ジョーカーのレビュー・感想・評価
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誰しもがジョーカーに・・・。
ひと月に観たのですが、内容と描写の余りの重苦しさにレビューを書くのを逡巡していました。この映画を観ている間中、「お前もジョーカーになる可能性があるのだぞ」と耳元でささやかれている気分でした。私は現在、精神安定剤を服用している身でして、とても他人事とは思えませんでした。二度と観たくない映画ですが、脚本は秀逸です。よく練られています。多分、来年のアカデミー賞ではホアキン・フェニックスが最優秀主演男優賞を取るでしょう。作品賞は、うーん、どうでしょう。流血シーンが余りに多過ぎましたからね・・・。
もちろんフィクション
だけどノンフィクションのような、こんな事あるだろうなぁと思わせてしまうくらいの追いつめ方、何とも切ない。この後バットマンと敵対することになるのだけど、彼の味方は一般市民、バットマンこそ倒すべき象徴になりそれこそがゴッサムシティの世界観なのかと、後のバットマンシリーズに全てがつながるベースとなる作品。
ジョーカー🃏は身近にある。
最初から最後まで観賞した途端、言葉が全く出なくなり、ガツンと来てしまった。 余りも世界中で起きている現実問題がこの映画にも繋がっていて、自分自身だけでなく、他人もジョーカーになりかねない事が身近にあると言う事を改めて思い知らされました。 この作品の主人公であるホアキンフェニックスさんは名優であり、タクシードライバー主演俳優、ロバートデニーロさんの演技も作品にインパクトを与えていて、監督のトッドフィリップスさんもバットマンシリーズ、タクシードライバー、キングオブコメディ作品を研究して、途中にチャップリン作品を挿入して制作した事を評価します。
ホアキン・フェニックスの美しい瞳が、恐ろしくて、やりきれない。
ホアキン・フェニックスの美しい瞳。 途中で何度も吸い込まれた。 哀しいやりきれないお話。 なんでよ?と言いたくなるアメリカ社会。 おかしな社会で美しい瞳がさらにさらに澄んでいく。 こわい、こわい。こわくなる。 やりきれない気持ちが恐怖に変わる。 やりきれない。
悲しすぎる
心優しい主人公が、周りの無関心、仕打ちによって心を壊して行く… 人はこうやって、人としての心を無くし、犯罪に手を染めて行くのかな…と思う作品でした。 最後がモヤモヤして終わったのと、 期待度が高過ぎたので★は3.5です。
アーサーとしての物語ならまだ納得
不幸が重なり、壊れることで本当の自分を見つけたアーサー。 サイコスリラーとしてアーサーの物語を表現した映画だったら見方は違ったが、本作の主人公は世界中に名前が知られているほどの人気ヴィラン「ジョーカー」の物語である。 「あそこまで辛いことが重なったらジョーカーになるわ」といった感想だ。 ジョーカーは常人には理解できない行動を取ることが魅力だからこそ、ジョーカーに同情の念が生まれてしまう点で本作は過大評価され過ぎだと私は考える。
ホアキンの独壇場
DCコミックでは今まであまり感じられなかったシリーズを追って来たからこその興奮を味わえた。ジョーカーはダークナイトのヒースレジャー版が一番有名だと思うが、こちらもまたテイストの違う雰囲気でよかった。ホアキンフェニックスはかなり癖の強い役が似合いますね。
凡作
ジョーカーという悪のカリスマで売っているだけで、全く予想を超えてこない内容。 ただ、普遍的に存在するテーマを、そのネームバリューでもって改めて提唱したことは、多少評価点ではあるかもしれないが、この内容をジョーカーでやる必要は全く無く、人によっては絶対悪的な存在のジョーカーを消し去ってしまった壊滅的作品と言える。 幸い、ストーリーを見なければ完成度は(当然とも言えるが)高く、演出を見れば解釈はさまざまに可能であるので、駄作とまでは言えない。凡作だった。
陰鬱な重い
うーむ。難しい映画でした。 主人公は、ゴッサムシティで底辺の生活をし、いつかは上の生活を夢見るピエロ。 彼を不当に扱う人間が多くて、どんどんストレスが溜まったようで、とうとう殺人鬼に成り下がり、じつの母親までも殺してしまう。 バットマンに出てくる敵役ジョーカーの生まれる過程を描く内容が重苦しい映画だった。
元よりヒース・レジャーのジョーカーに心酔してるわけではないので、ホ...
元よりヒース・レジャーのジョーカーに心酔してるわけではないので、ホアキンでも抵抗なし。 あの身体は凄みがある。ガリガリでゾッとする。笑う演技以上にジョーカーの異質性を感じた。 怖いのは、誰しも自分がジョーカーになり得てしまうこと。疎んじられ孤独な生活、お金もない、抱いていた夢も他人から笑われる始末。 救いがないのに目が離せないのは流石。
世界の理不尽を笑い飛ばす
なにごとでも、初めての体験は勇気が要る。ましてや人を殺すとなると、自殺するのと同じくらいの蛮勇が必要になるだろう。しかしひとたびそれを乗り切れば、あとは仕事をこなすみたいに人を殺せるようになるらしい。この夏に観た映画「日本鬼子(ri ben gui zi)」の中で、中国戦線から帰還した旧日本兵がそのように語っていた。 本作品の主人公アーサーも、その辺にいる気の弱い中年男に過ぎなかったのが、ある出来事を機に悪に対するブレーキを壊して次第に暴力的になり、平気で悪事を行なう人間に変貌していく。 最初の行動には確かに蛮勇が必要だった。しかしそれは勇気を獲得したのとは違う。むしろ喪失だ。他人の痛みに対する想像力の喪失。それは自分自身の痛みに対する想像力の喪失でもある。 人は他人を殴ること、他人を殺すことに忌避を覚える。同じ共同体に属する人間を殺すことは共同体から罰を受ける行為だからだ。共同体にとって殺人が数多く発生するとは共同体存続を危うくするから、どんな共同体も殺人を厳重に禁止する。しかし共同体に属する誰もが共同体の存続を望んでいる訳ではない。中には共同体のルールなど糞食らえと自分の都合だけ優先して他人を顧みない人間もいる。そういった人間は得てして暴力的であり、そして周囲の人間を暴力に巻き込んでいく。 物語の中でアーサーは三度、暴力の被害者となる。加害者は街の悪ガキであり、エリートサラリーマンであり、街の有力者である。実は彼らこそ共同体のルールの枠外にいる人間たちであり、アーサーを暴力的な人間にした元凶なのだ。そしてアーサーもまた、彼らと同様に暴力の連鎖の源泉となる。 本作品はアーサーの物語を通じて人間の愚かさを冷徹な視点で描き出す。観ていて大変に不愉快な物語だが、その不愉快さこそ本作品が人間の真実を表現している端的な証拠でもある。 トッド・フィリップス監督は「ハングオーバー」シリーズでは理屈から外れた人間の馬鹿馬鹿しい行動をこれでもかとばかりの沢山のシーンで笑わせてくれたが、本作品では同じ愚かさでも暴力の拠って来たるシーンをいくつも観せ、人間がどれほど合理性に欠けた理不尽な存在であるかという彼独自の世界観を存分に表現したと思う。 ホアキン・フェニックスは作品の世界観を忠実に表現するために主人公の極端な人格をその行動と表情で演じる。大変な演技だったと想像される。一方、ロバート・デ・ニーロは常識人の役で、ヒューマニズムや合理性が暴力や理不尽に対して如何に無力であるかを示すと同時に、商業主義が齎した格差が社会に蔓延させた根強い不満の標的みたいな役を演じることでアーサーの行動の動機を裏づける役割も担った。 気の弱い普通の男が度重なる不幸によって怒りの塊になる、という単純な話ではないと思う。世の中の不条理が結晶したのが主人公アーサーの存在であり、その哄笑は世界の理不尽と人類の愚かさを高みから笑い飛ばしているかのようである。
バットマンを前提とせずにジョーカーを鑑賞
まず画面の空気感や質感はかなりイイと思います。バットマン・ダークナイトを無視してジョーカー観ました。ジョーカーはチンドン屋もしくはサンドイッチマンの叔父さんとなっており、彼は精神病をわずらい発達障害的でもあり、ジョーカーの実体や本質がつかみにくい話の流れです。ジョーカーが暮らす1970年代の都市環境が彼の精神に決定的にダメージを及ぼすほど劣悪ではありません。ごく一般的な格差のある資本主義社会です。彼自身が問題を抱え、彼自身が犯罪を犯すため、彼の思考や行動に鑑賞者は共感や反感が生まれることはありません。また彼以外の市民の貧しさを知ることができません。そんな生活環境から主人公がヘンテコになりジョーカーに成って行く事に、違和感さえ感じました。しかし物語を無視すれば映画として視覚的に楽しめました。しかしバックミュージックにより現実に引き戻されるので、耳栓をするか、ワケわからない音楽を聴きながら見ると、適当に物語を作り上げ、楽しめるように思いました。
素晴らしい!
見た後、気持ちがどーんと沈むくらい胸につきささる物があった。 見なきゃ良かったと思うくらいの、エネルギーがすごくて あるワンシーンは芸術作品に近いものがある。 ホアキン・フェニックスの演技が素晴らしすぎて、胸に来る。 悪はどうして生まれるのかを問い、 最近世の中で起きてる事件ともリンクしていて、社会風刺がすごい。 これ、見ないと後悔すると思う。
エネルギーがある映画
これほどすごい映画とは思わなかった。 ずっと前に観た、コッポラの「地獄の黙示録」を観た時のような怖さと、迫力と、エネルギーを感じた。 もともと教訓じみた映画は嫌いなので、人間の狂気とか悪とか、ドロドロしたものを描いているこういう映画が好き。 主演のホアキン・フェニックスの演技は、素晴らしかった。
とは言えジョーカーは殺人鬼
バットマンシリーズは何ひとつ観ていないけれど、充分楽しめた。観てから行けばもっと良かったんでしょうね。 アーサーの痩せ細って丸めた背中を見ると惨めさが伝わってくるし、生い立ちを考えても卑屈になってしまうのは分かるような気もするけれど、だからといって人を殺していい訳がない。やはり悪人。 なんとなく薄気味悪いのに、ピエロのメイクをしてスーツを着て階段で踊るシーンや、駅のホームで警官が襲われてるのを尻目に悠々と歩いていく(踊ってたっけ?)シーン、口の中の血で唇描いて笑うシーンはカッコいい〜なんて、不覚にも思ってしまった。映画として魅せ方、観せ方が上手い。 アメコミ関連はあまり観ないジャンルだけど、ダークナイト等今度観てみようと思う。 2020/08/23 ティム・バートン監督の2作品、ノーラン監督の3作品を観た後の再鑑賞。ジョーカーのみでも面白かったが、一連の流れを知った上で観るとまたさらに面白い。ダークナイトの徹底的な悪のみのジョーカーと、今回の悲哀を帯びて悪と化していくジョーカー。どちらも凄い。既に高評価を得て完結しているバットマンシリーズを、全く違う映画でこれだけの映画を作ってしまう、凄いです。改めてフォアキン・フェニックスも凄いです❗️
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