「離れたら故郷の芝が青く見えた話」イン・ザ・ハイツ @花さんの映画レビュー(感想・評価)
離れたら故郷の芝が青く見えた話
分かりやすいラテン形ミュージカル。
IMAXで観たから☆3 もう少しストーリーに展開があっても良かった。
2時間半と言う長尺の割にはエピソードが少なくて中弛み
した。
移民と言う出稼ぎ労働者が不法滞在→子どもが増えて第五世代くらいまでいる→国籍は与えられない
移民の問題も難しいよなぁ。住み着いたから国籍寄越せって言うのも違うんだろうし、強制送還するために税金を使うのも違うんだろうし、他所の国から来た人に仕事を取られるって危機感もあるのだろうし。
なら、貧しい国で生まれた人は一生貧しい暮らしをしていろって話でもないし。
今まで生きてきた中で国籍で苦労したことない自分にはピンとこない点も多かった。
故郷を離れ、言葉も通じない国での生活を選択したのは自分なのに、帰郷も叶わず思い出ばかりは故郷にあるなんて。まるで、死んだ途端に良い人でしたって言われる故人みたい。
いっぺん、日本から離れてみたら祖国を思う気持ちが強まるのだろうか?
国民を顧みない政治家の采配と無理矢理開催したグダグダのオリンピックが物語るように、こんな小さな島国でさえ問題が山積していて、日々辟易している。そんな中でも毎日なんとか暮らしてる。土着には土着の苦労もある。
自分にとっての祖国とは場所ではなくて、誰と生きたいかなんだと思う。
隣の芝生はいつでも青い。
自分の芝生は足元の今いる場所だと自覚して、腹を括って生きる覚悟が必要なんだと改めて意識することのできる映画でした。
ラテン形音楽が好きな人にオススメ
曲調に変化がなく、飽きる。
ミュージカル映画なので、突然歌い出すし、場面展開も舞台のようなカメラワーク。舞台苦手な人は楽しめない。
逆に大きなスクリーンで観ないと価値が下がる映画。
気になる人は劇場へ!