「自分の大切な物語は何か、考えさせられる物語」天気の子 裕貴さんの映画レビュー(感想・評価)
自分の大切な物語は何か、考えさせられる物語
まずストーリーについて。
君の名は。同様に舞台が日本である事は言うまでもないですが、あくまでファンタジーと捉えなければ、この作品を100%楽しむことは出来ないと思います。
ですが、リアリティに富んだ登場人物達の立場に、自身の経験を重ねずにはいられず、感情移入させられてしまいました。
新海監督が『政治、教育、メディアでは絶対に言えない事を天気の子では描く』と情報番組のインタビューでお応えしていましたが、まさに作中のラスト、帆高が自分達の住む世界全体の幸せより、たった一人の愛する女性である陽菜救う事を選択します。
僕達の住む現実世界では、物事を多数決を取る民主主義で決められていく事がほとんどですが、その中で割りを食わせられ、気持ちや考えを封殺されてしまった事は誰でも経験した事があると思います。
だからこそ真っ直ぐに、自分の大切な人を向かって、周りの喧騒にもお構いなしに走る少年に涙がこみ上げて来ました。
それだけなら良くあるストーリーですが、プラスに自分の大切な物と、他人の大切な物、それらを天秤に掛ける事の難しさと苦悩を上手く描けていたからこそ、ラストは感動出来たのだと思います。
音楽について。
放映前にテーマソング5曲は事前に聴いておきましたが、正直イマイチだと思っていました。
君の名は。を超えてはいないと。
ですが、劇場で映像を観ながらとでは印象がガラリと変わり『この曲が良い、この曲じゃないとダメだ』と思わせられる程にマッチしていました。
RADWIMPSの野田さん、監督が仰っていましたが『音楽に合わせて映像を変える』レベルで世界観と音楽を極限まで組み上げていたそうで、映像美と合わせて圧巻の一言です。
キャラ設定や背景をわざわざ語る気はありませんが、作品を観る中で知る事の出来る主人公達の境遇を考えれば、無茶な事とは言えど、その行動原理が全く共感出来ないという意見には賛成しかねます。
他者を省みず故意に人を傷つける場面も特にありませんし。
感性は人それぞれなので、ケチをつける訳ではありませんが…あくまでファンタジー要素の含まれる作品なので、犯罪が絶対に許せない気質のある方は、そういった要素の無いヒューマンドラマを観る事をお勧めします。
まず言いたいことは、
少数派依然に犯罪やっている、
主人公に共感できませんし、
それに、リアリティがある
と言って起きながら、
全く持って意味不明な行動
を起こす、主人公達には、
ある意味不快感と苛立ちしか
ないです。
以上のことから、くだらない
内容であり、何も学ぶこともない、
浅い話しを書いているようにしか、
思えません。