魂のゆくえのレビュー・感想・評価
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辛い生き方しか出来ない人の人生
どうして難しく考えずに生きていけないんだろう。
目の前の楽しいこと、未来の希望だけを見て生きていけないんだろう。
過去の過ちや後悔や、世の中の汚いところ、見て見ぬふりして生きるのは悪いことじゃないのに・・・。
イーサン・ホークの演じる全てが辛く苦しく、見ていてとても辛かった。それでも、少し希望を感じる終わり方だったのが良かったです。
神のジレンマ
かつて自分を救ってくれたはずの神は、人々の未来を救えないのか。
ノアの方舟なのか。
人類は、ノアの方舟の物語から、自分達で解決することを学んだのではないのか。
ノアは方舟は方便なのか。
宗教は一体、何のための、誰のためのものなのか。
きっと多くの人が思う疑問だと思う。
映画は、古い映画のような色合いで、画面も心持ち狭く、未来が明るいものだという印象は与えない。
環境破壊についても、それ自体について、のめり込んだ情報は少なく、どちらかというと、環境破壊に対する神の手段の無さに、ジレンマに、神父の精神が崩壊していく姿が中心だ。
映像も象徴的なものが少なくなく、何を言っているのか逡巡することも少なくない。
ただ、エンディングに向かう中で示唆されるのは、環境破壊を、爆破などの破壊で解決することは出来ず、人間を救うことができるのは人間だけなのだというメッセージのようにも思える。
トラーの病気の治療には現代医療が必要で、神父であるトラーの精神を癒すのは、もはや神や教会ではなく、メアリーだけになってしまったのだ。
これも神から人間社会に向けたメッセージなのだろうか。
宗教と現代社会のあり方についても考えさせられる作品だと思った。
【”信仰の行方・・”メガチャーチの存在に追いつめられ、徐々に狂気を纏っていく、イーサン・ホーク演じる牧師の醸し出す緊迫感が凄い作品。】
- イーサンホーク演ずるトラー牧師が様々な出来事をきっかけに狂気を纏っていく姿が醸し出す緊迫感溢れる映像が延々と続く作品。ー
◆感想
・悪化する環境問題を気に病み、ある哀しき選択肢を選ぶ男の姿や、随所に散りばめられるトラー牧師の最期を想起させる映像が怖い。
・人は信じるものがどんどん崩れていくと、狂気に走るのだろうか?
<アマンダ・セイフライドが聖母に見えましたよ、私には。イーサン・ホークの徐々に狂気を纏っていく演技に魅入られた作品でもある。>
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