アド・アストラのレビュー・感想・評価
全403件中、261~280件目を表示
冷たく暗い宇宙で温もりを探す為の旅路
なんかドン底にダウナーなレビューになってる気が
するので、そういうのを読みたくない方はご注意を。
大好きなドキュメンタリー映画に『LIFE IN A DAY
地球上のある一日の物語』という作品がある。
これは世界中から投稿してもらった2010年7月24日の
日常の映像を繋いで1日を構成するという作品なのだが、
この中で未だに僕の頭を離れてくれない言葉がある。
ある女性が涙を流しながらカメラに向かって語る言葉。
「孤独になるのが怖いから、孤独のままでいるの」
...
北極も月も観光名所や資源元として扱われ、
火星は薄汚れた地下鉄のようなハブと化し、
かつて憧れたような浪漫の消え失せた宇宙。
そこで淡々と任務をこなす主人公の心は虚ろだ。
分厚いスーツとヘルメットは
柔らかい心を守る為の固い殻。
にこやかに微笑み波風を立てず、
人と必要以上の繋がりも求めず、
どんなトラブルや悲劇も人生では
日常茶飯事だと諦めてしまえば、
心が激しい苦痛や喪失感に苛まれることも
無く、植物のように穏やかに生きられる。
だがその人生には、誰かを愛することで
得られる狂おしいほどの情熱も歓喜も無い。
宇宙のように冷たく空虚な心を抱えたまま、
目的を目的としてこなす機械のように駆動する。
...
しかし宇宙という究極の孤独に置かれ、
憧れた父に想いを馳せるうち、主人公
の鎮んだ心は再び激しく揺さぶられる。
世間からは英雄として持て囃されるが、
決して母や子を省みる人ではなかった
父への、愛憎入り雑じる感情。
そして突き付けられる“英雄”の真の姿。
母や子はおろか人の心を捨て去ってまで
己の使命に没頭し続けていた、怪物の姿。
終盤、己の硬い殻を形成した愛しい怪物と
対峙した主人公は、その憐れな姿に己自身の
孤独な心がやがて行き着く先を見たのだろう。
叫んでも叫んでも決して届かない叫び。
宇宙の果てまで追い続けたのに、
決して“人”としての自分を求めて
くれなかった父への巨大な悲しみ
(あの父親も己の頑なさを呪いの
ように感じていたと僕は信じたい)。
そして同時に、きっと彼は感じたのだろう。
自分を“人”として求めてくれて、遠い遠い
彼方から自分の身を案じてくれる人の温もりを。
...
陰影の強烈な月や火星の光景の他、
建築物は幾何学模様をねじったようなデザインや
シンメトリが美しく、同時に使い古された設備を
そのまま持ち込んだような薄汚れた現実味がある。
最後に訪れる海王星は、残されていた
未開の地のように幻想的な青が印象的だが、
美しければ美しいほどに募るその空虚さ。
「すぐ傍にある美しさを決して見ることの
無かった」父を越え、地球へと帰還する主人公。
遥か彼方の天へ(Ad Astra)の旅は、彼が
誰かと繋がること、痛みと共に生きること
への勇気を得る為の旅路だったのだと思う。
むしろエンターテイメント要素をもっと抑えた方が
良かったと思える部分もあるのが僅かな不満点だが、
詩的で美しく、心揺さぶられる映画でした。
4.5判定で。
<2019.09.21鑑賞>
途中のエピソードが全く意味不明
たくさん殺してええ話もないもんや
ここ数年で最低の銭失い映画
ブラピフィーチュアにすらなっとらん
駄作
カーチェイスの意味は?
火星の所長の意味は?
火星からの通信はどうなった?
何一つ回収しとらんし
アホか
ブラピもよく出たなこんな脚本
よく分からない...
これはSF ?遠くばかり見て、近くにある愛を見てないってことか?しかしなぜか時間の長いのは全く気にならなかった サージ結局どうなったの 猿が一番衝撃的だった
父と息子の物語
つまらない!
発車直前のロケットってあんな簡単に侵入できるの?
父が海王星で悪さしてる。→息子が止めに行く。→道中ゴタゴタを見せられる。→海王星で父発見し帰還を説得。→父、帰らず自殺。→データ持って1人で帰還。
これを無駄にびよーーんと伸ばしただけ。
父に会っても大した発見は無い。「父は驚くほど詳細にデータを残していた」的な事を言ってたけど、特に説明は無い。人類で一番遠い所で活動してたんだから何か報告してくれてもいいんじゃないの?
「必ず、見つけ出す。」ってキャッチコピーだから、見つけたからチャンチャンなのかな。
父の宇宙船(?)から自分の宇宙船に戻る時に、狙いを定めてジャンプしてたけど、、。無理がないか?何キロも離れてる場所にジャンプでピンポイントで移動できるの?
外壁を盾にして冥王星の輪(?)に突っ込む。岩石がガンガン当たるけど、腕もげないのかな。
やっぱインターステラーか。
いや、単体で考えても面白くない。
宇宙を舞台にした人間再生ドラマとしては・・・
「残念!!」というのが率直な感想です。
ネット情報では「2001年宇宙の旅」「インターステラー」「ゼログラビティ」「惑星ソラリス」などを引き合いに出して論評されていたので、期待半分不安半分で見ましたけど。
結果、それらの作品の足下にも及ばない浅さと軽さが印象に残るだけでした。
良かったと思うところは、
ブラッド・ピットの演技自体は、前半から終盤にかけての変化を抑え気味ながらじわっとしっかり表現していて、拍手を送りたいと思いました!
トミー・リー・ジョーンズの、短いながらもインパクトのある演技も、あざとくない狂気の表現で、人間味を感じました。(一部、怪しい印象のアップが異常に長く映されていましたが、これは監督の判断ミスだと思いました)
宇宙まで届く超高層な塔や、垂直に着陸するロケットなど、現実に今実現化されつつある最先端の設定がふんだんに描かれていて、面白く見られました。
残念に思うところは、
哲学的(?)ムードを高める意図なのか、主人公のモノローグが最後まで時々入るので、ストーリーの流れに集中できずに終わりました。モノローグの内容自体が段々深くなっていくとか、主人公の心境の変化を巧妙に表現しているとか、それ自体に魅力があればまだ良かったかも知れませんけど。
宇宙空間にいるというムードを高めるためなのか、とにかくセリフのない時間が長くて、正直飽きてきました。これも、映像だけで緊張感が高まったり感情移入ができるようなレベルだったらプラスに働いた演出になったんでしょうけど。
物語の主軸が「父の人格の影響に縛られて自己否定感の固まりになり、厭世的にもなっていた主人公が、父と対面したことによってその呪縛から解き放たれ、自分や周囲を愛する気持ちを得る」というものだとすると、設定とのサイズ感がアンバランスだと思いました。「ゼログラビティ」よりちょっと長いぐらいの映画にした方がよかったのでは?
総じて感じたのは、脚本作りから制作に至るまで、作品の方向性を客観的に判断する冷静さが足りなかったんじゃないかと思います。「これだけの情熱と予算と出演者が揃えば、良い映画になるはずだ」という、希望的観測に流されてしまった感じ。
監督に絶大な知的力量があれば結果は違ったんでしょうけど。
SF映画で人間の奥底を考察するというジャンルは大好きなので、これからも見続けたいです。
今回は、好きなだけにガッカリ感も強く、批判じみたことを延々と書いてしまいました。
俳優と映像を生かせない脚本が残念…
レビューの星評価が低くて躊躇していましたが、公開を楽しみにしていた作品なので、期待値を下げて鑑賞してきました。そのおかげで、そこそこ楽しめました。元来SFものは好きなので、近未来を舞台に宇宙を描いているだけでそそるものがあります。本作でも、宇宙や船内シーンはもちろん、近未来ガジェット、月面基地、火星基地なども登場し、リアルな映像を見ているだけでワクワクしました。
主演のブラッド・ピットはあいかわらずかっこよく、どんな時でも自分を見失わない冷静な人間であることに努め、それ故の苦悩に苛まれるロイ役をしっかり演じきっていました。共演のトミー・リー・ジョーンズも、登場シーンは少ないものの、重要な役どころで存在感を放っていたと思います。
しかし、これだけの映像美と俳優をもってしても、ストーリーのおもしろさが映像から伝わってきませんでした。サージから地球を守るというメインストーリーの裏で、父子の再会と対峙、それに伴うロイの変容を描こうとしているのでしょうが、これがどうにも中途半端でした。この親子の空白の時間や当時の思いをもう少し掘り下げて見せてくれたら、あるいは感動的な展開になったかもしれません。
逆に、月面カーチェイス、道中の他国船の救助、ケフェウス号内での戦闘など、アクセントにはなりますが、進行上必要なシーンでも伏線でもないシーンが描かれていたのは疑問です。それとも、自分が読み取れないだけで、もっと深読みが必要な大切なシーンだったのでしょうか。
いずれにせよ、脚本がもう少し練り上げられていれば、もっとおもしろい作品になったのではないかと思うと、残念でなりません。
余談ですが、同じアストラなら、最近最終回を迎えたアニメ「彼方のアストラ」の方がずっとおもしろかったです。こっちを実写映画化してほしいです。
つまらない
私は面白かったよ。満足した。
総スカン
単純な話に哲学的要素を入れてもね・・
本作品、何て言えばいいでしょうか・・・・本作品の感想を「2001年宇宙の旅」や「インターステラー」を持ち出してくる人もいますが、私的には、両作品とも似ても似つかないし、比較も出来ません。
お話は単純な話です。しかし、全編に渡り喜怒哀楽が大変に少なく、淡々と話だけが進んで行きます。
哲学的に見ればみれるのでしょうが、しかし、これだけ単純な話に哲学的要素を入れてもね・・・・・
正直、本作品の制作する上での意図と言うモノが分からなかったな・・・・・この辺が、「2001年宇宙の旅」や「インターステラー」を持ち出される原因なのか・・・・しかし、意図は意図でも、意図の意味合いがまるで違う気がします。
いい俳優さんが出てきますが、皆、特別出演や友情出演で、勿体無いな・・・・
この様な映画を名作とか良い映画って言うのかな・・・・・
正直、2時間の映画なのですが、長い長い・・・・勿論、見せ場もあるんですが・・・・
私的には、いまひとつでした・・・・・
広大な宇宙の先にあるのは…
広大な宇宙で見つけるのは父親か、自身の心か。
ブラピのポツリと紡がれる最初と最後の独白が印象的。始終寂しげな表情なのもよかった。
大きな山場などを期待するよりも、宇宙が醸し出す静寂や何か緊張感漂う怪しい雰囲気を楽しんでほしい。
ただ、主人公以外の登場人物が希薄すぎな感じがした。その表現が主人公の空虚な心を反映させたものだとしたら、もっと彼に寄り添ってこの映画を観るべきかと思う。
焦点がぼやけてて刺さってこない
映画館のDolby Cinemaは良かった…。
暗闇とか黒の表現が黒いです。
映画自体の感想。
事前情報なしで、宇宙、壮大そう、そこそこの人間ドラマもありそうだったので観てみました。
近い将来こうなりそうな現実感ある近未来の設定ですかね。
地球と月の間の宇宙ロケット移動が現在の旅客機搭乗レベルまでになってます。
機内サービスはLCCっぽい(笑)
機内サービスシーンはあった方が良かったのかどうか微妙ですね。
火星から飛び立つロケットの噴射ノズル付近?に内部に入るハッチがあるんだ〜?とか、
地球に帰還して直後に素手でハッチを開けるシーン(大気圏突入で熱だけでも相当な熱さじゃない?)など、
所々に突っ込みたくなるシーンもありますが(笑)
テクノロジーもすすんでいる時代の中でも、
43億キロ以上離れた場所でも、大切なもの
向き合うべきこと、なんかを考えさせられる作品ですかね。
ひどい映画
SFなら公開日に見に行った自分を未来から止めてやりたくなる映画。個人的に初めて途中で映画館を出ようかどうか迷った映画。
映画のテーマは父親とのエディプスコンプレックスのような、要するに幼少期に親父を失ったことによって父性を得られず、家族の良さや人への思いやりなどが理解できないと訴える中年男の個人的葛藤なのであるが、SFである必要があったのか??
その個人的葛藤の内面を描くにしても主人公の人生を細かく追ったりはほとんどないので、主人公の内面が薄っぺらいものにしか感じず、特に共感を呼ばない。描かれる生活といえば嫁さんに愛想をつかされて出ていかれるシーンぐらい。親父に電波を送るシーンでやたら感傷的になるシーンが出てくるのであるが、これも主人公の内面が描かれる過程が足りなすぎて、視聴者はその感情に置いてきぼりをくらう。
階級に比べて実績も特に披露されず、ワーカホリックで凄腕の宇宙飛行士という感じも出ていない。もっとも、極秘任務に行くのに護衛もろくにつかず海賊と同等のバギーで月を移動して襲われるぐらいの扱いだから、本当は仕事は大してできない扱いなのだろう。
そしてそして脚本のイマイチっぷりをブラピの演技だけでゴリ押そうとするからブラピのアップばっかりのシーンで繋がれる。しかも今回はブラピの演技も完成度が特に高いものではなく、顔芸と独白だけで主人公の内面を描き、視聴者の共感を得ることには成功しているとは言い難い。
さらにSFとしても超ド級のB級で、科学的考証なんぞは一切ない。そもそも知的生命の探査にわざわざ太陽系辺縁に行く必要があるのか?ここまで科学的に発展した未来に??観測技術も発展するだろう常識的に考えて。
ハードSFぶっているのに、離陸と同時のロケットに侵入したり、海王星についた瞬間に広大な宇宙なのに親父の宇宙船とすぐにドッキングできたり、挙げ句の果てには鉄板持ってリングに突入して宇宙船に帰還なんて到底科学的に考えたら絶対不可能と思われるガンダム技見せられ、圧倒的に冷める。
とにかく見る価値は強いて言うなら映像が綺麗なことぐらいで、SF映画や、哲学的な意味のある映画を期待してみに行くのはやめたほうがよい。
主人公の葛藤で終わる映画…
オチなし映画
インターステラーに似たSF世界での親子愛を匂わせる、ブラピ代表作となりうるような壮大な予告編…。
非常に期待していたのですが、残念ながら期待ハズレ。「まあ、あまり好きなタイプではないけれど、これはこれでアリかな。」と思えるような映画でもなく…。
一言で言えば、非常に退屈な映画でした。途中、何度も欠伸が出てしまいました。ブラッド・ピットの無駄遣いだよこれは…。
確認なのですが、これはブラッド・ピット演じる宇宙飛行士が、とっくに死んだと思っていた父が実は海王星で生き延びており、その父がさらに太陽系を滅ぼしかねない計画に携わっているとのことで、その真相を明らかにするため逢いに行く…という流れでしたよね??
これ、オチありました?終始、頭のおかしい自己中心極まる宇宙飛行士親子に観客がツッコミを入れるのに忙しかったですよね?謎の月の紛争、火星に寄り道、実験動物の凶暴化…などなど、本来の目的とは関係ないシーンがいくつか観られましたがこれは退屈させないスパイスのようなものだったのかな?それなら、そのスパイスは間違っていると思う。ブラッド・ピットがずっとボソボソ喋っているだけでセリフが少ないから主要な人物のバックアップが一切わからないし、トミー・リー・ジョーンズに関しても「えっそんなキャラなんだ笑」という扱いよう。
近未来設定のSF映画なので物理を無視したハチャメチャ設定には勿論目をつむりますが、にしても色々とツッコミどころが多かったですね。途中からはもうツッコむのすら飽きて今日の夜ご飯は何食べようかななんて考えてました。
この映画を見て心拍数80を超えた人はいるのかな?
ヒューマンドラマ
父親(孤独)と離れて、地球(愛、寄り添い)を求めたってことですよね??
結局、孤独では生きていけないよねって話か、と認識しました。人によっては海王星まで行かなきゃ気付けないこともあるよ。
全403件中、261~280件目を表示