宮本から君へのレビュー・感想・評価
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昭和型男子
昭和時代の漫画原作の本作。地上波のドラマでも見ていてとてもおもしろかったです。本作はその続きではあるのですが、とにかく宮本を取り巻くキャストが魅力的。完全に昭和を再現しているわけではなく、今と昭和型人間がクロスオーバーしている感じです。
実際は中小企業や町工場ではあんな感じの人も多いのですが、とても人間らしく、冷めた人間になってしまった自分にはとても刺激的に映りました。自分だったらこんな「リスク」のあることはしないし、全てが「リスク」「フラグ」に映ってしまいましたが、そのフラグをガシッと掴んで「俺は離さない!!!!」と言い切るルフィばりの主人公感に惹かれた人は多いでしょう。そしてこんなぶっ飛んでる人は実際にはいないのですが、どこか惹かれてしまう。
靖子もまた肝が座りまくっており、肝っ玉を演じきりました。それが演出としてもスカッとしており、異次元の不思議さを感じ取りました。悪役の金玉もげ漢も個人的にはいい配役だったのでは?と思いました。少し血が多すぎる印象は否めませんでしたが、概ね良かったと思う。個人的にはもっと脇役のストーリーも絡めたより安心して見れる、日常系だと良かったかなと
邦画はやっぱりこっち系のほうがあってるなと思いました。この感情と言葉がぶつかり合う感じが邦画の将来性を感じます。CGがしょぼい、演出がしょぼいとは言われますが、何を伝えたいのかが明確になっていれば、まだ邦画は行けるんじゃないのかと思わせてくれました。
「俺がお前も子供も全部幸せにしてやる、この俺が任せとけ。大盤振る舞いだ!!!!」というセリフが印象に残った。こういったセリフは現代ではくさく映り、いや共働きで助け合って行くのが今の時代なの。という雰囲気に反しており、低賃金と競争に疲れ果てた男子諸君にはそう言い切れる自信も根拠も砕け散っており、世帯を持つこと、子供を持つこと、それがまるっと「コスト・負担」と認識されてしまった現代では、それでも「何もなさすぎる宮本」が言い切るのがかっこよかった。
開映50分後やっと事件が起こる。 強○される蒼井優。 その横で酔いつぶれて寝ている池松壮亮。 劇中のほとんどの時間で情けない池松壮亮をずっと眺めている時間が不快だった。
動画配信で映画「宮本から君へ」を見た。
劇場公開日 2019年9月27日
2019年製作/129分/R15+/日本
配給:スターサンズ、KADOKAWA
池松壮亮
蒼井優
井浦新
一ノ瀬ワタル
柄本時生
星田英利
古舘寛治
佐藤二朗
ピエール瀧
松山ケンイチ
冒頭から池松壮亮と蒼井優が
ほとんどずっといちゃいちゃしているだけだった。
開映50分後やっと事件が起こる。
強○される蒼井優。
その横で酔いつぶれて寝ている池松壮亮。
劇中のほとんどの時間で情けない池松壮亮をずっと眺めている時間が不快だった。
終盤近くで、強○の犯人を奇跡的にやっつけた池松壮亮。
少しだけ胸がすっとした。
満足度は5点満点で3点☆☆☆です。
真っすぐな男の物語
宮本という男の生き様を描いた作品。
宮本の真っすぐで熱い靖子への想いと、それを受ける靖子の感情表現の演技が素晴らしかった。宮本のような熱さは自分にはないので、あそこまでは必要ないと思うが必要な要素であるのかなと思った。
宮本の熱量が凄いところがこの作品の良いところであるが、凄すぎて逆に入ってこないところが自分にはあった。ドラマ版を見た後だと入ってきやすいのかなと思った。
自分はドラマ版を見ていないが、見た後に映画版を見た方が良いと思った。
真っ直ぐなおバカ
この宮本は、人生が上手くいかない事ばかりである。
ドラマ版は、観たことないのでこの主人公の人物像や周りの人間関係などは、そっちの方が詳しく分かるかもしれない。
この映画では、ある1人の女性の為に直向きで正直な姿が心を打ちました。
ガムシャラっていうイメージがすごい。
所々でシリアスなシーンなのに真っ直ぐなバカさ加減が余計に良かったです!
米粒と飛ばしながら自分の気持ちを語る姿も良かった。
今、何が辛いと思う事があるなら一度この作品を観て観るのもおすすめです!
ここまで真っ直ぐな生き方に憧れました。
熱い、ひたすら熱い
原作もドラマ版も大好きで観ていたが劇場版は初めて鑑賞。ドラマ版ではそのキャストのマッチング具合と池松壮亮の熱演(怪演)がグイグイと観る側の心情に食い込んできてなかなかの出来でした。んで劇場版は原作の一番のクライマックスシーンを含む後半戦。何かとインターネット社会における人の繋がりが薄い時代に更にコロナ禍。そんな中で宮本はひたすら暑苦しいまでの人間像をどぎついまでの描いている。脚本も原作に忠実につくられていて違和感なし。池松壮亮に続き蒼井優もキュートで心打つ演技でかつ全裸も厭わず魅せてくれる。真っ直ぐで気の強い年上彼女靖子を演じていますが個人的には原作のイメージより少し優しげ。こんな時代だからこそベタベタな人間模様にストレートな感情をぶつける作品、嫌いでないです。宮本と靖子には幸せになって欲しいなあ。
疲れた、、
2人の熱量が通常から逸脱しており、とにかく疲れました…
こんなに激しく大きな声で言葉を発して、疲れませんか?と。
わたし自身がなるべく体力を使わないようにゆったりと過ごしている性格っていうのもあるかもしれませんが、
省エネ人間からしますと、
エネルギーの量が想像を絶しており
鑑賞しながら、少々休憩を挟まないと見れませんでした。
とはいうものの、こんな真っ直ぐで全力で力の限り生きている2人が眩しくて羨ましかったりもする。
(そう生きたいと思うかは別として)
かっこいい宮本。喧嘩で大負けして歯が無くなったとしても、靖子に罵られても、それでもまっすぐ突き進む宮本が気持ちいいくらいアホだ!!(褒めてる)
かっこいい靖子。男を見る目は、無いのでは?とは思うけれども、発言がぴしーっ!っとこちらを正してくれるし、自立していて男に頼らず、だけど頼るべきところで女を使い、本当に頭がいいなと感じた。
宮本と靖子はきっと前世でも繋がって、来世でも繋がるような、運命の2人だ!
褒めたのに星2です。
単純に好みの問題です。
宮本がウザくて無理
なんというか、うるさい映画だったので疲れてしまった。バトルシーンは迫力あって引き込まれたものの、全体的に受け入れがたく、気持ち悪さを感じました。端的に言うと、生理的に合わないガーエー。
主人公・宮本を受け入れられるか否かで本作の評価は決まるように感じます。宮本は不器用で直情的だが独りよがりで頭が悪い。その熱さと気合いに惹かれる人もいるでしょうが、俺は彼の押し付けがましさに反応し、まったくダメでした。俺に任せろ、みたいなのって相手との関係性を無視していると思います。しかも解決方法が目には目をだもんなぁ。それが無理だった。
ヒロインの靖子がまた無理だったため余計キツさが強まってしまった。ゴム無しで中出しを促す辺り、露骨なズルさを感じて無理だった(ゴムつけようとした宮本は誠実だと思いましたよ)。その前に「アタシにはアンタみたいな男しかいない」みたいなこと言ってたし。焦りがあって既成事実を作りたかったんでしょうね。ほんと、ウ〜ムって感じです。
逆に言えば、宮本と靖子は実にお似合いのカップルと言えるので、やはり人間は収まるべきところに収まるのか、などと妙に感心してしまいました。宮本の気合と覚悟も相手が靖子だからうまく回ったんだろうなぁ、なんてしみじみ思った次第です。なのでこの2人に好意を持てる人ならば、本作はめちゃくちゃグッとくるでしょう。
あと、ラグビー部のくだりはほんと胸糞でした。佐藤二朗の靖子へのセクハラや、タクマを呼び出す感じ悪さとか、マジで絶滅してほしい。そんな親父やコミュニティで育てばタクマもクズになるわ。
宮本も基本体育会系だからか、バカみたいに日本酒とかあおって豪傑を気取りたかったんでしょうね。それでつぶれてあの事件につながって行く。あ〜ヤダヤダ。
一方で、タクマのキャラクターは結構惹かれました。あの俳優の雰囲気とかも、無機質で空っぽな感じとかすごくリアルでした。本作の登場人物の中で唯一琴線に触れたんですよ。なんか救い難い悲しみを感じてしまって。やってる事も行き当たりばったりで救いがない。まだ裕也の方が計画性ありますからね!
色々恵まれているが、唯一ないのが魂みたいな切なさがキました。彼の人生惨めですよねぇ…愛される雰囲気もないし。勝者の悦楽に酔うべきガーエーだと思いますが、俺は敗者の方に気持ちが向いてしまった(といっても彼に好感を持っているわけではない)。
今回、結局俺はダルデンヌ兄弟みたいなガーエーが好きなんだなってことが良くわかりましたよ!今後は話題作でも観る前の時点で繊細さを感じなければスルーだね。でも主題歌はカッコ良かった!
役と思えないほど自然な人たち
電話ボックス内のカップルに触発されて、キスするふり。からの、じゃれあいからの、キスがとても良かった。あと、井浦新めちゃかっこよかった…クソ男の役だけど、クソさだけじゃない感じがまた、憎い。宮本と靖子の叫び合いは途中で笑っちゃいそうになるくらい激しいけど、靖子が言ってることには心が痛くなる。宮本はまじでめちゃくちゃやし、狂気かよって思うけど、こんなに真っ直ぐに愛されたら、もう乗っかるしかねーなってなるな。タクマのアレはちぎれたんです…??やべー。あと序盤のシーンが赤裸々リアルですごかった…あんなベッドシーン初めてみた。
揺さぶられた
・営業マンの宮本が仕事で悩んだりする話なのかなぁって思ってたらそういうシーンはほぼなくて、恋人の靖子との話で驚いたのと、宮本と靖子らキャラクターが感情が凄まじくてとても面白かった。
・宮本が物静かそうな雰囲気だったかと思えば、手のつけられなくなるほど感情的になりとんでもねぇ奴だなと惹きつけられた。靖子は物静かなのかと思ったら同じかそれ以上の性格で観ていてずっと感情を揺さぶられた。
・レイプシーンからの2人の葛藤がとてつもなく苦しかった。前に詐欺にあった人が責められるという話をテレビで観て、その話と重なった。宮本が可哀想に見える時もあれば、靖子の言ったように情けなく見えて複雑な気持ちになった。もしも、自分が宮本の立場になったら、どうしていただろうと、苦しくなった。
・宮本が復讐に行くシーンがとても怖かった。構成上、死なないのはわかっているのにどうなってしまうんだろう?とドキドキした。外階段史上最高の格闘シーンが観られてとても良かった。やばい時は金的を狙うようにしようと思った。
うっかり感動してしてしまった、けれど....
原作は連載時、飛び飛びで読んでた。だいたいのあらすじは知ってる。
「もっと楽に生きろよ宮本ぉ...暑苦しいんだよ」読むたびにそう呟いてた。
新井英樹、好きな作家ではない。ただ、物語に惹き込む力は物凄い。
さて、今頃の映画化である。池松壮亮かぁ。自分のイメージだと市原隼人なんだが....
まぁそれはいい。余りの熱量にうっかり感動させられてしまったが、ちょっとまてよ、と思い出したので書いてる。
宮本が本当に直情バカだったら、靖子からレイプされたと聞いた瞬間、出刃包丁か金属バットか、とにかく身近な武器になるもの持って走り出してるはずだ。
住所知らない? 顔覚えてない? そんなの、走ってる途中に気がつくはずだ。
そしてとにかく父親の連絡先は知ってるんだから、まず父親のところに怒鳴り込むだろう。
ラグビーの練習時まで待ち、ユニフォームまで着て待ってる????
宮本が知能犯ならそれでもいい。ニコニコ笑いながら、タクマが後ろ向いた瞬間バットで殴るとか、ガソリンぶっかけて火を付けるとか、それとも自動車かバイクで引き倒すか....
そうでもしなけりゃ収まらない怒りだろ?
最悪の胸糞の悲劇を描きながら決着の付け方がファンタジー、そこが気に入らない。
マンション非常階段での死闘。あんな上手い事いくわけない!
両者、あるいはどちらかが地面に落下して死亡、もしくは半身不随とか。そして宮本が助かったとしても刑務所行き.... それがリアルだ。
そんな救いのない映画誰が観るかよ、自分だってそんなもの観たくないよ。
もちろん映画の嘘はあったったっていい。
だったら事件の発端の彼氏が酔いつぶれてる横で彼女が巨漢男にレイプされるなんて、胸糞な設定描かなきゃいい。
その矛盾が気にならない人には感動作になったかもしれない。
明らかに新井英樹「宮本から君へ」に絶大な影響を受けて描かれたと思われる花沢健吾「ボーイズ・オン・ザ・ラン」の映画化作品を、気になって昨日見直してみた。
とても納得がいった。主人公、田西の感情、行動に嘘がない。そしてこちらには都合のいいカタルシスがない。だよなぁ...な、苦い苦いオチしかない。
だから感動してしまう。
自分は「ボーイズ...」の」ほうが断然好きだ。それだけ。
真梨子監督から日本映画界へ
同名コミックを同監督・同キャストでTVドラマに続いて映画化。
TVドラマのその後らしいが、全く難無く話や設定に入っていけたから驚き!
不器用だが熱血な営業マン、宮本浩の奮闘物語。
年上の恋人・靖子との愛が描かれる。
結婚も決め、靖子は妊娠もしている。
それぞれの両親に挨拶を済ませ、友人たちからも祝福。
一見薔薇色のように思えるが…、
原作は新井英樹。あの衝撃的な愛の形を描いた『愛しのアイリーン』の原作者。
監督は真梨子哲也。あの脳天ガツン級の衝撃バイオレンス作『ディストラクション・ベイビーズ』の監督。
このタッグで生易しい作品になる訳が無い!
靖子の自宅に招かれ一緒に夕食を取っている所へ、靖子の元カレが乱入。靖子に暴力を振るう元カレに宮本は、「この女は俺が守る!」と宣言。
ここから、宮本と靖子の試練に次ぐ試練、究極の愛が始まる…。
その元カレと交際宣言を切っ掛けに二人は結ばれる。
貪るように身体を絡め合う。
人前でもキス。
純粋で真っ直ぐ。
それ故、喧嘩も壮絶。
二人とも感情が激しい事に加え、もはや喧嘩ではなく、口論…いや、罵り合い。
それでも深く愛を育む。
そんな時、事件が起きる…。
取り引き先との飲み会で酔い潰れた宮本。
靖子と自宅に送り届けたのは、取り引き先の息子でラグビー選手の拓馬。
好青年かと思いきや、酔い潰れて爆睡している宮本の隣で、突然靖子に襲い掛かる。
靖子は必死に宮本に助けを求めるが、宮本は全く気付かず起きず…。
翌朝起きた宮本は、様子がおかしい靖子から事情を聞き出す。
ショックを受ける宮本。イイ奴だと思った拓馬が憎い。
宮本以上に憎悪を燃やしたのは靖子。拓馬も憎いが、宮本の事も憎い。
私の事を守ると言ったあの言葉は何だったのか…? ただの大言壮語だったのか…?
こんなダメ男だったとは…。
宮本に口から溢れ出す罵詈雑言を浴びせ掛け、絶縁を言い渡す。
男としての面子を潰された宮本は拓馬に復讐を誓うのだが…、
相手は現役ラグビー選手で体もデカく屈強。
ボコボコに返り討ち。
しかし、それでも諦めない宮本。
靖子の為に、俺自身の為に、絶対に負けられない勝負に再び挑む…!
この勝負シーンが、見てて痛々しいほどのバイオレンス。
顔中膨れ上がり、血だらけ、歯も欠け、血ゲロも吐く。
一瞬の隙を付き、宮本も遂に遂に逆襲。相手のアソコを握り潰す。
宮本の苦しいうめき声、相手の絶叫悲鳴。
アパートの外に面した高所階段での勝負故、ヒヤヒヤハラハラ…。
何度も手に汗握った。
何と言っても本作は、主演二人の大熱演…いや、超熱演!
元々原作の熱烈ファンだったという池松壮亮。それに応える全身全霊の体現! 食べたご飯を撒き散らし、ボコボコに敗れ、無様に醜態を晒しながらも、熱く突っ走る! キネ旬他主演男優賞は納得。無視した日本バカデミーは本当に○んで欲しい。
蒼井優も池松以上に複雑で絶叫シーンが多い難役だったのではなかろうか。改めて、スゲー女優だと思った。『彼女がその名を知らない鳥たち』以上の濃密な濡れ場にも挑戦。
大胆なラブシーン、罵倒し合うほど感情をぶつける二人の熱量に、圧巻・圧倒された。
井浦新、佐藤二朗、ピエール瀧ら周りもクセ者揃い。
中でも、拓馬役の元格闘家の一ノ瀬ワタルは嫌いになってしまうほどのインパクト。
役者陣の演技も熱いが、監督の演出も熱い。
ラブシーンもバイオレンスシーンも手抜きナシ。
受け付けない人には一切受け付けない作風だが、ハマった人にはまたまた脳天ガツンと来る。
時系列はバラバラだが、宮本の骨折や靖子の髪型などでそんなに混乱する事は無い。さらに時系列をバラバラにする事で、宮本と靖子の今と降り掛かった試練により深みを与えている。
それでいて、ラストは思わず感動…。
映像化の企画が上がったのは、2012年との事。それから6年越しのTVドラマ化、7年越しの映画化…。
一本の作品を作るって、これほどの本気度がいる。
とてもとても『かぐや様は告らせたい』とは同じ国の作品とは思えない。
誰かを愛する事、
誰かを守る事、
不器用ながら懸命にがむしゃらに貫く事、
試練を乗り越え、勝ち取る事…。
それらって、並々ならぬ覚悟がいる。
そうやって勝ち取った宮本と靖子のラストシーンの幸せに、心底満たされた。
また、その直前の宮本の愛の絶叫告白。
何だかこれは、これからも日本映画界に挑む真梨子監督の代弁のように感じた。
お前たちの考えなんてこの際どうでもいい。俺に任せろ!俺について来い!俺が守ってやる!
宮本から靖子へ。
真梨子監督から日本映画界へ。
今年見た映画で1番かも。
原作、ドラマ未視聴で鑑賞しました。
とにかくエネルギーがすごい。
もはや台本とか存在しないんじゃないか。
と思うくらい、出てくる言葉全てが台詞ではなく真実でした。
ラグビー集団が嫌でした。
真淵敬三、大野平八郎は最後の方に本当の嫌なやつではないな。と思えるシーンがありましたが、
真淵拓馬は最後まで嫌でした。(良い意味で)
そう思わせてくれた拓馬役の一ノ瀬ワタルさんの演技とても素晴らしかったです。
最後の決闘シーンは
のび太がドラえもんのためにジャイアンとボロボロになりながら戦うあのお話を思い出しました。
あそこまで行動できるくらい人を愛してみたいです。
自分の為でも相手の為とか何でもいいから
宮本みたいに感じたままに今を生きれるようにになりたいな。と影響されました。
エンドロールの曲がすごく合ってました。
そして主人公宮本浩とエレカシの宮本浩次さんの名前が似てることにエンドロールで気付き、終わった後調べたら作者さんが好きなアーティストから取ったと書いてあり感動!!!!
エンドロール中所々文字が出てくるのですが
それもまた響きます。
最後の映倫マーク出るまで楽しめる映画です。
もう散々心を殴られて苦しくて
それでも帰り道は清々しく叫びながら走りたくなるような気持ちになりました。
ピエール瀧さんの件があり、お蔵入りや、配信停止等なる作品がある中、公開してくださったこと本当に感謝です。
中野靖子が魅力的だが高過ぎる熱量に引く
蒼井優演じる中野靖子は魅力的だが、宮本はどうだろう。熱すぎて非常識で馬鹿で無理。
一生懸命なのは分かるが、ガラの悪い強かん魔(かんの字は使用禁止なのね。)に命懸けで喧嘩を挑んで重傷を負いながらも一矢報いて満足気に強かん魔を連れて病院に向かう。自分が女性だったらこんな男絶対嫌だな。
理解不能。ドラマ版か漫画での予習必須
職場の男性からめちゃくちゃよかった、ドラマ版とか見たことも漫画も読んだ事もなくてもめちゃくちゃ良かった!
と勧められてハードルギャン上がり状態で観てしまったからで、この評価なの、ごめんなさい。
………
靖子と宮本がどう愛しあってきたのか端折られすぎて、ただただ映画全編に渡って怒りと血の匂いが滲んだ話になってしまい、そうまでして決闘しなければいけない、という背景とか人の情が伝わりませんでした。
これがドラマや漫画で細かい状況が分かった上でこの映画にたどり着いたなら感動できるかもしれません。宮本がほんとうに本当に、終始ダメ男で靖子がキレるのは当然。
ダメ男すぎる宮本にイラつけたので、そここそがこの映画の素晴らしい部分!
マジでイライラさせられます。◎
蒼井優の演技は圧巻。
宮本の母親役の方申し訳ないのですが蒼井優の演技見たあとだと浮いてみえました。
そもそも母親役の演技が悪いのではなく、結婚の挨拶の時の親のセリフがその状況で出る言葉かねぇ、というような不自然なセリフで説明運びなのが気持ち悪かったので本が悪いと思います。
あと滑舌悪くてセリフが聞こえない所多々あったけど、なんで撮り直しせんかったのかもやもや。
チンコがぷちん、と千切れるのは爽快でした。
男の甲斐性が益々理解できない内容でしたがそこを怒りでぶっとばす靖子の存在、彼女の心情で最後まで観ることができました。
あとエンドロールでのバラを抱いた池松壮亮のイメージ写真滅茶苦茶冷めます。
エンドロールがあるせいで星2つ下げました。
幸福な話ではないと思うので映画の振り返りの写真でよかったと思いますし、漫画もドラマも見ていないので、途中に挟まってた文字がマジで映画だけでは繋がってこなくて邪魔。ちんぷんかんぷんで予習しておけばもっとなんか感動できたのにぃいいい!!と歯痒いばかり。
これを勧めてきた彼をぶん殴りたいと思います。
とりあえず、映画だけ!
で評価しちゃうとこうなっちゃうと思います。未予習で感動できたひとマジで頭良いと思う。
凡人から観たらこの映画の評価、マジでこうよ??
残念すぎる!!
雲丹
ウニに恋愛感情があれば、こおいう事なのだろうと思う。いや、最早僕らにも刺が生えてるとの自覚が必要か。
前から2列目での鑑賞。
見終わって思うのは、この距離で良かったのだろうと思える。
TVシリーズは未見。凄いとの評判だけを聞いていた。疲れるだろうなぁとの予想は、全くもって俺を裏切らなかった。
冒頭、階段を登る後ろ姿。正面に回った時には歯が折れてた。アレは誰と殴り合ってきたのだろうか?TVからの延長なのかもしれない。
とかく、傷みを伴う物語だった。
肉体的にもなのだけど、精神的にも。
出来るなら彼や彼女のような状況にはなりたくない。そうならないように注意をはらって生きている。
だが、理不尽な事は起こる。
その時に目を背けていないだろうか?
諍いを避ける為の努力しかしてないんじゃなかろうか?上手に卑怯に誤魔化してはいないだろうか?
「事と場合によるよ」
それが大人の対処法だと思う。
だけど慣らされてはいないか?
その時が来た時、怖気付きはしないか?
拳を握り、叫び、向かっていけるか?
…鈍っているのかもしれない。
彼や彼女のように傷みへの耐性が落ちているのかもしれない。
そんな事を鑑賞後に思った。
全ての事を捨て去る事など出来ない。
だけど彼は、彼女と自己以外の全てを捨てる覚悟をした。何よりもその2つを優先した。やり過ぎだ、と思えるんだが、本来覚悟なんて言葉はそおいう時にしか使っちゃいけない言葉だ。彼も彼女も体現してた。
形振り構ってる場合じゃない。そんな事を気にかけてる余白はない。
「親」になる上でやらなきゃいけない事。
彼は刺さった刀を死に物狂いで抜いたわけだ。刺さったままにはしておけない。どおにかして抜かないと、その刀は死ぬまで自分を抉り続ける。当然、自分も血塗れの傷だらけだ。
自分がどおにかして姿勢を正さないと、子供に顔向けできないとの想いからか。
彼が欲しかったのはその支えなのだと思う。彼女に対し「大丈夫だ」と言うだけの自信。
不確かな未来に向けての責任。俺に任せろと言い放つ為の根拠が欲しかったのだろう。
野蛮な選択である事は間違いないのだが、彼の状況で社会に訴えれば握り潰される可能性の方が高い。所謂、泣き寝入りだ。
自分達以外の事情が絡む。それだと元も子もないのだ。だからこその選択だったのだと思う。身の丈に合わない選択だ。
雄としての本能にすがるしかなかったのだろうが、生半可な決意ではなかったのだと想像する…。
アクションも理にかなってた。
落とさなかった男に対し、彼は自ら柵を乗り越えた。計算なんかはありはしない。命がけの何たるかを表現してた。
キン○マ握り潰すとか…流石に、どんなに憎い相手だろうが、殺したいと思ってる相手だろうが、俺は出来ないと思う。
殺す覚悟を決めたなら、鉄のバールで相手の頭目掛けてフルスイングするイメージは出来るのだが、キンタ○を握り潰すのは無理だ。
…女子には分からないと思うが、それ程に高いハードルなのだ、アレは。
それにつけても池松氏も蒼井さんも素晴らしかった…。
演技してるのを忘れるくらいの熱演だった。
新井さんの原作は常に人間の暗部を描く。その暗い深淵を極端なまでに描き出す。理性というブレーキを事も無げに外す人物やシーンが多々ある。正直目を背けたくなる。
なぜか?
それはそれを理解してしまえるから。
理解でき認めてしまえる自分は、嫌悪する登場人物達と何ら変わらないと自覚してしまうからだ。今回の作品もエゲツない。
そこで表題の「雲丹」になるわけだ。
元々、僕らにはトゲがある。
相手ズダズダに突き刺して傷つけてしまう程のトゲがある。
それでも寄り添いたい。
それでも1人では生きていけない。
だからこそ、傷つけ合う事が前提で寄り添うのだ。無傷でいられるわけがない。
だったら、それでもその傷が少しでも少ないように努力をしよう。
距離感であったり、優しさだったり、思いやりだったり。
それが通常の対処法だ。
この作品の彼や彼女は、その傷つけ合う行為を許し合えてるようにも見える。
多少傷つくのはしょうがない。
かすり傷だよ、って。
お互いが受けた傷をお互いが理解し背負うかのように。
ボロボロになった宮本の体は、エンディングでは治ってた。
そうなのだ。傷は治るのだ。
ちゃんと処置をすれば。
処置をせず、放ったらかしにしておくと綺麗には治らない。膿んだりしてもっと酷いことになる場合もある。
人の心も一緒なんだと思えた。
傷と痛みを乗り越えた彼らは、とても充実してるように見えて羨ましかった。
その過程は御免被りたくはあるのだけど、その過程を享受したからこそなのだとも思う。
傷つく事を恐れてるままではダメなのだろう。人に優しい男でありたいと思うのだけど、弱さを優しさで誤魔化してはいけないと、この作品を観て思った。
やはり、しんどい作品だった。
主演の御二方は相当しんどかったろうとも思うんだけど、やり甲斐があるというか、役者冥利に尽きるというか…絶品でした。
内容は良かったのだけれど、、
この内容、この熱量、最後に流れる宮本浩次のテーマ曲もすごい良くて、うぉーっとはなったのだけれども、途中に起こる事件がどうしても生理的に受け付けなかった。。ここまで露骨に描写する必要があるのかなと思ってしまった。
原作シーンカットが残念だが
原作の雄二の天誅シーンや田嶋の金玉講座、何よりタクマ戦での幸せ攻撃がカットされていたのは残念。
しかし、再現度は高く、原作の持つ熱量は存分に再現されていたため、原作ファンは観るべき作品。間違ってもデートで観に行ってはいけない。
宮本の傍迷惑な暑さやエゴは見苦しいが故に非常に見応えがあった。
同日にジョーカーも観に行ったのだが、友人と下した感想は、「ジョーカーより宮本の方が遥かに狂人度が高く、キャラ立ちしている」というものだった。
個人的にはピエール瀧と佐藤二郎のラグビー親父二人の原作再現度の高さに大満足。
魂をむき出しにして生きる熱さ。
宮本という人間の真っ直ぐさ。
宮本という人間のどうしようもなさ。
宮本という人間の全力さ。
ドラマ未視聴・原作未読だけど、この映画だけで充分伝わってきた。
お金はないし、金魚の水槽の水はカルキ抜きしないといけないことも知らない。
でも宮本は自分の保身とか利益のために感情を押し込めたり、他人を意識して打算的に立ち振る舞ったりしない。
腹を立てれば歯をくいしばって怒り、哀しかったり悔しければ涙を流し、激情のままに自分を痛めつけ、相手に忖度せず言いたいことを言う。
魂をむき出しにするってこういうことなんだと本作を観て思った。
そして徹頭徹尾「自分の(信念や正義の)ため」というエゴを貫く宮本がとても良かった。
拓馬にリベンジをしかけたのも、宮本が言うように靖子のためじゃないんだろう。
傷つけられた靖子を守れなかった自分がふがいなくて、そんな許せない自分を倒しに行ったのだ。
靖子が傷つけられた事実は消せない。
自分がその時何もできなかった事実も消せない。
宮本はそれをわかって、そんなふがいない自分を乗り越えに行ったのだ。
靖子と一緒にいるために。
「誰かのため」なんて、傲慢だしそんなの嘘だと私は思うから、宮本の行動はとても信頼できる。
でも、そんな宮本がラストシーン、「自分の血液も内臓もすべて使っていいから靖子と子どもを助けてほしい」と叫ぶ。
エゴを貫いた宮本が走りぬけた先があのラストの境地だったんだと思うとあの結末の持っていき方もすごく腑に落ちるし、素晴らしい。
そして、宮本役の池松さん、靖子役の蒼井優さん、すさまじかった…。
魂と魂のぶつかり合いとはこういうことなんだろう。
そして力強いシーンばかりではなく、例えば宮本と靖子が道端でキスするシーン。
なんて儚く美しいシーンなんだろう。あそこでも泣いた。
あと素晴らしいのが宮本浩次の主題歌。これは泣く…。劇場で爆音で流れる激しく優しいロック。エンドクレジットが流れてボロボロ泣いたわ。
暴力シーンが観てて途中とても辛かったけど、観て良かった。すさまじいエネルギーが込められた作品だった。
宮本!
宮本が真っ直ぐで、観ていて清々しく気持ちが良かった。
嫌なことはうやむやにせず、言葉や態度で示す。
宮本に背中を押してもらっている気がしました。
宮本の女にして!
する!
というセリフが可愛くて印象的でした!
池松くんがとても良い表情で素敵でした。
歌手の宮本さんの主題歌が、映画が終わった後も耳に響きます。
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