イン・ザ・ハイツのレビュー・感想・評価
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ストーリーとミュージカルシーンの温度差がありすぎる
ミュージカル映画はセリフを歌とダンスで表現するものだから、どうしてもストーリーの展開が遅くなって上映時間が長くなりがちなのが欠点だが…本作も2時間半近い。圧倒的な歌唱力とダンスパフォーマンスでミュージカルシーンはノリがよくて個人的にはよかった。映画館で思わず体が動いてしまう!が、他のミュージカルと違ってラップが多めの歌とラテン系のノリがダメな人にはイマイチなのかもしれない。ラテン系の人々の働いても働いても楽にならない暮らしや人種差別、移民の壁などのアメリカの社会問題が複雑にからみあうストーリーはノリのいいミュージカルシーンに反してちょっと重いかも?(ストーリーとミュージカルシーンの温度差がありすぎる)ちょっと変わってるなと思ったのは主人公ウスナビが恋するヒロイン、バネッサがいてこのふたりを中心にストーリーは進んでいくのだが、もうひとりのヒロインのニーナが故郷に帰ってくるというのがストーリーの重要な要素になっている上にもうひとりの主人公と言ってもいいベニーとの恋愛模様も描かれている。映画の中で二組のカップルがいるのは珍しいかも
チュウ監督の「おばあちゃん描写」がどうなるのかに妙にドキドキした一作。
予告編でミュージカルシーンに感動し、絶対劇場で観たいと思っていたけど、この期待を大幅に上回る作品でした。大群衆を俯瞰で捉えたシーンの迫力もすごいけど、終盤の、ニーナとベニーが歌う場面は、まさに映画的な趣向が凝らされていて、驚きと感動に満ちていました。 作中の歌は、登場人物の気持ちの表現に留まるものではなく、一定の物語的展開を含んでいます。それだけに一つひとつがかなりの時間となっているのですが、流麗かつラップの形式を取り入れた歌い方は心地よく、何度でも聞き返したくなります。また、ミュージカル場面を盛り上げるモブ達は盛り上がっているのに、その中心人物の心情は冷め切っている、といった相反する感情の衝突が織り込まれているところも、ドラマ部分の登場人物の言動と同調していて良かったです。 うだるような暑さに顔をしかめながら日常を営む人々、マイノリティゆえの悲哀など、特に序盤の描写から『ドゥ・ザ・ライト・シング』(1989)を連想しましたが、スパイク・リー監督ほどには直接的な不満を噴出させる描写は控えめで、むしろその抑圧と不平等の矛先がニーナという一人の大学生の体験として表現されています。もちろん主人公ウスナビ(この名前の由来にもまた、中南米系移民の境遇が反映されています)をはじめとした登場人物はみな魅力的に描かれているんだけども、ニーナの境遇、心理描写の生々しさ、迫真性は群を抜いていました。 ブロードウェイミュージカルの名作を『クレイジー・リッチ!』(2018)のジョン・M・チュウ監督が映画化した作品ということで、一体原作とどのように描写を変えているのか、機会があればぜひ、ミュージカル版を観て確認したいです。
素晴らしい!
中米諸国からのアメリカ移民の歴史、苦労、生活を歌唱力抜群な歌に乗せて語り、踊りまくる話題のミュージカル。 上映時間143分と長めだが、これが全く苦にならない! テーマは一貫して自らのルーツである中米諸国と今の生活圏にいる人たちへの思いだから多少寝てしまっても大きく取り残されることも無く…(笑) 特筆すべきは若者のみならず中年、老人までがソロ歌唱を披露する場面で、これが強く心に残る!! 若者のシーンではラップが多く「いよいよラップをミュージカル作品の中心に据える時代になったのかな!?」と思いつつ、もしかしたらラップが苦手な人でも好きになるキッカケとして大きい作品かも知れない、とも何となく思った。 にしてもミュージカルは、やっぱ劇場の大音量、高音響な環境で観ないとですね!(もちろんミュージカルに限らずではあるが) 劇場という非日常感を演出してくれる非日常的環境だからこそ、あの突然歌い出す違和感が日常感に替わるのだろうと改めて思った作品でした!
パワフル
いい歌たっぷり浴びたー。ミュージカル映画に外れはないな。『ザ・プロム』もめちゃくちゃよかったし。プールのシーンなんか、ほんと鼓動が高鳴る。
全員で踊るシーンでやっぱり盛り上がるんだけど、それがいつも強いメッセージがあるときで、音楽と物語のうねりがきれいに同期しててすごく快い。ここが俺たちの街だ、大変だけど私たちみんな夢を持ってる、停電するし街はすたれるし寂しいけど捨てばちにならないで頑張ろうよ――、前向きなメッセージがパワーレス(停電と無力をかけてる)どころか、めちゃくちゃパワフルに伝わってくるので、観終えると私も何かを頑張りたいなと単純に影響されたりする。
実写のなかに、ポップなアニメーションがちょっと加わったり、ビルの壁が地面みたいになって(壁側に重力が働いてるかのように)踊るシーンがあったり、映像にいろいろ仕掛けがあるのも楽しい。これが実は、登場人物の心象をこうやって表現したりする映画なんですよー、という前フリになっていて、最後、ウスナビが子どもたちに話して聞かせているこの場所が実は……というオチにつながる。構成もきれい。
私が移民の気持ちをおそらく1割も理解できていないせいで、映画から受け取れるものが、この映画のポテンシャルの何分の一かになってしまっていると思うけど、それでも素敵と思ったので、歌はすごい。ダンスすごい。映画、最高。(バネッサ役のメリッサ・バレラ、最高。)
ニートが夢ではない
ラテン系移民の市民権?を得ようとするミュージカル映画。 結構歌唱する。歌唱がお目当てじゃなければやや長くてくどい感もある。 おもしろさは凡の字。 良い点 ・登場人物多めの華やかパフォーマンス ・重力無視を目撃した子 ・ED後におまけあり 悪い点 ・誰が主要キャラか掴みにくい ・ニューヨークなのかワシントンなのかわかりにくい地名 ・ウスナビの心境が謎 その他点 ・停電設定あってもなくても
歌のうまい「ピラグア」売りのおじさん。
ラテン系の人々の太陽のような明るさとノリの良さに圧倒される。アメリカは移民の国であるが白人中心の国でもある。そしてアジア、アフリカ、中南米の人々に厳しい差別の国でもある。「ワシントン・ハイツ」はアメリカの中に中米社会がそのまま引っ越してきたようなコミュニティを作っている町である。同郷の人々が集まって暮らすのは本当に心強いことであるのがよく描かれている。貧困や差別の問題があるからこそ、誰もが「小さな夢」をもってがんばっているのが切実に伝わる。ハンディを背負っている若者の恋や夢を素直に応援したくなる映画でもある。大停電は彼らの恵まれない境遇を強く意識させることになった。それと同時に新しい一歩を踏み出すきっかけになる象徴的な出来事として描かれ、幸福なエンディングにつながる。 「ミュージカル」というのは、物語の要所要所で歌と踊りが入る特殊なジャンルだと思っていた。しかし「インザハイツ」はあまりに自然に歌と踊りが全編展開するので「ミュージカル」という意識がなくなってしまう。リン=マニュエル・ミランダの曲はすべて印象的で気に入った。何回でも繰り返し聞きたいと思った。 パワーと優しにあふれた素晴らしい作品でした。
とにかく音楽がステキ!
ラテン音楽が好きな私にはたまらない、思わず踊りたくなるような映画でした。
それぞれ葛藤や挫折を抱えながらも必死に毎日を生きている、その姿に共感もするし、勇気をもらった気持ちにもなります。
そして、登場人物たちの「親として子を思う」「子として親を思う」姿に涙せずにはいられない。。。特にアブエラおばあちゃんがママに語りかけるシーン、号泣しました。
最後はちょっと都合良すぎ感もあるけど、ミュージカルならこのくらい明るい方がいいのかも。
個人的にはララランドを超えた気がするほど、素晴らしい作品でした。
サントラもさっそく購入(笑)。
ヒップホップ炸裂、字幕を追いきれないけど、それが、またイイ!
新しいミュージカル映画。 NYブロードウェイでヒットした名作 (見てないけど、映画見て、話題になった理由が、なんとなく分かった) in the Heights の皆んなが主役! もう最高! 初っ端から、もってがれる。 言葉、歌詞が分かんなくても、 文句なんか出ない! 映画でスタンディングオベーションは、 ダメですか?
なんだかんだでちょっぴり泣ける
ミュージカルってずるいですよね。 いつの間にかストーリーに引き込まれ、 そして最後はちょっぴり泣かされてしまうと言う。 すっごく素朴なストーリーだし、 うわぁ、とか何かインパクトのある映画ではないと思うけど、なんか泣いちゃうんだよな。 なんででしょうね。
前向きに生きること
アメリカに住む移民たちの暮らしにくい現状をテーマにしながら、それでも人々は明るく、前向きに歩んでいく姿を描いていく。 ミュージカルはあまり観ない私にとって、事前に2時間以上の作品と聞いていて不安だったが、最後まで楽しく観ることができた。 当たり前っちゃあ当たり前だが、全員の歌唱力の凄さとダンスのキレ。 配信されたら、お酒でも飲みながらMVとして眺めるだけでも楽しめるはず。 まずは当然劇場で堪能して欲しいが、歌詞にかなり情報が多く盛り込んであるので、所見は少しスクリーンから離れた位置がオススメかも。 私はのめり込む為に前の席を選んだところ、ダンスと字幕の行き来で目が疲れてしまったので。
夏休みに相応しいエンタメ作品。
やっぱりミュージカル映画は楽しい! ミュージカルと言ってもラップが多くて新しいタイプのものだからノリやすく、いつの間にか指先でずっとリズムを取っていました。無意識のうちにどんどん身体の揺れが大きくなっちゃってたので周囲を気にして慌てて抑える、の繰り返し(笑)。 ダンスは群舞が多めなので凄くパワフル。街中でもプールでも。いろんな種類のダンスが登場するけど私はサルサが好きなのでクラブのシーンがとってもテンション上がりました。 移民や差別の問題などシリアスなテーマは考えさせられたし帰宅後にマンハッタン島の地図でワシントンハイツやブロンクスの位置関係を調べたり勉強にもなりました。働けど働けど我が暮らし楽にならず、の現実はどこか今の日本の現状と似ていて身につまされました。アブエラおばあさんの話には思わず涙が。。 ストーリーはやや弱めだけどラテンパワーでぐいぐい引っ張ってくれるから143分はあっという間。想像以上に夏っぽかったのでどこにも行けないサマーシーズンはこの映画で決まりだね! ここから少しネタバレあり。 オープニングから(ちょっと実写版アラジンぽいな)と思ってたらラストでやっぱり、、でしたね。
最高の音楽と映像
最初から最後まで歌とダンスと色鮮やかな映像で飽きずに楽しめました! ただ、映画館がエアコン効きまくりで半袖で行ったら凍えそうで映画に完全に集中出来なかったのだけが残念でした。 真夏で外は灼熱でも映画館に羽織りものは必須ですね。
ラテン系ヒップホップが新しいミュージカル作品
トニー賞受賞作の映画化作品。 舞台はマンハッタン島の北端に近い北西部にあるドミニカンコミュニティ。移民二世の若者達の心情が、映画ならではのスケール感のある演出とノリの良い音楽で強く伝わってくる。 群舞、デュエットともに心に残るシーンが随所にあって、ずっと残っていく作品だと思った。
夏はピラグアに限るぜ。
ニューヨークの片隅の街ワシントンハイツにて、それぞれ夢を追う移民の若者たちの物語。 移民として、少なからず生きづらい生活を送る人々を描いた作品であるが、大部分がミュージカルで進行していくし、どれも明るい曲ばかりなのでシリアスな雰囲気にはそれほどならない。 物語は、登場人物たちの夢を追う中での葛藤をメインに恋愛も交えながら進んで行くが、如何せん歌で話す(⁉)部分が多く、シンプルではあるがストーリー自体はあんまり印象に残らなかったかも…。 それでも停電後のソニーの粋な計らいやおばあちゃんとのやりとり何かには少しグッと来させられた。勿論現実ではこうはいかなくとも、大停電みたいなトラブルでも、歌って踊って乗り切る‼みたいなノリを持てたら良いのかもしれませんね。ここ日本では不謹慎だとか言われそうですが。。 クライマックスも良い感じでしたね。思いの外良い意味で騙しにこられた気分。 そして実はずっと気になっていたあの人の後日譚が見れて良かった(笑) 総合的には、グレイテストショーマン的(!?)というよりは、インド映画のようなノリのミュージカルだったので、もうちょっとグッとくる歌があれば良かったかな~という印象。ピラグア~♪ピラグア~♪はかなり印象に残りましたが(笑)キャラも歌もお気に入りです。 上映時間は2時間半弱。それなりの長さは感じたけど、どんな状況でも明るくノリが良い登場人物達に勇気づけられた作品だった。
あ、マークアンソニーだ!と。エンドロー見たらやはりサントラにも参加...
あ、マークアンソニーだ!と。エンドロー見たらやはりサントラにも参加してますね。どの曲がそうだったのか?そこまでは分かりませんでした。
皆さん大絶賛
忍耐のこの時期を反映してなのか、ほぼ絶賛の感想多数ですね。あんな所に住んだら楽しいだろうなあって感じがすごく伝わってくる、皆が求めている楽しい映画でした。 が、私は終始結構昼間からブラブラする人の多さ、プールで遊んでいたりする人の多さに違和感を感じました。ちょっと仕事するシーンがあったので平日だと思うのですが‥。 あとハイツにはアフリカ系やアジア系は住んでいないのでしょうか?詳しくなく疑問に思ってしまいました。 それとあまりhip hopやサルサ等の音楽を聴かないので個人的にですが、全く音楽が印象に残りませんでした。音楽のバリエーションの多さや歌唱、ダンスはとても良いと思いましたが。 ウスナビがあんなに居心地のよいコミュニティができてるのにあんなに故郷に想いを寄せる動機や、停電が明けても状況が変わるわけでもないのに踊って解決みたいな所がよくわからなかった。それとラストがあまりに急にまとめに入りちょっと置いてきぼりになってしまいました。 ただ移民の問題や、停電がコロナ禍と被って感じ、今見るべき映画だと強く感じました。 それと、もっと短くまとめて欲しかったです。
ただのミュージカルじゃない
知識ゼロで行った自分を責めたいです… 音楽や踊りは素晴らしかったですが、NYの移民について勉強していけばより楽しめそうです 8割音楽でストーリーが進む(しかもラップ多め)ので、字幕を読むのに精一杯でした🥲勉強してからもう一度リベンジします!
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