囚われた国家のレビュー・感想・評価
全39件中、1~20件目を表示
低予算の割に健闘したとは思うが
想定したよりも資金が集まらなかったか、途中で脚本の変更を余儀なくされたのか。事情はわからないが、スケールの大きな話の割に、予算の少なさが惜しい映画だった。キービジュアルの巨大ロボ?が動かず、モニュメントのような扱いだ。カブトガニとオカリナを合わせたようなデザインの宇宙船も、細部の描き込みが足りない。エイリアンの造形はまあまあ怖かったが。
人類とエイリアンがアンバランスな力関係で地球上に共存する映画としては、古くは「ゼイリブ」、割と最近では「第9地区」を想起させる。現実の格差社会や差別を風刺しているのも共通点だ。一握りの支配層、支配体制の維持に協力する“上級国民”、盲従する大衆、そして体制に異議を唱え行動する少数派。そう考えれば、今の世界とあまり変わらない。ストーリーにはオリジナリティが認められ、相応の予算がついたらもっと面白くなっただろう。
ガブリエルに暴力的なテロ行為をさせる理由はある。
アメリカ合衆国が存在するのに『“統治者“が存在する』それはもはや矛盾。
偉大なる自由と民主主義のアメリカ合衆国なのだから、アメリカ以外の国が、アメリカ合衆国を統治する事をアメリカ合衆国が許す訳が無い。つまり、アイロニーでエイリアンを登場させているのだ。
つまり、自由と民主主義を貫くアメリカ合衆国の管理社会に対するレジスタンス映画と見るべきだろう。
アメリカ警察と言うよりもかつての『シュタージ』による弾圧で、娼館とLPレコードを登場させたのは、結末に対する演出だと判断する。
ダイレクトに抵抗運動だけを描くとテロを肯定する映像になると言う理由だと思う。
アメリカ合衆国以外で起こるテロ行為をエイリアンからの弾圧と抵抗と見れば納得行く。
どきゅーん、ばきゅーんがないー!
宇宙人の地球征服から九年。
庇護のもとそれなりの生活をおくっていた地球人。
反乱者が定例会にテロを企てる。
ストーリーは面白いのに眠くはないがダルい。
緊張感もギリギリの線。
もっとそれなりに工夫できたのでは?
新手の侵略モノ
地方の小屋なのにこんな地味な作品がかかるのは
よっぽど新作が入ってこないのね。
50点
イオンシネマ草津 20200528
"宇宙人"にしたのは優しさでは?SFを期待するな。
宇宙人の侵略に対する人々の抵抗を描いた群像劇。
派手なSFシーンはなくて、24のような雰囲気の策謀・工作シーンが終始淡々と続いていく印象。
ぶっちゃけ「侵略に立ち向かう人々」に焦点が当たってて、SFとして全然面白くないし、宇宙人要素はまったくいらない。どっかの国でもいい。
しかし、それでも宇宙人にしたのはそのどっかの国を悪者にしたくない優しさなのかなぁ(制作秘話を全然知らないので違うかも)。エンディングも優しさが伝わるし。
個人的にはヴェラファーミガの見た目、役回りが非常に美しく惹かれた。
しょぼいレジスタンスもの
エイリアン統治とかレジスタンスという宣伝文句から新手の宇宙戦争ものかと思ったら、いきなりラジオニュースで状況説明という手抜きぶり、既に世界は全面降伏状態なので敵役はほとんどエイリアンに隷属したなれの果ての警察組織でした。
ちょっとだけ登場するエイリアンは棘だらけの猿のよう、ルパート・ワイアット監督は猿が好きですね。おまけに登場シーンは照明が暗いので、アラは目立たないが、そもそも見えずらいのは致命的、予算の無いB級SFものは得てしてこんな調子、SFというのは言い過ぎでしょう。
プロットはナチス支配下のレジスタンスものをひねっただけ、世界の危機と言うのに抵抗するのはシカゴ界隈の数人だけ、得体の知れないエイリアンの爆薬でテロは一応成功に見えるが局所的過ぎて焼け石に水、レジスタンスは報復を受けほぼ全員死亡、ディストピアものとはいえ何の見応えも感動も無く、エイリアンに隷属する政府の堕落ぶりを指を咥えて傍観するだけ、何故かレジスタンスの黒人兄弟にスポットを当てていますがドラマ性は薄い、まるで退屈なドキュメンタリー映画のようでした。
シカゴの人が見れば政府への皮肉、暗喩とも取れるのでしょうか、テンポも悪く一向に事件は起きないし、人物がいちいち思わせぶりなのはワイアット監督の作風なので致し方ありません、選んだ自分が未熟でした・・。
これぞレジスタンス!
宇宙人の侵略で完全に支配された近未来の国家。
また宇宙人のディテールが独特!キモイ!恐ろしい!でも高度な科学技術を持った知的生命体で地球の天然エネルギーが狙い。
貧富の差が開き、逆らえば街ごと焼き尽くされる。犯罪者は違う星に流刑になる。
そんな世界で、レジスタンス達が宇宙人を倒す計画を立てる。ドームで何体かの宇宙人を倒すことに成功するもずっとレジスタンスを追っていた警官に摘発され、みんな死ぬか流刑に。
摘発に成功した主人公の父の元相棒の警官は本部長に。
それこそがレジスタンスの狙い。何故なら宇宙人達の地球での居住地に行けるのは本部長だけだったので。
そして体に透明な爆弾を仕込み、宇宙人を倒す為に自爆に向かう。。。
カッコいい!!全てがカッコいい😍‼️これぞレジスタンス!仲間を犠牲にしても守りたい何がある!ほんとすごい映画!
また終わりもいい!エンドロールに各地に宇宙人達への反乱が広がっていく様子。
猿の惑星ジェネシスの監督と同じだそうで、猿の惑星の最後も各地に広がっていく感じだったような。同じような演出だけど意味が全く違うってのもよかった😆‼️
ウソみたいな終わり方する
敵対関係が見えにく過ぎ。
統治者サイドと革命組織、みたいな感じなんだろうが、キャラ分けがうっすいからどっち側の人間か判別できなくなる。ほんで宇宙人あれウニだろ笑 ま、それはおもしろいか。
映像なんかのクオリティがあるぶん粗が気になる。端からアホSFであればそういう見方するけど、まじめに観ることになるので、それ相当のおもしろさはないと。で結局かなり微妙。見せ場らしい見せ場がない。ほんでウソみたいな終わり方する。
マシンガンケリーもしょうもない作品でちょい役意味あるのだろうか。
侵略者=統治者
人類とエイリアンが「共存」していく世界は過去にも描かれたテーマである。その中で本作は規模の大きな作品で、世界観そのものが壮大である。何となく「亜人」のそれに見えなくもないエイリアンは中々不気味で、冒頭のシーンは鳥肌が立つ恐怖を感じた。実際ハラハラするシーンはそこ位であり、ストーリーのほとんどはエイリアンに対抗するレジスタンス達の姿と、エイリアンの言いなりになった国家の物語である。SF作品だが、現代に巣食う差別問題等を風刺した様な作品だ。娯楽で観る作品ではないだろう。
ビジュアル面では文句の言いようがなく、「綺麗」とさえ思える。これまた味のあるガジェットや宇宙船が登場するが、残念な事に特に活躍する事はなく、エイリアンを「侵略者」として描いてはいないようだ。それこそ本作のテーマだろうが、多少のドンパチを期待すると大打撃を食らうため注意が必要だ。自分たちの惑星を取り戻そうと奮闘する主人公らには感情移入させられるが、それらが静かに進行していくため、非常に地味な印象である。政治的なストーリー展開も多いため、終始小難しい様に思えてしまうが、キャストは秀逸。「死霊館」でおなじみのベラ・ファーミガ初め、実力派揃いなのは最大のポイントだろう。最近よく見かけるが、ジョン・グッドマンは名前の通り良い男!という感じ。
最後は皆彼に惚れるだろう。
息苦しさ倍増
以前観た「第九地区」に近いような感じの作品でしたが、レジスタンス側の話しなので、ひたすら暗く、最後まで光は見えて来ませんでした。
まさに囚われた国家です。
普通、最後は人類側に光が見えて来ると思うのですが・・。
マスクをつけて鑑賞したので、息苦しさ倍増でしたね。
自宅で鑑賞するより、映画館の逃げ場の無い環境(お金を払ったから帰るに帰れない)で観た方が、より作品に浸れるかもしれません。
この抵抗は…ひととしての意地でござる
圧倒的に敵わない技術の差とは思えなかったが、系統的にやられると降伏しかなかったのだろうか?
刀狩りの如く、銃器を奪い全世界を征服するとは宇宙人やるなぁ。
抵抗の方法が宇宙人の支配を解く程ではないし、何年も掛けて、ようやく一矢報いる程度では厳しい。
宇宙人のディテールは取り立てて良くもなければ悪くもない。だが宇宙人の言語を翻訳した奴らはホンマに凄い(笑)
景色に出てくるガンキャノンモドキが景色でしかないのは何か寂しい。
上手く統治してくれるなら宇宙人でも良いのでは?と思ったりもしたが、資源を採掘され尽くしたら星ごと始末されそうだ。
従来の宇宙人侵略モノとしては人間ドラマの方に重きが置かれており、人間の意地がほのみえるラストはちょっとグッとくる。
BGMだけはオドロオドロしいですが。
ただひたすら画面もテーマも暗く陰鬱で、ストーリーに快感ポイントが皆無。
敵エイリアンの乗り物が、あまりにチープなCGなのも減点ポイントで、そもそも金を払う客に対してこの映画はいったい何を提供してくれようというのか、まったく謎でした。
楽しくもなく、おもしろくもなく、一言で言えば、暗いスラムを走り回る人間たちを観たいなら、どうぞ止めやしません、お好きなように、という映画だ、としか。
タイトルなし
緊急事態宣言が出された直前の
4/3に公開されたので、もう観られないかなと諦めてたら、まだ上映していたので、6月第一週の週末に鑑賞。
現在もイオンシネマ系列で上映中です。
本作は自分の好みの内容の作品でした。
自分が好きだなぁと思う作品は、
ストーリーやキャスティングも重要なんですけど、サントラ(劇伴)の好みも大きく影響します。
本作は、サントラが特に好み。
不安を煽るような音源が耳と心臓に響いてくる。映像に凄く合っていて気持ちが高ぶるなぁと感じていたらすっと音源をフェイドアウトされる。
音源の強弱と映像に合わせた使い方が個人的にツボでした。
本作の音楽担当は“ロブ・シモンセン”
本作で初めて知る方でしたが
最近だと、マッケナン・グレースちゃんとキャップの「gifted ギフテッド」、
ティミーの「マイ・ビューティフル・デイズ」等、かなり沢山の映画のスコアを書いている方でした。。
ストーリーはというとこれまた好み。
侵略者vsレジスタンスという構図は
それほど目新しいものではないと思いますが、キャスティングの良さ、脚本の良さもあって後半からラストにかけての展開や自己犠牲の精神を全面にしているところが個人的に好みでした。
まぁ色々とツッコミどころがあるのも確かでしたが。。
そのキャスティングですが、
ジョン・グッドマンの安定の体型いや演技に、ヴェラ・ファーミガ姐さんのちょっぴり妖艶なお姿。
ジョン・グッドマンとファーミガ姐さんの意外と思わせる組み合わせが、後半に活きてきてグッとくるんです。
そして「ムーンライト」のシャロンの青年期を演じたアシュトン・サンダース君。
彼の反抗的な瞳がレジスタンス物にぴったりでした。そして本作の彼の名前は
「ガブリエル」
もし本作をご欄になる機会がありましたら、彼の名前を覚えておいてくださいね。。😭
ここからは作品の内容に触れてます🙇♂️
本作はSFサスペンスにカテゴライズされていますが、9:1か8:2の割合でSFではありませんでした。
予告やポスターに写っている、鑑賞意欲をめっちそそってきた“ガンタンク”ばりの岩ロボットみたいのは1シーンしか出てきません。
それもピクリともしません。。
ガンタンクばりのロボットが暴れる姿を見たかったんですけどねー、、
侵略者の宇宙船が捕虜を乗せ飛び立つところは2シーンありますが、どちらも同じ映像を使っていてちょっと興醒めしちゃいました。
製作費削減には役立ったんでしょうけど。
ただ、SF部分が少なかったおかげで
ストーリーに集中できたし、後半から誰が味方なのかがわかってからのあのラストにはかなりグッときました。
テロリストが主人公
本編を見るまではエイリアンとバチバチに争うアクション映画と思っていましたが実際は
テロリストvs政府でした。エイリアンが出てくるものの設定はあまり生かし切れていないように見えました。そもそも政府vsレジスタンスの映画が作りたかったならエイリアンじゃなくてもよかったんじゃね?とも思いましたがそれは置いといて。最後まで見れば大方理解はできますが、序盤はどんどん新しい人が出てきてなにを目的に動いているのかも分からず後半にテロが起きた時点でやっと筋が見えてきました。終わり方もイマイチでハッピーエンドでもなければ大きなオチがあるわけでもないモヤモヤっとして終わります。この作品一番の見所は爆薬を仕掛けられるターゲットの識別番号が書かれた紙が人から人へと渡って爆破されるまでです。このシーンは後半になるにつれてやりたいことが少しずつ明確になっていき成功するかドキドキな展開なのでお気に入りです。これがなければ星1.5といったどころでしょうか。
全39件中、1~20件目を表示