えた。
他にもこの3章目には、ハビエルとイザベルの出会いの場面に於けるミスリードであったり。ロドリゴが事故を目撃した後の心の不安定さを不協和音で表したりと。観客の気持ちを、ほんの少しだけ逆撫でさせる音の演出には賛否が分かれるかもとは思ったのですが…。
幼いディランはお祖父さんに聞いた「死ぬの?」…と。
お祖父さんは「いつかは死ぬ!」と答えた後、ナレーションは本当はこう言ったと…。
「死ぬ訳ないじゃないか!」
そう死ぬ訳は無いのだ!
愛する人は肉体は滅んでも人々の心には生き続けて行くのだ!
そして。人が人生の決断を迫られて苦しんでいる時に、その背中を押してくれる人はヒーローに他ならないのだ!
2019年11月23日 TOHO/シャンテシネ1
因みに、ロドリゴが事故を目撃した時に。ハビエルはスマートフォン(iPhone?)を手に持っていた事からして、この時が現代か?
以後、15年以上後に2人は出逢う。その後、エピローグにあたる5章では、少なくとも42年以上は経過していた事実から考えて。映画の最後は、2080年頃にあたるのだろうか?(´Д` )
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