THE INFORMER 三秒間の死角のレビュー・感想・評価
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頭と機転の良さに脱帽
状況がよく分からないまま始まり、あっという間に観客もサスペンスに巻き込まれていく。
私なら1秒で死んでしまうであろう突発的事件が立て続けに起き、主人公コズローの頭と機転の良さに感心。
そして、味方が誰もいない絶体絶命の中、あの人自身の発した声に思い直すシーンが清々しい。こんな状況でも涙出来るあの人たちだからああいう終わり方ができたんだなぁ。
『3秒間の死角』の意味がよく分からなかった(たぶんあの部屋のことだろう)けど、ストーリーはどうなるのか先が読めなくて面白かった!
原作も読んでみたい。
【FBIの情報屋と妻子、FBI捜査官とその上司、NY市警刑事、ポーランド系冷酷マフィア団の二重三重の人間関係の絡み合いを無法地帯の刑務所をメイン舞台に描く、緊迫感溢れるシーンの数々に圧倒される】
“刑期を大幅に短縮する”約束で、FBIの情報屋ピート・コズロー(ジョエル・キナマン)が、FBI捜査官ウィルコックス(ロザムンド・パイク:今年は彼女の作品、当たり年である)の指示の元ポーランド系マフィア壊滅の罠を掛けるが、逆に囮の警官を射殺され逆境に陥ってしまう。
愛する妻(ソフィア:アナ・デ・アルマス:相変わらずの美しさ)と娘(アンナ)の身がマフィアのボス”将軍”からの報復で危険に曝される中、”将軍”が提示してきた条件は再び刑務所に戻り、内部の麻薬取引を仕切る事。
だが、FBIもそれを察知し、逆に”将軍”を壊滅させようとするが・・殺された囮の警官の上司グレン(コモン)が事情を察し、FBIに揺さぶりをかけ始め・・。
愛する妻と娘との穏やかな暮らしを求め、(コズローが最初に刑務所に入ったのは、妻を守るためだった)FBIの情報屋になったコズローが、苦悩しながらも様々な謀略を才智と腕で掻い潜る様が迫力満点である。
刑務所の囚人たちの異様なタトゥーの数々も凄く(タイの刑務所内でムエタイで命を守ったイギリス人ボクサーの姿を描いた「暁に祈れ」を思い出した)、刑務所内の装飾もリアリティがあり(と、思ったら実際に使われていた刑務所でロケをしたそうである)、それが後半、コズローが必死に脱出する姿を印象深くしている。
又、FBI捜査官ウィルコックスが保身に走る上司モンゴメリー(クライヴ・オーエン:この俳優さん、こういう役演じると実に憎々しくて良い)とコズローの狭間で悩むシーンとコズローが密かに録音していた自分との遣り取りの中で”私が貴方と貴方の家族を守る”という自らの声を聴いた際のウィルコックスの何かを決意する表情・・ロザムンド・パイク流石である。
”NY市警グレン、頑張れ!”と何度、心の中で叫んだ事か。(マフィアとの肉弾戦とかFBIと遣り取りするあたり)
コズローが妻と娘を何度何度も振り返りながら、彼女らの命をウィルコックスに託す切ない表情が印象的なラストの締め方も良い。
<悪人でも妻や娘を愛する気持ちは善人と同じ。本当の悪人は愛していた筈の人に手を上げる、場合によっては傷つけるような輩であるよなあと、ラストシーンのコズローの表情を観ながら思った作品>
色んな切り口があるんだなぁと感心
細かい出だしや入り組んだ設定のために、非常にムズい!と思ってしまうけれど、ざっくり掴めればそれなりにエキサイティングな映画のような気がした。
あまりにも悪巧みすぎる奴らばかりで、フィクションとはいえ呆れる。アメリカ政府をつぶさない限り、コズローには自由は訪れないにかもしれない。
とにかく、疲れた・・・
全体的にキナマンが可哀想だった〜!
試写会で見ました。
つまらなくはないんだけどず〜っと同じテンポで進んでいく……山場も特に盛り上がりもなく淡々と物語が進み終わる……そんな感じ……
3秒間の死角って結局どこだったんだ?
ドキドキはしたけど…
わりかし最初から最後までいい緊張感がありドキドキして鑑賞することができた。
主人公のピートはFBIに騙され収監され、そのFBIから監獄内の受刑者に殺しを促し、そこから逃げるわけだ。
序盤はFBIとピートの関係性や麻薬組織、そしてFBIの悪事を疑い追うNY警察との関係性に色んな伏線が張り巡られてるのかなと思って途中まで鑑賞していたが、いうほど裏などはなく、単純にFBIにはめられて逃げるだけの話だった。
どうしてもこういった脱獄物はプリズンブレイクの影響もあってか、裏を描く展開を期待してしまうがそこが全くなく、特に最後は看守の服を受刑者のピートの服とすり替えることで、狙撃手が看守をピートと勘違いし狙撃し、ピートは医療班に運ばれ脱獄するというのがどうしても呆気なく感じてしまった。
ストーリー展開はとても面白く、終始緊張感ある描写運びだっただけにその点が残念だった。
ただ終始ドキドキしながら鑑賞でき、退屈さは感じない作品のため、その点は面白かった。
凄みある作品
英国推理作家協会賞を受賞したクライムノベルの映像化。
上映中ずっと緊張感が続き、目を離せない凄みのある作品。
原題は「INFORMER」(情報提供者)、邦題は「三秒間の死角」、どちらもこの作品の内容を上手く表しています。
今どきのCGやカーアクションはありませんが、観賞後の手応えがズッシリ重い113分間でした。
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