「境界 - 避けられない痛みと御伽話と」ボーダー 二つの世界 Bluebeatbluesさんの映画レビュー(感想・評価)
境界 - 避けられない痛みと御伽話と
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ミステリー、ファンタジー、ホラー、サスペンス、全てがジャンル映画の枠を超えているように思えた。『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』にみた新たな北欧映画の境地がこの映画にも。北欧ファンタジーノワール(サスペンス・ホラー)とでも表現したら良いのか... トロル(北欧の伝承に登場する森の妖精)の寓話と現実の世界と(或いは妖精と人と、善と悪と)の「境界」を物語として描き、その美しい映像の中にある「避けられない痛み」が波のように押し寄せて来る。正直、かなり衝撃を受けた。劇中で象徴として現れる「雷」が鳴り始めた時、トロルと同じように観客もゾクッとしてしまったのではないかと思う。主人公ティーナがすべての異形なモノ、価値、差別、倫理の境界(ボーダー)を越える時、胸の奥がツンと痛んだ。
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