天気の子のレビュー・感想・評価
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音楽はよかった。映像も綺麗だった。
大人が悪者。大人は信じられない。大人は頼りにならない。このメッセージ性の強さに、こんなの夏休みにやっていいのかなって寂しくなった。
ひなとほたかの恋愛は結構ゆっくり描かれていてよかったけど。
音楽も映像も綺麗だったけど、それ以外、ストーリーは全然心に響かない。
なんかスッキリしない...
今回初めて新海誠監督の作品を見ました。雨とか、雲の隙間から差し込む太陽の光などの映像はすごく綺麗だったし、音楽のかかるタイミングも良かったと思います。でも、ストーリーが私的にはスッキリしませんでした...
たぶん登場人物に感情移入が出来なかったんだと思います。帆高が東京に家出してきた理由も結局よくわかんないし。船に乗ってる時に穂高の顔にガーゼ?みたいなの貼られてて怪我してたし、島にいるのが息苦しいみたいなこと言ってたから虐待とかそういうのか?って思ってたら、光の中にいたいとかいうよく分からん理由...。陽菜ちゃんを犯罪を犯してまで取り戻そうとするほど好きになる経緯も薄いと思いました。
あと、伏線みたいなのが無駄に多い。結局あの空から雨と降ってきた魚みたいなのは何なの?あと、廃ビルの屋上になぜ鳥居があるのか。あと、別に銃いらなくない??
いやまあ、いちいち説明する時間もないかもだけど...
他のレビュー見てると、天気を晴れにする祈りをお金を取ってやってたってところにん?ってなる人が多いみたいですね。私はそこは別に気にならなかったけど、それよりも帆高の行動に疑問しかなかったです。正直ちょっと不快感すら覚えました...私は高校生で帆高とそう変わらないくらいですが、あれは若気の至りってレベルじゃないような...。大人の人だったら、この辺イライラするかも。
陽菜ちゃん助かったのは嬉しいんだけど、東京水没させちゃうのかぁ...って思った。
映像とかいいところもたくさんある分、ストーリーの残念なところがちょっと目立つなって思った作品でした。もう1回見たい!とはならないかな...
東京と彼女を天秤にかける
一時期、セカイ系なんて言葉がサブカル方面ではやったことがありますが、そっち方面の空気をまとった作品です。
こういった展開で主人公が目指すのは……
・がんばって世界も彼女も両方救う大団円。
なのが普通ですよね。もちろん、結果として失敗して選択を迫られたり、彼女が自分を犠牲にして世界を救って主人公号泣なんて展開も多々あるのですが、あくまでも目指すのはすべてが解決するハッピーエンド。
でも、本作の場合は……
・世界とかどうでもいいから彼女と幸せになる。
でしたね。最初から悩まないでそれだけ。自主製作アニメならともかく、前作の大ヒットで注目されてる状況で安パイの王道展開ではなくてこんなのをやっちゃう新海監督は、すげーな、と。
まあ、もしかすると、こういうのが世相なのかもしれないですが。
甲乙つけ難い面白さ
新海監督ということで「君の名は」と比べてしまうが、どちらも面白いというのが結論!
以前に「秒速5センチメートル」をみたが、共通して新海監督にとって、時間は絶対ではなく、観念的なものなのだろうと感じた。代わりに主役の二人の距離を測るのに電車などの人工物がつかわれうのがとても面白いと思いました。
夕方19時過ぎの上映でしたが、上映30分前にはほぼ満席でした!席を選ぶこともままならない状態でしたが、運よく真ん中に一人だけ空いていたので、ちゃっかり座って鑑賞することができました。両端に人がいると落ち着かなくて嫌でしたが、結構作品にのめりこめたので、楽しめました。
それで良い
エンディングで賛否両論出ていますが、東京は穂高の身勝手のせいで水没したのではないですよ。穂高が東京に来る前から、雨は降り続いていたんです。天気の子が人柱だというのは、あくまで迷信に過ぎない。彼女がいなくなれば悲劇が避けられるなんて、そんな思い込みはクソ喰らえですよ。少なくとも、そう思って行動した穂高は正しいし、共感できます。
選ばなかった未来は見ることができないというのが、君の名はとの違いですね。水没していない東京があったかもしれないけど、ただ彼女がいないだけの水没した東京があったかもしれない。
自分勝手
主人公が自分の都合や欲望を中心に動き回るので周りが振り回され続ける。
「若いなぁ」を完全に通り越してる。
この後先を考えなさはヤバイですよ、流石に見ていて不愉快さを覚えるレベル。
主人公が走ってる時など、どういう感情で見ればいいのこれ?ってすごく冷めた感情だった。
そして拳銃を須賀に向けた時は、本当に失望した。
お前、それは無いだろ…。
ビジュアルすら初期アバター並みの特徴のなさなのに、一体どこに主人公の魅力があるのか。
観衆に想像を膨らませる余地を与える作品というのは、見た人が様々な考察をし色んな見方をするので面白いと思う。
みんなが自分の意見を話したり、他の意見を聞いたりしたいから、よく話題にもなるし。
しかしこの映画はそういった余白とかじゃなくて、単なる説明不足による消化不良。
主人公になんの信念があるのか、この映画からはただの若さゆえの反骨心的なものしか感じられなかった。
そうなると途端に弱くて脆いものに感じる。実際最後は帰ってるし。いや、なんだったの?君がちゃんとしてれば東京も無事だったし何も起こらなかったよね?そんなくだらない理由で東京の一部を沈没させた理由が正当化されて良いわけなくない?
やはりここの説明は絶対に省いたり想像にお任せしますスタイルでぼかすべきではなかった。
重ね続ける犯罪行為も過剰すぎて何でここまで…という感じ。残念。
惜しい
「君の名は」ほど感情移入出来ませんでした。
それはキャラクターに愛着が持てなかったからだと思います。
愛着が持てれば「なんとかして助けてあげたい」っていう気持ちに共感出来るんですが。
それで、考えてみました。
私が共感出来なかったのは、晴れる祈りをお金を取ってやっていたからです。
「それで稼いでたんだから、消えても仕方ないよな」という気持ちになりました。
お母さんが亡くなる前に晴れの中を散歩したい。
そう思ってその力を得たんでしょう?
で、劇中にそのシーンは描かれていなかったけど、自分が感じた幸せを他の人にも分け与えたい。
もし主人公がそんな気持ちでやっていたなら、神隠しにあったのはとても可哀想だし、なんとか助けてあげたい!という気持ちになれたと思います。
(ここは貧乏だから、ということでは片付けられない重要なポイントだと思います)
結局、自分がお母さんと散歩するために能力を使って、そのことが原因で東京の天気がおかしくなって、更にお金を稼いで取り返しのつかない気候にまでしてしまい、で結局助けられたから東京が海に沈んで、、、
むちゃくちゃ自己中心的じゃないですか。
そんなことから、この映画は冷めた感じで見てしまいました。
新海監督がダークな東京を手掛けたことや、やはり予想を上回るストーリー展開をして頂いたことには敬意を覚えました。
大ヒットの「君の名は」に振り回されることなく、ご自身の今作りたいものを作った、その気持ちが凄く伝わってくる作品でした。
辛辣なコメントをしましたが、
また次回作も楽しみにしています。
何回も観に行って発見出来る映画。
スケールは小さいものの、ラストは意外な展開。
成功した前作からのプレッシャーはあったと思いますが、
巧く出来ていると思います。
君の名はのキャラ探しが楽しい。
何回観ても楽しい作品ですね。
10代の頃観ても同じ感想だったと思います
酷なことばかり書きます、すみません。
20代前半の率直な感想です。
登場人物全員の心理描写が薄すぎる。何が帆高をそれほどまで奮い立たせるのか全く共感できなかった。警察に盾突き、銃を発砲し、線路の上を走り、側から見れば頭の狂った犯罪者。そうなってまでヒロインを助けたいという心理描写の過程があまりにも弱すぎる。家出した理由も結局分からないまま。光に飛び込みたかったから。それが本当の理由だとして、それになるほど!って共感できる人はいるの?帆高の行動全てが若気の至りで済まされるレベルじゃない。ファンタジーの世界を貫くのならまだ理解できる部分もあったのかもしれないけど、背景や企業の広告はやたらリアルなので、現実世界とファンタジーが中途半端に混ざっていて見ていて混乱する。
要は、感情移入をさせてくれと言うこと。登場人物の内面や過去や背景などの掘り下げがほとんどされていないのに、展開ばかりどんどん進んでいくので完全に置いてけぼり状態でした。感情移入ができるから感動したり涙が出たりするものだと思います。これほど感情移入できない映画は本当に初めてです。
また、回収できない伏線なら最初から張らないで欲しい。何故廃墟のビルに鳥居があったのか?陽菜が人柱になったのは強く願った、本当にそれだけ?水の魚の正体は?など。考察ができる程度の情報もなかったから、見終わった後疑問しか残らなかった。小説や考察本を読んだら理解できるという声も聞くけど、映画の中で出てきた疑問は映画内で解決してほしい。伏線回収をはなから小説に頼りきっているスタンスが理解できない。
他にも風俗やラブホなどを含め性的描写を匂わせるシーンが多々あったのも、それはストーリーに必要な描写?ボケにもネタにもなってないよ?と突っ込みたくなりました。「登場人物への感情移入」と「物語の伏線回収」ができていれば大して気にはしてなかったと思うのですが、あまりに全体の内容が薄いのでその部分が悪目立ちしていました。
音楽や映像に頼ろうとしないで欲しい。私はストーリーの深みを重要視するので、この作品は合わなかったです。ちなみに君の名は。は感動しました。
オーソドックスな素晴らしい映画
この作品を楽しめるかどうかで自分がひねくれているか否かが分かるオーソドックスな良作。全体的なストーリーの流れもラブコメ&SFの王道で、展開も特に奇をてらうわけでもなくストレートで純粋に楽しめます。
また、全体的な流れのみならず一般的な日本人およびアニメ系オタクを楽しませてくれる細部へのこだわりが凄い。
『君の名は。』から来た人も楽しめる要素が少し入っていたり、絵が綺麗過ぎたりするのは最高の通常運転です。
余談ですが、権利関係の問題処理をよくやったなぁという製作陣の挑戦が凄かったです。
さらに余談ですが、PS2臭がするというのはオーソドックスであるが故に本当です。
若者の「共感性」を捉えた作品
物語の主軸は典型的で分かりやすい「ボーイ・ミーツ・ガール」であるが、ターゲットである若年層に刺さるような「共感性」を作り出すことを徹底した作品であった。その特徴を以下に考察する。
第一に描写。
実在の場所(新宿)を舞台にし、ひしめき合うビル群や複雑に絡み合った線路を走る電車等の風景を精緻に描くことで、若者特有の都会への憧憬を巧妙に掬い上げる。
新海誠監督の前作「君の名は」では、一部のファンが舞台になった場所へ観光をし、写真を撮ってSNSにアップしたことで話題になった。これは「聖地巡礼」と呼ばれ、他の様々なアニメでも同様のことがそのファンによって行われている。このように、ファンはアニメの世界を現実に射影することによって生じるリアリティを求めるものであるが、本作品は独特の繊細で美しい描写によって、そのリアリティを特に際立たせることで、都会に憧れを持つ若者の「共感性」を捉えているのである。
風景描写の他にも、食べ物のメーカー名まで事細かに明示した描写や、カラオケで皆が知るヒットソングを歌うシーンを流す演出、有名俳優を起用した声優陣は、ターゲットの実生活に近づき、「共感性」を生み出す仕掛けになっているといえるだろう。
リアリストの視点からすると、自ら生計を立て、家族を養っているような中高生がカラオケ等に行く余裕はないはずであり、非現実的で「共感性」が作り込まれていないように感じられるが、この映画のターゲットにはそれを疑うだけの批判的思考力はないので整合性は図られている。
第二にストーリー。
主人公は自分の未熟さ故に理解し合えない「大人」や「社会」へ反発し孤独感を深めるが、数少ない理解者の一人であるヒロインに惹かれていく。ヒロインは母を亡くしてから弟を養っており、その為には売春も厭わない。自分と対比した主人公は、ヒロインに見合う男になろうとする。この過程で、未熟さを心の内で認めている本作品のターゲットである若者は、自分と主人公を重ねていくのである。
物語の終盤で、主人公はヒロインが自分よりも年下だったことを知り、より未熟さに対する自責の思いを強める。物語に入り込んだターゲットは、共に奮励しようとする。
その後、主人公の未熟なりの努力は、フィクションを通して肯定され、主人公とヒロインは結ばれることになる。これによってリアルでの努力がなかなか報われることのないターゲットの承認欲求を満たし「共感性」を創っているのである。
余談だが、現実世界では報われないオーディエンスを肯定するシナリオは邦画のヒット作品には多々見受けられ、例えばシンゴジラや踊る大捜査線シリーズは公務員やサラリーマンがスカッとするストーリーになっている。
以上のことから、若者の繊細な心情の機微を捉えた描写とストーリーが「共感性」に優れた作品だったといえるだろう。
タイトルなし
空の描写がとても素晴らしく、鑑賞後は変わりゆく空の表情を飽きることなく見ていた子ども時代を思い出して、いつもよりも空を見上げるようになりました。
全体的なクオリティーは、前作の「君の名は。」の方が高かったような気がしましたが、十分に楽しめました。
しかし、登場人物の心の声のナレーションがかなり多く、個人的には少し語り過ぎでは、と思いました。
また、ラストにかけての盛り上がりなどは良かったのですが、ラストは少し都合良すぎかなぁと…。
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