町田くんの世界のレビュー・感想・評価
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石井裕也監督が優しい目線で描く人間性全肯定のコミカルファンタジーワールドに浸る
主演の男女2人の新人役者さんを、これでもかっていう位の若手からベテランまでの熟練した役者さんたちが優しく取り囲んで物語は進む。
<彼らがあてがわれたキャラクター設定が絶妙に良い。前田敦子さん(絶品の演技、彼女の劇中コメントの数々には笑いが堪えきれなかった)、岩田剛典さん、太賀さん、高畑充希さんが演じた高校生4人と、酸いも甘いも噛分ける大人だが、人間の善性を信じたい閉塞感を抱えるゴシップライターを演じる池松壮亮さんが特に素敵であった>
劇中、くすり笑いとじわりと涙が浮かぶシーンが続き、常に私の涙腺は潤っていた。<石井監督の脚本の上手さを再認識した>
観終わった後、もっと心優しくなろうという気持ちになれる素敵な映画であった。多くの方にお勧めしたい良作であると思います。
町田くんの世界とは町田くんの想像の世界のこと。
そうじゃなきゃあのラストや老け顔の高校生の存在、花取ってきたら真っ暗とか説明がつかない。完全にSF。っていうか町田くんは本当に生きてるの?
あと、佐藤浩市と戸田恵梨香は池松と絡んでいるだけで、大物2人が出る必然性を感じなかったです。
関水さんがキッとした広瀬すず?秋元才加?のようで可愛かったので0.5点加点しました。
もったいない!!!
原作未読。
最後のリアリティーラインを崩壊させたくだりを全部カットして、あと20分短く上手にお話をまとめていたら、自分としては手放しに称賛できる映画になっていたんじゃないかと思います。
だけに、もったいねーなぁ。残念だなぁ。というのが率直な感想です。
主演の新人2人は文句なしでした。
特にヒロイン役の関水渚さん。彼女の魅力がなかったら成立しない映画でしたね。
不機嫌顔だった女の子が恋してキラキラ輝きだす。こういう思春期のみずみずしい演技って、本当の意味では人生で一本か二本くらいしか残せないでしょうね。
最近だと君膵の浜辺美波さんとかにもそれを感じました。
主演級の役者陣が脇を固める映画、嫌いじゃないんですけど、苦言を呈すると、岩田剛典くんちょっと前に出過ぎ。大人の事情?
あと池松くん好きだけど、今回主演の二人と絡んでるときの演技が急にコミカルですごくわざとらしい。もっと抑えた存在感を出してほしかった。
とにかく最後のぐだぐだファンタジー要素が作品の質を落としたことが悔やまれます。
なんとなく芦田愛菜ちゃんの円卓に似ているなぁと思いながら観てたんですが、最終的にそこに並べず非常に残念です。
ともあれ、今しか撮れない関水渚さんを観るだけでも価値のある映画だと思います。
"こんなことあるわけないだろう!"が逆にイイ。
多くが自分のことしか考えていない。相手のことを想像できることが実は大切。
町田くんは地味で不器用な高校生。唯一の取り柄は、接したすべての人を愛し、困った人を絶対に救おうとしてしまう奇特な才能を持つこと。
昨今のニュースで取り上げられる事件や社会問題のほとんどは、自分以外への想像力の欠如が引き起こしていることばかりのように思える。
"性善説"的な立場を取る、「町田くんの世界」は、現実社会に渦巻く悪い雰囲気に、バカ真面目にぶつかっていく。
"こんなことあるわけないだろう!"とツッコミどころも満載。風船で人が飛ぶといった、マンガ的な表現をあえて残したところが、新鮮に映る。
石井裕也監督は「舟を編む」(2013)で、日本アカデミー賞の最優秀作品賞をはじめ6部門を独占。「映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ」(2017)では、詩集の映画化に挑戦した。
こんどは監督初の少女漫画(別冊マーガレット)の実写化。第20回手塚治虫文化賞で新生賞を受賞した安藤ゆきの同名コミックが原作だ。
周囲の人々を幸せにする町田くんが、ある日出会った女の子・猪原さんは、これまでとは違っていた。"恋愛感情"をテーマにしたユーモラスな作品。
主人公の町田くんと猪原さんに、オーディションで新人の細田佳央太と関水渚を抜てき。そのキャスティングも狙い通り。あえて意図的な演技をさせない。代わりに共演者に強者をズラっと揃える。
町田くんの母親は、松嶋菜々子。ほかにも太賀、岩田剛典、高畑充希、前田敦子、池松壮亮、戸田恵梨香、佐藤浩市、北村有起哉・・・ふつうなら主役を張る役者ばかり。このバランス感覚が不思議を加速する。
今のように知名度が広がるまでは、似ていると言われ続けた高畑充希と前田敦子の共演も意外だ。
ほかに現役高校生女優なんていくらでもいるのに、この2人に女子高生の格好をさせるのは、前述のバランス感覚ゆえと信じたいが、もしかして監督の趣味? いくらなんでも本作がギリギリ最後だろう。
主演デビューとなった、細田佳央太(ほそだ かなた)はアミューズ所属になるので、これからたくさんの映画で観ることになるに違いない。
佐藤健、神木隆之介、吉沢亮、福山雅治、三浦春馬、賀来賢人、野村周平・・・だからね。
(2019/6/7/ユナイテッドシネマ豊洲/シネスコ)
いっそ戸田恵梨香にもセーラー服着せてくれ。
松嶋菜々子さんも良いけど…
制服コスプレ大会にたじろぎ、撮影の酷さにうんざり、唐突な展開に困惑し。でも地味に豪華な役者さんを揃えただけのことはあり、演技に救われた感じ。
想像力がないから共感できないとか、愛する人の為に誰かを傷つけても良いの?とか、時々心に引っ掛かるモノはあるけれど…
風変わりな男の子に恋した女の子が主役のラブコメは、お伽話と解するしかないクライマックスに振り落とされる人、続出なんじゃないかと思う。俺、正視出来ませんでした。
撮影が映画レベルじゃないがな。明るさ、画質の変化が酷い。連続した30分、連続した1時間に見えないのはいただけません。それが一番気になった。後は、前半部の音楽もかっこよくない、今時にしては
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6/18追記
レトロな演出があざとくて好きになれなかった。校舎内をぐるぐる追っかけっこするカット割り、川沿いの草むらで二人がぐるぐる回る姿を引いて上から撮ってた場面、音楽に使ったのがディキシーランド、などなど。昔の映画を彷彿とさせる演出やなぁ、と思いながら見てましたが、惜しむらくは、一つ一つが恐ろしく雑。
フーセン飛行は「絵本か童話の世界」だけど、これも演出が雑。撮影、照明、とにかく雑なやっつけ感が残念な映画だったと思います。
総じて言うと、「やっつけ撮影でコンセプト台無しにしてしまった残念映画」だったぁ!
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6/25 追記
撮影の件について。
①一番良かったと思った事。
河原の小公園を使った、「二人だけの小さな世界」を感じさせる構図の作り方。ロケーションの妙もあると思いますが、移ろう少女の心理を合わせて、あの小さな公園を使って様々な「景色」を作り出しているのは、巧いなぁって思いました。
②嫌いな点。
「雑な時間感」。これにつきます。
冒頭に近いところで、校舎の中を歩き回る場面があったと思います。7,8個のカットを短時間でつないでレトロを感じさせる演出。
仮に、あれが「午後三時、天候晴れの日の学校」という設定だったとるすると、使われる複数のカットが、「同じ時間」。もしくは「連続した時間」であることを感じさせてくれるものであって欲しいのですが、ちょっと..... 「午後三時晴れ」-->「曇り」-->「晴れ」-->「晴れ」-->「雨でも降りそうな曇天」 みたいな画。
2人の人物が向き合って会話している場面でも。最初のひき画は「ほぼ真上からの光線で晴天」。人物Aは顔に光が違う方向から。人物Bのセリフ場面では暗くなり、人物Aのセリフ場面ではもっと暗くなっている。会話中の主役少女の背景が、いきなり暗くなっている場面もありました。待ちぼうけで夜になった場面、じゃなくって。
スケジュールの問題なのか、後処理しようと思ってたけどできませんでした、なのか。カットは良いけど、そこに「写っている画」も雑だし、「ツナギ」には全く緻密さが感じられなくて、かなりガッカリでした。
最近のアジア映画、画にはものすごくこだわっていると思います。「黒澤の子孫」であるはずの日本の映画が、こんなことで良いんか?ってのは、強く感じる。だから、文句言いたいです。
「好き」の種類
常に 人の為に奉仕しキリストと呼ばれる程の人好き高校生町田君と、彼のクラスメイトだけど殆ど学校に来なかった人と絡むことを避ける人嫌い女子校生猪原さんが出会い恋をして行くお話。
誰かに対する優しさは誰かをきずつけるとか、善とは何ぞやな禅問答的なところを背景に自分自身の想いに気付き「想像」していくストーリーで、コミカル且つ爽やかな展開。
ベタだし、上手く行き過ぎだし、ちょっとあり得ないファンタジーだけど、感情移入出来れば気軽に楽しめるちょっとほっこり爽やか恋愛ムービーで良いのじゃないかな。
どうでも良いけど、松嶋菜々子だし、最近公開された某作品もあるし、井戸の縁が欠けていて欲しかったのは自分だけ?
笑いあり、きゅんあり、、!
レビューをみて、気になって
映画館へ行きました☆
ツッコミの居ないなんとも
ほのぼのした世界観が素敵でした
町田くんも猪原さんも、最高のキャラクター!
人に優しくなる映画でした
giverでありたいと思える映画でした
さすがにキツい
さすがに前田敦子は光ってんな、と。池松壮亮と高畑充希は前田敦子の前では霞む。というか前田の役得なのかもしれい。というか、そもそも映画として高校生を大人が演じる必要はない。この辺の中途半端さがすべてを覆ってる。
割とトリッキーなキャラで哲学的要素を含むアイデアの作品だけど、作る側が単純ではこのキャラは生きない。日本テレビ映画ということで万人にわかることを狙っているのかもしれないけど、万人に向けてなど作ることと大袈裟に、わかりやすく作るのとは訳が違う。というか絵も音楽もとても現代映画に見えない。一言で言うとテレビ局映画。悪口でなく、そのままなので。。
ありったけの「青春」でブン殴られる幸せ
原作未読で観賞。
とにかく全てが優しい映画。
終始笑顔、というかニヤけてしまう。
そして気付いたらボロボロ泣きながら、
それでも顔は笑ってたので
きっとえげつない顔になってた事だろう。
汗臭く、青臭く、泥臭い。
だけどその「臭い」は「匂い」となって
見る人の心を優しく包み込んでくれる。
青春100%、優しさ100%、清純100%、
久々にこんな綺麗な映画を観る事が出来た。
もちろん、キャストも素晴らしい。
1000人のオーディションを勝ち抜いた
主役の二人は言わずもがな、
「結構な大人が高校生役を演じて大丈夫か?」という面々も良かった。
太賀さん、前田敦子さんのキャラがお気に入り。
あのオシャレ感ゼロな眼鏡を通して
私たちに町田くんの世界を120分間見せてくれた製作陣に「ありがとう」と言いたい。
今年一番の傑作邦画
何を観るかかなり迷った末に「町田くんの世界」を選んだ。昨日公開なのだが浦和美園イオンシネマの10番スクリーンには僕を含めて観客は7人。おそらく1週間後には10倍(いやそれ以上か・・)になっていると思われ。天才とも言われるくらい評判の良い石井裕也監督なのだが、なるほどこれかと。普通なら撮らないクローズアップや真俯瞰アングル。主役の細田佳央太以外は脇の20代から30代の役者が高校生をズバッと演じていて心地よく・・特に前田敦子が良いのだ。社会派でありコメディであり青春学園モノのパロディファンタジーなのだが、とにかく泣けた。観客の少ない暗闇がありがたく遠慮しないで泣かせていただきました。ぎこちない部分やちょっと恥ずかしいような演出もあるがそれを差し引いても十分に間違いなく傑作。
私にはこの映画の見方が「分からない」
最後まで意味がわからなかった。
評判がいいので、何か感動したり、いい話、、、ってなると思ってみていたら、最後までわからなかった。
コメディ要素もあるので、クスッと笑ってしまうシーンもありますが、失笑の方が多い。
また、どのキャラにも感情移入出来ないし、応援も出来ない。
唯一、主役2人が新人で頑張れ!と思ってしまった。朝ドラみたい。
特に関水渚は魅力!
また、脇役が豪華。こんな人も出てるんだ〜と思うけど、無駄遣い。高校生って無理があるとか、そう言う意味で笑ってしまった。
「まくこ」と同じ感じ。
どこに良さを見い出せば良いのかわからなかった。
「わからないよー」
「わからないよー」
って言われても、私もわからないよー汗
最高。夜の青色がとりわけ美しかった。
素晴らしい。笑って笑って楽しんだ。
スクリーンの関水渚に、町田くんのように恋をした。
石井裕也、毎度ながらお見事。
正直、才能に嫉妬する。
この作品でこちらの何かが揺れ動いた。
分からないから分かろうとする、一生懸命向き合う。
明日になったら元通りに戻ってしまうだろう。
でもこの感激を忘れたくはない、そんな気
持ちになった…。
美しいシーンが多かった。人が美しいシーンが多かった。
そして、ひとつだけ。夜が青くてほんとに素敵だった。
夜は最高密度の青色だった。
「もう関わらないで」の意味
関水渚は広瀬すずに面立ちが似ていると思う。が、このひねくれた役は関水渚こそだった。
それにしても、町田くんと猪原さんの同級生役として脇を固める面々、実年齢高すぎですよね。前田敦子なんて(いい味出してたけど)もう一児の母だし。
けど、その面々だからこそ、町田くんに感化されていく演技が嫌味っぽくなくできるのだと思った。
猪原さんが「もう関わらないで」と言う場面。本当の気持ちは違うわけだが、町田くん的な男子は額面どおり受け止めてしまう。女子の本当の気持ちがわからないからだ。そのもどかしさに観てる方はやきもきさせられてしまう。
ラストの展開は、申し訳ないが少し引いてしまった。まあしかし原作が少女マンガだしな、と自分を納得させたわけだけど。
観客はゲラゲラ笑ってた。楽しい作品でした。
好きってなんだろう?の原点へ
青い青い、なんだこの恥ずかしげもなく真っ直ぐで素直な青年は??
そんな不思議な物語をクエスチョンマークを頭に浮かばせながらしばし鑑賞。
何が表現したいのだろう?と探る中じわじわと染み込むように伝わってきた青年のもどかしい気持ち。
好きってなんだろう?一緒に考えてしまった!
まとまりが無い様に感じられた物語は、町田君の真っ直ぐな気持ちに引っ張られ、そしてスクリーン世界から、観ているこちらの世界までも巻きこみ、半ば強引に人間の本質を突いてくる。
本心とかけ離れた利己的な世界で生きざるを得ない、アンバランスな私達の背中を押す様に。
キャスティングに違和感
原作が面白かったので観てみたけど、微妙だった。
とは言え、原作は最後まで読んだわけじゃないから、もしかしたら原作通りの内容なのかもしれないけど 、なんだかチープな青春恋愛映画に感じてしまった。
何よりキャスティングに違和感。
高校生の話なのに、メインの生徒はほぼ20代。しかも20代後半。
岩ちゃんに至っては30代。
これで高校生役ができるのはある意味すごいけど、実年齢知ってるからなんとも…。
有名で人気の人をあてないと集客できないのかな?…にしてももっと他にいたでしょ。
青春ファンタジー
平均年齢の高い高校生たちはやはり安定の演技。
主役2人は演技なのか演出上の操作なのかお友達とは違ってた。それが面白く、町田君の世界と猪原さんの世界がどう重なってゆくのかハラハラさせる。
佐藤浩市編集長はカッコつけてるけど疲れ切ってましたね。
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