「タイトルなし」ある少年の告白 ぜっとさんの映画レビュー(感想・評価)
タイトルなし
確かに、この映画の中で行われている事は、忌むべき事だし、現実のアメリカ社会で未だに多い保守派のアイツらはまーどうしようもないやつらだと俺も思う。
それに、社会から、どころか家族からさえも謂れのない差別や抑圧を受けるハードモードどころじゃない人生の中で闘いを選んだ主人公、というか原作の筆者はそりゃ素晴らしいですよ。
でもそれと映画が面白いかは全然別問題で…。
仕方がないことではあるんだけど、俺は日本人だし、同性愛とかダイバーシティに対するスタンスも、まぁ多分普通の範囲内なわけよ。
だから、最初からこの施設に対して疑いの目を持っている、比較的俺らよりの主人公の目線で進んでく施設内のパートがまぁ退屈。
監督の前作にあった倫理観のぐらつく感じなど一切なくて、「まぁそりゃあそうだろうね( ᷇࿀ ᷆ )」で進んでく。
主人公が施設の実態に気付いたであろうところも「知ってた」で片付く。
何かもうちょい、この施設内の方がやはり正しいのではないか…?と思わせる何かとかなかったんすかね。
だって最初から家系図持ち出してあんなことさせてるんだぜ。
鼻持ちならねぇよな!
要は、俺が普通の日本人だからかもしれないけど、「この施設って普通にダメじゃね…?」ってなっちゃうんですよね。
入れられてるヤツらみたいに洗脳されない。
なので、主人公が傷つけられたとか言っても、されたことを鑑みたりしないとストレートに受け取れない。
それと、終盤に唐突に覚醒するニコール・キッドマンも問題で、「アメリカ社会が抱えてる問題の共通認識」が前提としてその上に成り立ってるだけで、この映画の中で彼女が虐げられてる場面なんてないんですよ。
だから、すげぇ取って付けたように見える上に、この映画の中で片付けるべき問題がぶれる気がする。
いや、最初から扱っとけばいいんだろうけど。
そんな終わり際で言われても…みたいな。
後は、結論の付け方も何だかな…。
今回は父ちゃんの設定が設定だけに仕方ないかもしんないけど、やっぱ逆差別とか、それって結局マイノリティだから守ってって事じゃないの…?ってなっちゃいますね。
その前に父ちゃんが渡したものとかすごくよかっただけに、過渡期的な結論の付け方は微妙かな~。
あとは、ニコール・キッドマンがかつらっぽいのが気になったかな( ᷇࿀ ᷆ )!
それと、車の窓から手を出すアレ、自由とか自立の象徴かもしれねぇけど、「高速道路で手を出すとおっぱいの柔らかさ」みたいなの浮かぶよね、日本人はね( ᷇࿀ ᷆ )