老ナルキソス(2017)のレビュー・感想・評価
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古希
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老い、ゲイ、マゾヒズム、そしてナルシシズムと天丼になってしまっている男のショートストーリーである。これだけ乗っかれば何か展開が転がるのかと期待はしていたのだが、鑑賞してみると内省的な話しに始終する。そうなると主人公への共感性みたいなものを欲したいのだが、いかんせん通常の人とはあまりにもかけ離れている人物像なので理解するのに困難だ。話しのフック自体も凝ってる訳ではなく、良く言えば素直だが、しかしこの手の偏った作品なのでもう少し工夫が欲しかったのは我儘だろうか。このストーリーの世界の人達に向けての作品ではないことは当然である。なにせリアルではもっとドラステックなのだろうから手緩いことは想像に難くない。ではターゲット層は誰なのかというと、単純に映画ファン、しかもB級以下の作品が面白いと思う斜め目線の人達だろう。ま、それこそ“偏愛”なのだがwそのニッチの市場を愉しませるには余りにも軽い作りだと思う。もしかしたら、この作品はパイロット版で、興味ある制作会社や配給会社への売り込みのお試しなのでは? 正直完成度は低いと言わざるを得ない。
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