天気の子のレビュー・感想・評価
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新海誠、歴代で最もエンタメ性の高い作品(後半ネタバレ考察)
新海誠の作品は、ほしのこえから全作観させて頂いているが、本作がエンタメとして一番完成されていたと感じる。
まず、
本作で、放映前に散々酷評されていた本田翼の声だが、新海マジックに掛かり、見事に作品に溶け込んでいる。
全編を通して、
話の伏線や、ヒントの貼り方も綺麗なので、観ていて飽きもない。
何より、主人公のガキっぽさを除き、出てくるキャラクター全てに愛しさを感じる。
前作以上に曲との親和性も高く、音楽に語らせるシーンは、キャラ表現を一段と魅力的なものにしてくれた。
前作からのファンへのサービスも多めなので、「君の名は。」を見ていない人は一部カット割りに違和感を覚えるかも。
是非未視聴の方は観てから劇場へ。
16歳の少年が、自分の意志で選ぶ事の、強さ、弱さ、愛しさ、その全てと、結末を、
劇場で観て欲しい。
以下、ネタバレ考察に入ります
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本作は、
今、この瞬間に、選択する事の大切さ
を描いているように感じました。
帆高のyahoo!知恵袋に頼るところは、優柔不断な少年そのものだ。
そんな彼が、全てを捨ててでも、今この瞬間に彼女を選ぶ。
彼の人生で、最も優先するべき存在と出会えたからこそ。
だからこその、選択の価値が胸を打った。
何よりもキーマンとなるのが、須賀圭介の存在。
須賀は、過去に妻を失っているが、指輪の描写や流した涙、帆高への言動から、妻が巫女になってしまい助けられなかった(記憶は事故として処理されている可能性あり)事が推察される。
そこから、陽菜を救えなかった穂高が大人になったメタファー→須賀と捉えられます。
今、この瞬間の幸せを望み、願い、選ぼうとする帆高。
過去に選択できなかったまま大人になってしまった須賀。
だからこそ、須賀は帆高に託し、選択をし直す。
彼が語った「優先順位」と言う言葉は、未来の幸せを願っていたり、大衆の幸せを願っているが、今この瞬間の幸せを切り捨てる事も多い。
だからこそ、帆高の選択は、甘く、浅く、それでも愛しい。
今、この瞬間の幸せが続く事が、未来の幸せにも繋がると信じている。
その思いを選択するのは、歳を重ねる事に、躊躇ってしまう。
また、須賀の妻が人柱になっているのだとしたら、あの世界は定期的に人柱を捧げなければ、天の気分を保てない程の狂った世界になっていたと思う。
天の気分としては、悠久の時の中ではこの期間は雨が降る事が、普通の事だったのかも知れない。
彼女や、同様の犠牲を払ってでも、今までの世界を保つ事の方が「正しい」のだろうか。
ラストシーン、陽菜と再会をするシーンで、彼女は祈りを捧げている。雨は止まない。巫女ではなくなっている。
彼が世界を変えたのか。戻したのか。元々狂っているのか。
最後の結末こそが、世界の正しい在り方だったのかも知れない。
全ての責任を感じつつ、それでも彼女がいる世界を選ぶ。
その選択が、帆高にとっての「正しさ」であり、世界と自分への肯定だ。
だからこそ最後の「僕たちは大丈夫」の言葉は胸を打った。
800年も前からの民間伝承としても語り継がれる「天の巫女」
その間にも、人知れず多くの巫女が人柱になっていたのだとしたら。
その世界の方が正しいと感じる事は、気付いた瞬間に出来なくなる。
既存の価値観からの大衆的な平和や正しさではなく、
それぞれの意志と幸いこそが、僕らの世界を作る。
君の名は。と比べられる事が多いが、
救うの視点が違い過ぎる為、比べられる話ではない。
ただ、このエンディングを描く事は、多くの批判を受ける可能性がある。
それでも、この「選択」をした主人公、監督、制作関係者の方へ、最高の賛辞を送りたい。
個人的には、夢落ちのようなエンディングにならず、選ぶ事を恐れなかった事が本当に素晴らしい。
全てのラインをたどりながら、何度も鑑賞したいと思う。
これは本当に新海誠がつくったのか?
新海誠は僕が最も好きな監督だ。
映像美は言うまでもなく、その緻密なストーリー性、深い人物描写、現実味を持った人々の繋がり、これは日本のアニメーション映画を率いる才能に満ちた監督にしか描けない。
そして彼の作品は、失恋の後のように、何日も心に住み着く魅力を持っている。
だが、今回の作品は、控えめに言っても酷い。これを見た多くの人は、なんかちがう、と感じるだろう。これからの作品のためにも、ファンとして贔屓するのでなく、真摯に批判させてもらう。
まず、登場人物が薄っぺらい。なぜ主人公は家出を?ヒロインの母が死んだ、というのは重要な設定のはずなのに軽くなっていて、もうとにかく、一人として現実味を持った人物がいない。流石にやりすぎ。新海誠監督は登場人物造形の重要さを一番理解している人だとばかり思っていたのに....
そして空の上の世界も薄っぺらくつくられている。なにかしら寓話的な表現かと思いきや、これまたいい加減につくられている。そのせいで世界観に全く入っていけない。
感動したのは、音楽、映像、そして冒頭のサリンジャーの本、ライ麦畑で捕まえてだけだ。
この作品は本当に新海誠がつくったのか?
っぺらい登場人物がいい加減な世界で、予定調和的な都合のいいプロットの上、存在する。観た後にもなにも残らない、すぐに忘れた。言の葉の庭に対する冒涜のようにも思えてきた。メッセージ性を含んだとか言ってるけど、どれも全く考察がなされていない、観客に丸投げ。こんな作品にサリンジャーの本をのせるな。
僕は、新海誠監督の、あの悲哀と圧倒的な美に満ちた濃厚な作品をみたい。こんな軽い作品を作った、新海誠の振りをしているやつ、今すぐ降りろ。
1か0なら1
君の名は。の二番煎じだとかいう意見がちらほらあるが、
パンフレットに新海誠がわざとそういう風にしたと書いてある
なので、展開が似ているのは君の名は。から入った観客が入りやすいようしているということ
結果的に言えば同じ展開ではあるがストーリーは全くの別物
現実感溢れる街並みと窮屈なこの世を生きてる人々
それに合わさったかのように主人公が東京で生き抜くという大変さは伝わりました
たしかに君の名は。に比べれば暴力的なシーンは多めだが、人気になりやすい日常と非日常を上手い具合に組み合わせてる
映像の綺麗さは新海誠ならではだと思います
それぐらい綺麗です
人に勧めていい作品かと思います
不満点はとかにないです
ごちゃごちゃ言うくらいなら面白いか面白くないのかの二者択一で評価する
個人的には今年の映画の中でダントツ的に面白い作品だし、
あの年頃の男の子が誰かの為に何かするって出来ないと思うんですよ
心情とか繊細に描かれてるし、他のキャラが途中からブレることもないです
大人だからこそ犠牲に出来ないような行動をしてしまうこともうまいこと表現できてます
結末は賛否両論ありますが、新海誠らしい終わり方だと思います
大衆化を計った作品であるがゆえに大衆向けになったから批判する古参は嫌いです
キャストボイスも悪くなかったです
本田翼が批判されてましたが、あのシーンだけでした
それ以外は普通にハマってました
声優をあまり使わないようにしていたのがリアル感が増していたので良かったです
君の名は。で泣いてる人なら天気の子を見ても泣けると思います
比較してしまう!
愛にできることありすぎ
感想は、、自分が中高生時代なら◎です笑
自分は、君の名はも見ず新海誠の映画は初の鑑賞の感想としてご一読下さい。
序盤から、きれいな映像かつ東京のリアルを描写していて、実在する街並みや人柄、実名の企業や商品でワクワク!ポテチは関東コイケヤさん有名だし、その親会社が日清だからチキンラーメンなのかななど見方して楽しんでいました笑
ここまではよかったが、このリアルを幻滅させる一発目、、ヒナが「飛ぶ」!これは笑ってしまった笑
100%晴れ女は、願えば偶然晴れになるのかと思っていたが、人為的に操作できるのね(^^; これはかなりの幻滅二発目!笑 ライトニングで車を大破させてたし笑
これはなんなの、呪いなのか病気なのかスタンド覚醒みたいなのか、、この能力の説明薄くない?笑
なぜ、ヒナが選ばれたか納得する背景がほしい!
生まれたときからそういう悲しい宿命を背負っているあるいは天女の生まれ変わりとかでもいい! ただ、お母さんの快気祈って神社いったら人柱覚醒て、、これは一気に映画の観点変わって幻滅ノックアウト笑
そして、世界が変わっても愛する子と一緒にいたいというホダカの気持ちが日本を水没させちゃう。笑
きたる超高齢社会においてはかなり迷惑な話。大惨事ですよ笑 ヒナの天気操る能力ふんだんに使って毎日晴れにしろよ!って思う。たしかとくに代償ないよね?笑
このあたり説明逃してたら教えてください。
シンプルな話、ホダカの思いが彼女を救って
ヒナの能力で世界が変わった。二人が再会した。
中高生のような純な気持ちでみたら、5点評価かもしれない。(中高生カップルは手繋いで帰ってると思う笑)
愛にできることありすぎ。
映像美の素晴らしい無難な作品
新海誠作品の君の名は。と言の葉の庭の2つを鑑賞している者です。
今回の新海誠監督作品においても、退屈な映画というような印象を受けました。
感動系の映画では、『グリーンブック』や『英国王のスピーチ』などが好きで、天気の子でも感動を求めて鑑賞しました。
さて、今回の天気の子ですが、傑作と言う程の作品ではなかったです。
しかし、良かった点もあるので、駄作という訳でも決してありませんでした。
「良かった点」
・映像が綺麗
・RADWIMPSによる演出
個人的に良かったと思う部分はこの2つで、新海作品はやはり演出が素晴らしいですね。
天気の子では水の表現が特に綺麗で、アニメならではの雰囲気が非常に面白く私は好きです。
今のアニメはここまで出来るのか、と驚いてしまいました。特に天気の子では天気の描写が多く、大雨のシーンや天候が変わるシーンなど、息を呑む映像美を楽しめました。
RADWIMPSの演出も、映像にマッチした雰囲気の曲で調和の取れた素晴らしいものでした。
個人的には後半のシーンでの「愛にできることはまだあるかい」が流れる部分が好きです。
「悪かった点」
・主役キャラクターの声優が全滅
・無難なストーリー展開
・やや無理のある心理描写
洋画の吹き替え版で痛い目を見ているので、声優に関しては敏感になってしまうのですが、天気の子は俳優女優を主役級キャラクターに使用しているので、やはり演技に違和感がありました。
感情の伝わり辛い帆高と陽菜、小栗旬さんにしか聞こえない須賀。
特に酷かったのは、モブキャラですが気象庁?にいたおじさんで、興奮しながら話しているかのように見えて、口調は完全な棒という……。
面白いので必見(必聴)です。
また、梶裕貴さん演じる刑事の高井が、声と合っていない雰囲気を受けたので、プロの声優のキャスティングも良くないと感じる所もありました。
君の名は。で有名になった新海誠監督と言うだけで十分話題性があると思うので、俳優女優を起用した意味がよく分かりません。
せめて起用するなら、声優としての演技が上手い方にして欲しいです。
個人的には、梶裕貴さんを主人公にして、モブキャラの花澤香菜さんか佐倉綾音さんをヒロインにして、小栗旬さんを藤原啓治さんに変えたらイメージにピッタリです。
まず、これで星1つ減点となりました。
次に、ストーリー展開ですが、天野陽菜が天気を晴れさせることの出来る理由が分かるシーンですが、ここで大体のラストシーンを予想し、それがほとんどその通りだったのは残念でした。
あっと驚く展開は無く、無難な感じで泣くほどの感動にはなり得ませんでした。
大衆受けという意見を聞きましたが、確かにその通りだと感じてしまいました。
私が鑑賞した新海誠監督の作品は、毎回ラストシーンが弱いような、感動が薄いように感じてしまいます。
心理描写についても、陽菜の帆高へ対する態度が、序盤では無理矢理だったように感じました。
声優が万全の状態だったとしても、無難すぎるストーリーなので、星は3止まりになったように思います。
大衆受けを狙うのも分かりますが、もう少しストーリーに棘があっても良かった気がします。
全体的に見て、つまらなくはないんだけどもう一度劇場で見ようと思う程ではない、という感じでした。
君の名は。や言の葉の庭にも言えることですが、自分からまた観ようとすることは無いでしょう。
個人的な意見ですが、少し過大評価し過ぎでは?
しかし、今までの作品と同じような雰囲気なので、新海誠監督の作品が好きな方は、観て損はないと思います。
映像に1.4点、その他で0.1点と言った感じです。
君の名は。よりは面白いので、新海誠監督の次回作に期待です。
君の名はより好き
※軽度ですがネタバレを含みます
新海節が前回という話を聞き、また評価でもビターな後味との事を聞き見に行ってまいりましたが。見終わった感想としては「新海節とはなんぞや?」と疑問になるほど、後味の悪さは別にありませんでした。
思春期の少年が家を出て憧れの都会へと上京し、そこでの出会いが、経験が、恋が、少年を成長させていく。一夏の青春を描いた王道的なボーイミーツガールだと思います。
細かい設定の粗とか、現実ならどうだったかなんてのは割とどうでも良く、頭空っぽにしてみる類の作品。そもそもリーゼントの警官なんてキャラクターを出してる時点で、リアリティを描こうとしてる感じは全くしないですしね。
前作「君の名は」と比較すると私は断然こっちの方が好きです。
恋愛というよりはストーリー重視で物語の謎を追う事が主軸であり、少しミステリー色もあったのが君の名はだと思います。
天気の子は本当にすんなりとただただ主人公とヒロインの青春を描いた作品。物語に大した謎なんてものも存在してませんし、考えるほど複雑な要素もありません。頭空っぽにしてヒロイン可愛いなーとか思うだけで楽しめる作品かと。
私は複雑な作品よりもこういうスマートで分りやすすい作品の方が好きなので、君の名はより断然こちらのほうが楽しめました。
もったいないなと感じたのはRADの音楽。正直あまりこの映画には合ってなかったのではないかと感じました。
音楽は全体的に五月蠅いなと感じる事の方が多く「君の名はでウケたから」という理由で使われただけの印象を強く感じてしまい、映画と音楽を合わせようという意識はあまり感じられませんでした。
晴れを扱った作品なのか雨を扱った作品なのかでイメージがだいぶ変わりそうですが、個人的には雨を題材とした印象が強い作品だったこともあり、全体的にジャカジャカした音楽よりも、もう少し静かで落ち着いた曲調のほうがあっていたのではと感じました。
アニメ作品での素直なボーイミーツガールを楽しみたい人にはオススメです。
映画館で見る価値あり
「君の名は」と比べると、それほどでもないけど、娯楽作品としては手に汗握る展開でとっても面白かったです。
最近の新海誠さんらしいハッピーエンドで、エンドロールも小気味よく清々しい気持ちで映画館を出ることができて満足してます。
約46億年の地球の永い歴史の中では、地球全体が氷の天体だったことが2回もあったこと比べると、関東が江戸以前に戻ってもいいんじゃないと私的にはスッとしました。
ただ、残念なのはヒロインの援助交際を思わせる軽率な行動と動機が納得できないのが、すごく残念で、この作品をもう2度と見ようとは思いません。
主体的に生きていい
「大人と子供の対比、主体性、思いの純度の高さ」
適当に思ったことを。まとまりのない文章ですみません。
犯罪を犯しても、東京が水に沈んでも、女の子を救いたい。この選択をとることに迷いがない。
→
主人公は重大犯罪を厭わず犯せるほどのこうしたい・こうあるべきだという混じりけのない思いを持つことができていた。このとき、少年は自分の生活や、周囲の人、社会全体のことはほとんど考えていない。
要は、独善的だけれども単純な思考で、しかも自分の行動が正しいと自分で確信できている。
このような、シンプルに何が正しいのかを自分で決めるのはオトナには難しいし、自分の選択が本当に正しいと自分で確信することは難しい。
通常、オトナは人生経験を経て自分の生活や、周囲の人、社会が波風立たないようにしようという考えが頭に浮かぶので、こうありたいと思っていても、いろんなことを考慮に入れて、総合的な判断で無難な選択しがちだ。
つまり、オトナになると、混じりけのない思いで行動を起こすのが難しくなる。
この点、今回の主人公はいろんなことを度外視して、女の子を救いたいというピュアで強い心のみで行動できていたのをみて、自分も子供のころは今より純粋で強い思いを持てていたなと懐かしく感じた。オトナになった今は無難なことしかできないし、感情の振れ幅も小さくなった。
・世界は変わったんじゃなくて、「世界を変えたんだ」という表現。
→主体性が感じられる。東京が水に沈んでも、引っ越ししたおばあさんが言っていたように、何とかなっている。この世界はもともとくるっているから、自分が独善的に世界を変えても何とかなるから気にするな。周りを気にせず思うようにやれ。ということ。
ラストはアレでいいのかなぁ、うーん…
結局、東京は水没して壊滅状態になっちゃうわけじゃないですか。それは果たしてどうなのかなぁ。
あと、主人公がピストルを見つけて隠し持つという設定って、本当に必要だったのか、ちょっと疑問に思うんですよ。
何か妙に暴力的なリアリティーがあって少し嫌な感じだった。他に代替できたんじゃないのかね。
まあ、あれがあったからこそ警察に追われることになったわけで、ラストの警察とのチェイスを作る要因だから止む得ないのかとも思うけど、なんか違う。
あと、協賛したスポンサーだと思うけど、映画の前にもバイトルやソフトバンクのCMが流れて興ざめだった。
テレビでも日清食品などその手のヤツがヘビロテしてるし、何かそういった大企業にひどく媚びてる雰囲気が感じられてしまったのはとても残念。
そうだそうだ、映画の冒頭で主人公が伊豆諸島の離島から東京に出てくる理由が不明で、なんだかよくわからないままにストーリーが進展していくのがイマイチな取り残された気が。
もしかしたら期待が大きすぎたのかもしれないなぁと。
絶対に見てほしい
気持ち悪いと言われる理由
やるぅ!新海誠!!
突き抜けたね、俺らが思ってた以上に突き抜けたね。
前作の「気持ち悪い」批評に、黙れ!うるせぇよ!!とデカく返して来たね。
女性キャラは全員、男の願望で描かれ、主人公の願いのために村に隕石落とすどころか、大都市を永遠に機能停止させる。
少年に拳銃、探偵物語みたいな大人、ラブホで好きな子にガウン、歳上の美少女が実はJC、お姉さんと二人乗り。
愛する人を救う為 非常階段を無限に駈け上がるシチュエーション。
少年の。いや、童貞の夢がぎっしり詰まっている最高に気持ち悪く、最高に最高の童貞映画じゃないですか。
愛する人を救う為なら世界が壊れたって構わない!!
庵野秀明がエヴァ破でやって、次作で破壊したテーマですよ。
巨匠と違う回答、気持ち悪い評に油を注ぐ加速度。
うるせぇよ!俺はこれを描くんだよ!!
私にはそう思えたなあ。
こんな小さな私的理想を、夏の大スクリーン全国毎日フル上映。
これが国民的映画になってしまう。
なるほど、パンクじゃないか。
世界の形を決定的に変えたのは新海誠本人ですよ。
ファンタジーのようで、ファンタジーではない。強烈なリアリズム
興収250億円という大記録を打ち立てた、「君の名は。」(2016)の新海誠監督の新作。
まだ未見の方、2度目の方には、"ぜひIMAX大画面で"をオススメしたい。Blu-rayパッケージや配信、テレビ放送になってからでは、もう見られない。
新海誠アニメ(COMIX WAVE FILM)は、光と影のコントラストを特徴とする主観的な印象風景が、"大画面"によく似合う。そこにアテ書きされた野田洋次郎(RADWIMPS)の楽曲が化学反応を起こし、テレビサイズやタブレットでの感動は、サイズに比例して増幅する。
今回、「天気の子」は通常版とIMAX版がある。前作「君の名は。」のIMAX上映は、公開5カ月後に2週間限定で行ったが、正式なサポートではない。
初日は話題の池袋グランドシネマサンシャインで、"IMAXレーザー/GTテクノロジー"の超大画面。2日目は通常版をTOHOシネマズで鑑賞した。
予告編やタイアップCMで多用されている、「グランドエスケープ」(RADWIMPS featuring 三浦透子)がこの作品のキモである。劇中のシーンもここがクライマックスであり、ぜひともIMAXスクリーンで"光"を、"雨"を浴びてほしい。
さて、美しいシーンとウラハラに、これまで以上に、具体的な街の風景と、タイアップ商品の描き込みが激しい。主な舞台は、新宿・歌舞伎町と田端周辺で、代々木、銀座、六本木、台場・有明エリアなどが出てくる。
本作はファンタジーのようで、ファンタジーではない。強烈なリアリズムである。そして「君の名は。」からの過剰な期待と批判にさらされる。だからこそ、新海監督はお決まりのエンディングを避けている。そこが面白い。
テーマは近年の異常気象と、歴史的な神事・言い伝え。地球温暖化によると考えられる高温、豪雨、爆弾低気圧などの自然現象に向き合っている。
日本人は大震災で自然現象の時間単位が"数百年"であることを学んだはず。
それなのに、つい最近でも天災現場のインタビューで、"生まれてから何十年も住んでいるけれど、初めて・・・"というマヌケな発言を耳にする。大自然の前に、人間の100年未満の経験や、気象庁データの150年なんてものは無意味だ。
現代の世界的な異常気象は、人類の歴史的な営みが影響している。それは多かれ少なかれ認めるところだろう。そんな時代に生まれてしまった若い子供たちにとって、それは自分達の責任ではない。
少年・少女は戦う。敵対する大人、常識的な社会規範に向かって、理想と考える小さな幸せのために。けれど大きな壁に跳ね返される。
異常気象に翻弄される登場人物たちが、平穏無事な環境に戻ってハッピーエンド・・・とはならないのだ。東京は雨が降り続け浸水していく。身も蓋もない話だ。
それは、ある意味で"あきらめ"に近い、"現状容認"である。
主人公の少年・少女は、どちらも恵まれた境遇ではない。"経済格差"も世界の潮流である。貧乏で、将来の夢も描けず、奇跡的なラッキーが訪れるかと思いきや、結局は、現状維持というリアリティである。
そんな中にも小さな愛や幸せはある。これをどう受け止めるかは、人それぞれ。
ちなみに劇中の描き込みは、観る回数を重ねて楽しめるもの。カメオ出演が至るところにある。
ソフトバンクのTVCMで、お父さん(白い犬)が、本作にカメオ出演していることが紹介されているが、それが2箇所ある。
さらに嬉しいのは、主人公の帆高と陽菜が"お天気"の仕事で訪れる、おばあちゃん(立花冨美)は、「君の名は。」の主人公の(立花)瀧くんの祖母の家だ。そこに瀧くんが出てきて、帆高と陽菜と会話する。
また帆高が、陽菜の誕生日に指輪を買い求めるシーン。店頭で応対する女性は、宮水三葉だ。さらに三葉の同級生、勅使河原(テッシー)と早耶香がエレベーターの中にいたり、フリーマーケットのシーンにも出てくる。
他にもエンドロールには、宮水四葉の名前もある。もう一回観て、高校生になった四葉を探さなければならない。
(2019/7/19/グランドシネマサンシャイン/ビスタ・IMAX)
ハレとケ、祈るとか、環境とか、
まだ、上映2日めなのに、すんごい投稿量だ。
気後れする。
僕は純粋にストーリーをエンジョイしたが、若い子たちには、環境とか、人のために祈るとか考えるきっかけになれば良いと思えた。
陽菜は晴れを祈ったが、全て人の願いのためだったではないか。
晴れを祈る。
ハレとケ。
ハレは日常とは違う、祈ったり、祭事や儀式を行う日のことだ。
日本の古来から続く、日本の様式や生活を表す言葉に通ずるようでもあり、この作品の発想のきっかけにもなったのだろうかと色々考えてしまった。
僕は神社の関係者で、古来からの日本人の祈りは、自然や環境、人々が豊かに暮らすための豊穣に対するものだったと信じている。
他者を貶めるものではないのだ。
そして、京アニへの放火事件で、亡くなられた方に哀悼の意を表すると同時に、ご家族の方々、関係者の方々にお悔やみと、怪我をされた方々には早い回復を心からお祈りいたします。
世の中には、ヘイトを始め憎しみが蔓延しています。このような悲しい出来事が、これからは起きないように心から祈ります。
若者と常識を知る大人で意見が分かれる作品
今作のテーマについては、新海監督がパンフレットで自ら語っています。
だいたい要約すると、『現実的な世界で、世界情勢や環境問題、日常変化の加速など、そういった狂い始めた世界で、きれいごとのストーリーではなく、少年少女が自分たちの気持ちを前面に押し出して前に進む作品。』
という感じなのかなと思います。
そのテーマを盛り上げ、そこにリアルを持たせるためにより忠実に世界のゆがみを描いていくところは、さすが新海監督といった感じでした。
ただ、この作品は、そのテーマに沿って全力で目の前のことに向き合う少年少女と、常識やしがらみに染まった大人とでは全く違う見方ができます。
それこそ、評価が二分するくらいの結果であるともいえます。
ここではあまり強いネタバレは書けませんので、よければネタバレを含んだ記事をブログで書いていますのでぜひ遊びに来てください(*'ω'*)
https://www.datemanroom.com/entry/2019/07/20/weatheringwithyou
鑑賞者の経験値で評価が二分する
『君の名は』が万人ウケしたSFだとしたら、天気の子は万人ウケはしないSF映画でした。
伝えたいのはストーリーの構成や展開ではなくて、キャラクターの考え方や生き方の変化。
誰もが毎日何かを選択して生きているこの世で、自分は何を生業として、誰と何のために生きるのかを問いかけるキャラクターの表現力が素晴らしかった。
後悔などしない日はないし、さりとて毎日の日常として変化を受け入れていかなければならないやるせなさみたいなものが丁寧に描かれていました。
倍賞千恵子のお婆ちゃんがとても良かった。
彼岸へ誰か大切な人を見送った経験のある人には、とても深い言葉が多く出てきます。
幸福なことに、まだ長のお別れをしたことのない方には刺さらなかった映画かもしれません。
話題作ですから、ぜひ劇場でご覧ください。
良かった...ほんと良かった
良かった...ほんと良かった
前作と比較されがちだと思うが私は今作品も同じぐらい素敵なものとなっていると感じた。
本作では各キャラクターが世界の理不尽に対し紛糾しています。
就職活動がうまくいかない子、親と合わず家出した子、天と繋がる人柱...彼らだけでなく私たちが生きてくるうえで必ずぶつかる不合理に対し帆高はひとつの答えを見せてくれました。
何か大切なものを必死になって追い求める。例え世界の形を変え歪めても....そこに賛否はあるのかもしれない、、誰にも分からない決められない。 けどただ、、そんな譲れないものがあるということが美しく、素敵であり愛おしいことなんだ。そんなことを伝えたかったのかなぁと漠然と考えてました。
そういう意味では割と老警官と須賀の会話が物語の革新突いてるのかなぁと。ただ大切なものがあるというのは羨ましい...
須賀と帆高の対比もよかったですね。大切な人を亡くしもう会うことができない須賀と大切な人を取り戻したいともがく帆高。
最後の廃墟のシーンの須賀の心情の変化を考えるとこみ上げてくるものがあります。
本作も美しい描写とRADの曲に魅力されました。
こんな素敵な作品をありがとう!!
雰囲気を楽しむ
全1963件中、1581~1600件目を表示