劇場公開日 2020年2月7日

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「Jホラーの復活!…となるはずだった」犬鳴村 さうすぽー。さんの映画レビュー(感想・評価)

2.5Jホラーの復活!…となるはずだった

2020年2月23日
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あんなに怖かったのに、何で後半はああなってしまったんだ…
鍵になるアイテムもそのまんまだし(^_^;)

犬鳴村は福岡県に実在する「旧犬鳴トンネル」の周辺に関する都市伝説であり、一時期Youtuber達がこぞって心霊スポットとして動画を作っていました。

その動画を自分は観てたので、それを「呪怨」の清水崇が監督を務めるという事で非常に興味を持ちました。

まずは前半から話したいと思います。

前半は本当に怖かったんです!
あることをきっかけに得体の知れない現象に襲われる怖さもあり、同時に霊のような存在も出てきます。

特に電話ボックスは結構怖かったですね。
公衆電話という最近なかなか出会えない貴重な存在なだけに不気味さを感じますし、それを使った恐ろしさも充分出ていました。

犬鳴トンネルから出てきたであろう、霊もエフェクト等で気味の悪さが出ていて「近付いてほしくない」と思わされる存在感でした。

あと、水の音も怖いですね。
これは中田秀夫の「ほの暗い水の底から」で存分に発揮されていましたが、水の音って何であんなにも怖いのでしょうか(^_^;)
この「水の音」の怖さもこの映画では発揮されていました。

このように前半は王道の怖がらせ方で怖い思いをしていたのですが、後半になると急にジャンルが変わってしまいます。

前半はホラーですが、後半になると急にSFファンタジーになってしまうんです(笑)

犬鳴村の謎を探るという形でああいう展開にしたのは何となく解ります。
ただ、謎を探りながら怖さを引き出すのがホラー映画だと思うのに、ジャンルが変わってしまうと一気に怖くなくなってしまいます。

また、この映画では謎を探る展開があるのに「犬鳴村」の末路以外は謎を広げただけです。

・主人公のお母さんが何故ああなってしまったのか
・電話ボックスは一体何だったのか
↑これらは一切明かされません。

あと、登場人物の頭の悪さも目立ちました。
主人公の兄も恋人がああなってしまって取り乱してるのは理解できますが、だからと言って何でまた犬鳴トンネルに行ったのかが解りません。
自分だったら怯えて近づかないと思うだけに、この行動は馬鹿だったと思います。

ラストもそうです。
ネタバレになるのであまり話したくないのですが、思わずこう叫びたくなりました。
「早く逃げろや!!」

これはホラー映画あるあるなので仕方無い部分はあるかもですが、描きかたが悪いのかあまりにもイライラしました。

個人的には怖かったところもあったので嫌いというほどではありませんが、ガッカリした人は結構いたと思います。

単純に怖ければ問題ないという人にはオススメしますが、完成度は高くないので観に行く方は注意が必要です。
自分も期待していただけに結構残念でした。

ただ、ポスターのデザインは絶賛したいです!
何パターンも作って、さらに全て怖いものになっていたと思います。

さうすぽー。