天気の子のレビュー・感想・評価
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絵は綺麗
娘と見に行った。
ペット2はリラックスして見ていた娘が、天気の子では席で前のめり食い入るように見ていた。
賛否両論の結末との事で、「東京首都圏が3年も雨が止まらずに水没」って、どうなのよ!?というのは確かにあるね。
「誰かが人柱となって元に戻してくれるのなら、戻してくれよ」というのが本音 というのは、正直なところだよね。
でも、その人柱が自分大切な人なら、どうする?という時に、「世界や世間はどうなっても構わない 」というのも、また本音だよね。
誰かの犠牲で維持される社会 と、誰も犠牲にならないけれど皆が不便と被害を甘受する社会 という選択。
これまでは、社会のために誰か個人が犠牲となり人柱となる規範があったのが、
個人が大事にされる現代の世相を反映した結末だなぁ と。
大切な人が犠牲にならなかったのはハッピーだけど、ややモヤモヤするラストではありました。
また見てみたい
未完成なボーイミーツガール
銃を拾ってしまう展開は気になったけど、感情だけで突っ走っていく主人公のある意味ダメな部分が共感できて面白かった。何もできていなかった自分を、何も気づけていなかった自分を悔やみながら、ヒロインを助けに行こうと必死で走るシーンは涙した。家出の背景もよく描かれていないが、16歳って、こんなものだったろう?最後の選択も、RADWIMPSの曲が、それで良いんだと、優しく歌い上げてくれる。「君の名は」のように物語の完成度は高くないのかもしれないが、そこが魅力のように思う。
天気の描写は、実に美しく、ヒロインの力で雨から晴れに変わっていく様子は、僕みたいな天気に心が左右される感傷的な人間は、「祝祭」の歌の効果もあって、涙を流してしまった。
一緒に連れてった5歳の子も、天気の描写は気に入ったようだった。
考えるな、感じろ
前作の「君の名は」を見て、今回はどうなんだろうと思って「天気の子」を見に行く人が多いかと思います。僕もその一人です。
ストーリーは前作と同じくボーイミーツガール&セカイ系です。でも、今回の主人公(帆高)&ヒロイン(陽菜)は、何かキラキラしてる瀧くん&三葉とは違い、とにかく泥臭い。
知恵も経済力も何も持っていない少年少女が、厳しい現実に打ちのめされ、時に間違えながらも全力で生き足掻く姿、かつては少年少女だった周りの大人が、狡い部分も持ちながらもきちんと大人をしている姿が、一言でいうと「尊い」です。
ぶっちゃけ、展開やら設定やら、笑っちゃうくらい粗だらけです。
でも、そんなもんをねじ伏せる程の勢いと魅力がこの作品にはあります。
現実はどうのとかつまらない事は考えずに、頭空っぽにして楽しみましょう。それが映画という娯楽作品に対する、誠実な向き合い方だと僕は思います。
犠牲により捻じ曲げた現代社会へ
現代社会からは多くの不便が消え去った。表だけみれば実に快適である。
しかしその快適さはを生み出したのは技術的進歩ではない。弱者の犠牲によるものである。
そして我々は犠牲に目を向けようとすらせず、或いは都合のよい解釈により美談に仕立てるのである。
『天気の子』の舞台は東京、そこは連日の雨。
そう、雨なのである。今の社会の本来の姿は豊かでも何でもない、晴れでもなく曇りですらない。
その東京の空を晴らすのがヒロイン陽菜。学生という点は前作の三葉と変わらないが、その立ち位置は全く異なる。親を失い、弟のため年齢を偽り職を探す弱者である。
ただそこに居ることすら許容されない世界で、彼女は「晴れ女」という自身の価値を実感できるものに徹する。その代償を知りながら。
セリフ上は、陽菜がその代償を知ったのは夏美に教えられてとされている。ただ実際のところ、明確にではないにせよ最初からわかっていたのではないか。幾度か見られた太陽に手を翳すシーンがそれを物語る。私はあと何度、晴れを贈れるのだろうか、と。
そして最後、自身と引き換えに東京全域に晴れをもたらした彼女には、ひとことの礼すら向けられない(厳密には萌花のような例外もいたが)。
本来なら雨のところ、どうして晴れたのだろうか。誰のお陰だろうか。そこには一切目を向けようとせず、ただ与えられたものを貪るだけの存在に世界は埋め尽くされている。前作のアナウンサーのセリフ(大変な幸運と言うべきでしょう)と同様、彼らは決して知ろうとしない。
帆高の憤りは至極尤もなものであり、その憤りを理解できない人々も実社会のままである。
弱者の善意を踏み台にして、無理矢理捻じ曲げ築き上げた今の豊かで快適な世界。
これまではそちらを選ぶよう強いられてきたのに対し、本作では世界でなく陽菜が選ばれた。
陽菜(愛)を選んだともいえる一方で、世界に対し「無神経でただ貪るだけのお前たちなど救うに値しない」と突き放したとも云える。
相手が目の前にいないと「ありがとう」のひとことすら言えない社会に、誰かが犠牲になってまで支える価値など無いだろう。
老婦人と須賀、ふたりの大人からの言葉にしても、単に「良い気遣い」とは受け取れない。
現実であのセリフを口にできる大人は皆無なのである。つまりは観客の度量が試されているのである。
若者(穂高)が陽菜を選び、大人(須賀)がその選択を受け止め認める。たとえ本来の雨模様に戻ろうと、犠牲により捻じ曲げた晴れの時代が終わることを切に願う。
RADWIMPSに救われている
評価を要約すると
・画は85点
・曲、歌は98点
・ストーリーは60点
RADWIMPSの曲とのマッチング感が君の名は。に比べて弱い印象。脱RADを目指したかった??
ストーリーは、もやもやする。
全体的な分かりやすさ、オチの珍しさは良かったが。。
ただ、雑。伏線?が全然回収できておらず、詰め込みすぎた設定がごちゃごちゃで煩わしい。
主人公のキャラクターもよくない。銃と警察の件は完全に余計だった。2hの映画では余計だった。もっと描くべき箇所は多くあったはずだ。観客に感情移入させる描写が欠落している。
BGMも、君の名は。より少し弱い気がする(ストーリーのせいもあるか?)ので、ぼんやりした作品になってしまっている。
ただ、画はやはりきれいで、花火や雨の最新の技術は再現力の高さに圧倒される。
しかし、個人的には新海作品のあのもう少しぼんやりとしたタッチが好きだったので、クリアさ(CG感?)によるフラストレーションもあった。
とはいえ、東京の街並み等の忠実な再現力には圧巻し、楽しめた。曲と画の力で3点台後半として4をつけた。
青春、純文学、そしてファンタジー。
いつの間にか、16歳の頃なんて覚えてなかった。
そんな事を考えた作品だった。
主人公は16歳の高校生。
行く宛もないまま東京へやってきた少年。
東京へ来たはいいが、雨。
また翌日も雨…
16歳の家出少年にとって、東京は雨のように冷たい。
居場所も仕事もお金もない。
少年の心を打ち砕くようなその雨は降り止む兆しもなく…
そんな時、とある少女に出会う。
とある少女の差し出したハンバーガー、彼女の何気ない優しさが少年の雨模様に一縷の光を浴びせる。
雨が降り止み、太陽が顔を覗かせたような…
後日、少年はある事件に巻き込まれる。
そして、ある事実を目の当たりにする。
起こっている事を理解する間もないまま、物語の風呂敷が広がっていく…
少年はこの雨が止まない街で光を掴かみかける…
都会に夢馳せたあの頃、何かに、分からない何かにズルッと引き込まれた10代、大事な何かを、脆い事も忘れ、力一杯抱き寄せようとしたあの青春…
少年が東京で出会った須賀という男。須賀の従姉妹は仕切りに須賀と少年が似ている。と呟く。
須賀はきっと、少年と似ているのだろう。
大人である須賀の視点と16歳の家出少年、この対比によって何かを忘れた大人達もこの物語の中へ引き寄せられるのだろう。
純文学のようでファンタジーなこの作品は、16歳の頃を忘れた大人の僕達へ分かり易いのだろう。
ただただ、真っすぐで、不器用で、無鉄砲。
脆くて、弱い。
今にも壊れて無くなりそうな脆さ。
その中にある無垢で弱々しい純な輝き。
少年とあの頃の自分を無理やり重ねてしまう。
多分そこには、もう戻れないあの頃への憧れと呼び覚まされる、引き寄せられる何かがあったんだろう。
そんな少年に、ガンバレ!と祈る自分がそこにいた。
天空の子?
実に見事なビジュアル。
まずは、この一言に尽きる。
新海誠お得意の「雨」「雲」「現実風景」❕
リアリティーのないお伽噺だからこそ、その物語の背景・設定に徹底的なリアリズムを追求する製作姿勢が、見事に結実している。
そして、ストーリー自体も、緩急があって先が読めない面白さ。
こんなストーリーをよく考え出すものだと感心しきり。
雨天に晴れ間が差し込んでいく幾つかのシーンはそれぞれに美しく、映像自体が感動的だ。
最近の邦画で「画」で感動させてくれる作品はまれだと思う。
帆高・陽菜・凪の3人の逃亡劇が始まるところから冒険活劇へと物語のテイストは急転する。
「君の名は。」でも、隕石から住民を避難させるようと計画するあたりから一気にアクションに変調した。
活劇へと舵を切った後は、俄然スピード感を増して緊迫の追いつ追われつが展開する。
スクーターとパトカーのチェイスはアイディアに富んでいて面白い。
陽菜を捜し追いかける帆高の姿は「天空の城ラピュタ」のパズーと重なった。
数奇な運命の女の子を必死で救おうとする男の子の大冒険。
そう考えると、崩れ落ちる朽ちた非常階段は「ラピュタ」へのオマージュのよう。
男の子よ、か弱き女子を全力で守れ‼️
そう、男として生まれてきた限りは、好きな女の子を守れる男でありたい…というのが本作のテーマとみた。
現実は女性の方が精神的に強く「翼の折れたエンジェル」(by中村あゆみ/作詞・作曲:高橋研)なのだが。
そして、後日談が良い。
オッサンにとっては3年なんかあっという間だけど、十代の子にとっての3年は長い長い年月だ。
少年が青年になっても彼女を想い続けていて、彼女も待っていた(のかな?)なんて、なんと理想的な青春ラブストーリーなのだろうか。
このオッサンの胸にも熱いものがうごめいた。
あぁ、若いって素晴らしい!!!
この映画は帆高のモノローグ的ナレーションで始まる。
これがイミシンで期待感を煽るのだが、冷静に見て、あれがストーリーと一致していたのだろうか…
「世界の形」を変えたのは「僕たち」だったのか?
そこは少し引っ掛かった。
ついでに言うと、浮遊と落下は宮崎駿の得意技。その影響かどうかは分からないが、最近観た数少ないアニメーション映画で「空から落ちる」シーン を何回か観た気がする………
内容薄めでミュージック・ビデオ。
結局何も解決してない
タイトルなし(ネタバレ)
面白かった!
賛否両論って言ってるけど私はこれは良きだと思う
きっと否定的な意見として「帆高が自分勝手な行動のせいで、天候が狂ったまま」となるのだが、別にそれがどうしたと言えるし…
なんだかんだで別の方法考えて、生きて行くのよ、人間ってモノは。
逆によくある「あの子もいっしょで、世界を救う」的なのがどうもきれいごとみたいで嫌だなあ
陽奈と大勢の人の幸せ、それをきちんと選択できたのだから…
ただ、悩んでる描写はもうちょっとあっても良かったよねえ
切ない
現代ほど若者が社会的インフラやシステムに恵まれている時代もないと思うが、その実は全くあらゆる面で未来に希望が持てていない。現代を象徴するような始まりだった。
そんな絶望的な今を雨は象徴するように静かに降り続ける。もがく二人の純粋な気持ち。若者の思いを未来を絶望の雨から希望の晴天に変える能力になぞらえ物語は進んでいく。映像美は圧巻であった。
警察という現実社会の絶望が迫る中、只今の恋愛感情のままに刹那の幸せすら危うくなってゆく2人。常識で見れば警察が正しく思うが、物語の流れで見るなら主人公を応援するので、鑑賞者の二律背反する感情を揺さぶる後半の演出は見事だった。
主人公の望みは叶うけど、未来は相変わらず絶望の雨で満ちている。そんな終りで最も印象的な言葉があり心に残った。
あまり考えすぎるなよ。この世は狂ってるんだから。
親子で楽しめる「boy meets girl 」film
「なんか自分さえ良ければいいのかって感じで登場人物の誰にも共感でき...
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