ジョーカーのレビュー・感想・評価
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不幸の連鎖が招く悲劇
周りに凄く良かったと言われるほど足が遠のいていた作品。
信じていた者に次々と裏切られていく姿が切ない。たぶん裏切られていくだけでは、ジョーカーに成り得なかったのかなと。
彼が抱える不満と彼以外の人が社会に対して抱える不満がマッチし、彼が暴動の象徴に祭りあげられたことで、ジョーカーが誕生したと思いました。
ただし、ジョーカー自身は社会に異を唱えるとかには興味なくて、あくまで自身の不満が中心になっているのが、僕たちの知る一匹狼のジョーカーの姿を上手く表しているなと感じます。
ただ、この作品は、ジョーカーがどうなるのかというオチを知っているからこそ、その過程を楽しめる作品で、ジョーカーを知らない人が観たら少し長く感じる部分もあるかもしれません。
是非劇場で確認してみてください❗️
みんなの評価とは、違うけど。
誰しもがジョーカーに・・・。
もちろんフィクション
ジョーカー🃏は身近にある。
ホアキン・フェニックスの美しい瞳が、恐ろしくて、やりきれない。
悲しすぎる
アーサーとしての物語ならまだ納得
ホアキンの独壇場
凡作
陰鬱な重い
元よりヒース・レジャーのジョーカーに心酔してるわけではないので、ホ...
世界の理不尽を笑い飛ばす
なにごとでも、初めての体験は勇気が要る。ましてや人を殺すとなると、自殺するのと同じくらいの蛮勇が必要になるだろう。しかしひとたびそれを乗り切れば、あとは仕事をこなすみたいに人を殺せるようになるらしい。この夏に観た映画「日本鬼子(ri ben gui zi)」の中で、中国戦線から帰還した旧日本兵がそのように語っていた。
本作品の主人公アーサーも、その辺にいる気の弱い中年男に過ぎなかったのが、ある出来事を機に悪に対するブレーキを壊して次第に暴力的になり、平気で悪事を行なう人間に変貌していく。
最初の行動には確かに蛮勇が必要だった。しかしそれは勇気を獲得したのとは違う。むしろ喪失だ。他人の痛みに対する想像力の喪失。それは自分自身の痛みに対する想像力の喪失でもある。
人は他人を殴ること、他人を殺すことに忌避を覚える。同じ共同体に属する人間を殺すことは共同体から罰を受ける行為だからだ。共同体にとって殺人が数多く発生するとは共同体存続を危うくするから、どんな共同体も殺人を厳重に禁止する。しかし共同体に属する誰もが共同体の存続を望んでいる訳ではない。中には共同体のルールなど糞食らえと自分の都合だけ優先して他人を顧みない人間もいる。そういった人間は得てして暴力的であり、そして周囲の人間を暴力に巻き込んでいく。
物語の中でアーサーは三度、暴力の被害者となる。加害者は街の悪ガキであり、エリートサラリーマンであり、街の有力者である。実は彼らこそ共同体のルールの枠外にいる人間たちであり、アーサーを暴力的な人間にした元凶なのだ。そしてアーサーもまた、彼らと同様に暴力の連鎖の源泉となる。
本作品はアーサーの物語を通じて人間の愚かさを冷徹な視点で描き出す。観ていて大変に不愉快な物語だが、その不愉快さこそ本作品が人間の真実を表現している端的な証拠でもある。
トッド・フィリップス監督は「ハングオーバー」シリーズでは理屈から外れた人間の馬鹿馬鹿しい行動をこれでもかとばかりの沢山のシーンで笑わせてくれたが、本作品では同じ愚かさでも暴力の拠って来たるシーンをいくつも観せ、人間がどれほど合理性に欠けた理不尽な存在であるかという彼独自の世界観を存分に表現したと思う。
ホアキン・フェニックスは作品の世界観を忠実に表現するために主人公の極端な人格をその行動と表情で演じる。大変な演技だったと想像される。一方、ロバート・デ・ニーロは常識人の役で、ヒューマニズムや合理性が暴力や理不尽に対して如何に無力であるかを示すと同時に、商業主義が齎した格差が社会に蔓延させた根強い不満の標的みたいな役を演じることでアーサーの行動の動機を裏づける役割も担った。
気の弱い普通の男が度重なる不幸によって怒りの塊になる、という単純な話ではないと思う。世の中の不条理が結晶したのが主人公アーサーの存在であり、その哄笑は世界の理不尽と人類の愚かさを高みから笑い飛ばしているかのようである。
バットマンを前提とせずにジョーカーを鑑賞
まず画面の空気感や質感はかなりイイと思います。バットマン・ダークナイトを無視してジョーカー観ました。ジョーカーはチンドン屋もしくはサンドイッチマンの叔父さんとなっており、彼は精神病をわずらい発達障害的でもあり、ジョーカーの実体や本質がつかみにくい話の流れです。ジョーカーが暮らす1970年代の都市環境が彼の精神に決定的にダメージを及ぼすほど劣悪ではありません。ごく一般的な格差のある資本主義社会です。彼自身が問題を抱え、彼自身が犯罪を犯すため、彼の思考や行動に鑑賞者は共感や反感が生まれることはありません。また彼以外の市民の貧しさを知ることができません。そんな生活環境から主人公がヘンテコになりジョーカーに成って行く事に、違和感さえ感じました。しかし物語を無視すれば映画として視覚的に楽しめました。しかしバックミュージックにより現実に引き戻されるので、耳栓をするか、ワケわからない音楽を聴きながら見ると、適当に物語を作り上げ、楽しめるように思いました。
素晴らしい!
エネルギーがある映画
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