ハーツ・ビート・ラウド たびだちのうたのレビュー・感想・評価
全24件中、21~24件目を表示
後味爽やかな父と娘の物語
娘さんがスターになる話かと思ってたけど父と娘の旅立ちを描いた心温まる物語。
お父さんが自分と重なる部分が多くていろいろと他人事でなかったし、ブルックリンが舞台だからか映画『スモーク』が頭をよぎった。
閉店セールときの娘さんのセリフに思わずニンマリ。
飛び抜けるとこはないけど、後味爽やかないい映画でした。
総合評価・満足度 8
ストーリー・脚本 8
演技・演出 8
撮影・美術 8
効果音・音楽 8
誰がため
大昔売れないバンドマンだったレコード店経営の父親と医大に進学する為予習に励みたい娘が趣味で行っていたJAMから広がって行く話。
明るく陽気で楽しい音楽と親子を題材にした作品だし、潜在的な娘の才能と思いを親父が引き出し叶えた様にもみえるけど…。
中盤までは本気で娘が嫌がりつつ、親への想いと嫌いじゃない音楽活動だからと仕方なく付き合っていた様に感じるし、親父の押し付け、暴走が独り善がりにしかみえずモヤモヤ。
結果オーライだし音楽は良かったし…とはいえ最初から最後まで違和感がつきまとった。
Everything must go
でも、
Hearts beat loud.
なんだと思う。
なかなかレコード店はうまくいかないし、サムは西海岸の大学への進学が決まり、離れて暮らす日も近い。
サムは、愛情なのか友情なのか、心が揺れる。
映画では、そんな大げさな出来事が起きるわではない。
だから、少しシーンを変えてみたら、多くの人にはかえって、重なる部分があるのではないか。
全ては移り変わる、しかし、きっと何か変わらないものもあるはずだ。
誰にでもだ。
何も大成功なんかしなくたって、みんな
Hearts beat loud!
だ。
サムとフランクの歌を、演奏を聴きに行ってみて下さい。
娘のジェンダーを自然に認める父親が好き。
ニューヨークブルックリンのレッドフックBrooklyn, Red Hook地域に子供っぽい父親と住む娘の物語。ハーツ・ビート・ラウドという曲を二人でガレージバンドを使って作って いるシーンが親子関係の良さを見せていて好きだ。母親を癌で失って二人は肩を寄せ合って細々と生きているが、音楽という共通点、音楽という母親が残したレガシー、が残っているから父と娘の結びつきはもっと固い。父はレッドフックで残りの人生を送ろうとしているが、娘はカルフォルニア州のUCLAのプリメド(米国の医者になるコースは大学で4年間勉強(プリメド)して、卒業して試験に合格してから医学部に入る。だから医学部ではない。)で医者になる勉強をするためこの地を離れる。好みの映画ではないが、親子関係、ガールフレンドとの結びつき、音楽など考えるときっとこの映画は一般社会の皆に好まれるだろう。
ここで鑑賞者にとって大切な暗示がある。それは、父親がガールフレンドがいるか?ボーイフレンドがいるか?と娘に聞くシーンだ。ガールフレンドがいると知った父親の自然な受け入れ方が素晴らしい。娘のジェンダーの問題に対して自然に認めて、異常干渉をしないところが父親の素晴らしさ。これを見逃さないでほしい。
全24件中、21~24件目を表示