パリ、嘘つきな恋のレビュー・感想・評価
全85件中、1~20件目を表示
嘘から始まる恋の行方は?
お金持ちだが軽薄な男ジョスランが、美女の気を引くため車いす利用者のふりをしたことから始まる恋の行方を描くラブストーリー。フランスの人気コメディアン、フランク・デュボスクがジョスラン役で主演を務めるほか、監督・脚本を担当しています。
おしゃれに見せかけて笑わせてくるオープニングから、デュボスク監督のセンスが光ります。所々笑わせてくるのに、終盤には感情が揺さぶられて涙してしまった場面も。恋=遊びと考えるジョスランは現実世界にいたら最低ですが、初めての本気の恋に悩み、なかなか真実を明かせない不器用な姿はだんだんかわいく見えてきます。
私が特に好きなのは、ジョスランが思いを寄せるフロランスを家に招いたシーン。プールを使ったラブシーンが幻想的で、映画ならではの見せ方にうっとりしました。
ハンディキャップ、人種…。人は自分との“違い”に目を向けがちですが、大事なのはその人の本質を見ること。デュボスク監督が作品に込めたそんなメッセージは、決して押しつけがましくなく、前向きな気持ちになれる素敵な余韻とともにすっと心に入ってきました。
タイトルなし
恋バナの王道ではあるが・・・
トシをとっても変わっていきたい
あー面白かった
フレンチ流、大人のほうが愉しめるかな
スタイリッシュな映画。
シリアスにならずにコミカルなノリで好きな人は好き。きっと映画館ではここで笑うと私わかってるよ、というポイントもあり。既視感あるがフレンチ流にお洒落。
いくつかグッとくる場面あり、また人生に大切なのは仕事と友達だけでよいと思わせる。
ハッピーエンドが好きではない自分にとっては、別れるのがよかった。また再会までの部分もよかったと思う。もう少し描写があってもよかったか?
名作中の名作
Amazonプライム特典にて鑑賞。
大抵、人が嘘をつく時には何か目的がある。
騙して何かを奪うためだったり、自分をよく見せるためだったり。
けど、目的なく嘘をつく人もいる。
嘘をつくことが単純に面白い、という人。
本作の主人公もそんな感じ。
うまくいっている仕事を持ち、健康で、お金もあるイケオジ。
身分や名前を偽って女のコに声をかける。
本当の身分を言った方がモテそうなのに。
スリルがあって面白いから。
そんな遊び心で嘘をつく。
一見、誰も傷つけなさそうな嘘だが、ある時この嘘が思いもよらない展開へと彼を導いていく。
嘘を嘘と言い出せなくなって…。
BGMがカッコよく、映像も綺麗。
嘘をついてしまっているハラハラした、居心地の悪さがよく伝わってくる。
些細なコメディ要素も良い。ちょっと「ピーピー」(おしっこの意)言い過ぎだけど。
終わり方も良い。
小説でも、漫画でも、ドラマでもなく、映画。
映画がもっと好きになる。
そんな作品。
何はともあれ、オススメ。
ふだんネタバレを踏まえてばかりの私がストーリーを隠したくなるくらいには、オススメ。
タイトルとからめてまだまだ書きたいことはあるのだけれども。
(以下、未鑑賞の方にはブラウザバック推奨)
ス
ぺ
!
ス
を
あ
け
た
い
日本語タイトルが良い!!
「嘘」ってタイトルに入っているのが良い!!
誰の嘘なのか、嘘ってなんなのか。
2人とも嘘ついてるからね!
しょうもないけど言い出せない嘘。
嘘とわかりながらも、幸せでありたいから嘘を嘘と指摘しない嘘。
カップルのあたたかみ、友人の大切さ、職場の人の大切さ。
笑える中に、そういうハートウォーミングっぽさもあって、よかった。
優しくて大人な恋愛ものでした
スマートすぎるプレイボーイっぷりを損なわずにお堅くも下品でもないコメディ。フランス映画の成せる技なのか、オシャレとしか言い表せない。
最初障害とコメディと聞いて偽善と軽薄さでモヤモヤする事もあるかもしれないと思う自分がいたけど、そんな考えは野暮だったなと試聴後少し反省。
変に罪悪感とか被害者意識を感じず見ることができて素直に人と関わる事のあたたかさを感じられるラブストーリーです。
嘘が良い悪いとか置いておいて恋や愛を感じて心が喜んでいる事ってすごく良い事なんだなと素直に思えただけで自分にとっては見る価値が高い作品でした。
共感できるけど、羨ましい。だから映画なんだけどね。
嘘つきは、○○の始まり?!
一言「小粋だねえ」。
◎よかった点◎
・「最初についた小さな嘘を、いつ正直に話すのか」。
この話がメイン。何度も主人公は「何やってんだ俺、話さなきゃ」といいつつ。
いつまでも会うたびに車椅子に乗って、会う。
焦ったいんだけど、かつてのプレイボーイって感じなので憎めない。
むしろドキドキ。
・「うちの会社は、“ユマ・サーマンの「キル・ビル」のシューズを扱った」。
主人公のこの例えが何度か出てきます。
「車椅子」と「靴」。クライマックス付近で繋がり(キル・ビルは関係ないけど)。
前半で出てきた逸話が、後でいつくか生きてくるのがいい。
・「隠し通すのか、否か」。どっちかだろうなあ。
とぼんやり見てたらとんでもない。彼女の方が何枚も上手=勇者だったのが。
ちょいホロリ。
△イマイチな点△
・なし。
恋愛物かなあフランス映画だし、戸軽く見始めたら。とてもジーンなラストに👍。
100分ちょっとなのも見やすかったです。
⭐️今日のマーカーワード⭐️
「誰でも、嘘つきさ」
フレンチ・ポップス
軽めのストーリーが、日曜日の昼下がりのビールのお供にぴったりという感じでした♪
近年のフランス映画は、「不況」「解雇」「病気」「DV 」「離婚」と、あまりにも現代世相を深く掘り下げてくれるものだから、リアルでドキュメント過ぎてそれがちょっと辛くてね。
日曜日にそんな映画を観てしまうと月曜日からの一週間がブルーになりますから、DVDのチョイスは大切なのです。(笑)
・・・・・・・・・・・・・
学生時代に5年間、車椅子の青年2人の介助を体験しました。
一人は施設を飛び出して自活している脳性マヒの、ほぼ寝たきりだがアクティブな男性。チームを組んでの24時間全介護。
もうひとりはヒ素ミルク被害者の車椅子の文学女性でした。
全介助だと「告白」と「失恋」にも介助者として付き合うんですよー
本人も介助者も、白馬の王子さまを待ったり、ラブコメの世界を一緒に夢見たり、
それ、したいんですよね。
いやいや、この映画のようにはいきませんよ。キラキラした“お金持ちと中途障害者の恋ばな”とか、出来すぎかもね。
車椅子生活は、真相はもっと大変なので。
でもね、
観終わって
「自分もいい人になろう」
って思えたり
「愉快にハッピーエンドを迎えるために、仲間のために一肌脱いで自分も工夫してみようかな」
って小さな決心をしてみたり、
・・そういう映画のサプリメント効果が効いてくるのはこの映画の成功だと思いました。
ウイットの利いた嘘や、嘘を知ってて黙っている大人の判断、そしてそれをサポートする友人や家族のユーモア。
ストーリーが重たくなることは上手に回避しつつも=内容は薄めでもやはりフランス映画は大人の映画でした。
衣装はどれも素敵、
プールの中に見事に広がる赤いドレスを見ましたか?
自分の弱さを受け入れるのは、こんなにもむずかしい
ジョスランは、世界的なスニーカー専門販売会社の欧州拠点支配人。パリ市内のプール付き邸宅に住み、ポルシェを乗り回す独身貴族。私生活では、ジョギングを除いてはスポーツもせず、音楽も聴かず、嘘八百で若い女性を次から次へと口説くことにしか関心がない最低の男だ。母親の葬儀があり、母親の住んでいた家を久しぶりに訪ね、母親の使っていた車椅子に座って、置かれたラジカセを再生すると母親の好きだった曲が流れる。そこへ、隣家に越してきた美女が挨拶に訪れ、ジョスランの脚が不自由なのだと誤解する。美女にさっそく下心を抱いたジョスランは、その誤解に便乗することにする。こうして今回の嘘が始まる。
いつもの嘘はオシャレで鮮やかだが、今回の嘘を演じるジョスランは、チャプリンを思わせ、なんだか滑稽だ。プレイボーイが真剣な恋に落ちるのは予定のコースだが、その前後に、驚かされる展開がいくつか待ち受ける。それらの「えっ?」「あっ!」が新鮮だ。特筆すべきはプールの場面だろう。その美しさは名場面として名を残すに値する。
「やなやつ」だったジョスランが、ある瞬間から恋する少年の顔になり、胸がキュンとする。真剣になるほど嘘が重荷になるが、なかなか真実を告白できないジョスランの優柔不断ぶりにイライラさせられる。ルルドへの巡礼旅行に至っては、「そこまでして嘘を通したいか」とあきれ果てる。そういうジョスランの意気地なさに対し、「恋するがゆえでもあるなあ」と少し受容する気分になった矢先、意外な形で真実との直面が訪れる。
ラストシーンも意表を突く。この映画の最後でこんなに涙が出るとは全く予想しなかった。自分の弱さを受け入れたジョスランに感動するのだと思う
「キル・ビルの靴」と検索したらこの映画にたどり着きました
悪気のある嘘じゃないけど、人を傷つけることだってある。しかし、ジョスランにとっては嘘が自分を守る鎧のようなもの。いわばエスプリ、社交辞令が度を過ぎたくらいにとらえれば理解しやすい。人を騙して陥れるわけじゃないんだし・・・
そんなプレイボーイの49歳のジョスランが真剣に恋してしまった。車椅子に乗って身障者のふりをしながら、身障者のフロランスに出会ってしまったのだ。バイオリニストでテニスプレーヤーでもある才知あふれる女性。恋なんて諦めているものの前向きな人生を楽しんでいる。
そのうち二人も付き合い始めるが、本当は身障者じゃないんだと告げるきっかけを失ってしまうジョスラン。まさしく嘘が嘘を呼ぶ状態に陥り、なんとかして真実を告げなければと焦りさえ覚える。妹の方にはバレてしまったのだが、実は・・・といった展開。
プールのシーンは印象に残るし、ルルドの神父さんも素敵だった。脇役ながらジョスランの部下であるマリーの存在もいい。そして、教訓として偶然を装うテクニックも学ばなくてはならないと思った。なお、ここに「いいね」をくださった方にはもれなく幸運が訪れることでしょう♪
良い人だらけ
嘘をつくのは誰のため?
お洒落でハンサムでビジネスでも成功している主人公。スラスラと口を出る軽妙な嘘で世を渡り、お洒落な豪邸で気ままな独身生活を謳歌。ある日、いかにもな理由から車椅子生活を装うことになり、出会った下半身付随のバイオリニストの女性と・・・。
いかにもありきたりな、先が見通せそうな設定。おまけにこのタイトル。何かの二番煎じと決め付けて、危うく見過ごすところだった。
軽快なテンポとユーモラスなやり取りで、「嘘」の奥にあるものを鮮やかにみせてくれる。もちろん、セットや衣装も抜群にオシャレで、抜かりない。
原題”Tout le Monde Debout" は、「さあ、立ち上がろう」と言った意味合いらしい。なんて深いタイトルなんだ!
ウソが上手ね
映画「パリ、嘘つきな恋」(フランク・デュボスク監督)から。
フランス映画って、なんとなく理屈っぽくて暗い(汗)
そんなイメージがあったが、今回のラブストーリーは、
私のツボにはまった作品の一つかもしれない。
「ウソ」がキーワードだけれど、何度か台詞の中にも登場した。
職場・住まいと遠く離れた場所で「偶然を装う」。
(実際は、秘書が気を利かせて手配してくれたのだが・・)
主人公の彼女が演奏するコンサートが終了し、
コンサートホールを出たところで、男性が女性を待ち伏せ。
それに気付いた女性が、嬉しそうにこう話しかけた。
「偶然じゃないでしょ?、わざわざ調べて飛行機で来た?」
「いや本当に偶然だ」「ウソが上手ね」
「プラハで契約あったんだ。あなたこそウソを。
ソリストじゃないはずが1人で歌った」・・など。
ウソとわかっていても、わからないフリをするのは、
大人の恋だなぁ、とメモをした。
2人で向かい合って飲む時も(障害者で車椅子の生活だから)
「私のお尻、結構かわいいのに誰にも見えない。
キュートなお尻に!」とか「千鳥足に乾杯」など、
乾杯のたびに、何かメッセージを添えるなんて、
お洒落だな、と真似したくなった。
やっぱり、ハッピィエンドのラブストーリーって好きだな。
全85件中、1~20件目を表示