ジョーカーのレビュー・感想・評価
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つまらない。稚拙。タクシードライバーへの吐き気のする目配せ。有り余...
つまらない。稚拙。タクシードライバーへの吐き気のする目配せ。有り余る予算を剥ぎ取れば、学生の自主映画程度の演出。
完成度の高い大人の映画
主人公の演技やストーリーテリングがピカイチなのは言うまでもなく、映像センスに惚れぼれする作品。なので映画館で観ましょう!
但しハッピーな娯楽映画好きな人やストレス耐性のない人にはお勧めしません。一緒に鑑賞した妻と姪っ子は鑑賞してストレスがたまったと。
こういう映画は観る人を選びます。
(マーティン・スコセッシ+ポール・バーホーベン)x社会性=本作
期待しすぎたせいか、そこまでガツンとは来なかった。でも傑作であることは間違いない。
本作はマーティン・スコセッシ魂が根底にあります。
従ってコメディ色が極めて強い。シリアスなシーンでもどこかバカっぽく撮られていて、そのバランス感覚はさすが。本作は、これに社会性という調味料をまぶして上手くまとめたなぁ、という印象。
「よくできている」のは間違いないのですが、逆に言えば、そんなに極端に尖ってもいない。
めちゃくちゃ評価が高い理由は、アメコミのお気楽映画目当てで来た客が、予想に反して凄いモノをみせられて沸騰しているだけだと思います。
タクシー・ドライバー。本作は、正にこれを目指した映画だと言わざるを得ない。その点は素晴らしい出来だと思いました。超絶シリアスな雰囲気でもなく、どこかバカっぽい・・・というか現実離れしている(精神異常者アーサーから見た世界が描かれているからか?)。このバカっぽい演出により、観客はハッと我に帰る。「本作はコメディですよ。だから真に受けないで下さいね!」という製作者側のサインがある。この辺り、ポール・バーホーベンっぽい。本作は目くじら立てて観る映画ではないですよー、と。オープニングタイトルとエンドタイトルの出し方とか、完全に観客をおちょくっているとしか思えない。
凄まじい暴力シーンでも、どこかホッとさせるシーンがあるので、安心して観ることができます(笑)。
スコセッシ映画と異なる点は、本作の社会的なメッセージ性の強さだと思う。本作は、民主主義という嘘に対する「怒り」を真正面からぶつけている。
勘違いして欲しくないのだが、本作は格差それ自体に対してではなくて、共感性をあまりにも失ってしまった人々に対する強い怒りが込められている。劇中、アーサーが仕切りに訴えていることは「少しでいいから俺たちに共感してくれ!」ということだけでしょ?彼は「金をくれ!」とは決して言わない。つまり彼は富も名誉も望んでいない。彼が望むのは「共感」だ。
この映画の中で本当に嫌だあなぁ・・・というかムカつく瞬間(製作者が意図的にそう撮っている)って、バスの中の母親とか、電車の中の人たちとか、市の職員、とか、いわゆる「一般常識のある、社会のコードになんの疑問も持たない人たち」の優しさのかけらもない共感のない行動なんですよね。つまり本作で批判されているのは我々なのです。
アーサーは「精神異常者にとって耐え難いのは社会の目だ」と言います。この言葉の真の意味は「精神異常者は社会の目から無視され続け、決して共感されないことが耐え難い」ということなのです。私には彼の気持ちは痛いほど分かります。本当に罪深いのは、何も知らない無頓着な一般人であることを、本作は訴えているのですね。
この人間の共感能力の低下は、社会問題となっている。なぜなら、人間同士の共感性のないところに民主主義など成立しないからだ。これは資本主義も同様だ。
つまり現代社会において、本当はもう民主主義など存在しておらず、体制を守るために多くの人が嘘をついている。これが民主主義の危機の要諦なのであり、本作はこの問題に一石を投じる。
もっとヒューマンな作品だと思ったのに期待外れ。
カメレオン俳優ホアキン・フェニックの役作りが凄まじいが… だだそれだけ。
基本「バットマン」なので展開が見えてしまい、映画としてのストーリー展開の面白さがありません。
元がコミックなだけに、リアルにすればするほど矛盾が出て来てしまい、この場合精神障害がある人は、ああなるしかないの?と真のヒューマン作品に置き換えるのにはかなりの無理がある、そんな後味の悪さ。
今やコミック系の作品があたり前になったハリウッド、この手の作品を映画作品としてワンランク上げたい映画会社の思惑に往生際の悪さを感じました。
これなら、ちゃんとバットマンシリーズの「ダーク・ナイト」のヒース・レジャーのジョーカーの方が良かったし、ホアキンもいっちゃってる系の作品なら断然「ザ・マスター」の方が狂気に満ちていて心が震えた。
産み堕とされたもの
“温室”でぬくぬくと育ってきたような自分には語る資格はないかもしれないけれど、少しだけ感想を。
今作への批判の中で一番多いのが、
「ヒース・レジャー演じるあのジョーカーのような、知性やカリスマ性が足りない」
というものだと思う。
混迷の時代に、我々はカリスマの登場を期待する。
今では独裁者として悪名を馳せているような支配者のほとんども、
最初は、その時代の、その社会の、その群衆の要請に応じて、カリスマとして熱狂的に歓迎されながら登場したのだ。
この時代にも我々はカリスマの登場を期待する。
それがフィクションの中であったとしても。
それが「悪」の側のカリスマであったとしても。
しかし、今回のジョーカーは、悪のカリスマとして、“上”から颯爽と登場することはなかった。
むしろ、世界の最底辺から産み出された。
他の方がレビューで指摘しているように、彼は下へ下へと階段を“昇って”いった結果、
ジョーカーとして産声をあげる結果になったのだ。
ジョーカーを生み出したのは、我々だ。この世界だ。この世界の醜さと哀しみだ。
彼は世界の、我々の身体の一部だ。
我々は、神格化されたカリスマとして彼を仰ぎ見ることは許されない。
自分たちとは別の世界の、別の存在として、切り離して見ることはできない。
彼は自分たちの世界と地続きの、すぐそこで、ここで、誕生したのだ。
確かに、彼はみんなが期待した“あの”ジョーカーではないだろう。
しかし彼は、今の時代に、それでもどうしようもないくらいの切実さと狂気に満ちて、必然的に産み堕とされたジョーカーだ。
“ジョーカー”成らざる者が“ジョーカー”に成りえる、今の時代の我々のジョーカーだ。
今ここに、“ジョーカー”が生まれようとしている、いや既に生まれている、そんな時代に、我々は何を思うのか。
重く、しかし軽やかに踊りながら問いかける、残酷で優雅な物語だ。
病んではいるけど、狂ってはいない
ダークナイトのジョーカーの方が
狂ってたし、異常者だった
今回は病んではいたけど
どこか心優しい所もあり
悲しさもあり
同情できたけど
ダークナイトの時は
本当に理解出来ないというか
ぶっ飛んでると言うか
異常な状況が楽しくて仕方ない感じで
狂ってると思えた
私から見て、ジョーカーとはそうゆう人だとゆうイメージだったので
今回は少し物足りなく感じました
予想できないジョーカーを求めていました
フィリップスの狂気の演技
フィリップスの狂気の演技がすごい。
アカデミー賞の主演男優賞とるんじゃないかな?
作品賞はアメリカ万歳的な作品が取るから、むしろアメリカを否定的に見ているこちらは厳しいと思う。
ここのところ、幼少期からの親の愛情がないまま育つ、劣悪な家庭環境がその後の人生を左右したんだという作品が多い気がします。
タクシーの上。二つの闇。
ふむふむ。
アメコミ世界って日本の漫画とは違い、キャラクターをガッチリ会社が持っているので、息の長いキャラであればあるほど、何人もの卓越した作家さんの色が時代時代にあったりする。そんななかバットマンに引き付けられ、色んなパターンを貪る様に読んでた記憶が甦った。そういった意味で、流行りの60年代テイストでスタートした瞬間にスイッチを入れ替えられたのは、個人的に良かったのかも。ゴッサムを下から延々と眺める事もなかったかし、「そうきたか!」もあってアーサーばりに笑いたかったシーンもしばしば。調子の良い時のエリックセラの様な音楽も好みでした。
それでも抑え目になったのは単純に「もっとジョーカーを見ていたかった」から。ホアキンジョーカーの吹き出すカリスマ(良くないほう)を、もっと視ていたかったかな。
ダークナイトの印象が強すぎたのか..
重い印象が残った作品でした。
道化で凄まじいカリスマ性を発揮するという展開を予想しておりましたが、この期待は裏切られました。
結果的のそうなってしまった。衝動的な殺人、祭り上げられたけどカリスマの"カ"の字も感じられませんでした。
ダークナイトの印象が強すぎたのかもしれません。
正義などどこにもない
善と悪は人々の主観で決められる。
誰かにとっては善でも、誰かにとっては悪となりうるこの世でジョーカーは誕生した。
人を狂わせるのは結局は同じ人なのだ。
狂ったこの世界がまた新たなジョーカーを生み出すのだろう。
評判通りと低音の響く映画館で闇へ落ちる姿を。
ホアキン・フェニックスがとても良かった。
ジョーカーに共感してしまうと怖いと思っていましたが、そこまでではなく安心?しました。
笑い声と表現が恐ろしくこだましていて雰囲気を盛り上げていて、演技力に圧倒されました。
ストーリーは思ってたほどではなく、ただキレた男にしか見えなかったのは残念か。
音楽がアーサーの闇へ深めていく感じが表れていて、映画館では低音の響く所で鑑賞した方が良いです。
凄く良く完成された映画でした。
ちょっと理解不能
久々にお客さんが多くて、注目度の高さが感じられ、期待して観た…のがいけなかった?
そもそもアメコミ映画をほぼ観ないので、わからんちんの戯言と思ってください。
個人の格差社会への反発と、集団の反発がたまたま一致した「悲劇」が生んだ行動によるものなのか、エスカレートする暴動が物悲しい。
とはいえ、保身に走る主人公には共感は出来なかったなぁ。
現実と妄想の違いに戸惑うばかりでした。
ジョーカーに歓喜するピエロ達
正直感動した。
好きな作品には間違いない
しかし皆が絶賛する姿を見て、映画の中で暴れまわるピエロの仮面を被った群衆に思えてきた。
自分が出来ない事をやってくれて、言えない事を言ってくれて、それを賛同するのを見て自分も声を上げる
この映画そのものだ
アーサーは自分でジョーカーになったのではなく、皆がジョーカーにしたのだ
皆が絶賛するのなら、僕はあえて否定しよう
ジョーカーはピエロ達を見て笑っているのだろうね
さて次はどうやって・・・
トッド・フィリップス、ホアキン・フェニックス次回作楽しみにしています。
圧巻
アカデミー賞確実と言われる理由がよくわかりました。
ジョーカーという狂気に満ちた人間の人生をここまでリアルに再現できることに感動しました。
また、ホアキンの演技力は今年の映画の俳優達の中で間違いなく1番でしょう。私だけかも知れませんがアーサーの笑い声とジョーカーの笑い声が全く別のものに聴こえました。これはホアキンが完全にジョーカーになっていたからだと思います。
正直難しい映画だったとは思います。でもこの映画の面白さに気づけない人はもっとレベルの低い映画をオススメします。
ジョーカーという存在への、狂うほどの愛情と恍惚
10/4(金) 公開初日レイトショー。
左隣には、恋人にすがる女。
右隣には、茫然と画面に魅入られるオッサン。
そして、嬉々とした表情で、アーサーが狂う様を眺める者。
僕だ。
アーサーの「悲劇」が、映画の中では描かれていた。確かにそうだったのだ。はずなのに、気がづけばいつからかそれは「喜劇」に変わっていた。美しいほど圧倒的な狂気の様は、何故だか、ただ笑うしかなかった。
怒り悲しみ絶望...あらゆる負の感情に満ち満ちたアーサーが、その果てに本当の自分≪ジョーカー≫を見つけ出す。
その姿を見た時、震え上がるほどの恍惚を覚えた。
左隣の女は恐怖なのか、フェイクか、まだ男に縋っている。
右隣のおっさんの目には、今どこを泳いでいるのだろう。
その間に座って僕は、身を乗り出して、ゴッサムの中で暗く美しく、赤々と輝く緑色のバケモノに魅了され、最後は彼と同じように笑い続けた。
真の狂気は、こうも美しい。
アーサーは如何にして心配するのを止めて憎悪を愛するようになったか
何だろうね…決して「鬱映画」じゃないんだけど、観終わった後の虚脱感。
脳に障がいを持つコメディアン志望のアーサー。TVの有名司会者の言葉に励まされ上を目指すも、不幸や数々の衝撃の事実を叩きつけられて、彼の人生は狂っていく・・・。そして、狂気の世界の仇花として開花するジョーカー。
綿密な脚本演出とホアキン・フェニックスの演技にのめり込まされ、エンドクレジットでは手汗が滲んでた(゚Д゚;)
これは是非とも劇場でじっくり鑑賞して頂きたい!あ、アメコミ知らなくても全然OK(*´Д`)
ついでに・・・
このストーリーが「つまらん」人は、その辺のくだらない邦画でもオススメしますわww
終盤からハラハラがどんどん込み上げてくる ここまで見たあとの疲労感...
終盤からハラハラがどんどん込み上げてくる
ここまで見たあとの疲労感がある作品は久しぶりだった
JOKERへの第1歩となる殺人の後の公衆トイレでのダンスは不気味すぎて笑ってしまうほどだった
観たあとの満足感は凄い
これぞJOKER
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