ある女流作家の罪と罰のレビュー・感想・評価
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んん、、
あまり気分のいい映画じゃなかったな
頭が良くて、個性的で、プライドが高いので人を褒めないからか、孤独で、猫を飼ってて、それもあって臭くて汚くて、だらしがない
わがままで意固地で怒り体質
これはもうすべてあたしの母親www
わざわざ映画で見たくなかった、、、
古書店やバーなんかの映像は雰囲気があって絵的だったし、音楽もエンディングの「マスカレード」アレンジが良かったので、なんとかあと味悪くなく見終えることができた…
後半チラッと元カノと会って
「あんたと話してても時間ばかり失って何も得るものがない」みたいな台詞で拒絶されるシーンが一番印象的だった
腐れ縁になってしまった男とは
ただ単に売り捌く相方が必要だっただけで
決して友達でもなんでもないと思う
金のない者同士、、、
1か月だけの契約にしようと思っているディズニーチャンネルで見漁ってる
堕ちていく痛快さ
キャラクターの描き込み
テーマ的には「タクシードライバー」や「JOKER」に通じるものを感じて、
社会や世間に見放されたと感じる人の物語かなと。
けっきょく犯行を繰り返した理由は金と承認欲求ってことなんだけど
そこの掘下げが最後までやり切れなかった感が残ってしまった。
捨てられないプライドとかセクシャル・マイノリティだとか
そういう”属性づけ”みたいな印象が強くて、もっと根源的な部分を感じないというか。
とにかく僕にとってはどうしても魅力的なキャラクターには感じられず、
ぜんぜん共感できなかったことが大きいのかも知れない。
たしかにね、一度大きな成功体験のある人は自分を捨てきれないのかもしれない。
でも、身の回りやら他人との付き合い方やら、
やれる事・可能性を見出すことはもっと他にあるだろうと。
映像もキレイだし役者も良いしで映画としてのクオリティは高いと思うんだけど
面白いかっていうとちょっとね…という感想。
偽造を重ねすぎると、自分まで偽造になっちゃうよね。
メリッサ・マッカーシー、うんざりするような嫌われ役を見事に演じましたね。
人生って行き詰まってからが、その人間の人格が現れやすいもので、
この作家さんは、基本的な人間形成が成されていなかったんだな、と思っちゃいましたね。
偽造を重ねすぎると、自分までも偽造になっちゃうよね。
悲しいお話。
本当に生きてるだけで丸儲け。さんまみたいな女の人の話。
同情はするが愛すべきキャラクターと言えば否
切ない二人
タイトルなし
身につまされるなあ…。 51才独身猫と暮らす。プライド高くて性格悪...
いい仕事してますね~byアメリカの中島誠之助
タイプライターで打った手紙にちょろちょろっとサインするだけ。ただ、そんなに簡単ではない。リー・イスラエルが取った行動は一人の著名作家の作品を読み漁り、文体も真似て、何気ない内容にちょっと味付けするだけ。古いタイプライターをわざわざ買ってきて、サインの偽造はテレビを台にして光を当てトレースする。便箋は熱を加えたりして古さを強調。文面は作家であるがため自分の表現すらできる希少作品でもあるのだ。
元々伝記作家であるがため、センセーショナルな手紙を作ることくらい朝飯前。苦労して伝記を書くより儲かることに気づいたリーは古書店も一ヵ所に絞らず、あちこちに売りまくる。調子に乗って作家ドロシー・パーカーに成りきるところも面白い。
彼女は夫と別れてからはずっとアパートに一人暮らしで猫を飼っている。飲み仲間であるゲイのジャックに心を許し、贋作の秘密を打ち明けるほどになった。リチャード・E・グラント演ずるジャックは彼女の自叙伝には詳しく書かれてないらしいが、エイズで周りの友人を失っている孤独な中年男性という点で分かり合えたのだろう。リーの偽造という罪の意識ですら、ジャックのドラッグ売買という罪より軽いと安堵感があったに違いない。
最初はいや~なアル中おばさんというイメージから始まったが、徐々にリーの行動に興味を持ってしまう。その背景にはジャックとの交流もあり、金にモノ言わせる収集家がバカに見えてくるのも原因だろう(ただし収集家は登場しない)。やがて、手紙の内容についての疑惑が持ち上がり、FBIの捜査対象となってしまうが、ある古書店の男が黙っててやるからと恐喝するのだった・・・親しくなった店主アナとももう会えない・・・と、ちょっとした緊迫感。
犯罪には間違いないけど、なぜだか嫌いになれなくなる終盤。この映画の原作ともなる同名タイトル本を執筆し、ようやく彼女の才能が開花したという点で応援もしたくなるほど。絵画の世界だと贋作が流通し過ぎてるけど、こうしたニセモノですら彼女の遺産となるのだから不思議な気分になりますよね。
たしかにいけ好かない人物ではある
芸術家はアイデアが勝負
1980年代のニューヨーク舞台の映画である。
タイトルに引き寄せられて、借りてみた。それにこれは、リー イスラエル(俳優メリサ マッカーシー)という作家の本当の話らくらしくて、彼女の書いた本のタイトルもこれだ。リーは有名な作家の約400の手紙を捏造して売るという犯罪をおかし、FBIに逮捕される。逮捕前の生活はアル中で、書こうと思っても何もかけないし、他の作家のようにブックプロモーションもしない。飼っている猫を愛して大切にする気持ちは賛同するが糞の始末もせずアパートは悪臭が漂う。
これも、前回観たビクトリア[2015年のドイツ映画(原題:Victoria)監督はゼバスチャン・シッパー]と同じようで、罪を犯したからといって人生は終わりじゃないよという気持ちに私をさせる話だ。
中年女性
ある未公開映画の面白さと素晴らしさ
スランプ中の女流伝記作家。
そんな彼女が才を発揮したのは…。
亡き有名人の手紙を偽造し、高値で売り飛ばす詐欺を働いた伝記作家、リー・イスラエルの自伝を映画化。
アカデミー賞3部門(主演女優・助演男優・脚色)にノミネートされた事も話題に。
これまた大胆でユニークな詐欺事件!
…にしても、こんなにも容易く騙せるものなのか?
騙せるものなのだ。
リーはかのキャサリン・ヘプバーンから実際に手紙を貰ったり、伝記作家として当該人物の素顔のリサーチや想像力に長けていた。
専門家やコレクターなんて肩書きだけ立派で、らしい文面やサイン(勿論これも偽造)さえ書かれていれば、ろくに検証したりもせず、いとも簡単に信じ、騙される。
これは、リーの思わぬ才能と傲慢な専門家たちへの皮肉/風刺劇でもある。
とは言え、中には本当に目利きの専門家も居る。
あっという間に疑いが掛かる。
そしてリーは、本当の犯罪に手を出してしまう…。
リーがやった事は紛れもなく許されない事。
伝記作家でありながら、歴史や敬意を冒涜。
他人を巻き込み、他人を騙し、他人を傷付け…。
キャサリン・ヘプバーンからの手紙を売った古書店の女店主。気が合い、食事をしたり、小説家を目指しかつて書いた短編小説を読んで貰うほどの親交を持ったのに…。
だけど何故か、憎み切れない。
生活はどん底。仕事はクビ、家賃も愛猫の病院代も払えず、部屋は異臭を放ち、アルコールに溺れ…。大切な宝物さえ手放す。
そんなどん底人生でも、もう一度、作家として何かを書きたい…。
それが、偽造手紙だったのだ…。
リーは不器用な人間でもある。
上手く自分の気持ちを伝えられない。
それ故、つい毒舌を吐きまくる。
だから名文の小説よりちょいシビアな語りの手紙に才を発揮したのだが、卓越した文力は確かなもの。
どうしてそれを、自分の気持ち/言葉として、小説書きに活かせなかったものか。
宝の持ち腐れと言うが、才能の持ち腐れだ。
地味な作品ではあるが、スリルやダークなユーモアもまぶし、見応えは上々。
そして、絶品のキャスティングと演技力。
当初リー役はジュリアン・ムーアの予定だったらしいが、メリッサ・マッカーシーになって大当たり!
まさかあのメリッサが、これほどのシリアス演技を見せてくれるとは!
言うまでもなくメリッサは、現在ハリウッド屈指のコメディエンヌ。
そんな彼女の新境地と真の実力。
ユーモアある毒舌、侘しさと人間味滲ませる様は、メリッサだから創り上げる事が出来た。
リーの旧友、ジャック。演じたリチャード・E・グラントをお目にかけたのは、いつ以来か。
昔は二枚目イギリス人アクターだったが、いい意味で絶妙の枯れ具合。
役柄も悪事である事を承知しながらも加担し、ゲイで、終盤病魔にも侵され、リーとどっこいの不器用なダメ人間。
それでいてリーと腐れ縁で、軽妙さと哀愁、時折スマートな佇まいも感じさせる、超上級の複雑さと繊細さを見事に名演!
この二人の友情劇にもしみじみ。
また、ジャズ風の音楽も心地よい!
一級の演技力、出来映え、見応え。
実際にあった詐欺事件を面白いと言うのもあれだが、非常に面白かった!
悪いのは、こんな秀作が未公開である事。
ミニシアターでもいいから、劇場公開して欲しかった! きっと口コミヒットしていたに違いない!
なぜ劇場公開しないのか!?
個人的に刺さり号泣。
偏屈で頭の固いオバちゃんのドタバタコメディ、言葉が汚くて最高なんだ・・・このオバちゃん、是非とも日本語吹き替えして欲しい(笑)、リー・イスラエルという人が最高に魅力的です。
彼女自身は極貧状態にあるはずなのに、コメディ調・・・というよりも、どこかファンタジー調で、全く悲壮感がない。
彼女は、その強烈な個性を持つが故に、これまでに何度も失敗している。でも彼女には、ああいう生き方しかできないんだよ。自分のことを客観視できずに、他人の気持ちを考えず突き進んでしまう(別に好きでやってるわけじゃないんだよね。一種の病気みたいなもの。だからさ。もしそういう人に出会っても苛めるないで欲しいんだよな。)
この映画は、リー・イスラエルのような、強烈な個性を持った変人を暖かく包んでくれる。本当に良い映画でした。
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