台風家族のレビュー・感想・評価
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確かに、台風家族。
もともと観る予定はなかったが、レビュー評価が高いこと、3週間の限定上映に興味を持ち鑑賞。
観終わった感想は「ひどかった。何だったんだろう。」。
前評価で私的にハードルが上がっていたこともあるが、高評価は演者さんの熱烈なファンの方のものなのかなと、失礼ながら感じた。
序盤のクスリとも笑えない小ネタのオンパレードから感じ取れるB級感。
辟易しながらも、それをひっくり返すほどの面白さがいつか出るはず!と、期待を残しつつ物語は進む。
中盤に差し掛かり「ピアノ留学のためにお金が必要」だと分かる「しんみり」シーンも、当初から想像していたため「でしょうね!」と肩透かし。
詐欺電話が発覚し「そうだったのか!」と老夫婦愛にジンワリするも、その後捜索に向かうシーンからの「笑わせよう」としているであろう序盤同様の演出にウンザリ。
遺体を発見するも「今まで発見されなかったの?現代日本の捜査ってこんなもの?」など、溢れ出る疑問。
遺体を追いかけて、海へ出るまでの演出もなんだか寒い。
ラスト、突然出てくる心霊写真に、娘の満面の笑みアップで終了。
娘の表情の変化を見せたかったのかもしれないが、あからさまな違和感だけが残った。
私には良さが分からない映画だったが、評価している方は大勢いるし、この映画を観て救われた方もいるだろう。3週間限定とはいえ、世に出て良かったと思う。
良く出来た映画だ!
前半は、家族が揉めてる場面を観せるだけ観せて、場も心も最低と思わせる展開にさせている。しかし実は家の中に両親の失踪の謎と長男へ愛がある仕掛けがある。老後生活の様子はリアル過ぎて観てられなかった。
仕掛けは上手いこと後半につながる。さりげなく言っていたテレビが付かない。キャンプ場の写真。最低だと思った生配信も両親を知る人が来るから一役目してる。
後半は急展開、相変わらず終わりが見えない様子を一変させてしまう。あれは、場の空気も心も温まる演出に見事に泣けました。両親の発見は意外でしたが、ドタバタ劇を観せにみせているからもうなんでもあり。
両親の発見でドン引きするか、前半の展開とあの家族を好めるかが、カギだと思う。途中で帰った人がいたので、批評は割れるのかな。
藤竜也ひとりに泣かされる以外は「最低」w
不器用な男たちの話
俳優、鈴木小鉄
笑って、ドキドキして最後にほっこりしました
小さな広がりをみせるバタフライエフェクト?
バタフライエフェクトのように
父親が起こした台風の余波が
家族内の“ゲスい”群像劇を生みだし
そして家族のみならず無関係でいられない
ヒトたちをも巻き込んで旋回し続ける
ノンストップコメディー映画!
そんな台風の発生源は
父親の身勝手な行動からなるものではなく
父親の不器用な愛情からくるものだと分かるにつれ
徐々に、小さいが確かな広がりをみせて
その愛情が、最後は皆で大海にまで駆り立てた!
家族映画特有の、苦さ・甘さ・塩っぱさのバランスの妙!
きれいにまとめ、見事な着地をみせた素晴らしい脚本!
法律(理屈)云々ではなく
温かく爽やかな感情で一杯に満たされる良作!!
本作における〈台風の目〉は母親でも長男でもなく
甲田まひるサン演じる娘のユズキちゃん!
だったんだろうな…
ぜひ多くの方に観てほしいな!
だからR指定にした必要性を残念に思いマイナス星半分!
うまいこと脚本改編して舞台演劇でも観てみたいな!
タイトルなし(ネタバレ)
まさかのファンタジーだった。ラスト15分ぐらいのアレが安っぽかったのでそこでマイナス。
ただそれ以外は愛おしいクズたちの大騒ぎで泣いたり笑ったり忙しくさせてもらった。
キャスティングは最高だったと思う。
最後に残るものがあたたかい。公開されてよかった。
不思議と幸せな気持ちが残る映画
コメディとされてますが人間くさいリアルなお話で泣きました。大人の喧嘩なんて現実でもよくあることで必死になっている人って傍から見たら滑稽でもある、そういう部分が生き生きと描かれていました。筋書きはとっぴなところもあるけど違和感はない、そもそも映画やドラマや小説って言ってしまえば1人の人の妄想を膨らましたものなので現実的かどうかよりも主題がちゃんと伝われば良い。PG12でsexシーンもありますが家族が代々続いていくにも当たり前の人間くさい行為なので必要なシーンだと思います。伏線回収が気持ちいい。なにより不器用な親子の心情が胸に迫りました。
ネタバレありで細かく感想を。
主人公の小鉄はクズと言うより教養がなくみみっちい男、だけど純粋で一本気なので妻の美代子が「超好き」になるのもわかる魅力があります。40すぎて「俺は夢の途中なんだ!」だの「俺もシュッとした名前がよかった!」だの言ったり父親の写真を足の親指の先でぐりぐり踏む馬鹿でみみっちいところがかわいく思えてきます。遺産を少しでも多くもらおうとみみっちく頑張る夫を決して馬鹿にしたりせず頷きながら見守る美代子の言動からモラ夫共依存関係ということではなくちゃんと対等な愛し合っている夫婦ということが感じられます。
だけど子どもからしたら嫌な父親だろうな。娘のユズキになじられたあとの小鉄の動揺を隠そうとする表情がおかしくて哀しい。
小鉄や一鉄は自分の父を思い出してしまいます。いつも不機嫌で子どもを褒めることもなく夫婦関係も良くは見えなかったけれど、裕福でなくとも家族を養ってくれたし結婚指輪は律義に亡くなる数ヶ月前入院するまでずっとつけてました(入院すると検査のため金属の指輪は外さなくてはいけなくなりました)。台風家族を観て自分の父の心情がより理解できた気がします。
主人公の両親の老老介護シーンは部屋の様子がリアルすぎて怖いくらいでした。部屋は薄暗く座椅子に変な柄のバスタオルがかけてあり、食卓には小鉢でなく白いパックのまま出された納豆とおじいさんが作ったおかずが大皿で盛られてる、マジック手書き平仮名での張り紙、オムツが見えるところに雑然と置かれている。
後半ありえないファンタジーですが泣きました。骨になっても離れない夫婦、誕生日に海、海ではしゃぐ家族、最後月子が撮った家族写真には両親の一鉄夫婦も笑顔で映っている。
私は父を看病介護看取りしましたが精神的に納得できるお別れではありませんでした。小鉄のように恨みつらみが心の底に澱んでいます。台風家族がその気持ちをファンタジーで昇華してくれたように感じました。観たあと不思議と幸せな気持ちが残りました。私も心の中で父に「また会おうな」と言いたいです。
憎々しいからの
最初は憎めないどころか憎々して仕方がない登場人物たち。
そしてはちゃめちゃな展開とともに彼らを好きになっていく不思議。
キャストにドキドキするけど結構ストレートにハートフルコメディでした!
台風に閉じ込められたある家族の、再生の1日。
笑いあり涙ありのコメディドラマ(と映画紹介サイトなどには書いてある)。
どちらかと言うとほろりと涙するシーンや鼻すするぐらい涙するシーンの方が多めだと思った。コメディ部分は、面白いには面白いんだけど、大衆の中で「私は楽しんでます」感を出したいから無理して笑おうとしちゃう感覚に近い。私は自分が思ってもなかったくらいでかい声で笑っちゃうような自然な笑いを求めちゃうから…。でも普通に「はははっ」と笑えるシーンは多々あります。でもたまたまその映画館がそうだったのか、些か静か過ぎやしないか?と不穏に感じるぐらい館内が静かで(結構満席なのに…)いつもなら空気を読まずに感情剥き出しで映画を観るタイプの私も生唾ごくりでした…。
キャストは、藤竜也と若葉達也と中村倫也が私的には良かった。特に藤竜也と奥さんのシーンは良かった。藤竜也…とても良かった。劇中では多々、家族愛がひょっこりと随時出てきてほろりとさせるところはあったんだけど、藤竜也のシーンは本当に心底泣けた。感動だけじゃなくて、苦しいとか辛いとか悲しいとか悔しいとか妻への愛情とか父親の想いとか…それはもう色んな感情が揺さぶられました。私の中でこの映画の肝でした。
遺産争いや人間心理を問われるような内容で4人の兄妹たちは幾度となく喧嘩をするけど、それでも固い絆が芯にあるのはこの父親と母親の元で育ってきた家族だからなんだと思った。
もっと言いたい事はいっぱいあるけど、私が好きな部分を挙げるとしたらその辺↑です。映画としては良かったと思います。市井昌秀監督作品としては、「箱入り息子の恋」の方が断然好きだけど「僕らのごはんは明日で待ってる」よりはこの作品の方が数倍良いです。(あくまで個人的に)
あ、あと1番いいなと思ったのは、バラバラになりそうな家族を、台風がきたおかげでひとつの家から逃げられない状況が生まれ、家族再生までの1日を描いていたところです。なのでタイトルも好きだなと思いました。
舞台化したほうが・・・
極めてベタなファンタジー家族映画
今どきここまでベタなカメラワークと演出があるのかあ...。
全てはこれに尽きる気がするんですが。
銀行強盗をはたらいた後行方不明の両親。10年後、遺産分割を兼ねて葬儀が行われるのだが...。というあらすじ。
いやもう兄弟の争いがテンプレート的。草彅剛と新井浩文の役がひっくり返れば良かったのかもと思いながら見てしまう。草彅さん演技すごくいいんですけど、絶対こいつ根幹下衆じゃないだろ、というのが最初から見えるんですよね。勿論そういう演出だし、伏線の張り方があからさま過ぎるんですが(扇風機ベタすぎだろ...)。だからミスリードに持っていきたいのか、分からせた上で見せたいのかが中途半端でした。
それでもやはり展開は分かりやすいので、(中村倫也が全然キャラ的に分からないけど)、こうなるよな、という方向にきっちり泣かせというか感動も仕込んできて。この辺もまあ、分かってるのに泣けちゃうというか。結局誰も悪くないんだよ的な。奇をてらっていないどストレートといいますか...。
だからこそ、あのラストへのファンタジー展開は何なのかという気はする。あれはない。というかあれは警察もびっくりだわ(そういえば全然警察出てこないよねこの話...)。などと超リアリストの私などは思うのですが。
ベタに振り切るなら最後までベタに振り切った方が良かったよな、と。あのラストはベタだけどファンタジー過ぎるでしょ。
あと、YouTuberのくだりが必要かどうか分かりません。私はあの家に誰かが来るたび「あのカメラはもう止まってんのかしら」と考えながら観てしまいました。つまりすごく中途半端なアイテムな訳で、あれをバッサリ削除しても良かったのでは...?とは思ってしまいます。
個人的はやっぱり若葉竜也が最高なのが分かりました。彼は凄い。存在感を持ってなんでもできる。しれっと家族写真に入ってるし。
細かいことをぐちゃぐちゃ言わなければ、泣きもあってなんというか懐かしい映画という感じ。しかし演者にあれだけ巧者を揃えたならもっと別の展開や演出もあり得たしあって良かった、というのが正直なところです。
演技達者な俳優部のお芝居合戦が見所
豪華俳優陣をつかったブラックコメディ始まりのファンタジー仕上げの映画。
前半のお芝居合戦はなかなかの見もの。
前半は感情の問題ではなく、法律の問題とかいう三段オチのギャクが秀逸。
すました顔でいう草なぎくんがおかしかった。後半のちょっとかっこいい草なぎくんとのギャップ笑
オノマチがいつものがらっぱち姉さんじゃなくて三歩後ろをいく系の草なぎくんの女房になっていてこれも新鮮。この2人お芝居の相性いいですね。
現実社会では一番のクズ野郎だった新井パイセンが一番まともな役というのも狙ったんじゃないかと思うほどのブラックジョークですがやはり演技が上手いせいか全く彼が現実世界で起こしたことが気にならないのはさすが。HPからもポスターからもフライヤーからも名前が消されていたのにエンドロールで草なぎくんの次に新井さんの名前が流れてきて映画業界の彼へのリスペクトを感じました。中村倫也くんもドラマのゴンちゃんとは違うカワイイ末っ子感抜群でいい味だしていました。
後半はうってかわってファンタジー仕立てで家族っていいなって感じさせるつくり。
遺骨が流れていてどんぶらこどんぶらこって川を流れて海につくのがリアリティーがない!っていう人がいるみたいですが、それは野暮ってもん。君の名はの口噛み酒みたいなあの世とこの世、バラバラになっていた家族を一つにまとめる役割をはたして、この世とあの世の境目である海に流れ着くツールみたいなもんかなーと思って見ていました。
全体的に俳優陣の演技の実力で押し切る映画で小難しいことを考えずに笑って泣ける面白い映画でした。
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