ボーダー 二つの世界のレビュー・感想・評価
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枠が変わると視点が変わる
主人公が何者か分かった後と前で物語の見え方がかわる。
前半の何か分からない不快感を伴うシーンが理由を知った時点からは不思議と自然な姿に見えてくる。
この人(いや、この生物)はこれが自然な姿で1番良い状態なんだと人間という枠が外されたとたんに思えてしまった…
自分の潜在的な差別意識をこうも具体化させられるなんてと強い力を感じざるを得ない作品でした。
先入観とはこうも私たちの受取る感性や印象に作用しているのかと実感すると偏見を拭う事がいかに大変な事か考えざるをえない。
映画って綺麗に見栄え良く作られてるものが大半で、それを当たり前に期待して見に行く人が殆どだと思うので、お勧めするのに人を選ぶ〜見終わった後に独自の美しさを感じさせる良作だと思うけれど見てもらわないと説明できない。
人によっては嫌悪感だけで終わってしまう可能性を考えてしまう。この感覚も差別が消えない一因なんだろうな。
ああ〜でも、自然や異界の近さを感じられて思いの他楽しみました!
何のボーダーか
本能と理性の境、善と悪の境、夢と現実の境、 タイトルから想像していた範囲を大きく飛び越えて 荒唐無稽なんだけどなぜか心にグッとくるっていう不思議な感じ。 特殊メイクで賞をとってるんですね。 見る前に知ってたら、そういう部分でも楽しめたかも。
まさかの実写版〇ー〇〇
容姿が醜く、人の心を「嗅ぎ分ける」ことのできる女性が、自分の出生の謎を知る話。予告にもそこまではあったし、「ぼくのエリ」の原作者なのだから、何かしらファンタジー要素があるのは覚悟してた。 犬とかキツネとか出てくるし、匂いの話してるから、そういう方向に持ってくのかと思いきや、まさかの性別の話?と思ったら、まさかの実写版〇ー〇〇。ネタバレしたくないので書かないけど、ネタバレしないと説明もできない。 とにかく、途中から理解を超えてしまった。おもしろくなくての低評価ではなく、単純に理解を超えてしまった。
テーマが矮小化して埋もれた感。
寧ろ羨ましい、明日からこうも生きられる、でもしない、と愉しんだが、鑑賞後には何処か飛躍に乏しい不全感も。 シャマランにこの素材なら逸脱気味に飛躍し魅力的に失敗したろう。 具体的な事件の中にテーマが複雑に矮小化して埋もれた感。 年テン下位。及第点。
今一歩…
結局何を訴えたかったのか?自分たちと異なる人々=マイノリティの人たち、映画ではトロール、を差別してはならない、互いを認めるべきと言いたかったのだろうか。ヴォーレという、ようやくわかり合える、愛する仲間に出会えたティナだが、完全に裏切られ、本当の両親も精神病院に収容され、そこの守衛に育てられた真実を知り、失意でいるのつかの間、ヴォーレから子供が届くと母親の顔に変わり終わる、めでたしなのか。確かに化け物の様な顔なので、辛い人生を送ってきたことは容易に想像できるが、その描写がないため、育ての親へ辛く当たることや、彼女自身に感情移入できなかった。ヴォーレも人間に仕打ちされても感じないと言いながら、結局は子供を拐うなど復讐していることから人間への憎悪を感じるが、唐突感があった。彼らが不当な扱いを受けてきたことがもっとわかりやすく描いていれば、もっと訴えかけるものがあったと思う。虫食うシーンはグロい。
タイトルなし
風変わり·何か異質な容姿 より動物的な感覚を持ち 本能的に人間がもつ羞恥心·罪悪感·怒り その感情を嗅ぎとれるという 税関職員ティーナ 『人と違うのは優れていることだ』 そう言うヴォーレと出会い … このあたりまで 狼人間なのかなと思って見ていた私😅 … ティーナと私は素性を知る 種を存続させようと言うヴォーレ 誰も傷つけたくない純粋で優しいティーナ . "チェンジリング" "児童ポルノ"ete. 決して許してはならない犯罪や 異質なものは排除する人間への警告か 北欧のダークなファンタジー これは奇妙でかなり面白かった
不思議な世界観…ジャンルは何になるのだろう。好きか嫌いかで言えばあ...
不思議な世界観…ジャンルは何になるのだろう。好きか嫌いかで言えばあまり好きな部類ではなかった。年取ると、分かりやすい映画の方が安心して観れるから良いのかな。なんかグロシーンとかはそこまでないのだけど、観るのにエネルギーを要する作品。
北欧らしい作品でした。
昆虫食は日本にもあるので分かるのですが、蚯蚓は…。
栄養価は高いみたいですが、下処理をしないと多分、臭いもきつく美味しくないと思うんですが、彼らにとっては違うんでしょうか?
それは兎も角、不可思議なお話ですね。
彼らの正体については最初から隠すつもりが無かったらしく、何となく想像がついてしまったのですが、その後の展開は予想出来なかったです。
終わり方は短編小説が元になっているだけあって、視聴者にその後の想像を任せるような、希望が滲むものなのが良いですね。
ただ、育ての親にたいして冷淡過ぎるのが気になりました。
僕の推測に過ぎないですが、お義父さんが引き取ってくれなかったら、ティナもどうなっていたか分からないですし、非難するのはどうかと思ってしまったのですが…。
お義父さん、ちょっと可哀想。
原作は未読なのですが、ヨン・アイヴィデ・リンドクヴィスト、人間界に存在するかもしれない異形の存在の悲しみや喜び、救いを巧く表現される作家さんですね。
機会があったら、リンドクヴィストさんの作品も読んでみようと思います。
ニョキニョキ
序盤から変な世界に引き寄せられるような力を感じる。観るの途中でやめようか迷う。しかし、そのまま連れていかれる。案の定、変な世界が展開する。それも想像を超えて見所がある。何を見せられているのか考えてしまう。実にSF。
かつてない程衝撃的な1作。
ストーリーについてここでは語るまい。 何を言おうとネタバレになってしまうし、それでは作品の魅力が大きく損なわれる事になる。前情報なしに見るのが正しい見かただろう。 ただ言える事は、一つの映画として非常に挑戦的な作品だと言う事だ。 倫理的にもよくこれ程の企画が通ったものだ。 マイノリティ同士の奇妙で美しいラブストーリー、スリリングなサスペンス。 それでいて、これまでの価値観を大きく揺さぶるある展開が待っている。 先の展開を読む事はまず不可能だろう。 そして物語や演出は人によっては受け入れがたいものかもしれない。 それでも最後まで目を背けずに見てほしい。 見終えた後、これまで生きてきた世界や自身の価値観が大きく変わっているはずだ。 多様性のその先に何が見えるかは、視聴者の数だけ違うだろう。 それこそが本作最大の魅力ではないだろうか。
誰も傷つけたくない。そう思うのは人間みたい?
映画「ボーダー 二つの世界」(アリ・アッバシ監督)から。
久しぶりに、衝撃的な作品と出会った。
個人的な好き嫌い・・は抜きにして、インパクトが強く、
自分の固定観念を完璧に崩された、と言ってもいい。
何度も何度も「人間とは?」を考えさせられたし、
この作品を説明する言葉が見つからない。
「染色体異常」などに関する映画も、何作か観たが、
これほどの頭の中を掻きまわされた作品も珍しい。(汗)
「border」は「縁(ふち)・境目・国境」という意味だけど、
いろいろな角度から「境」を見る必要性を教わった。
「人間とみなされる人」と「人間としてみなされない人」の境は、
予想以上にハードルが高くて超えることは難しい。
彼らから見た人間の定義は、手厳しいことが台詞でもわかるし、
虐げられたその復讐に燃えているのもわかる。
「人(人間)と違うのは優れているってことだ」
「人間は我々を怖がる」「人間みたいに弱くない」
「人間は地球上の全てを自分のために使う寄生動物だ。
自らの子供すら利用する、すべての人間は存在自体が害毒だ」
「我々を苦しめた人間に復讐を」
「人間ならイカレてるが幸い僕はそうじゃない」など。
ただ救いだったのは、ラストにこんな会話が待っていた。
「人間でありたいのか?」
「誰も傷つけたくない。そう思うのは人間みたい?」
ものすごい映画を見てしまった気がする。
トロール
なかなか雰囲気がある映画でしたが、思ったのとはちがいました。 容姿に恵まれてない人間の特殊能力、蔑まされてると思いきら、思いの外重宝されている。 題材はとても面白くて音楽も最低限なところでしか入れず、話もサスペンス要素がでてきていたりハマれる要素が満載なのだが、得てしてビジュアル面でのインパクトが強烈なんですが、どうにも受け入れにくい 中盤までの自分に似た容姿の男は何者なのか?と引っ張られるところまでは楽しめたがそれ以降は興味の持続がもちませんでした。 おそらくこういう種族がいるのかも?ってフィクションが想像できない中で現実社会とのギャップで冷めた目での鑑賞になってしまった ラストは◎
設定に対する観れない障害
生まれつき醜い容姿でコンプレックスを抱える税関職員ティーナが似た容姿のヴォーレと出会い、自分の秘密が明らかになる話。 少しでも詳しく語るとネタバレボタン発動で困ったチャン作品である。 最初は「醜い容姿話で差別的内容かな?」と思い少し敬遠しましたがテーマは違い、ネタバレせずにざっくり一つテーマを言えば「この社会に適合した自分であること。また、女であること。」になるのかなと。 社会的テーマありつつ、二つの世界の境界線を変な形でまたいでいるティーナの姿を上手く引き出していると思う。 伝承的、神隠し的要素あり。 飽きさせない工夫はさすが。 他の方もおっしゃっている通り、インパクト強い内容。 しか〜し‼️ 私的には詳しく観たい所をボカされたりするから、不満なのだよ‼️‼️‼️ エロだからなのか?それは? 20世紀の様なデカイボカシは‼️なんだ💢 別に興奮もせんよ!HRギーガーみたいな芸術作品として捉えればいいじゃん。と思っちゃったり。 (逆に容姿が原因であのボカシの大きさであるならば差別だろう) 仕組みを知りたがり私には残念賞😞 ここの映像語りは別映画「スピーシーズ 種の起源」の方が断然好きだ。 映像演出的に物足りなかったので、この評価。 企画設定勝ちだと思います。 (赤ちゃんは面白かったですよ✨)
深い映画
なんか色々考えさせられる映画でもあり
不思議な感覚になる映画でもあり
引きこまれる映画でもあった。
もちろん特殊メイクだけど
実際にいそうで自分がもし彼らのような姿だったらってぞっとしてしまうくらい
リアルだった。
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