ジョーカーのレビュー・感想・評価
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同情からのあっという間の狂気
バットマンの最強の悪役ジョーカーの誕生経緯を描く映画ということで、どんな恐ろしい過去があるのかと思いながら、前情報をあんまり入れずに鑑賞してきました。
3歳の息子とは見れないので、結婚記念日に奥さんと二人で鑑賞。
ジョーカーはクレバーなイメージだったので、過去のジョーカー・アーサーにはその雰囲気は見られない。
ただ、ゴッサムシティの不条理やつらい過去による精神障害、差別的な周囲の目…そういった周辺環境の中で、精神崩壊→殺人という犯罪に手を染めてしまうアーサーに同情と狂気を感じた。もう少し周りにまともな人がいれば…と思わず感情移入してしまう。
後半の壊れた後のアーサーには最早狂気しかなく、あっという間にジョーカーに。ここから何度も犯罪を重ねることで、個人的にイメージしていたクレバーなジョーカーになったのかだろうと想像してしまう。
後のバットマン・ブルースとの因縁もこの作品で、対照的に描かれている。全て持ち合わせた裕福なブルースと何も持たない不幸なアーサー…。
この作品をきっかけにバットマンを見返そうと思いました。
世界は危うくて悲しくて、でも強くて美しい。
まずは、ホアキンフェニックスがかっこいい。ミーハーです。
暗くて汚い場所ばかりですが、役者さんたちのオーラがすごくて、美しくかっこよく見えちゃうので、ホラー嫌いな私でも最後まで見られました。衣装もみんな素敵。
何が善で、何が悪か。悲劇か喜劇か。結局全ては主観なんだなーとジョーカーの言った通り納得してしまいました。
時代の設定が数十年前なので、病院やテレビ局のセキュリティの薄さには目をつぶるとします。
ちっともファンタジーとは思えず、同じような世界は日本にもあると思います。
弱者は気付かれることも手を差し伸べられることもないのか。
でも結局人を救うのは人であるとも感じます。
小さな道化師仲間を殺さずにいてくれたことにアーサーが人間であるという証を感じました。衝動だけで動いているのではないんです。
でも実のお母さんを手にかける彼の気持ちは理解が難しかったです。
あんなに優しい彼が。心が壊れてしまったのでしょうか。
とにかく観客の私は悲しかったです。
アーサーは被害者でしかない。
優しい人は最後は報われて幸せに、なんて世界はないんですよね…。
不幸の押し売り
不幸でどんどん歪んでいくわけですが恋人も出来たり優しい人も数人ですがいるのにそこまでと思えました。
幸せやわかってくれる人が少しでもあるなら耐えたほうが人として後悔がないだろうああなってはいかんと(当たり前ですね笑)考えた映画です。
今はヒーロー系の映画を感情移入を狙ってシリアスな展開にしたがりますがシリアスにしすぎて外れた映画ですね
レンタルに並んでも善悪のつかない子供には見せない方がいいでしょう
どこからどこまで。。。
アーサーのジョークと現実が絶妙に交差しててどこからが現実でどこまでが妄想なのか分からなかった。それとも全てが思いついたというジョークなのか。。
私はバットマンがすきじゃない。あの混沌としたゴッサムシティもジョーカーもバットマンもなんだか気味悪くてなんでか好きになれない。
でも、このジョーカーは予告を見たときから絶対観たいと思ってた。実際、ちょっと思ってたのと違ったけど上手くは言えないけど色々芸が細かいなぁと思った。
いちばん気になったのは、冒頭でアーサーは何を憂いて涙を流したんだろうってシーン。
何回か観ないと分からないかもなぁ。。
コメディアンから殺人鬼への転職活動
※DCはデップーのみ、バットマンシリーズ初
ジョーカーはなんかやべえやつという認識で観賞
まずパッと見た時の感想として
ホアキンの肉体と踊りに釘付けだった。
やたら動きが最高でタバコ吸う姿がかっこよかった。
物語的には
こういう世界になりそうで怖いなあって思ったことと、
アーサーはずっとコメディアンになりたかったけど殺人鬼の方が天職でイキイキしはじめたから
人は突き抜けるとまじやべえな
転職に成功してるな
って感想でした。
その後
音楽も画面も物語ももっと調べたくなったので
パンフレットと解説も聞きました。
↓見て聞いたのち
最後のシーンの違和感が
あ、そういうことだったのかああ
と驚愕。
こんなのジョーカーじゃない!ってなってる人は
キャラクターでみてるのであって
この映画のジョーカーの見方は
ジョーカーという根本の混沌とした部分を
現代社会、監督とホアキンのジョーカー的部分のフィルターを通してできたものなんだなと
自分はそんな感じで着地しました。
何も知識入れずに見ていた時、このジョーカーのやってることに痛快してしまった自分の心にはジョーカーがいるんだなと…監督のあれにまんまとハメられた気持ちです。
これからダークナイト見ようと思いました。
あと、
2つほどキスシーンがでてきたけど
2つともいろんな意味でめっちゃよかった。
最初のはくそかっこよすぎだろとなり、
二つめはおばさん、やな奴に唇奪われて最悪だろうな
と。ちょっとした自分の中のベストシーン
抑圧からの解放
上映回によっては満席続きでようやく。
Jokerは、なるべくしてなったという感じでした。ありとあらゆる不幸を詰め込んだような境遇。もう笑うしかない、でも笑いたくて笑っている訳ではない。こんなに悲しく苦しい笑い声を普段耳にすることはありません。これだけ不遇の人生なら仕方ないのではないかと哀れむし、同情的な描き方にも取れます。ArthurからJokerへの変身は、不運の連続で八方塞がりとなった一個人に、持たざる者達の鬱憤の爆発という社会現象が究極の抜け道を与えたように思えました。
皮肉にも母親からHappyと呼ばれていたArthur。人を笑わせたいけど、笑われるのは許せないし、笑いのツボはかなり少数派。人を喜ばせたいというのは本心だったのでしょうが、それ以上に強いのは承認欲求でした。
Arthurの人格よりも驚いたのはGotham Cityの民度の低さです。Arthurの行く先々で起こる攻撃と拒絶と無視の繰り返し(確かに人相悪めですが)。もし福祉担当者1人だけでも彼に同情していたら。誰かが一言慰めていたら。誰かが自分の目先の利益より他人を案ずることができたなら。見ず知らずの人にほんの少し親切にすることは、労力の無駄でも何でもなく、誰かが明日への気力を保つきっかけになるかも知れないし、どこかの通り魔殺人を防ぐかも知れないのです。丁度八つ当たりや悪戯が巡り巡ってJokerを生んだように。過剰な自衛と無関心がGotham化を招くという危機感は現実の世界でも当てはまりそうです。
最後はBruceを襲った悲劇も描かれていて、JokerだけでなくBatmanも生まれた同じ市なのだと再認識できました。Bruceはヒーローになるよりも、巨万の富を分配して教育と医療・福祉、公共サービスを充実させた方が良くないか?とも思いましたが。
結局実親は分からず、特別な「ルーツ」の有無も不明のままですが、Jokerの犯罪者としての生い立ちと背景は、アメコミヴィランであることを忘れるくらい、非常に現実的かつ典型的でした。普段は社会生活を問題なく送りながら、家族に隠れてよそで殺人を繰り返しているような実在の殺人鬼達の方がよほど闇が深そうです。
Joaquin Phoenixを予告編で観た時は、Jokerを演じるために役者になったんじゃないかと思うほど強烈に似合っていて、キャスティングに感謝しました。随分痩せて臨まれましたね。険しい邪念を演じさせたらピカイチの眼光を持っています。
“The worst part of having a mental illness is people expect you to behave as if you don't.”
“I hope my death makes more cents than my life.”
これがジョーカーか。わたくし、アメコミも含めたマーベルやそっち方面...
これがジョーカーか。わたくし、アメコミも含めたマーベルやそっち方面には全く詳しくない。むしろバットマンだけはダークナイトがああでーこーでーと語れる程度で、他は多分ファンの方からすれば毛ほどしか知らないと思います。
そんな状態でこのジョーカーを観たのですが、もうそういう世界観の知識は全く必要無かった。むしろ、監督自身が独立した作品として観て欲しいと言っているのだから、それがラストのヒントにもなっているのでしょう(これは後述)。
さてさて、 まずは率直な感想からですが、暗い笑。とにかく暗い映画だった笑。陰々滅々。陰々滅々なんて打ち込んだのは多分初めてだよ。映画は終始暗く、でも、人によっては共感を抱くような部分をジョーカーから感じられたりして、ヤバいヤバい感化されちゃ駄目だ!なんて思いながら終盤は観ていた。ロバートデニーロには別にイラつきも何も感じなかったのに、ジョーカーが弾いた時には何故かスッキリしちゃったり。ジョーカーに飲まれてた・・のかな。
そもそも今作、全面的にはジョーカーが被害者である。不幸な家庭環境が原因で病気を患い、更にそれが原因で身を不幸にしていた中年男。
そしてもう一つ、一番大事なのがジョーカーは狂ってなどおらず全くもっての『常識人』なのだ。被害者であり常識人だからこそ、狂った世の中を直視出来てしまう。だからこそ、ジョーカーへの道が切り開かれていたのだ。
まだ信じられない方は思い出してほしい。ジョーカーが最初に妄想をするテレビ番組に出演するシーンで、母親に関する事を話す。そこで母と同居しているという件で観客から笑われるという場面がある。このシーン自体がジョーカーの妄想なので、つまりはこの歳で母親と二人きりの同居生活が世間一般の価値観からすると『恥ずかしい事』だという認識を持っている事が確認出来るのだ。
そしてこの作品の9割は、ホアキンさんの演技力で出来ていると言っても過言ではないだろう。ぶっちゃけ話の本筋とか現代社会を投影しているんだろうなあとかそんな事は忘れて、とにかくホアキン・フェニックスさんの狂気と悲しみを織り交ぜた演技に魅入っていた。大半の方もそれが本音ではないだろうか。少なくとも私はそうだった。途中からもう細かいあれが引き金でこれが伏線でとかは考えずに魅入ってしまっていた。これが『映画』。これぞ『作品』なんだなあ~と強く思わされた。細かく語るときりがないので、そろそろ本筋に入っていこうと思う。
まず、今作は3つの見方があるんだと思います。
一つ目が、バットマンファン生唾もののジョーカー誕生物語。
二つ目が、アーサーという人物を通して現代社会の問題を描いた切実なドラマ。
そして三つ目が、強大な叙述トリック物だったのでは?という疑念を抱いてから観る考察物。
ここでは三つ目に絞って語っていこうと思う。そう、今作はラストでとんでもないドンデン返しが有るのだ。それが、【全部ジョーカーの妄想だったのでは?】という示唆。これが今作を更に面白くしていて、ただの現代社会に訴えかけるお硬い映画の範疇を超えている要因でもある。
これについては私は肯定派だ。まず、根本的な事として、監督は今作をマーベル・ユニバースから切り離して欲しいと言っている。これはつまり、マーベル・ユニバースから独立した作品として見て欲しいという事だ。という事は、バッドマンビギンズには繋がらないという風にも取れる。
今作のラストではジョーカーが見ていない筈の光景を妄想するというシーンが有るが、これがまさにそれを示しているのではなかろうか。今作を観た人の大半はバッドマンビギンズに繋がる物語として、今作を観ていた筈だ。だからこそ、彼はジョーカーで間違いないと思っているし、ブルース・ウェインの登場でよりそれを実感した筈だ。
だが、それこそがトリックで、今作はジョーカーという男の別の世界線の物語なのだ。そしてそれと同時に、バットマン等というヒーローはこの世に存在しないという事を訴えかけている。バットマンという存在そのものを否定して有る種ファンに喧嘩を売るような形で、より切実に現代社会の闇を訴えかけているのだ。
それに気づいてしまった人はこの映画が更に恐ろしいものだと知り、観終わった後の感想が180度違った事だろう。最も表層的な部分ではジョーカー誕生物語。その次の層ではどこまでが妄想だったのかを探る考察物。そして最後には、全てが偽りでありジョーカーもバットマンも存在しないただの逝かれた男の妄想だったと、それに気づいてからより悲惨さが増す胸糞映画だったと知ることになる。
怖い映画。
冷蔵庫
ラストシーンの時系列と意味をずっと考えていたんだけど、ストーリーを追っていくと途中に違和感のあるシーンがあることに気付いた
そう、アーサーが冷蔵庫に入るシーンだ
あのシーンだけがいやにストーリーから浮いていて、次のシーン (マレーショーへの出演依頼の電話)へ急に飛ぶ、そこからジョーカーへ急激に変貌する
そして、ラストシーン
白い面談部屋で「ジョークを思いついた」といい、血の足跡を残し、逃亡を試みる
清潔な白い部屋・・それこそ冷蔵庫の中なのではないだろうか
冷蔵庫に入ったアーサーはあの中で自問自答を行い、ウェインの子供のビジョンから「ジョーク」を思いつき、ジョーカーとして覚醒したのではないか
そこでアーサーの物語は終わるので「THE END」と出たと。
(もしかしたら、冷蔵庫に入ったのは自殺するためで残りのシーンはアーサーの死ぬ間際の妄想かもしれないけど)
それならば、冷蔵庫シーンは不必要なシーンではなく、アーサーの物語とジョーカーの物語を繋ぐ (それこそ生まれ変わるための胎内回帰も現してる)、最も重要なシーンだったんじゃないかと思った
MON"STAR"
バットマンなどの映画を鑑賞しないため、ジョーカーというキャラクターを知ったのもこの作品がきっかけです。正直R指定作品はあまり好き好んで鑑賞しないのですが、すごい話題になってるし観に行ってみよう感覚で観に行きました。
私はグロ表現とかには抵抗が無いので、ハサミでグサグサ刺すシーンとか、脳天撃ち抜くシーンとかは「見えない目撃者」よりかは全然マシですね。(ゆったりじっくり殺していくほうが恐れ多い…)
全体的にジョーカーが強引すぎる感じでしたね。幾つか同情する部分もあるのですが、悪役らしいっちゃ悪役らしい、ただ初見人間は何が何だかわからない…
ヒットしている理由は何となく分かるんです。カリスマ的な存在というのは多大なる影響を観客に与えてくれるからです。
んー、でも肌に合わなかったかなぁ…
あんま洋画観てないのもあるんですかね…
混濁した記憶や幻想が美しく描かれている
現実か、幻想か?希望か、混濁か?美しい描写で引き込まれる物語。バットマンの世界を知らずとも楽しめ、そして悲しく虚しい。最近見た4作中、最も良かった。見る価値、大いにあります。
思ってたんと違うけど素晴らしい!
バットマンのスピンオフとのことで、少し気軽な気持ちで観に行ったのですが思いのほか重い内容でした。
バットマンのジョーカーが生まれた理由がわかるとうたわれていた映画ですが、実際の内容は一人の人間が貧困や差別、自分の病気と向き合うなかでほんの少しの希望であったはずの家族からの裏切り、アイデンティティーの崩壊、夢への絶望や鬱屈した日常から遂に犯罪を…
というとてつもなく激重な内容でした。
普通であれば辛すぎる内容に観に来たことを後悔するところですが、そこがこの映画のすごいところ。後悔なんてとんでもない、主人公の演技がとてつもなく素晴らしいんです。基本全編通して主人公(アーサー)がいないシーンというものがなく約2時間15分くらいでしょうか、ずっとアーサーを見ている、アーサーの側に自分がいるんです。もちろん辛いけど全く目が離せなくてどんどんアーサーの人生に引き込まれていく感覚。日本の俳優でこれだけの演技ができる方はいないとレベルの違いを痛感させられました。
アーサーは突然笑いだしてしまう病気なのですが、もちろん可笑しくて笑っているわけではなくむしろ心は悲しいのに笑ってしまう。とても難しい演技ですが、私はこんなに悲しい笑い声を今まで聞いたことがありません。
よく猟奇的な犯罪者を演じるときに既視感たっぷりに「笑う」演者がいますがそれとは全く別物です。
ジョーカーはヒーローだったんです。もちろん今も。
気になる方は是非劇場へ!
今年のアカデミー賞はジョーカーでしょう
バットマンと繋がらない、、
何もかも信頼できず追い込まれていく感じが
凄くて、全く笑えなかったけど興味深い映画でした。あのキャラクターで、バットマンと対決するイメージが湧かなくて、結論として、この映画のジョーカーは初代で、後にバットマンと対決するのはジョーカーの意志を受け継いだ、二代目か三代目ではないかなと。
他の方のレビューを読みながら考えたりしてました。
これはフィクションではない。
この映画を観終わった時、タイトルの通りの感想を抱きました。
まず他の方のような正統派な映画レビューではない事を先にお伝えしておきます。
大なり小なり、誰もが不幸や辛いことが立て続けに起こり『もう生きるのが嫌だ』と考えた事があると思います。
街を幸せそうに歩く見ず知らずの人間に、理由もなく憤りを感じてしまい、そんな醜悪な感情を抱く自分に涙が出てきてしまう程、辛い時が僕にはありました。
そんな時期に、とあるニュースを見て同情にも近い感情を抱いた事を思い出しました。
2018年6月に起きた、東海道新幹線内殺傷事件です。
このレビューを見ている方の中にも記憶されてる方がいらっしゃると思いますが、加害者の境遇がワイドショーで取り沙汰されている中に、
事件を起こした加害者家族のテレビ取材の受け方、話し方(加害者の祖母は居間に寝転がりながら記者へ対応していました)が、まるで他人事のような態度だった事を僕は痛烈に覚えています。
ニュースで知ることが出来た情報を聞く限り、
加害者には学校や職場、家庭に至るまで、一切の居場所がなく、どこに行っても拒絶され、
誰にも必要とされる事がなかったような人生を歩んで来たようです。
僕は家族の支えもあり、立ち直ることが出来ましたが、もしその支えが無かったら、この加害者のような人間になってしまったんじゃないかと、怖くなった事をよく覚えています。
人生とは、人と人との繋がりの集合体であると思います。
誰との繋がりも無くなり、失える物をとことん失えば、誰でも劇中のようなジョーカーになり得るのだと思います。
音楽や演技の素晴らしさを称賛するだけでなく、悲劇をスクリーンの外に生み出さない為に何が自分に出来るのか、考えてみるきっかけを作ることがこの映画の本当に伝えたい事だと勝手に思ってます。
ただ…ブルースとトーマスとの絡み要るか?と思ったので星4.5です笑
時計の時刻はレトリックなのか?
これは監督が描きたかったもう一人のジョーカーである。
そして、誰にでも潜む心の闇を昇華させたとき。小躍りし悲劇から喜劇を愉しむ瞬間を表現した秀作。
世界中の貧困層が観たら非常事態宣言にもなりかねないメッセージ性がある。
アメリカでは暴動に発展してしまいかねないから警官もでてきて上映禁止地域もある。中国全域で上映禁止なのも想像を超えた現象を危惧しているからだ。
レトリックで気になった点は、やはりラストシーンで全てが妄想オチとなっているのか?どうなのか監督のコメントをぜひ聞きたい。
序盤の11時11分が2回、クビになったときのタイムレコーダーで3回目。
しかし、マレーの番組出演のときは時計は確か。10時40分位を指していたのた。しっかり写していたから意図があるとしか思えない。
ご存知の方、ご教示願います。
悲しい定めの現実的社会映画
物凄く共感する映画。格差社会の中で貧困と差別にもがき苦しむアーサー。普通を装って生きなければ、社会から外れる…。満足な職にもつけない世の中は荒んでいて、人権の尊重もない。政治家や富裕層は口だけで世論を味方につけようとしたり正論のような言葉でねじ伏せたりするけど、庶民の気持ちなんて本当は何も理解してない。それがメディアに晒されたジョーカーを通して庶民をバカにしてると核心に触れ苛立ちに火をつけ世の中のピエロたちが街に溢れかえり暴動となる。日本にも当てはまる事多数…。心無い人の言葉や態度がアーサーの精神を追い込んでいく様がリアルに描かれていたと思う。我慢しても笑いが止まらなくなる病気になってしまったこと。病気は先天的なものじゃなく実は自分は養子で幼い頃母親がネグレクトをしていたことを知ったアーサーが、落胆しつつもどこか自分を責め続けていた心が解放されたように思えた場面があった。他に信じられるものや無くすものがなく、唯一肉親だと信じてきた母親が幼い頃に自分をここま追い込んだ原因でありながら知らずに介護してきた現実にタカが外れ憎悪するかもしれない。人の自制心には限界があると思う。アーサーにも当初は自制心があったはずだけど、人からバカにされ冷たくされ貶められていくうち、その自制心が底をついて人格が壊れていく葛藤…。子供の頃から人を笑顔でハッピーにしたい…そう思って生きてきた純粋な心は、人から愛されず罵られ、存在すらも認められず生きてきた事で、何度ももがき苦しみいつしか病んでいき、やりどころのない痛みが決壊したように溢れ壊れていく。アーサーは世の中の代表のような存在で、誰にでも起こり得ることだと思う。危機感はあったのに援助も受けられなくなりどうしようもなくなった。もう自ら止められない。したことは非道でもそれはもはや心の損傷。ピエロは同じ境遇の庶民の心の叫びに共鳴した。アーサーの我慢しても出てしまう笑いは脳が損傷する程我慢し病んだ行き場のない悲しい心の叫びと悲鳴。かすかに残る心の葛藤がピエロで作り込んだ深い悲しみの笑顔と重なるところが見事な見所だった。
自分の身近な人にも病んでしまった人はいるし現実にギリギリで精神を保ってる人や予備軍、罹患者はたくさんいると思う。余裕のない世の中は荒んでいくだろうし、それがラストの富裕層殺害に繋がった負の連鎖だと思う。
ジョーカーの最後のセリフ「ちょっとねジョークを思いついて。君には理解できないさ」の言葉の意味は様々取れるが、心はあくまで純粋に、まともに生きてきた人間には分からない自分に起こった悲劇を喜劇と表現し、自分はコメディアンでいたいんだという葛藤の中の精神を最後まで崩さなかった唯一の証だとも思え、バカバカしい世の中を揶揄した発言とも取れる。
笑いにはいつも涙が滲み、アーサーの心からの笑顔はこの現実には無く、いつも妄想の中だけにあった。
現実ももっと人を尊重する世の中になって欲しいと思う。でなければ現実にジョーカーは生まれては繰り返し、いつか自分に返ってくる負の連鎖になる事をもっと人は自覚すべきだと思う。悪はどこから生まれたのか…ジョーカー誕生に重ねた社会派映画だった。
敗者のカリスマ
バッドマンシリーズのジョーカーは、どこか人間離れした超人的なキャラクターでしたが、今作のアーサーは誰よりも感受性が強くて感性の塊みたいな人間だったので、意外と言えば意外でした。ただ、良く考えるとコメディアンという職業は、人よりも感受性が強くないとできないし、ジョーカーも感受性が強くないとあんな人間の闇を突く様な事を思いつくわけがないですよね。
アーサーが何故ジョーカーになったのかは、作品を鑑賞していれば自ずと理解ができると思います。アーサーは実際に殺されてはいませんが、実質は社会に殺されているのと同じです。
今年の夏に京都で無差別殺人がありましたが、日本に限らず世界中でも無差別殺人が沢山起こっています。アーサーも彼らもギリギリのところで自分を保っていたものが、何かのきっかけで爆発してしまった。それは、貧しさからの差別だったり、解雇されたり、馬鹿にされたり、そんな他人からしたら些細な事の積み重ねなのかもしれません。アーサーは特別に凶暴な人間ではなく、どこにでもいる資本主義に飲み込まれた敗者です。
資本主義のお祭騒ぎが終わり、気がつくと世の中はゴッサムシティじゃないか。私には、何の後ろ盾もないし、誰も助けてくれない。災害や不況で私達は簡単に貧困になる。人々は助け合うのではなく、自分より弱き人を押し除ける。アーサーは、ディストピア化した未来の私です。
興味深かったのが、アーサー自ら洗練されたジョーカーに変化していったのではなさそうだということです。周囲が、ジョーカーを奉りカリスマに作り上げていったのです。だって、自分達の代表が情けなくてダサい奴だと、自分も情けなくてダサい奴って事じゃないですか。
仮に観たものの全てがジョーカーのネタだったとしても、私達はこんなにアーサーに熱狂しています。アーサーに共鳴しています。私達は冷酷な強者を求めているのか?敗者のカリスマを求めているのか?
ジョーカーから離れられなくなる作品です。
感想書くだけでネタバレ?
オマージュが強すぎる痛々しいJOKER映画でした。
明らかに賞狙いの作品でしたね。タクシードライバー好きなんですね。それにしてもデ・ニーロも良く出ましたね。
別に化学に強くなくても、頭が切れなくても良いですがじゃあ何処がJOKERなんだ?と振り返っても答えのないモヤモヤっとした映画でした。
ゴッサムシティやアーカム(アサイラムとは言わない忖度)ステイツホスピタル!ウェイン夫妻と息子のブルース、クレジットでビックリまさかのアルフレッド!とか原作の設定を無理やり持って来るとバットマンと対決する頃にはもう初老のオッさんじゃん!別に今時だからギャングの下っ端じゃなくても良いけど…
そして妄想と現実、虐待故に障害を持ったのか?障害があった為に虐待されたのかも良く判らなくなって(どうでも良くなって)ホアキン版「ブラック スワン」というところですか
ダークナイトを見てもジャックニコルソンのバットマン観ても何の予習にもなりませんよ!DCコミックスはマーベル以上に訳がわからないんだから、ただワーナーが作っちゃダメな作品ですね。次回作(と言っていいのか?)「バードオブプレイ」で目の保養でもしたいです。
えっ駄作?
アメコミ系は好んで見るほどのファンというわけでもなく、友人に誘われて行きました。
所々、チャップリン感のあるお洒落な雰囲気があります。
ストーリーですが、これがジョーカーの生い立ちなの??“笑”っていう感じです。
(もちろんこの生い立ちが実話なのだとしたら、死ぬほど同情しますし、当たり前ですが見方は変わります。)
フィクションでありながら、深さのない、捻りのない設定にガックリきました。
そして途中から薄々気が付いてしまうような妄想落ちは最低でした...
終始それっぽく無難な感じで、狂気さが欠ける気がします。
ボンネットの上で立ち上がり、ヒーローとなった瞬間も、安っぽい気がして感情移入できませんでした。
ただ主演の演技はよかったです。笑いすぎなので、喉大丈夫かなって思ってました。
前評判と予告が良かっただけに期待しすぎていたようです。
深い映画だと思わず、アメコミを楽しもう!と言う感覚で見るのがいいかと。
友人が映画を見終えた感想は「泣ける。同情する。」と言うものだったので、人それぞれですね。
ジョーカー?
※まだこの映画を観てない人は読まないで下さい。
アメコミ特有の、作者によって設定が変わるってのを理解した上でも残念でした。
ショッカーの戦闘員の1人の誕生秘話
でもいい。
それくらい、どの悪役の過去の話って事にしても良いと思う。
ただ、ジョーカーでは無い。
掴み所の無い部分を病気という設定で逃げているように思えるし、優しい青年がジョーカーにというのを期待させといて、元々普通では無い。いわゆる悪行が、病気じゃなかったらよかったの?と思わせる始末。
そして最終的にジョーカーにならない。
最後にいるのは馬鹿な市民に担がれた、
ただのピエロマン。
踊らされるピエロ。
ジョーカーは自ら踊り、踊らせる。
しかしながら映像の美しさ、街並み、何より演者さんの力は物凄く、オシャレ感覚で観るには良い映画なのかもしれません。
個人的にはウェイン一家の事件の時に一瞬でもコウモリを絡ませていればこの作品の評価は変わったかも。
あれじゃバットマンは産まれない。
今作の後には、悪のピエロ軍団と、それに挑む1人の正義のピエロマンがいる世界が待っています。
ダークナイトと比べてしまう
あのジョーカーがどのように生まれたかの映画です
基本的にジョーカーのセリフはダークナイトの方が好きです
●良かった点
・作品の緊張感はダークナイトを見たときを思い出しました
・特に殺人のシーンの緊張感・盛り上がりは凄いです
・ブルースウェインとの初接触シーンはバットマンファンにはたまらなかったです
美術・演技は素晴らしく公開前からアカデミー候補は納得です
●イマイチ
・今回のジョーカーはあくまで序章で、ダークナイト程の狂った感じはなかったです
・普通の人がジョーカーになる過程が見たかったですが、今回のジョーカーは最初からある程度異常者な面がありました。なるべき人が一つのキッカケでなった感じです
・エンディングがよくわからない。ここは続編でキッチリ解決してほしいです。
●総括して、非常に良かったです。ぜひ続編で真のジョーカーになる姿が見たいです
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