劇場公開日 2019年6月14日

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「中毒性があり笑ってしまう危険なエイガ」ハウス・ジャック・ビルト Pegasusさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5中毒性があり笑ってしまう危険なエイガ

2021年1月9日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

笑える

知的

カンヌ国際映画祭で上映時に退場者続出&スタンディング・オベーション。
アメリカでは内容が過激すぎて編集、修正を行い上映された作品。日本ではなんと無修正ノーカットで公開されました。
そしてそれが最近アマプラに来るという衝撃。
ずっと気になってはいたけど躊躇していましたが、これを気に鑑賞しました。
しかも2020年の見納め映画。
引かれると思うけどこれが私の映画癖です。(サイコパス診断では普通の人だったから安心して)

はい。
エーット、とっても危険な映画でした。
ただ単に殺人をするだけじゃなくて殺人を芸術として肯定しており観客の感覚を狂わせる。噂以上の視覚的なグロは無かったけど、妙にリアルだし胸糞悪い殺人ばっかり(狩りの章は問題になりかねない)だから内面からジワジワくるグロさというような感じ。
なんだけどなんでか知らないが、ジャックの殺人の過程を面白いと感じてしまう自分がいる。ヤバいよォ…危ないよォ…
なんか結構楽しい映画だったりするんだよな〜
特にエピローグとかもう訳分からんし何じゃこれ!と意外とコメディ色強め。
「財布は頭おかしい」
「やっぱそれで"可愛い家"作っちゃうか〜」
「あっ今それ持ってくるのね。てか終わりかよ!」
とかツッコみながら笑えた。
案外お茶目な映画です。

いやでもやっぱりラース・フォン・トリアー凄いな。
ブレが際立つドキュメンタリー調なカメラワークとか構成が上手すぎる。
特に編集は群を抜いてる。
トリアー監督は色々と問題児だけど、好きなんだよな…

最後の最後にでてくる「この映画で狩られたり傷つけられた動物はいません」って表示で、笑うと同時に安心した。かなりリアルだったからね。

出ていけジャック2度と戻ってくるな〜♪

Pegasus