「共存は難しい」ボーダー 二つの世界 やもさんの映画レビュー(感想・評価)
共存は難しい
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結論から言うと、良くあるといえば良くある話かなと思った。もののけ姫的な感じ?
森の中の動物や傘や湖の描写は主人公の純粋さ、特異な体質を受け入れている寛容さ、醜い容姿を誰も咎めない自分だけの世界という感じがしてよかった。気持ちいいだろうな。
周りとは異質な存在として見られていても人間社会の中でそれなりに人間として生きてきたティーナは、自分の正体がトロルだとわかった時安堵し、そして自分と同種のヴォーレが自分を受け入れてくれたことに初めは歓喜したんだろう。
誰だって自分が何者か教えてくれて、受け入れてくれる人が現れたらそりゃ嬉しいわ。
でもやっぱりトロルとして生きてきたヴォーレと、人間として生きてきたティーナには価値観に大きな溝があった。ティーナは人間のことを恨んではいなかったし、自分らしく生きて行きたかっただけだと思う。
いくらトロルが迫害された種別だとしても、育ての父親にアタリがキツすぎない?とは思った。そのまま病院にいたらティーナはおそらく殺されてただろうし、奪ったのではなくて育てることを申し出たから今あなた生きてるでしょ?思春期か?と思ってしまった。
虫を食べたり、生々しい描写があったり度々顔を顰めながら見ていたけど、これがちょっと風変わりな美女設定だったら、話に重みがなかっただろうと思う。演者さんすげえ〜に尽きる。
ティーナには争わず、森の中でひっそりと種を育んでほしい。
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