足跡はかき消して

解説

「ウィンターズ・ボーン」のデブラ・グラニク監督が、ピーター・ロックの小説「My Abandonment」を映画化したヒューマンドラマ。PTSDに苦しむ退役軍人ウィルは、13歳の娘トムとともにオレゴン州ポートランドの森の中で人目を避けるように暮らしていた。ところがある日、散歩していたトムがジョギング中の男性に見つかり通報されてしまう。福祉局の監視下に置かれることになった父娘は、強制的に社会復帰支援を受けることになるが……。ウィル役に「最後の追跡」のベン・フォスター。

2018年製作/アメリカ
原題または英題:Leave No Trace

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

関連ニュース

関連ニュースをもっと読む

映画レビュー

4.0パパが家

2024年9月11日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

細かい設定をグダグダ語らない潔さがこの親子の絆を際立たせる。 この父娘にはもうお互いしかいない。お互いしかいないからこそ、最後の選択に繋がる。 彼女にしかその選択は出来なかった。その選択を一番喜んだのも父ではないだろうか。 いつか娘が「家」を巣立つことを、父も考えていただろう。ただその「いつ」がお互いに分からなかっただけ。 お互いの精一杯の愛が詰まった最後の選択。 言葉ではなく、丁寧な演技で語る良作。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
イズボペ

4.5トーマシン・マッケンジーの原点として今後語り継がれるであろう名作

2020年3月28日
PCから投稿

ジェニファー・ローレンスの出世作となった『ウィンターズ・ボーン』のデブラ・グラニック監督の最新作が配信のみというのは残念だが、主人公親子を演じた2人の俳優の、日本での知名度を考えると劇場未公開になったことも仕方ないのかも知れない。と、そう思おうとしてみたが、本作で脚光を浴びたトーマシン・マッケンジーはその後出世街道を駆け上っていて、『ジョジョ・ラビット』のユダヤ人少女役が記憶に刻みつけられた人も多いはず。ただ、彼女の原石の輝きと、新人離れした力量が楽しめるのは間違いなくこの映画だ。 PTSDに苦しむ元軍人の父親と、世間から隔絶されて父親と二人きりで育てられた娘が、強制的に外の社会に連れ出される。喪失感から逃れられない父親と、新しい世界に好奇心を募らせる娘。どう考えても2人の道は離れていくばかりだが、親子は本当にお互いを思い遣っている。なんとも切ない物語だが、感傷に陥ることなく、ただなるように進んでいく様が、なんとも美しい。その危ういバランスを体現しているトーマシンとベン・フォスターの繊細な演技を堪能した。

コメントする (0件)
共感した! 5件)
村山章

3.0共感できれば良い作品と感じられると思うが

2024年8月16日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

トーマシン・マッケンジーつながりで鑑賞。 オープニングから、いきなり過ぎるほどの父娘の森の中でのテント生活シーンに目が点になる。 しばらくしてその理由がわかる。その障害がどれほど日常生活に支障をきたすものか正直よくわからないが、父親のこの生活へのあまりの固執具合に、個人的には娘がとても気の毒に思え終始モヤモヤしてしまった。 登場人物が少ないながらも感情的にはとても入り組んだ内容なので、事の善し悪しすら人それぞれになるだろう。 ただ、映像的には緑がとても深く映えていて、とても印象に残った。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
いけい

3.5トーマシン.マッケンジーは良い役者

2024年5月14日
PCから投稿
鑑賞方法:その他

知的

戦争でPTSDがあるウイルは娘トムと人目を避けて森林公園で暮らすが、当局に保護されてしまう。 保護によって普通の生活に憧れるトム。 ソサイティから逃れようとするウイル。 最後にはべ別の道を進む父娘。 ベンフォスターもトーマシンマッケンジーも、抑えた演技が魅力的だった。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
wendytiger