ボーダー 二つの世界のレビュー・感想・評価
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枠が変わると視点が変わる
主人公が何者か分かった後と前で物語の見え方がかわる。
前半の何か分からない不快感を伴うシーンが理由を知った時点からは不思議と自然な姿に見えてくる。
この人(いや、この生物)はこれが自然な姿で1番良い状態なんだと人間という枠が外されたとたんに思えてしまった…
自分の潜在的な差別意識をこうも具体化させられるなんてと強い力を感じざるを得ない作品でした。
先入観とはこうも私たちの受取る感性や印象に作用しているのかと実感すると偏見を拭う事がいかに大変な事か考えざるをえない。
映画って綺麗に見栄え良く作られてるものが大半で、それを当たり前に期待して見に行く人が殆どだと思うので、お勧めするのに人を選ぶ〜見終わった後に独自の美しさを感じさせる良作だと思うけれど見てもらわないと説明できない。
人によっては嫌悪感だけで終わってしまう可能性を考えてしまう。この感覚も差別が消えない一因なんだろうな。
ああ〜でも、自然や異界の近さを感じられて思いの他楽しみました!
何のボーダーか
まさかの実写版〇ー〇〇
テーマが矮小化して埋もれた感。
今一歩…
結局何を訴えたかったのか?自分たちと異なる人々=マイノリティの人たち、映画ではトロール、を差別してはならない、互いを認めるべきと言いたかったのだろうか。ヴォーレという、ようやくわかり合える、愛する仲間に出会えたティナだが、完全に裏切られ、本当の両親も精神病院に収容され、そこの守衛に育てられた真実を知り、失意でいるのつかの間、ヴォーレから子供が届くと母親の顔に変わり終わる、めでたしなのか。確かに化け物の様な顔なので、辛い人生を送ってきたことは容易に想像できるが、その描写がないため、育ての親へ辛く当たることや、彼女自身に感情移入できなかった。ヴォーレも人間に仕打ちされても感じないと言いながら、結局は子供を拐うなど復讐していることから人間への憎悪を感じるが、唐突感があった。彼らが不当な扱いを受けてきたことがもっとわかりやすく描いていれば、もっと訴えかけるものがあったと思う。虫食うシーンはグロい。
タイトルなし
不思議な世界観…ジャンルは何になるのだろう。好きか嫌いかで言えばあ...
北欧らしい作品でした。
昆虫食は日本にもあるので分かるのですが、蚯蚓は…。
栄養価は高いみたいですが、下処理をしないと多分、臭いもきつく美味しくないと思うんですが、彼らにとっては違うんでしょうか?
それは兎も角、不可思議なお話ですね。
彼らの正体については最初から隠すつもりが無かったらしく、何となく想像がついてしまったのですが、その後の展開は予想出来なかったです。
終わり方は短編小説が元になっているだけあって、視聴者にその後の想像を任せるような、希望が滲むものなのが良いですね。
ただ、育ての親にたいして冷淡過ぎるのが気になりました。
僕の推測に過ぎないですが、お義父さんが引き取ってくれなかったら、ティナもどうなっていたか分からないですし、非難するのはどうかと思ってしまったのですが…。
お義父さん、ちょっと可哀想。
原作は未読なのですが、ヨン・アイヴィデ・リンドクヴィスト、人間界に存在するかもしれない異形の存在の悲しみや喜び、救いを巧く表現される作家さんですね。
機会があったら、リンドクヴィストさんの作品も読んでみようと思います。
ニョキニョキ
かつてない程衝撃的な1作。
ストーリーについてここでは語るまい。
何を言おうとネタバレになってしまうし、それでは作品の魅力が大きく損なわれる事になる。前情報なしに見るのが正しい見かただろう。
ただ言える事は、一つの映画として非常に挑戦的な作品だと言う事だ。
倫理的にもよくこれ程の企画が通ったものだ。
マイノリティ同士の奇妙で美しいラブストーリー、スリリングなサスペンス。
それでいて、これまでの価値観を大きく揺さぶるある展開が待っている。
先の展開を読む事はまず不可能だろう。
そして物語や演出は人によっては受け入れがたいものかもしれない。
それでも最後まで目を背けずに見てほしい。
見終えた後、これまで生きてきた世界や自身の価値観が大きく変わっているはずだ。
多様性のその先に何が見えるかは、視聴者の数だけ違うだろう。
それこそが本作最大の魅力ではないだろうか。
誰も傷つけたくない。そう思うのは人間みたい?
映画「ボーダー 二つの世界」(アリ・アッバシ監督)から。
久しぶりに、衝撃的な作品と出会った。
個人的な好き嫌い・・は抜きにして、インパクトが強く、
自分の固定観念を完璧に崩された、と言ってもいい。
何度も何度も「人間とは?」を考えさせられたし、
この作品を説明する言葉が見つからない。
「染色体異常」などに関する映画も、何作か観たが、
これほどの頭の中を掻きまわされた作品も珍しい。(汗)
「border」は「縁(ふち)・境目・国境」という意味だけど、
いろいろな角度から「境」を見る必要性を教わった。
「人間とみなされる人」と「人間としてみなされない人」の境は、
予想以上にハードルが高くて超えることは難しい。
彼らから見た人間の定義は、手厳しいことが台詞でもわかるし、
虐げられたその復讐に燃えているのもわかる。
「人(人間)と違うのは優れているってことだ」
「人間は我々を怖がる」「人間みたいに弱くない」
「人間は地球上の全てを自分のために使う寄生動物だ。
自らの子供すら利用する、すべての人間は存在自体が害毒だ」
「我々を苦しめた人間に復讐を」
「人間ならイカレてるが幸い僕はそうじゃない」など。
ただ救いだったのは、ラストにこんな会話が待っていた。
「人間でありたいのか?」
「誰も傷つけたくない。そう思うのは人間みたい?」
ものすごい映画を見てしまった気がする。
トロール
設定に対する観れない障害
生まれつき醜い容姿でコンプレックスを抱える税関職員ティーナが似た容姿のヴォーレと出会い、自分の秘密が明らかになる話。
少しでも詳しく語るとネタバレボタン発動で困ったチャン作品である。
最初は「醜い容姿話で差別的内容かな?」と思い少し敬遠しましたがテーマは違い、ネタバレせずにざっくり一つテーマを言えば「この社会に適合した自分であること。また、女であること。」になるのかなと。
社会的テーマありつつ、二つの世界の境界線を変な形でまたいでいるティーナの姿を上手く引き出していると思う。
伝承的、神隠し的要素あり。
飽きさせない工夫はさすが。
他の方もおっしゃっている通り、インパクト強い内容。
しか〜し‼️
私的には詳しく観たい所をボカされたりするから、不満なのだよ‼️‼️‼️
エロだからなのか?それは?
20世紀の様なデカイボカシは‼️なんだ💢
別に興奮もせんよ!HRギーガーみたいな芸術作品として捉えればいいじゃん。と思っちゃったり。
(逆に容姿が原因であのボカシの大きさであるならば差別だろう)
仕組みを知りたがり私には残念賞😞
ここの映像語りは別映画「スピーシーズ 種の起源」の方が断然好きだ。
映像演出的に物足りなかったので、この評価。
企画設定勝ちだと思います。
(赤ちゃんは面白かったですよ✨)
深い映画
なんか色々考えさせられる映画でもあり
不思議な感覚になる映画でもあり
引きこまれる映画でもあった。
もちろん特殊メイクだけど
実際にいそうで自分がもし彼らのような姿だったらってぞっとしてしまうくらい
リアルだった。
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