盗まれたカラヴァッジョのレビュー・感想・評価
全13件を表示
カラヴァッジョは関係ない。絵の事を知りたい人は見ない方が良い。
イタリアのマフィアの話?
実は実話!
相関関係が全く理解できないが、私が悪いのか?
映画の中の映画と時間がバラバラ。
登場人物が多すぎる。
さて。
では、何を言いたくて、何にカラヴァッジョの絵を重ねるのか?
結局、絵はどうなったのか?
単純に全てが破綻している様に感じる。この映画を素直に見れば、理解出来る人は皆無だと思う。一般的な映画の定石では通じないし、ほぼ数学的にありえない人物設定になっているし、犯行の動機とか、その後の人物の人生とかが支離滅裂。勿論、相関関係なんて後付だったりする。
3重構造が裏目どころではなくなって、破綻しきっている。
カラヴァッジョを愛するが故、鑑賞に時間を裂いて来たが、その私の思いを落胆させないでもらいたい。
あのダ・ビンチの高くて真筆が疑われるとか言う絵であっても良かったと思う。『キリストの降誕』である必要はないし、真実であれば!神に対する冒涜だと思うが。
少なくとも、マフィアがやっている事はイタリア共和国に対する反逆行為で、イタリアの恥に見える。真実ならばね。
だから、フィクションなのだろうが。
知的満足度・・名画が盗まれた謎を紐解く!
三層構造の手の込んだ映画。
しかし観終えた後には、スッキリと予想外の方向に解決して、
成る程と膝を打った。
2018年(イタリア/フランス)
監督は『修道士は沈黙する』のロベルト・アンドー(62歳)
ジャケット写真がなんとも挑戦的ではないか?
盗まれたカラヴァッジョの名画『キリスト降誕』の絵の前で、
ベッドに寝そべり足を組むセクシーな美女。
さすがはレオナルド・ダ・ヴィンチ生誕のお国柄。
なんともアートである。
60年前に盗まれたカラヴァッジョの絵が、今、持ち主を移動する予定だ。
それには、本物と密かに鑑定した美術評論家の殺人事件が絡んでいる・・・・
こんな極秘情報が、老紳士から、ヴァレリアに告げられる。
ヴァレリアは、映画制作会社の秘書の40代の美女(?好き好きありそう?!)
彼女は元恋人の有名脚本家アルベルトのゴーストライターなのだ。
老紳士の情報・・・盗難絵画の行方と盗難の真相。
これを映画にして貰っては困る輩がいるのだ。
(それは、カラヴァッジョを動かそうとしている、イタリア名物とも言えるマフィア)
早速、脚本家のアルベルトが狙われる。
誘拐されて意識不明の昏睡状態に・・・
さあさ、映画はどうなる?
映画は完成するのか?
ゴーストライターのヴァレリアは、身元を隠し通せるのか?
名優たちがワンサカ登場します。
《謎の老紳士》凄く素敵な名優です。
(日本人に喩えれば、山崎努・・・ですね)
イタリア映画界にも俳優にも詳しくないけれど、クォリティの高さは保証させて頂きます。
意外と甘くてスウィートなラストにも、拍手でした。
実在の事件をネタに映画を撮る話の映画、ややこしい・・。
未だ真相不明のカラヴァッジョの名画「キリスト降誕」盗難事件を題材に映画の中に入れ子したロベルト・アンドー監督の推理によるセミ・ドキュメンタリー風のミステリー映画。
当初からマフィアの関与が噂されていたが監督は独自に関係者に取材したようです。
絵を盗まれたサン・ロレンツォ小礼拝堂はシチリア島のパレルモにあり、監督の生地だそうで事件当初から関心が高く、美を踏みにじるマフィアの所業が許せなかったそうです。
なぜ、劇中で盗難事件を入れ子の映画にする必要があったかは疑問ですが、関係者を誘き出す為と映画界は熟知しているのでトリュフォー監督のように映画の映画をいつか撮ってみたかったと監督は語っています。(フランソワ・トリュフォー監督「アメリカの夜」、1973年)
カラヴァッジョはバロック絵画の革命児で写実と大胆な明暗の手法は有名ですがイタリア人ほどの思い入れは薄いですし事件のことも知りませんでしたのでこの話が傑作と劇中で絶賛されるほどには思えず奇妙なプロットと言う程度の印象、黒幕のミスターXが年寄なのに007顔負けの凄腕というのも違和感、実は○○だったというベタな話にする為とは・・。マフィアに弱みを握られ右往左往する政治家などは強烈な皮肉ですね。
イタリアは美人女優の宝庫なのに実に地味なキャスティング、オールドミスという役柄上の性格からなのは分かりますが物足りません。映画通が見れば画期的な手法なのかもしれませんが妙な入れ子構造のせいで純粋なミステリー感は薄まった気もします。要はロベルト・アンドー監督の作風ですので好みの問題でしょう。
映画館で久々のイタリア映画
2020年映画館鑑賞12作品目
サスペンス
絵画は多少興味があるとはいえ普段は劇場で観ないジャンル
しかもイタリア映画
だが本来の目的の『隠れビッチやってました』までかなり時間があったので同じスクリーン同じ席で観ることにした
男たちのヒゲ率が高い
これが普通か
イタリアの女はキスするときチクチクして嫌だろう
悪口の類はハリウッドと違いユーモアがない
ヴァレリア役のミカエラ・ラマゾンティの輪郭が名倉潤みたいだった
でも化粧したらセクシーになった
髪型を次々と変えたが最後のが1番良かった
名倉潤もバッチリと化粧して髪型も色っぽく決めてみたらどうか
ミカエラよりヴァレリアの母親役のラウラ・モランテの方が魅力的だ
なぜ男がいない娘と二人暮らしの家の中で常に胸の谷間を出しているのか疑問だがイタリアでは当たり前なんだろう
金髪で胸が大きい女の人もセクシーだがミカエラに「娼婦役がぴったり」と言われて怒らない不思議
売春婦なら罵倒だが娼婦なら素敵に聞こえるのは黒沢年雄の影響か
最後は松山ケンイチの東北電力のCMみたいになってしまった
意外と印象に残る傑作
スパイとマフィアと政治家がせめぎ合う状況に、ド素人の女事務員がひとり放り込まれる設定である。この設定だけでストーリーが走り出しそうだ。主人公ヴァレリアは平凡なオールドミスだが、母親が只者でないところがいい。
素人が陰謀に巻き込まれてしまったらどんなことになるのか、どんなふうに行動するのかを考えるのはなかなか興味を引く。そして一番気になるのは、自分だったらどうするだろうかということである。観客は皆、主人公と同じ立場に身を置いて、一緒になって恐怖を覚え不安に慄く。
本作品の原題は「名もなき物語」であり、表に出る方の脚本家ペスが口からでまかせに決めた劇中劇のタイトルでもある。観客はこのタイトルを聞いた瞬間に、本作品の二重構造がおぼろげに理解できる仕掛けになっている。ある意味で親切なプロットなのである。だから邦題も「名もなき物語~盗まれたカラヴァッジョ」としておけば、当方のような日本語字幕の観客も理解しやすいだろう。
ヒロインを演じたミカエラ・ラマゾッティもよかったが、引退した老スパイを演じたレナート・カルペンティエリの存在感は大したものだ。こういう頭の切れる老人は確かに現実の生活でもときどき見かける。スパイといえば「暗殺者」で有名なロバート・ラドラムの小説にスパイが人心を掴む技術の非凡さが書かれていたが、本作品の老スパイのそれは想像を超える見事さであった。
イタリア映画らしく食欲と性欲を力強く肯定する人々で画面が噎せ返るほどで、40歳を過ぎても母と同居する独身女子の主人公も、イタリア女性のご多分に漏れず殿方のお誘いには積極的に乗る方だ。しかし一方では、自ら招いた種とは言いながら、ゴーストライター稼業のおかげで巻き込まれた争いの中で、次第に覚悟ができてくる。そのあたりの主人公の成熟ぶりを楽しむドラマでもある。
あまり多くはないが、いくつかの伏線はすべて回収される。母親との関係性の変化も面白い。肉食の看護婦には笑った。イタリアは流石にマフィアの発祥の地だけあって、本場のマフィアは怖いということを思い知らされるが、怖いだけではなく笑えるシーンもいくつかあって、楽しく鑑賞できる作品である。意外と印象に残る傑作かもしれない。
みんな悪人面
だれがクロ側の人間か。紹介あらすじの通りなんだけど、(最後まで絵画の芸術性の話などはでてこず)映画製作にからむ人間たちの話。
みんな悪人面してるから怪しい。実は女性がキーパーソン。劇中劇。
見事な人の劇的変化(化粧など…)に驚く。
実際の事件がもとにされているとのことで、自分には知らない世界の大きさと怖さを感じた。
結末が尻すぼみっぽく感じてしまった。ラックの正体もまあ普通。
理解が一部追い付かなかったのでもう一度観たい。
足りなければどこかで解説を読みたい・・・各人物の情報が拾いきれなかった。会話や場面展開が早く、休憩シーン(気を抜いていいシーン)がないので、結構ぐったりする。油断すると途中で置いてきぼりにされるかも。
集中して見ていないと
結構集中力が必要。仕事終わりに少し疲れていたこともあってか序盤の説明でボーッと見てると置いていかれてしまい何度か寝てしまった。
しっかりとしたサスペンスといった作品のためその部類が好きな人にとってはオススメではある。
真実と嘘
「真実に殺され、虚構に生きる」
この映画の主要登場人物は皆、ウソをついている。
脚本家、ゴーストライター、ゴーストライターのゴーストライター、母親、父親、マフィア、政治家、皆んなだ。違うのは、映画制作者ぐらいだが、もともと映画なんて作り物なのだから、きっとおんなじだ。
真実に嘘を散りばめる。
真実が際立つのだろうか。
嘘が真実になるのだろうか。
嘘に真実を散りばめる。
嘘が希薄化するのだろうか。
真実が埋もれてしまうのだろうか。
原題タイトルは、「ある名もなき物語り」だ。
カラヴァッジョのキリストの降誕の行方をモチーフにしながら、登場人物の話や描写に惹かれる。
興味深い作品だった。
因みに、絵が傷んでしまうんだから、キャンバス(画布)を剥がして丸めたりしないで、額ごと運べよとか、余計なことを考えながら観ました。
「キリスト降誕」盗難事件の謎?
久しぶりのイタリア映画☆お国柄?な独特なノリだけど実在の未解決事件が元になっているだけに土台がしっかり。実際のミステリーって興味深い☆
陰影の強いカラヴァッジョの作品のような濃厚さとパッション☆登場人物も全員キャラが濃くてスクリーンからの圧が凄い☆観た後にどっと疲れがくる個人的なイタリア映画あるある☆
シルヴィア・カルデローニが演じたマフィアが一番印象的☆彼女目線からの物語を観てみたい。
表と裏と裏の裏
1969年に実際に盗まれたカラヴァッジョの「キリスト降誕」を巡る映画に渦巻く陰謀の話。
人気脚本家の依頼でゴーストライターをしている映画製作会社の女性が、市場で声をかけてきた謎の男に従い脚本を書いたところ、脚本家が意識不明となるリンチを受けて巻き起こっていくストーリー。
ミスターXを探るマフィアと、何故か真相を知る謎の男と、そこに絡んでくるコマ等々、みんな怪しく主導権の探り合い。
作品の空気感はさすがイタリア・フランス合作というだけあって?イマイチ地味で垢抜けない感じは否めないけど、明るいつくりのエンタメサスペンスで最初から最後まで楽しめた。
ただ、当初みせていた不穏な部分をつくった人物達の結末は、字幕&ナレーションというちょっと肩透かしを食らった気分。
全13件を表示